草薙 京(くさなぎ きょう、Kyo Kusanagi)は、SNKおよびSNKプレイモアの対戦型格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』に登場する架空の人物。シリーズを通して主人公を務めており、KOFシリーズの初代(オロチ編(『'95』~『'97』))主人公という位置づけであった。テリー・ボガードと共に携帯機の移植版や派生作も含めて全シリーズの皆勤賞である。スサノオノミコトをヤマタノオロチから守護した古代の先祖代々から受け継いだ炎を操る草薙流古武術の継承者(祓う者)であるが、継承者としての自覚は薄く、八神(八尺瓊)家やオロチ一族との確執など大昔の因縁に束縛されるのを嫌っている。継承者としての自覚が薄いことに父・柴舟とちづるは手を焼いている。『KOF'94』大会(以下『'94』と表記)以前に日本で開催された異種格闘技大会では、準決勝で大門五郎、決勝戦で二階堂紅丸にそれぞれ勝利し、18歳にして格闘大会の頂点に立ち、両者とはそれ以来の縁である(紅丸は京との再戦を望んでいる)。恋人に同じ高校の同級生であるユキがいる。なお、『'98』でのキャラクターインタビューの中で、「あなたにとって『KOF』とは?」という質問に対して「デカい退屈凌ぎ」と答えている。京を象徴する設定のひとつとして「高校を留年中」というものがあり、現在の年齢は20歳(『'94』では19歳。この時点で既に1年留年している)。ネスツ編以降は学ラン姿ではなくなったが、未だに卒業できていないことが開発者によって明らかにされている。本人曰く、留年の原因は学業不振ではなく、ネスツによる拉致や武者修行のせいで出席日数が足りなかったことによるもの。そのため、溝口誠に留年仲間にされた際には「自分は出席日数が足りないだけで溝口のようにカビが生えるまで留年するつもりはない」という趣旨の台詞を言って本気で迷惑がっていた。この設定は小説版にも反映されており、真吾に「敬具」と「かしこ」の使い分けを教えるなど、無教養ではない一面をのぞかせた。なお、『XII』の紅丸のバックストーリーでは紅丸がかつて異種格闘技大会で対戦した際の京を「当時はまだ高校在学中だった」と過去形で回想しているが、『XIII』の掛け合いでは「卒業したのか」と問われて言葉に詰まったり復学を勧められる描写などがあるため、卒業や退学をしたわけではない。また、焼き魚が好物という庶民めいた一面もあり、「焼き魚は秋刀魚に限る」と話している。また、詩を書くことを趣味としており、授業をサボって屋上で空を見ながら詞を書くことがあるという。大切なものに、自分が所持する単車とユキを挙げている。カプコンとのクロスオーバー作品ではSNK側の主人公的存在で、リュウとライバル関係にあり、名実共にSNKの「顔」的存在。『餓狼伝説』シリーズのテリー・ボガードと並ぶ、SNKキャラクターの筆頭格である(テリーは『SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ』で、リュウと対比されている)。リュウのことを「強い」と評している。なお、『ゲーメスト』ではしばしば「京サマ」、または(勝利ポーズ時のセリフから)「燃え太郎」と表記された。傲岸不遜な性格の自信家であり、勝利メッセージでは敗北したチームを見下すように上からの目線で物を言うことが多く、口は悪い。『'97』のエンディングでは、減らず口は何とかならないのかと紅丸から言われている。基本的に不器用で仲間への思いやりを表に出せず、恋人のユキにも素っ気ない態度を取って不機嫌にさせたりもする。しかし、チームメイトである紅丸や大門はもちろん、事情をよく知らない真吾やユキが神器またはオロチがらみの争いに巻き込まれ傷付いた場合には怒りを露にする一面もある。プロフィールに「嫌いなもの」は「努力」とあるが、「自分は生まれつきの天才であり実力もあるが故に努力は不要」という考えに基づいての事である。しかし強くなる為の鍛錬をしないわけではなく『'94』優勝後に海外へ武者修行の旅に出ており、「弐百拾弐式・琴月 陽」を新たに習得、『'95』にて披露した。