阪神電気鉄道株式会社(はんしんでんきてつどう、英称:"Hanshin Electric Railway Co., Ltd.")は、大阪と神戸を結ぶ鉄道を運営している大手私鉄。通称は「阪神電鉄」または「阪神電車」、略称は「阪神」、。キャッチコピーは「“たいせつ”がギュッと。 阪神電車」。阪急阪神ホールディングスの完全子会社であり、阪急阪神東宝グループの企業である。1905年に営業を開始しており、都市間電気鉄道(インターアーバン)としては日本で最も古い。2009年3月現在の鉄道事業の営業キロは48.9km、バス事業の営業キロは1,979.8km。また、プロ野球球団「阪神タイガース」の親会社でもある。2006年6月19日に村上ファンドによる買収問題を発端とする株式公開買い付け (TOB) が成立し、阪急ホールディングスの連結子会社 (64.76%) となった。同年10月1日には阪神電気鉄道株1株につき阪急ホールディングス株1.4株を割り当てる株式交換を実施し、阪急阪神ホールディングス(阪急ホールディングスから商号変更)の完全子会社となった。詳しくは「阪急・阪神経営統合」を参照のこと。本社所在地は大阪府大阪市福島区海老江一丁目1番24号。他に東京事務所が東京都千代田区有楽町一丁目5番2号 東宝ツインタワービル5階にある。1896年(明治29年)田中市兵衛、外山脩造、川上左七郎、前川槇造、大阪発起人総代により広瀬宰平、藤田伝三郎、豊田文三郎、岡橋治助らを加え発起人会が発足する。1899年(明治32年)6月に、社名を摂津電気鉄道株式会社として社長に外山脩造を迎えて設立。同年7月に阪神電気鉄道株式会社に改称し、1905年(明治38年)4月に神戸(三宮) - 大阪(出入橋)間の営業を開始した。明治時代、開業にあたって官鉄線(旧国鉄東海道本線)との競合を危惧する鉄道作業局側の反対から私設鉄道法での認可が得られず、この問題を回避するため、鉄道作業局・内務省共同所轄の軌道法準拠による電気軌道として特許を申請した。これは当時の内務省幹部であり、土木工学の大家として都市交通について造詣の深かった古市公威から「線路のどこかが道路上にあればよかろう」との了解を得たことで実現した。その経緯からと集客を目的として西国街道沿いの集落を結ぶルートを選択した名残で各駅間が平均1kmと短く、駅の数は多い。京都電気鉄道、名古屋電気鉄道、大師電気鉄道、小田原電気鉄道、豊州電気鉄道、江之島電気鉄道、宮川電気、東京電車鉄道、東京市街鉄道、東京電気鉄道、大阪市営電気鉄道、横浜電気鉄道、土佐電気鉄道に続く日本で14番目の電鉄運営事業者であり、開業当初の線区が現在も存続するものとしては日本で4番目に古い(いずれも日本の普通鉄道では初めての電車運転(1904年)である甲武鉄道を除く)。大阪と神戸という大都市を結んで、日本における都市間電気鉄道(インターアーバン)の先駆けにもなった鉄道でもある。電気を表徴する稲妻でレール断面を菱形に囲んだだけの、開業以来変わらぬシンプルな社紋に、その歴史が現れている(社紋は右の画像を参照。大手私鉄で円形をモチーフにした社紋を採用したことがないのは、2014年現在阪神だけである)。1920年にメインの路線である本線に並行して、阪神急行電鉄(阪急)が神戸本線を開業させると、乗客獲得競争を繰り広げるようになった。それは、車内でハンカチを乗客に無料配布するといった身近なものから、他社の営業活動をお互いに妨害するという過激な事態にも及んだ(詳しくは「阪神急行電鉄」を参照)。阪神はこの頃から、大阪 - 神戸間の多頻度運転を進めることになり、「待たずに乗れる阪神電車」と言うキャッチフレーズがよく知られるようになった。2006年の経営統合後の阪急は兄弟会社(兄的存在)であり、共存共栄・棲み分けがはかられている。2014年7月には尼崎工場で阪急の車両を改造するため、阪神の線路上を阪急の車両が走っている。