『ウルトラマンネオス』は、1995年にパイロット版として製作され、2000年11月22日から2001年5月5日まで、オリジナルビデオとして制作されたウルトラシリーズの作品。また、その劇中に登場する架空のキャラクターの名前。本作品はこれまでのウルトラシリーズと違った方法で1995年にデビューした。テレビや映画での作品ではなく「イベントや出版物上でしか見られないウルトラマン」として企画され、後述するオリジナルキャラクター「ウルトラセブン21(ウルトラセブンツーワン)」とのダブルキャストで誕生し、同時にパイロットフィルムが作成された。この企画は「最初はイベントや雑誌への出演で徐々に人気を盛り上げ、行く行くはウルトラマン80以来のテレビシリーズを実現させる」ことを目的としたものだった。そしてウルトラシリーズ30周年となる1996年の放送開始を目指してテレビシリーズの企画が進められた。しかし、TBSでは制作費のかかる特撮番組の枠の確保は困難となり、制作局を毎日放送に変更するために企画を新たに立てなおすこととなったため、『ネオス』は一時的に制作中止になった。また、当時のテレビ局にウルトラシリーズのような児童向けの特撮物の放映枠自体が空いていなかったという点も頓挫の一因とされる。5年間のブランクをおいて2000年に、デザインや設定に手を加えて『平成ウルトラセブン』の後続企画としてオリジナルビデオ作品(全12話)が制作された。オリジナルビデオ作品は久々のM78星雲光の国出身の宇宙警備隊員であるウルトラマンを主役とした作品で、第1話は人類と怪獣や宇宙人とのファーストコンタクトとして描かれている。また、主人公が既にウルトラマンと融合した状態で登場している(OPでは主人公がウルトラマンと出会う切っ掛けの事故が描かれている)。2002年7月6日と7月13日には、当時休止中であった『ウルトラマンコスモス』の代替番組としてTBS系で全国放送された(CBCなどの時差ネット局は1週遅れではなく、同日に先行放送)。ただし、7月20日からは同番組の放送再開に伴い、MBS以外のほとんどの局は放送が打ち切られているが、一部の局では、別の時間帯で残りの話数が放送された。テレビ放送に際し、放送時間の関係でオープニングのナレーション部分やエンディングテーマがカットされた(その為、オープニングのクレジットは再構成されている)ほか、次回予告にはサブタイトルテロップが付加された。2012年2月26日から同年5月13日までTOKYO MXの『円谷劇場』にて全話放送された。パイロットフィルム版はウルトラ兄弟シリーズの続編として製作されたが、ビデオ版では登場する怪獣を「およそ300万年周期で太陽系を覆うダークマターの影響で発生する異常な突然変異『アンバランス現象』により誕生した存在」と定義し、日本に怪獣が出現したのが第1話に登場したアーナガルゲが初めて、ネオスを見た地球人が「ウルトラマン」ではなく「光の巨人」と呼ぶ、その「巨人」を一度は攻撃する、といった描写など、地球人がウルトラマンや怪獣と初めて遭遇するところから物語が始まる。すなわち、ビデオ版では他のウルトラシリーズとはパラレルワールドを舞台としている。しかしビデオ版においても、本編中でネオスの上司としてウルトラ兄弟の長男であるゾフィーが登場している。また、関連書籍ではネオスとセブン21はゾフィー、初代マン、セブン上司、セブン、ジャック、パワードの部下か後輩といった過去のウルトラ戦士との関係設定が紹介されている。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではネオス、セブン21共に宇宙警備隊の隊員としての姿が描かれた。M78星雲光の国出身の銀色の巨人。ウルトラ戦士のエリート集団『勇士司令部』に所属する。ゾフィーに救出されたカグラと一体化し、ダークマターによるアンバランス現象に見舞われ始めた地球を救うために派遣された、スピードに優れた戦士である。ダークマター現象による怪獣達との戦いを苦戦しながらも乗り越え、メンシュハイト打倒後にカグラと分離し、セブン21と共に光の国へ帰還した。ウルトラマン画報下巻によれば、顔のデザインは実現に至らなかった『ウルトラマン-遥かなる夢幻境へ翔べ-』に登場予定だったウルトラマンの流用。ネオスの造形はパイロット版とビデオ版では異なっている。カグラが自らに一体化したネオスから授けられたカプセル状の変身アイテム。これが無いとネオスに変身出来ない為、カグラは常に携帯しているが、第6話で罠に嵌まってザム星人に奪われたこともあり、セブン21の協力で取り戻した。M78星雲光の国からきた赤い巨人。『宇宙保安庁』に所属し、セブン上司やウルトラセブンの部下にあたる。ネオスの盟友であるが、彼より年長のベテランである。ネオスに対しパワーの戦士であり、地球上では隠密行動をとっている為その姿を見せることは多くない。等身大でも活動できる他、自らが持つ変身能力を用いて、目的に応じた様々な人物に変身する。変身した人物から元の姿に戻る際には、特定の変身アイテムは使用せず、ウルトラセブンのウルトラアイ着眼変身の如く目の周辺から全身にかけて赤い光に包まれてセブン21の姿に戻る。