『'96』大会前に野試合を挑んできたオロチ八傑集四天王の1人であるゲーニッツに、「裏百八式・大蛇薙」を片手で止められるなど、何も出来ず完敗を喫する。ゲーニッツに対する怒りと「大会で草薙の真の力を見せてやる」という思いから、修行をゼロからやり直し、「最終決戦奥義・無式」を習得した(ゲームで追加されたのは『'97』)。以上な点から頻繁に修行に向かうなど、稀有な才能に甘んじることは決してない。『KOF京』でも蒼司や柴舟に勝つと「普段の修行を怠けているようでも、『KOF』優勝の肩書きは伊達ではない」と褒められるほどである。『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』でのダルシムとの戦闘前デモでは修行をすることを勧められた際に「自分には必要ない」と言い放つが、ダルシムが聞く耳を持たないことに激怒して「叩きのめして修行が不要であることを分からせる」と言っている。『KOF京』に登場する従兄弟の草薙蒼司について、ゲーム中では心から尊敬していることが描写されており、京曰く「父親よりも、男として、人として立派」であるとのこと。また他校の生徒や不良との喧嘩やいざこざの多かった京が改心するきっかけをくれたのも彼であった事が語られている。他人を見下すことが多い京だが、蒼司に対しては「本当に強かった。一生勝てないと思っていた」と語るほど実力と人柄を認めている。オロチ一派にさらわれて行方不明になった蒼司の妹である葵を必死に探したり、強さを追い求めるあまりオロチに心を巣食われて武道を辞めざるを得なかった蒼司のために武道を辞めずに済む方法を必死に探すという一面もある。テリーやリョウ・サカザキ、麻宮アテナ、不知火舞などといった他のチームのいわゆる「善人キャラクター」との仲は良く、前述の『KOF京』や『XIII』などのキャラクター同士の掛け合いがあるシリーズではそれらのキャラクターと談笑するなどの一幕も見られる。八神庵とはライバル同士であり、660年前からの家柄の因縁以上に個人的に敵対している。『KOF京』で京が「話がある」と言えば、庵は「お前の断末魔を聞きたい」と答えるほどで全く話が噛み合わない。また、「生まれ変わっても何度でも殺す」とも言われるほど明確な殺意を抱かれている。『2003』のK'のチームストーリーではK'とマキシマの元を訪れた鎮元斎からそのことを心配され、『KOF京』でもキム・カッファンに未だにいがみ合っていることを心配された(鎮とキムの2人は660年前から続く因縁を知らない)。しかし、オロチに関することになれば神楽ちづるの手引きで手を組むこと(休戦する)もある。基本的に極めて険悪な関係であるが、『'97』の三種の神器チームのエンディングにおいて、過ちを悔い庵を救ってほしいと願う八尺瓊一族の思いを感じ取ったこともあり、庵を「血の盟約」から救おうとしたように、ごくたまに連帯感(友情)めいた感情を出す時がある。また、ちづるは2人の争いを止めさせようとしているが、当人達は聞く耳を持たない。『KOF MIA』では勝利台詞で「生き甲斐を奪うのは可愛そうだから負けてやれない」という趣旨の台詞を言う。また、「一個人としての八神庵と決着を付けたい。オロチの力に飲まれるような人間に用はない」という趣旨の台詞も言い放っている。なお京が庵に対する呼び方は姓である「八神」と呼び、逆に庵が京に対する呼び方は名である「京」となっている。ただしCVSシリーズでは、京が庵に対する呼び方は名である「庵」となっている(ゲームキューブ版は例外)。弟子に矢吹真吾がいる(「草薙京の一番弟子」と本人は思っている)。真吾はテレビ放送していた『'96』大会での京の姿に憧れ、ある日、授業をサボって屋上で寝ていた京に弟子入りを志願した。元々弟子を取るつもりはなかったため、京本人は指導に対する熱意を全く持っておらず、実際は目の前で技を見せる程度で、見返りとして真吾にパンや飲み物を買いに行かせるなどパシリ扱いしている。