1975年に国道線など軌道線区間を全廃して以降の総営業キロは40.1km、第二種鉄道事業区間の神戸高速線および阪神なんば線延伸区間を含めても48.9kmで、1990年に相模鉄道が大手私鉄の仲間入りをするまでは、大手私鉄の中で営業距離が最も短かった。なお、1975年以前の大手私鉄で営業キロ数が最短の事業者は京王帝都電鉄(現・京王電鉄)であった。保有路線は以下の通り。阪神なんば線の開業に伴い、山陽電気鉄道に加え近鉄とも直通乗車、阪急に加え南海とも直接乗り換え可能になり、関西の大手私鉄5社(阪神・阪急・京阪・近鉄・南海)のうち京阪をのぞく4社がJRや地下鉄を介さずに直接乗り換えることが可能になった。相互直通運転では、通常は鉄道運転業務上や車両管理上、他社と形式や車両番号が重複しないように対処している。しかし、神戸高速鉄道乗り入れ開始時の経緯から、阪神の在籍車では5000番台(5001形など)が直通する山陽5000系列と一部重複する車両番号となっている。また2009年3月20日からは西大阪線延伸に伴う近鉄との相互乗り入れ開始に伴い、同社奈良線在籍の近鉄5800系と5820系も直通運用に充当され、3社の5000番台形式車が阪神線上を走ることになった。また近鉄1252系や9820系なども乗り入れるようになったため、1000/9000番台形式も重複する。なお、阪急電鉄・神戸電鉄にも5000系電車(阪急5000系電車・神戸電鉄5000系電車)が存在するため、神戸高速鉄道には、直通運転に参加している4社すべての鉄道会社の5000系電車が乗り入れている。阪神3000系が廃車される2003年までは、3000系も4社すべてが保有していた。また2000系も4社とも神戸高速鉄道に乗り入れていた。京阪電気鉄道の開業時には大阪市電を経由して、阪神が京阪天満橋駅まで、京阪が阪神梅田駅まで直通する構想があり、阪神1形電車と京阪1形は寸法・性能ともほぼ同一で設計されていた。だが後に比較的大型の路面電車を走らせることになる大阪市電は、まだ小型車のみで運行しており、乗り入れるなら市電と同じサイズでと要望があったため、折り合いがつかずに頓挫した。元町駅は2010年10月1日より阪神と神戸高速鉄道の共同使用駅から阪神の単独駅となった。かつてグループに武庫川車両工業(現・阪神車両メンテナンス)を有していた関係で、現有車両は武庫川車両工業製が大多数を占めている。このほかに、川崎重工業製の車両もあるほか、武庫川車両工業が解散してからは近畿車輛やアルナ車両製の車両も導入されている。1960年代ごろまでは汽車製造・日本車輌製造でも製造していたことがあった。2016年度に5700系が鉄道友の会のブルーリボン賞に選定され、阪神の車両として初の鉄道友の会BL賞(ブルーリボン賞・ローレル賞)を受賞した。車両は1960年代以降、高速走行性能に優れる急行・特急など優等列車用車両と、高加減速性能重視の普通列車専用車両に二分される。阪神の路線はJR神戸線や阪急神戸線といった競合路線と比べても駅間距離が短く、普通用の車両は所要時間の短縮や、優等列車ダイヤの遅延防止を目的として、特に高加速・高減速性能(加速度・減速度ともに最大 4.0 - 4.5 km/h/s。地下鉄車両の場合は加速度が最大 3.3 km/h/s 程度)が求められており、一方、急行用の車両は高速性能が求められるため、他の大手私鉄の一般的な通勤電車と同様の性能(加速度が2.6 - 3.0 km/h/s)となっている。急行系が長らく採用されて来た朱色とクリームの車体塗装から「赤胴車」(ステンレス車体の1000系・9000系も含む)、普通系は同じように青とクリーム(5500系と5550系は色を変更)の車体塗装から「青胴車」もしくはその高加速・高減速性能ゆえに初期車両に付いた愛称から「ジェットカー」と呼ばれている。各形式の解説中、営業最高速度が急行用車両 106 km/h 、普通用車両 91 km/h となっているのは、運転曲線がATSの検知誤差を考慮して認可最高速度よりも4km/h減で引かれていることによるが、実際には遅延時を中心に、優等列車は110km/h、普通列車は95km/hでの運転も行われている。