チューク諸島(チュークしょとう、"Chuuk Islands")は西太平洋、カロリン諸島の島。周囲200km、248もの島々からなる世界最大級の堡礁であり、現在ミクロネシア連邦のチューク州の州都でもある。主島はチューク環礁。かつてはトラック諸島(Truk Islands、都洛)と呼ばれていた。また日本人が多く観光に訪れるグアム島からは南東の位置にあるチューク諸島。チューク環礁に人類が辿り着いたのは西暦の紀元前だと考えられている。具体的なルーツははっきり解っていないが、現在のところ最も有力な説は、ソロモン諸島やビスマルク諸島方面からアウトリガー・カヌーに乗って北上してきた航海者たちがこの島々に住み着いたというものである。その後スペインの植民地となり、次いでドイツの植民地を経て、第一次世界大戦終結後の国際連盟決議にて大日本帝国の委任統治領となり、南洋庁の支庁が置かれた。武装化は禁止されていたが、1933年の国際連盟脱退、1936年のワシントン軍縮条約失効などにより、加速度的に基地の整備が推進され戦略上の要衝となり、第二次世界大戦の敗戦まで統治を継続した。日本の敗戦後はアメリカによる国連信託統治を経て、1986年のミクロネシア連邦独立に至る。ミクロネシア連邦の一州を為しているが、同時に古代からの酋長制も残存している。酋長は現在でも強力な権威を持っており、無視しえない存在である。毎日オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)所属の元プロ野球選手であった相沢進(2006年5月死去)が酋長会議の議長を務めていたこともある。2006年時点での酋長は36人。主要な言語はチューク語である。チューク環礁の離島として扱われるプルワット環礁やプンナップ島には現在も伝統的な航海術(スター・ナヴィゲーション)を伝える航法師たちが存在している。日本船の南洋貿易をきっかけに、トラック島のサンミ王子が1893年に訪日している。1938年当時の人口はトラック支庁内だけで17,555人を数えており、とくにかつてドイツの駐在地であり、学校や病院が整備された夏島は1,706人の日本人と1,263人の現地民が住んでいた。アメリカの植民地、フィリピンと太平洋艦隊母港の真珠湾を結ぶライン上に位置するという地理的重要性と、太平洋の荒波から環礁によって隔離された広大な内海という泊地能力の高さから“日本の真珠湾”ないし“太平洋のジブラルタル”とも呼ばれ、日本海軍の一大拠点が建設された。この大環礁を基地化したことで、海軍は予想艦隊決戦海域を小笠原沖からマリアナ沖へと前進させるなど、基本戦略に大きな影響を受けた。1941年に入ると武装化に拍車がかかり、竹島飛行場は陸上攻撃機の離着陸が可能なように拡大整備され、夏島には水上機基地が設けられた。それらの工事には、日本国内から送られた囚人たちが動員された。島々の各所には要塞砲が設置され、3万トンの重油保管タンク、4,000トンの航空燃料保管タンクの設置も進められた。「小松」や「南国寮」などといった有名な海軍料亭の支店もあり、将校の接待や会談にも使用された。環礁内は航空母艦が全速航行しながら艦上機を発艦させられるほどの広さがあり、散在する島々には日本語の名前が付けられていた。太平洋戦争中は、連合艦隊主力が進出、優れた泊地能力を活かし、根拠地として能力を遺憾なく発揮。また、ラバウル航空基地を始めとする南方基地への中継地として航空移動の中心的役割も果たしていたが、大型船が着岸できる岸壁などはなく、ドックなどの船舶修理設備もなかった為、(一時的に浮きドックが配置された時期はあった)損傷艦艇の修繕は応急処置にとどまり、本格的な修理は本国への回航が必要であった。ソロモン諸島の戦いの頃は燃料補給不足や船舶不足により、タンカー調達もままならず3万トンの重油保管タンクは既に空の状態であり、大型艦の訓練にも支障を来たした。マーシャル諸島がアメリカ軍に占領された後は、アメリカ軍の大規模な空襲の恐れが高まった為、主力艦はペリリュー島(現在のパラオ共和国)に退避した。1944年2月17日・18日にアメリカ軍の機動部隊の大規模な空襲を受け(トラック島空襲)、実質的に軍事基地としての機能は失われた。また退避が遅れた徴用商船や特務艦艇などの支援艦船(平安丸等)などは、座礁しながら奇跡的に脱出に成功した宗谷をただ一隻の例外として全船が撃沈されている。飛び石作戦を取っていたアメリカ軍は上陸せず、終戦まで日本の支配下にあった。ただしマリアナ諸島陥落後は補給を断たれ、駐留部隊は自給自足を強いられた。現在でも各地に日本軍基地の跡が残り、空襲で沈んだ艦船はダイビングスポットになっている。主な島は次の通り(カッコ内は現在の島名)。礁湖と外海を結ぶ水道(水路)はそれぞれ次のように呼ばれていた。このうち、大型艦船の航行に適していたのはエバリッテ水道、北東水道、南水道である。
出典:wikipedia
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