ただし真吾の日々の努力と覚えのよさは認めており、『'97』の真吾チームエンディングでは真吾に自分のグローブを譲り、『2001』のエンディングでは自分の仲間を見つけるようアドバイスするなど、決して師匠としての自覚がないわけでもないようである。さらに『XII』の京のバックストーリーでは気心の知れた頼もしい仲間の一人に真吾を挙げている。『KOF京』では真吾をメンバーに選ばなかった場合、自分の戦いをしっかり見ておくように言う場面もある。真吾自身は、いつかは京のように炎を出したいと思っているが、京は草薙の血を引いていない者は炎を出せないことを真吾に言わないでいる。なお、グローブは『'97』で譲ってもらった真吾のほか、『2000』のチームストーリーでユキも京のグローブを所有しており、さらにアッシュ編においては京自身が再び着用した。真吾は『XI』にて、神器の力を失ったちづるの代わりに京と庵の後見人となるべく、強引に京と庵と共にチームを組んでいる。『'97』で八神庵や神楽ちづると共にオロチを封印したが、その直後ネスツに拉致され、能力の一部をデータ化して奪われた上に大量のクローンを作られてしまう。おまけにネスツ側のミスで草薙の力を弱められてしまい、「ネスツ編」では全力で炎が出せなくなっている。その結果、操作キャラクターとして、草薙京-1(京-1)・草薙京-2(京-2)・KUSANAGI・K9999・ネームレスが登場した。『'99』で京が拉致された理由としては、地球意思であるオロチに対抗し得る力を武力にする、全世界をネスツの手でコントロールするための足となる殺人兵器を作り出す上で利用しない手はなかったからだという(結果的にクローンは事態を察知したハイデルンに回収される)。しかし、その殺人兵器はデータがないと作動しない。そのために『KOF』を開催し、世界各地の格闘家たちのデータを集め、ネスツが作り出した殺人兵器にそのデータを転送することを目的に大会が主催されたと知ることになる。京は自分の力をいいように弄ばれたことに怒り、ネスツと決着を付けることを決意する。『'99』ではネスツから脱走している最中であったことから庵と共に隠れキャラクターとなっており、服装も学ランではなく新しい衣装になっている。本物が隠れキャラクターとして扱われたのは現時点でアーケード版『'99』のみである。『2000』では自らの足で再び、かつてオロチと戦った場所へ行く。そこで自身のボロボロになったグローブを眺めながら、ネスツと決着を付けない限りは日本にいるユキの元へ帰らないことを決意する(『2001』では紅丸にそのことを注意されている)。またしてもクローンゼロが息を引き取る前に自らが死に物狂いで会得した「最終決戦奥義・無式」の力をゼロ・キャノンに転送することに利用されたことを知り、そのことに激怒する。しかし、ネスツ編以後の『2003』では力を取り戻したのか、「最終決戦奥義・無式」を「三神技之壱」として使用していた。パラレルワールドの『MI』シリーズでは未だ力を取り戻せていないようであり、この技がない(『MAXIMUM IMPACT 2』では性能違い版が使用している)。『2003』ではアッシュ・クリムゾンが神楽ちづるの力を奪う際にちづるを襲ったことに激怒しており、それ以降は目的は不明だが三種の神器の力を手に入れようと目論んでいるアッシュから目を付けられている(京もアッシュを敵視している。アッシュは現時点でちづると庵の力を奪っており、残りは京の炎のみとなる)。さらに京・庵・ちづるが封印したオロチが「遙けし彼の地より出ずる者」を名乗る一族の無界に封印を解かれ、現代に蘇った。「遥けし彼の地より出ずる者」の目的は現代に再び転生した地球意志であるオロチの力を自分たちの主に捧げることである。『2003』以降は、庵・アッシュ・オロチ・「遥けし彼の地より出ずる者」と、京が戦わなければならない相手が増えた。『XII』では、何も背負うものがなく闘うことができたのは紅丸たちと出会った異種格闘技大会であり、95年度の大会でオロチの力を纏ったルガール・バーンシュタイン、そして自らの宿敵である八神庵に出会ってしまってから、オロチ一派との激闘やネスツとの闘いなどいつも何かのしがらみを背負って闘っていると回想している。