交流(こうりゅう、)とは、時間とともに周期的に向きが変化する電流(交流電流)を示す言葉であり、「交番電流」の略。また、同様に時間とともに周期的に大きさとその正負が変化する電圧を交流電圧というが、電流・電圧の区別をせずに交流または交流信号と呼ぶこともある。交流の代表的な波形は正弦波であり、狭義の交流は正弦波交流()を指すが、広義には周期的に大きさと向きが変化するものであれば正弦波に限らない波形のものも含む。正弦波以外の交流は非正弦波交流()といい、矩形波交流や三角波交流などがある。平等磁界中においてコイルを一定速度で回転させると、フレミングの右手の法則により導かれる方向に起電力を生じ、コイルの回転角に応じて円の周回のうち半周においては正の方向に、もう半周においては負の方向に正弦波の波形を持つ交流起電力を生じる。交流信号は以下に示す3つの要素を持ち、これらを特定することで任意の交流波形を得ることができる。あらかじめ用意された数種類の波形から1つを選び、周波数と最大振幅を指定して交流信号を発生させることのできる機器をファンクションジェネレータ、任意の波形をプログラミングし、周波数と最大振幅を指定して交流信号を発生させることのできる機器を という。以上の三要素に位相(phase、1周期のうちの位置)を加えて四要素とすることもある。位相のずれを位相差(phase difference)といい、二波の位相角のうち一波が大きくなるときを位相の進み、反対に小さくなるときを位相の遅れ、同じになるときを同相(同位相)という。正弦波または余弦波を除く交流では1周期のうちのどの位置をもって位相を0とする位置(初位相)は定められていない。磁束密度"B" (T)、コイルの長さ"l" (m)、コイルの速度"v" (m/s)、コイルの垂直面に対する角度をθとするとき、時間とともに変化するコイルに生じる起電力"e" は次式のようになる。この式を瞬時式といい、ある時間における起電力を瞬時値(instantaneous value)という。瞬時値はコイルの回転角の変化に応じて刻々と変化する。また、瞬時値が最高となる値を最大値(maximum value)あるいは波高値(peak value)といい"E" で表す。以上を角速度ω (rad/s)、時間"t" (s) として弧度法で表現すると次のようになる。さらに負の最大値を最小値といい、最大値と最小値の差をピークピーク値(peak-to-peak value)という。実効値(effective value)とは、交流における電流・電圧の大きさを、直流における電流・電圧に換算したときに相当する値をいう。正弦波交流電圧の実効値"E" は次式で表現される。交流信号の大きさを表すときに最も多く用いられる指標で、例えば日本の一般家庭向け商用電源の電圧は100Vであることはよく知られているが、これは実効値としての値である。また、正弦波交流電流の実効値は次式となる。瞬時値の正の範囲を周期にわたって積分し、周期で割ったものを平均値(mean value)という。周期をとるため半波平均値ともいうが、通常の正弦波交流の場合には1周期の瞬時値の算術平均がゼロであるため、単に「平均値」という場合には半波平均値を指す。正弦波交流の平均値は次式のようになる。波形の表現に波高率(peak factor)あるいは波形率(form factor)の値が用いられることがあり、それぞれ波高率 = 最大値 / 実効値、波形率 = 実効値 / 平均値となる。交流回路においては抵抗のほかにコイルやコンデンサも電流を妨げる働きをするが、それは正弦波交流の場合、抵抗"R" においては電圧と同相、コイルにおいては自己誘導作用による逆向きの起電力を生じるため電圧は電流より (rad) 遅れ位相、コンデンサは電流を蓄積・放出する性質をもつため電流は電圧より(rad)遅れ位相に働く。交流回路における電流を妨げる働きをするインピーダンス(impedance)は量記号"Z" 、単位オーム(Ω)で表現し、抵抗を"R" 、コイルの誘導性リアクタンスを"X" 、コンデンサの容量性リアクタンスを"X" とするとき次式のようになる。
出典:wikipedia
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