旧性能車時代は車体長さ・幅とも小さめの車両が使われており、当時の車両を現在では「小型車」と呼ぶ。正面の尾灯が左右段違いに付いている、貫通扉が二枚折りのガラス戸であるなど、特徴あるデザインだった。新性能車の導入にあわせて寸法は大型化され、現在の車両はいずれも近隣の京阪・阪急・山陽に類似した全長19m級の3扉車で、先頭車前面には貫通路が設けられている。地方鉄道法による免許の交付を受けるまでに製造された鉄道線の車両(軌道法による特許の時代、つまり新設軌道線時代に新造された車両)は、車体側面の窓の下部に保護棒が取り付けられていたが、それらの車両のほとんどは廃車となっており、現存するものはわずかとなっている。ステンレス車体の採用についてはこれまで4回の時期に隔てられており、初回が5201形(2両のみの試作的製造)、2回目が9000系(阪神大震災による代替車両の急造に迫られた結果、ステンレス車用の製造ベースしか開いていなかった)、3回目が1000系となる。ただし1000系の後も普通鋼車体の5550系が新造されていたが、4回目の採用車両として、5700系が2015年より製造されている。9000系までの両開き扉を持つ車両は、扉の開口幅は他社より広く1400mmを標準としていた。開業から2016年現在に至るまで、アルミニウム合金製の車両を導入したことは一度もない。車体デザインは全般的にオーソドックスな前面貫通型・3扉であるのに対し、早期における軽量高性能車・高減加速車の開発、電機子チョッパ制御の実用化、冷房化の推進など技術面の功績から、永らく「技術の阪神」として評価が高い。ただし、VVVFインバータ制御の導入は大手私鉄では最も遅かった。電動機・パンタグラフは、東芝製の電動機を採用の5700系を除き東洋電機製造(以前は制御器も納入していた)製であり、制御器のメーカーは東芝と三菱電機が現在の所有全車両において約半数ずつの採用となっている。日立製作所や富士電機の製品は納入していない。制御器に関しては、直流整流子電動機の時代において電機子チョッパ制御、界磁チョッパ制御、界磁添加励磁制御という省エネルギー効果のある制御方式を一通りすべて採用している。保有車両数が少ないことが有利に働き、戦前から車内放送装置を全車両に設置していた。1950年代後半から新性能車が各社に登場したが、他の鉄道事業体では1980年代にもまだ大都市近郊で旧性能車が活躍していたのに対し、阪神では(鉄道線の旅客用車両に限定すれば)1966年という非常に早い時期に旧性能車が淘汰された。阪神での旅客営業用の吊り掛け駆動車両の完全廃止は国道線廃止の1975年である。新性能車導入と同時に、車体は新性能車に準じた構造だが走行機器を旧性能車から流用した、旧性能機器流用車も多くの鉄道事業者で製造されたが、大手私鉄においては阪神のみ7801・7901形の中間車の一部に旧性能車の台車を流用したのみで、旧性能機器流用車は製造していない。連結器にアメリカのヴァン・ドーン社のバンドン式密着連結器を現在でも採用しているのは阪神のみであった(小型車時代には急行用車にはバンドン式を、普通用にはトムリンソン式密着連結器を、と2種の連結器を併用していた)。また日本国内の鉄道車両の平均的な連結器取り付け位置よりも235mm低い、645mmの位置に連結器が取り付けられていたのも特徴である。2006年から5001形5013号車を皮切りに、近畿日本鉄道の車両と共通の回り子式密着連結器への換装が開始され、換装後の連結面高さは840mm(近鉄では880mm)となっている。そのままで取り付けを行うと車体裾と干渉するおそれがあるため切り欠きをしているが、8000系についてはこの切り欠き加工を実施していない。これは他の形式・系列と比べて車体裾高さが少し高いためだが、後の検査時に切り欠き加工を実施した8000系が存在する。電気指令式ブレーキを搭載した車両では、ブレーキハンドルの形状がジェットカーと赤胴車で異なっている。ジェットカーは縦軸式なのに対して、赤胴車は山陽車・近鉄車(シリーズ21)に合わせて前後操作式となっている。