企画段階ではアコライザーというウルトラアイのような変身アイテムが存在した。メンシュハイト打倒後に、ネオスと共に光の国へ帰還した。『ウルトラマンフェスティバル'95』ライブステージ第1部『誕生!光の超人vs暗黒魔人』では宇宙保安庁に所属する前が描かれている。好戦的かつ粗暴で、自分本位に動きすぎる性格。まだ地球での実戦を認められておらず、既に地球での実戦を許されている勇士司令部のエリートであるネオスに嫉妬心を抱いていた。「怪獣は全て悪い奴」だと過信しており、ザム星人に操られたクマの縫ぐるみも「所詮は敵」という理由だけで殺そうとするなど、ウルトラ戦士らしからぬ無慈悲な面が見られる。ネオスに一喝された後、自暴自棄となってその場を立ち去るが、いかなる経緯かその後、ネオス達を助けるためにおもちゃ達のコントロール装置を破壊し、ガッツ星人に捕まったクマの縫ぐるみを救出する。ザム星人との一騎討ちで一度は瀕死の状態になるが、ネオスによって命を救われる。その後、ウルトラの父と母の説教を受けるが、ウルトラの母に「他の者にはない優しさ」を認められ、宇宙警備隊特別部宇宙保安庁の養成機関へと半年間預けられる事となった。ウルトラセブン21の造形はパイロット版とビデオ版では異なっている。パイロット版ではCG処理で表情の変化が描写された。High-tech Earth Alert and Rescue Team の略。国際防衛機構DJ隊員の中から特に優れたメンバーで編成された特捜チームで、さまざまな怪事件・難事件の対処を任務とする。なお、DJの総合本部が日本に存在するため、HEARTは日本政府・内閣情報局の管理下で運営されている。DEFENSE JURISDICTION(国際防衛機構)の略。国連の提唱の下、2001年に結成された世界の人々の自由と平和を守る事を目的とし、人々のより良い暮らしの為に最先端科学を駆使した様々な研究から宇宙資源の開発まで行う国際的な組織。北アメリカ(ララミー)、南アメリカ(マリンガ)、ヨーロッパ(カッセル)、アフリカ(モンバサ)、アジア(ウルムチ)、オーストラリア(ケアンズ)にそれぞれ支部が点在し、他にも各地域に様々な研究・開発センターや宇宙にも基地・ステーションを有する。別名C.I.B(Cabinet Information Bureau の略)。DJ及びHEARTと連携する、日本政府の組織。パイロット版に登場した、地球侵略に来たザム星人を迎え撃つために出撃した地球防衛軍。ミサイルやビームで攻撃をしたが逆に反撃を受け、全滅。その直後にウルトラマンネオスが登場した。東京近郊に日本支部として、長大な滑走路を有するHEART基地がある設定。メカニックは後述のHEARTラナーの他、『ウルトラマン80』の映像の流用によって地球防衛軍戦闘機、F-4 ファントムII、レオパルト1が登場している。また、ナレーションでは陸上・海上・宇宙用のメカニックを保有している事も示唆されている。原盤はイメージソングがエモーションミュージック(旧バンダイミュージック)、オープニングテーマ・エンディングテーマ・挿入歌がバップである。1995年にパイロットフィルムが制作・撮影されたが一般公開・販売はされず、当初は関係者のみが知り得る内容であった。その後、当時のテレビマガジンが7月号の応募者へ全員プレゼントと称して公開(応募者は金額分の為替を送る必要があったため、実質的には通販)した特別ビデオ『ウルトラ戦士スペシャルビデオ』にて、ほぼその全貌を知ることができた。演出は高野宏一が務め、エキストラ出演は円谷プロ社員。ウルトラマン80の特撮シーン等も使用されている。パイロット版の尺は短く、そのままではすぐに終わってしまうため、特別ビデオではウルトラマンのいる光の国の司令部にグレートとパワード(当時それまでの最新ウルトラ戦士)がナビゲーターとして登場し、個々の名場面を振り返りながらネオスとセブン21を紹介して新たな地球の守りに就かせるという構成になっていた(これらはこのビデオのための新規撮影である)。そこからパイロット版本編に繋がる。市街地にザム星人がドレンゲランを引き連れて出現し、暴れ回る。そこへネオスとセブン21が登場してバトルとなり、ネオスがバリアーで敵の攻撃から逃げ遅れた電話ボックスの女性を助けたり、ドレンゲランの首が伸びたり、セブン21が目を細めたりと、当時の最新のビデオ合成を意欲的に使ったカットが連続する。ラストはネオスと21の光線技でドレンゲランは倒され、ザム星人は捨て台詞を吐きながら消えていく。そして、パワードとグレートがネオスとセブン21に激励のメッセージを送り、締めくくるという内容であった。VHSとDVDが2000年11月22日より発売。全12巻。VHSのレンタル版は2話収録で全6巻。2011年12月23日に『ウルトラマンネオス パーフェクト・コレクションDVD-BOX』が発売された。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。