『薬師寺涼子の怪奇事件簿』(やくしじりょうこのかいきじけんぼ)は、田中芳樹の伝奇アクション小説シリーズ作品、またこれを原作とした漫画作品である。「ドラよけお涼」こと薬師寺涼子が怪奇事件を解決していくストーリーである。小説のイラストと漫画は垣野内成美が担当している。テレビアニメ化され、2008年7月から9月(一部の放送局では10月)まで放映された。東大卒の警視庁キャリア官僚、加えて絶世の美女だが性格は最悪の主人公・薬師寺涼子が、部下を引っ張り回して怪奇事件を解決していくというストーリー。部下である苦労人の泉田準一郎による一人称視点で語られる。作者自身が「ストレス発散のために書いた」と公言している通り、荒唐無稽な展開と設定が特徴である。作品が生まれたきっかけとしては「田中先生と当時の担当者との間で『近頃の作品の名探偵は皆悪びれているタイプばかりなので、そうではない、犯人に対して情け容赦ない探偵役を主人公にした話を。人間相手では加減してしまうから、魑魅魍魎を相手にしよう』という話がなされたと聞いている」との趣旨で『魔境の女王陛下』の編集担当者がインタビューに答えている。各作品の犯人は、世界各地の神話をモチーフとした化け物、あるいはそれを利用する人間であることがほとんどで、普通の人間が普通の犯行を行うことはまずない。作中では泉田への好意を回りくどい言動で示す涼子と、涼子の意図に全く気づかない泉田との噛み合わないやりとりが随所に見られ、この作者の作風としては珍しくラブコメ要素が強い作品となっている。※担当声優は、ドラマCD版 / テレビアニメ版の順。1名だけの記載の場合はテレビアニメ版の声優であることを示す。千代田区霞が関2丁目の警視庁ビル6階東向きの部屋にある。参事官であり室長の涼子のほか、彼女の部下として警部1名(丸岡)、警部補1名(泉田)、巡査部長2名、巡査4名(貝塚、阿部ほか)、事務職員2名が所属する。シリーズ作品としては珍しく、複数の出版社から刊行されている。本シリーズ最初の作品である『魔天楼』は、当初文庫書き下ろしの形で刊行されたものがノベルズ版となったもので、ノベルズ版としての最初の刊行作品は『東京ナイトメア』となる。その後はノベルズ版刊行後に文庫化されるという、一般的な形態となっている。以下の表中の数字は刊行順に付したもの。文庫版は、全て講談社文庫から刊行されている。作画は、前述の通り垣野内成美が担当している。講談社の月刊マガジンZに2004年3月号から2009年3月号まで連載した後、マガジンZ休刊に伴い月刊アフタヌーンに移籍し、同5月号より連載を再開する。2010年11月号で「水妖日にご用心」終了と共に一旦連載終了。2011年7月号より、オリジナル短編を含め散発的に連載されている。単行本は、講談社マガジンZKCより、マガジンZ掲載分全11巻と単行本未収録の作品を集めた短編集「SP」が、アフタヌーン移行後はアフタヌーンKCより、アフタヌーン掲載分と短編集「SP2」および「SP3」が刊行されている。『女王陛下の招き猫』は田中芳樹に依らないオリジナル長編で、シナリオは植竹須美男。植竹はSP3収録の短編でのシナリオを担当している。2008年7月より独立UHF系列他で放送。全13話。第一話で泉田と涼子の会話に「東京ナイトメア事件」と「霧の訪問者事件」を過去の事件として振り返る場面がある。アニメ本編での時系列上はこれら事件以降の話であり、ストーリーはアニメオリジナルである。発売元-キングレコード発売元はエイベックス(田中芳樹はスレイヤーズがファンタジア長編小説大賞の準入選受賞時の選考委員)。
出典:wikipedia
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