9000系は縦軸式であったが、近鉄乗り入れ対応を機に前後操作型に交換した。1970年代末には赤胴車が全車冷房化され、遅れていた青胴車も1983年には全車冷房化と、驚異的な早さで他社に先駆けて冷房化率100%を達成した。冷房装置は主に国鉄AU13型に準じた分散式を採用していたが、その後の新系列車両では集約分散式へと変化している。普通列車については、1968年までは早朝・深夜の途中駅止まりを除き、表示板自体を取り付けず全くの無表示であったが、同年4月7日の神戸高速鉄道開業によるダイヤ改正より「梅田 - 元町」などの表示板を前面に掲出するようになった。当初は発駅・着駅が書かれた表示板を使用していたが、神戸高速線に普通列車を直通させるようになった1987年12月13日改正以降は、取り換え作業を簡素化するため駅名部分が差し込み式となった表示板を使用した。ただし現在はすべての車両が方向幕もしくはLEDとなっており、表示板のみを使用する車両は全廃されている。列車種類選別装置は一貫して東芝製のものが使われており、車上子は先頭車の左側面の先端に付けられている。この車上子の銘板には最新型の車両でも、東芝の旧ロゴマークである傘マークが使われている。列車種類選別装置は自動列車停止装置 (ATS) や列車無線と違って、神戸高速線に直通する各社の共通規格ではなく、乗り入れしている山陽電気鉄道や近鉄の車両にも取り付けられている。運転台にある設定機器については、当初は種別ごとに定められた記号に合わせるチャンネル式であったが、現在は種別ごとに設けられた照光押しスイッチで行う。列車種類選別装置により、踏切の作動時間の最適化を図っている。列車無線は1952年に国際電気(現・日立国際電気)製の誘導無線が導入された。1977年には現在の空間波無線が導入されている。本線で使用する急行系車両は、山陽電鉄本線の大塩駅上りホームや、有効長が5両編成までの駅・ホームに臨時停車する際でのドアカットに対応するため、山陽電気鉄道や近鉄の乗り入れ車両の一部を含めて乗務員室にドアカットスイッチが標準装備されている。なお、神戸三宮駅3番線降車ホームが廃止された現状では、阪神線内において常時使用する機会はなくなっている。ただし、近鉄車両のドアカットスイッチは2014年3月現在も撤去されずに、乗り入れ対応の全編成に装備されたままになっている。かつては他の多くの鉄道会社と同様に、車両に「系列」の概念が存在しなかった。1980年代前半までは必要に応じ、複数グループの形式を自由に併結して編成を組む形を取っており、他社のような系列の考えが必要なかったため、7801形などの形式で呼称していたのである。つまり小田急電鉄や京成電鉄、西日本鉄道など現在でも「形」を使用している会社と同様、公式には「系」ではなく「形」を使用していた。3000系以降は1984年落成の8701・8801・8901形と7890・7990形をのぞき、同一グループの形式だけで編成を組むようになったため、「系」で呼ぶようになっている。車体外側の車両番号表記には独特の縦長ゴシック体が用いられている。同じ書体はかつての子会社であり、阪神の車両の大半を製造していた武庫川車両が製造を担当した、京福電車のモボ600番台や2000番台とえちぜん鉄道の車体にも用いられている。なお、車番は妻面にも書かれており、この事例は他の大手私鉄では京成のみである。また、車両番号は四桁数字のみで、「モハ(デハ)」「クハ」「サハ」といった文字は一切使われていない。現用車は通常、急行用車両と普通用車両を基本に分類するが、本項では便宜上、以下の4種類を基本に分類することとする。以下掲載している全車両において、製造初年度が新しい車両は上、古い車両は下に配置している。本線においては4両または6両の固定編成で運用されており、系列把握は他社並に容易である。阪神なんば線開業前は最長編成両数が6両で、大手私鉄で唯一、7両編成以上の列車が存在したことがなかったが、阪神なんば線開業以後は、9000系と1000系は尼崎駅で増結用車両を増解結し、自社車両および近鉄車両による8両編成、10両編成の列車を運行している。