『人生狂騒曲』(じんせいきょうそうきょく、"Monty Python's The Meaning Of Life")は、1983年に公開されたモンティ・パイソンの4作目にして最後の映画。前3作品と異なり、この映画のみ日本では劇場未公開。パイソンズ全員がグループとして製作した最後の作品である。また、本編前には前座として短編映画『クリムゾン 老人は荒野をめざす』("The Crimson Permanent Assurance")が組み込まれた。原題の『The Meaning Of Life』には「人生の意味とは何か?」という意図が込められている。人生、つまり誕生から死までをテーマにした、「人生とは何か」を問うスケッチの数々で構成されている。そしてラストには直接的な結論が提示される。前作に続き、権威に対して中指を立てる姿勢はメンバーが40歳を過ぎても変わらないが、エログロネタやブラックさはより充実し、過激な作品に仕上がっている。実験的な演出も多い。名シーンや傑作スケッチも数多く存在するが、一方で駄作も多く、パイソンズ自身にとっても満足のいかない作品となった。この作品はメンバーの思いとは裏腹に高い評価を得、見事カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞した。ジョン・クリーズが「この映画はクソだ」と言ったように、『人生狂騒曲』には『ホーリー・グレイル』や『ライフ・オブ・ブライアン』のような統一感がほとんどなく、スケッチの完成度にも色むらがある。これはやはりメンバーたちが40歳を過ぎ、TVシリーズの時のような6人でのスケッチ構成ができなくなっていたからだという。ジョン・クリーズはあまり積極的に参加しようとしなかった。彼らはジャマイカに飛んで脚本を執筆したが、いつもメンバーで集まっては書いたスケッチを読みあい、なにもまとまらないまま解散する、という会合が幾度となく続いた。それでも彼らは当初『モンティ・パイソンの第3次世界大戦』というコンセプトで台本を執筆した(作品中にある戦争のスケッチはそのころの名残)が、それが「人生について」というテーマに発展していき、「人が生まれてから死ぬまでの7つの舞台」を主題にしたオムニバス・コメディーとなった。アーサー王やブライアンのような主人公を設定してストーリー性を持たせるところまで脚本を練り上げることはできなかった。パイソンズは、その映画の制作のためにユニバーサルと契約した。そのときの交渉はまったく簡単なもので、エリック・アイドルが書いた映画の内容に関する詩をみせただけであった。彼らは今までにないほど予算に恵まれ、「精子の歌」や「ミスター・クレオソート」のような、スケールの大きなシーンを撮影することができた。問題は、テリー・ギリアムの撮影した短編映画『クリムゾン 老人は荒野を目指す』であった。もともと映画に組み込む短いアニメーションを作るはずだった彼は、勝手に巨大なセットを組んで、壮大なショート・フィルムを制作し始めた。他のメンバーがそれに気づいたころには、ギリアムはすでに膨大な予算を使ってしまっていた。その上、そのシーンが映画の中にうまく組み込むことができないということが判明した。『クリムゾン』は大作映画のような雰囲気をもっており、しかも長い作品だったために、作品中の他のスケッチとの相性が悪かった。そこでパイソンズは『クリムゾン』を作品から切り離し、頭に持ってくるという決断を下した。本作はパイソンズにとって納得のいく出来ではなかったが、1983年のカンヌ映画祭でコメディー映画には珍しい審査員特別賞を受賞した。授賞式に出向いたのはテリー・ジョーンズだけであった。
出典:wikipedia
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