オラショとはキリシタン用語で祈りの意、ラテン語オラシオ (oratio) に由来し、元々はラテン語の祈祷文のことを指した。江戸時代、キリシタン禁制の時代において潜伏した信徒達は隠れキリシタンと呼ばれた。オラショの字義的意味は世代による伝承のうちで失われたが、仏教徒として振舞いながら、信者はひそかに「おらしょ」を唱えた。また、メダイやロザリオ、聖像聖画、クルス(十字架)などの聖具を秘蔵し、生まれる子に洗礼を授けるなどして信仰を守った。幕末の開国、更には明治政府のキリスト教解禁後、こうしたキリシタンの多くは再宣教のために来日したパリ外国宣教会によってカトリックに復帰したが、長崎県などには、今でも復帰せず土俗化した信仰を保有しているキリシタンも存在する。オラショは、パライソやインフェルノの教えが、隠れキリシタン(カクレキリシタン)により300年間あまり口伝えによって伝承されたものである。カクレキリシタンにとって、オラショは一種の呪文のようなものであり、意味内容を理解した上で唱えられているものとは言えず、「基本的には一つの行として、暗記して唱えること自体が重要なことであって、意味そのものを理解することにはほとんど関心がない」という。1970年代以降、皆川達夫らにより原曲の比定などの研究と共に録音のリリースが行われた。現在ではオラショを題材とした曲が作曲されている。
出典:wikipedia
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