『少女鮫』(しょうじょざめ)は和田慎二の漫画作品。全10巻。過酷な環境に育ち、様々なサバイバル・戦闘技術を身につけた少女アル(R)こと涼子の物語。1999年に最後の巻が出るが、ブルーハーツの『リンダリンダ』という曲で唐突に終わってしまうという異様なラストだった。これは著者と出版社との見解の相違などで無理やりに終わったことなど、後に漫画家野間美由紀のサイトの日記で詳細が記され、ネット上で論議を呼ぶ。実際、著者はこの連載以降、白泉社と決裂して「花とゆめ」で執筆をしておらず、のちに白泉社から作品の版権を引き上げているため、この作品を含めて白泉社レーベルのコミックスは全てが絶版となっている。なお、題名は大沢在昌のハードボイルド小説『新宿鮫』のパロディであることがコミックス3巻の巻末に収録されている「『少女鮫』通信 Vol.3」で描かれている。ある女子高では、問題児ばかりが海に投げ捨てられ鮫に食い殺される事件が頻発していた。実は被害者はみな麻薬常習者であり、高校の中に売人がいたのだった。帰国子女である紫堂涼子(アル)はひょんなことから麻薬組織に巻き込まれるが、最終的に親友をひとり喪いながらも組織を壊滅させることに成功した。10年以上前。幼い涼子は主治医・石動に連れられて病院から逃げ出し、石動の叔父・紫堂貴広に引き合わされる。貴広は傭兵隊長として戦場を渡り歩いており、当初は涼子の引取りを渋ったが、石動の説得で彼女を養女にする。そこから涼子の戦場生活が始まった。仲間たちとの命懸けの仕事。そこでアル(RYOKOのR)というあだ名を貰い、浮かれた涼子はふとしたミスからチームを危険に晒してしまい、自身が置かれた状況を身をもって知ることとなる。その後も危険と隣り合わせのさまざまな任務をこなし、命の危機に晒されたこともあったが、それらをなんとか乗り越えて涼子は成長していく。そんなある日、涼子は貴広に連れられてイタリアに渡る。そこで宿屋を経営するラウラに出会い、嫉妬心を覚えることもあったが、最終的には仲良くなるのだった。その直後涼子は、巨大な人食い鮫と対等に渡り合って倒し、アル・ザ・シャークという通り名を与えられた。その頃、貴広は涼子の身体の異変に気付いていた。過酷な入院生活がトラウマとなっている涼子のために、親子での検査入院を決意する貴広。仲間たちも誕生日プレゼントとして、シャークマウスのペイントが施された護身用拳銃を与えた。そして彼らは銀狐の罠を潜り抜け、涼子の身体に隠されたウイルスの存在を知ることとなった。それは世界を支配できるほどの強力な可能性を秘めた未知のウイルスであり、身体疾患を完全に治癒させる代わりに副作用としての“変化”をもたらしうるもの。貴広は、涼子が幼くして日本を追われた意味を改めて知ったのだった。その後も貴広のチームはさまざまな任務をこなしていき、涼子は依頼の成功率を格段に上げる「幸運の女神」として傭兵界にあまねくその名を知られることになる。あるとき任務中に人食い虎に襲われた貴広は、その虎を絞め殺すほどの涼子の変化の凄まじさを目の当たりにし、彼女を守るために引退を決意する。かねてから惹かれあっていたラウラともついに結婚し、3人はしばし幸せな時間を送る。涼子12歳のときであった。ところがそれは長くは続かなかった。ラウラの妊娠が発覚した頃、貴広のかつての宿敵・銀狐が涼子の身体に眠るウイルスの存在をかぎつけ、襲撃してきたのだった。3人と村の人々(かつてのレジスタンス勢力)は団結して武装し、立ち向かう。しかし奮戦の甲斐なく多くの民間人が犠牲となり、ラウラも凶弾に斃れた。涼子が自らの“変化”をコントロールできるようになったのを見届け、貴広は傭兵復帰を決意、涼子には祖国に帰るよう薦めた。涼子16歳であった。日本に戻った涼子は、高校内部の麻薬売買組織を壊滅させたり、ゲリラに囚われたかつての仲間を助けに行ったりと活躍する。そんなある日、涼子はかつて自分と同じ病院に入院し同じウイルスを投与された少年・風間春彦と出会う。そうとは知らず惹かれあうふたり。しかし彼らの前に最後の敵が立ち塞がる。それはかつてふたりが入院していた病院の院長で、例のウイルスの発見者・久須美であった。彼は自らにウイルスを投与し、涼子と同じ変化を意図的に引き起こせるようになっていた。そのころ、バチカンでは世界中の裏・表の世界をとわず要人達が集められていた。集められた彼らが聞かされたことは、かつて恐竜達が滅びたことが偶然ではなく、遺伝子内に刻み込まれていた必然の滅びであったこと、そしてその因子は人類の中にもあり、滅びのときはそう遠くないというものであった。涼子は春彦や貴広、かつての仲間たちとともに久須美の陰謀を阻止しようと、空母を模したアジトに乗り込む。しかし戦いによって仲間とは離れ離れになり、久須美を倒せたものの春彦も貴広も命を落とした。そしてついに浸水がはじまり、沈んでいくアジトにひとり取り残された涼子は、友人とともに歌う約束をしていた「リンダリンダ」を命の限り歌い続けた。ビル・ホーク・シルバーの3人はチーム任務において必ず登場する。他のメンバーは適宜合流・参加する。
出典:wikipedia
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