2015年度以降、2代目5001形、および5131形、5331形の置き換えとして、量産型の普通用車両としては初のステンレス製となる5700系「ジェット・シルバー5700」の製造を開始し、まず1編成4両が近畿車輛で製造された。急行用車両普通用車両この世代は近畿日本鉄道や神戸電鉄と同様、多種の形式が存在しており、大手私鉄の新性能車としては複雑な部類に入るとされている(阪神は大手私鉄としては路線規模が小さいが、路線の長さと車種の多さは比例しない)。主な理由は以下の通り。そこで前期大型車については下記の表を使用し、製造年や改造年により、同世代の急行用車両と普通用車両などの把握を容易にしているので、参照されたい。全車除籍済。全車除籍済。路線廃止により全車廃車。2012年までは、関西の大手私鉄で唯一車両基地を一般に公開するイベントを開催したことがなかった(他社では鉄道の日イベントは車両基地で行われるが、「はんしんまつり」は西宮駅のエビスタ西宮で開催されていた。2013年より尼崎工場で開催)。ただし、「わくわくトレイン」や「石屋川エクスプレス」といった事前応募制の貸切臨時列車を運転して車両基地を公開したことはある。大人普通旅客運賃(小児は半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定。神戸三宮 - 元町間は上表に関係なく130円の特定運賃。強調した金額は阪急の回数券を引き換えて利用できる区間(詳細は後述)。神戸高速線は阪神が第2種鉄道事業者となる区間も含めて別途運賃が設定されている。神戸高速線の運賃の詳細は「神戸高速線#運賃」を参照。本線と跨って乗車する場合は、神戸三宮駅を境界として運賃を合算する形になる。阪神なんば線の西九条駅 - 大阪難波駅間(他の区間と連続して利用する場合も含む)を利用する場合、上表の運賃に90円(初乗り区間は60円)が加算された加算運賃加算後欄の額が適用される。2007年4月1日より、阪急電鉄と運賃が同額となる区間(2014年4月1日改定時点では190円、270円、280円、320円、370円)のすべての回数券については、相互利用が可能となった。ただしそのままでは乗車できず、阪神の回数券については阪急線で乗車の際は前もって赤色の新型券売機で引き換える必要がある。2009年3月20日より新規に出現した270円区間でも、2014年4月1日から旧180円、260円、270円、310円区間の190円、270円、280円、320円区間のほか370円区間でも同様の取り扱いを開始した。通勤定期券を使用する場合、以下に挙げる3つの場合で選択乗車が可能となっている。近鉄との連絡乗車券は近鉄奈良線系統の一部の駅と大阪線の大阪上本町から桜井までしか発売できないため(下記参照)、運賃表に記述のない駅へ行く場合はその最寄り駅までの乗車券を購入し、車内か降車する駅で精算することとなる。近鉄と阪神なんば線新区間の各駅への連絡乗車券はタッチパネル方式の新型自動券売機でしか購入できない。花隈駅をのぞく神戸高速線では近鉄との連絡乗車券は発売されていないので大阪難波駅までの乗車券購入後、車内か降車する駅で精算することとなる。PiTaPaやICOCAなどの全国相互利用対応の交通系IC乗車カード、らくやんカードなどスルッとKANSAI対応磁気カードはそのまま利用できる。連絡乗車券発売対象区間は以下の通り。東鳴尾駅と洲先駅を除く(この2駅には自動券売機がなく、いったんそのまま乗車してから武庫川駅の中間改札に設置されている自動券売機で購入することになる)すべての駅では近鉄(発売範囲は上記参照)に加えて、神戸高速線経由山陽電気鉄道・神戸電鉄各駅への連絡普通券も購入できる。なお、連絡回数券は阪神線と神戸高速線・山陽電鉄線・神戸電鉄線間で利用できるものしか発売されておらず、阪神なんば線と近鉄線両方で回数券を利用したい場合は、大阪難波駅の改札を出て入り直さなければならない。