オロチ編・ネスツ編・アッシュ編と章が変わることに服装が変わっている(詳細は下記に表示)。なお、上着の背中に入った日輪の紋章は彼のこだわりでもある。『'95』まではいわゆる「リュウ・ケン」タイプといわれる、飛び道具と対空技を併せ持ったキャラクターであった。地を這う炎の「百八式・闇払い」は気絶値が高く、無敵時間を持つ「鬼焼き」「百壱式・朧車」は反撃や対空迎撃にも使用可能であり、必殺技はいずれも連続技に組み込むことが可能(超必殺技「裏百八式・大蛇薙」を除く)。通常技はいずれも使い勝手がよく、あらゆる状況に対処できる。さらに『'95』では、『'94』では近距離立ち強キックであった「七拾五式」が必殺技となり、決めた相手の体に食らい判定を残すようになる。『'95』での京はこれを利用した空中連続技を持ち、あらゆる相手を圧倒する強力な性能を持ったキャラクターであった。しかし『'96』で全キャラクターの技が見直されたことに伴い、技のラインナップは大幅に変更された。これにより飛び道具が削除され、追加入力系の技などによる接近戦を主体としてラッシュを仕掛けてゆくキャラクターとなった。その後、『XI』で飛び道具が復活した。荒咬みからの、追加入力系としては格闘ゲーム随一の分岐数は今でも増え続けており、追加入力からの中段下段の打ち分けや無敵技、固め技などは京を象徴する技となっている。一方で『'97』『'98』では隠しキャラクターとして『'95』までに準じた性能の京を使用できる。『MAXIMUM IMPACT』シリーズでの草薙京CLASSICも同様で、後述するKUSANAGIも設定上は別個のキャラクターながら性能に関しては同様である。『'99』に登場するエディットキャラクターで、ネスツが製造した草薙京のクローン。『2002UM』にも再登場している。京の姿で京の技を使用するが、京の記憶までは持っておらず、ネスツの命令に従うだけの人間兵器である。クローニングと併せて実施された戦闘データ移植の実験体でもあり、能力面が異なる様々なタイプのクローンが存在する。京-1と京-2は同時期に製造された兄弟的な個体で、多数のクローンから選抜されて大会に送り込まれた。名前についている数字が製造番号を意味するかは不明。この他のクローン達はネスツが企てていた世界同時テロ計画の実行要員として世界中の都市にばら撒かれており、計画責任者のクリザリッドによるデータ転送を受けて活動を開始するという一種の時限爆弾的プログラミングを施されていた。なお、『'99』のエンディングにおいてハイデルンの部隊により京-1と京-2を除く全てのクローンが回収されたが、残る2体の行方は不明となっている。『'99』で登場したクローンの一人。性能のベースは『'95』までの京であるが、プロフィールの趣味にも「技のアレンジ」とある通り、オリジナルの京にはない性能や技を持つ。攻撃力は全体的に高く設定されているが、「闇払い」を初めとする技の隙も大きい。草薙京-1と同じく、『'99』で登場したクローン。『'96』から『'98』の京が性能のベースとなっており、通常技の性能(主に地上での強キック)がオリジナル('99版京)のものと異なる。『KOF2002』から登場する。『2002』では前述の京-1、京-2と同じく京のクローン(京-1・京-2に比べコストパフォーマンス重視)だとされるが、『2003』で登場する際は神楽ちづるが「八咫の鏡」で作り出した幻影とされている。性能は『'95』までの京(厳密には『'98』の隠しキャラクターである'95草薙京)がベースとなっているが、京-1よりも再現度が高く、一部『'96』以降の技も使用することができる。なおイラストにおいてクローン版は瞳が、幻影版は白目の部分が紅くなっており差別化されていたが、『2002UM』では豪鬼のように眼球全体が紅く発光している。このKUSANAGIのみ、ゲーム中での担当声優が異なっている(後述参照)。
出典:wikipedia
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