以下の各項目を参照。このうち「高野山 - 」「奈良・斑鳩 - 」は、阪神なんば線開業までは梅田駅経由大阪市営地下鉄・ニュートラムが利用できていたが、開業後この2点は阪神なんば線経由で利用するように改められた(前者は大阪難波駅で徒歩連絡乗り換えができ、後者は同駅から直接接続することになる)ため、同線開業まで利用できていた大阪市営地下鉄・ニュートラムの利用はできなくなっている(詳細は阪神なんば線#大阪難波延伸開業による利便性の向上を参照のこと)。かつて「ハープカード」という独自のプリペイドカードを発売していたがスルッとKANSAIに加入時に「らくやんカード」に切り替える形で発売終了し、2010年3月頃に自動券売機および自動精算機での利用も終了した。阪神電気鉄道ではPiTaPaやICOCAをはじめとした交通系全国相互利用IC乗車カードを利用することができる。また、2015年3月3日現在連絡する路線では西代駅以西の山陽電鉄線や新開地駅以北の神戸電鉄線・大阪難波駅以東の近鉄線でも交通系全国相互利用IC乗車カードを利用することができる。2014年4月1日より、阪神全駅で駅ナンバリングを導入した。最初に発表した時点では近畿日本鉄道と協議中であったため『近畿日本鉄道管理の大阪難波駅を除く』としていたが、最終的には大阪難波駅も同日より導入することになった。路線記号は「HanShin」から「HS」となる。導入に先駆けて同年2月頃より一部車両の車内案内表示で駅ナンバリングが表示されており、3月に入り駅名標や車内の路線図が新しいものに交換された。数字は阪神本線・神戸高速線が00 - 30番台、阪神なんば線が40番台、武庫川線が50番台となり、大物駅、尼崎駅、武庫川駅は本線の駅ナンバリングが付与され、西代駅では山陽の駅番号であるSY 01、大阪難波駅では近鉄の駅番号であるA01も付与される。駅名標への駅ナンバリングの記載については、大阪難波駅(近鉄仕様)は阪神・近鉄両方が、西代駅(山陽仕様)は阪神・山陽両方が記載されている。阪神の各駅と神戸高速線各駅に2013年3月現在公衆無線LANが設置されている。利用できるのはauのau Wi-Fi SPOTとワイヤ・アンド・ワイヤレスのWi2 300(au Wi-FiとWi2 300とともにSSIDは「Wi2premium_club」のみ)、SoftBankのソフトバンクWi-Fiスポット (SSID:0001 softbank)、NTTドコモのdocomo Wi-Fi (SSID:docomo) となっている。なお利用できるSSIDは上記の3つとHS_wifiが検出される。このうちHS_wifiは利用の用途は不明で、セキュリティが掛かっているため利用はできない。これらは阪神の駅だけではなく、阪神甲子園球場にも設置されている。また阪神の駅や施設だけではなく、阪急阪神グループの駅や、商業施設にも拡大する予定となっている。2013年2月28日からはauとソフトバンクに加え、NTTドコモのdocomo Wi-Fiも利用できるようになった。アイテック阪急阪神が運営に当たっており、阪神のほか、阪急・北大阪急行・能勢電鉄(SoftBankとドコモは除外)の各路線でも展開されている。以前は阪神電鉄バスとして直営で運行しており、大手私鉄直系のバスの中で最後までバス事業の分社化が行われなかったが、採算の悪化により2005年12月14日に子会社として阪神バス株式会社を設立し、翌2006年6月から阪神西宮発着の一般バス路線および三宮 - HAT神戸の路線を同社に移管した。また、2009年4月1日に簡易会社分割方式により、残りのバス路線もすべて阪神バスへ譲渡された。これにより、関西の大手私鉄各社はすべての会社がバス事業についてすべて子会社による運営に切り替わった。阪神電気鉄道は、長年航空事業部門として阪神航空のブランドで旅行業を展開していた。ホームページ等では、航空事業と記載されているが、運営しているのは旅行事業である。1948年(昭和23年)から営業を開始した。以前は同ブランドで航空貨物代理店(フォワーダー)も営んでいたが、1999年に「阪神エアカーゴ」として分社している。国土交通大臣登録第1種旅行業で登録番号は第33号と古い歴史を持つ。関西大手私鉄の鉄道系旅行業者では唯一の直営での運営である。店舗も、大都市圏(首都圏・関西・名古屋地区)のみで展開しているため規模は小さいものの、ヨーロッパ旅行ツアーを中心に展開している。阪急阪神ホールディングスの一員となったため、旅行事業(阪神エアカーゴも)については旧阪急系の阪急交通社と重複することから、2008年4月1日に阪急交通社、阪急エクスプレス、阪神エアカーゴとの4社を中心に阪急阪神交通社ホールディングスを傘下とする企業グループに再編、このときに阪神航空も阪神電気鉄道から独立し阪神航空株式会社となった。阪神電鉄は、創業から10年後の1909年から不動産事業の展開を始めている。阪神電鉄では不動産事業本部を擁しており、宅地・住宅の開発・分譲のほか、不動産鑑定業務、ハービスOSAKAやハービスENTなどの阪神西梅田開発、エビスタ西宮やウイステなどの商業施設の開発・運営を行っている。村上ファンドが阪神電鉄株式を取得し始めたのは、阪神電鉄が阪神甲子園球場やハービスOSAKA、ハービスENTなどを保有していることに着目したからであるように、グループ内で優良資産を多数保有している。宅地・住宅の開発・分譲については、阪神沿線を中心に沿線開発等を手掛けているが、阪神沿線以外でも幅広く手掛けており、2010年代に入ってからは首都圏でも手掛けている。なお、現状では分譲住宅事業に関しては建売戸建のみであり、マンションは2008年の「ジオ甲子園口一丁目」を最後に撤退した。特に阪急東宝グループとの経営統合後は、分譲住宅事業のうち建売戸建は阪神電気鉄道が、マンションは阪急不動産が、それぞれ専ら手掛けており、競合しないようグループ内で棲み分けするようになった。主な分譲物件は以下のとおり。レジャー事業は古くから活動しており、最初期のものに1907年(明治40年)開設の香櫨園遊園地がある(1913年(大正2年)閉鎖)。全国中等学校優勝野球大会(現・全国高等学校野球選手権大会)(夏の高校野球)の会場も誘致し、鳴尾球場(現在廃止。タイガース二軍球場とは別のもの)と阪神甲子園球場を相次いで建設している。その後甲子園球場を本拠地とする阪神タイガースを創立し、また甲子園球場では選抜高等学校野球大会(春の高校野球)も開催されている。また甲子園地区や六甲山地区の開発にも携わり、阪神間モダニズムの一翼を担った。現在でも直営の施設を持っているが、大部分の施設の運営は子会社の六甲山観光株式会社に委託されており、子会社が所有している施設もある。現在の主な直営施設子会社によるもの閉鎖されたもの阪急阪神東宝グループに属する全企業の一覧は「阪急阪神東宝グループ」を参照。1995年までは朝日放送(ABC)のテレビとラジオで提供番組を持ち、CMが放送されていたが、阪神・淡路大震災発生後は自粛に入りその後は阪神パーク甲子園住宅遊園のCMが放送された時期があったが、1998年頃の直通特急運行開始の時期、2009年の阪神なんば線開通の時期にそれぞれCMが放送されていた。その後はラジオCMのみとなっていたが、2014年に入り、「阪神沿線物語」でテレビCMが2009年の阪神なんば線開通の時期以来5年ぶりに放送されることとなった。このCMではHD制作となったが、2009年以前のCMは全てSD制作となっていた。2014年のテレビCMに出演する人は女優の佐藤江梨子とお笑い芸人のハマカーンが出演する。ラジオについてはグループ会社のエフエムキタではスポット枠や提供枠を持っており、朝日放送では後述の提供番組で放送されている。2011年から2013年まで放送されていたCMは列車到着メロディを使用したCMが放送されていた。
出典:wikipedia
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