蒸気機関車(じょうききかんしゃ)とは、蒸気機関によって動く機関車のことである。日本では Steam Locomotive の頭文字をとって、SL(エスエル)とも呼ばれる。また、蒸気機関車、または蒸気機関車が牽引する列車のことを汽車とも言う。また、明治時代には蒸気船に対して陸の上を蒸気機関で走ることから、「陸蒸気」(おかじょうき)とも呼んでいた。第二次世界大戦の頃までは「汽罐車」(きかんしゃ)という表記も用いられた(「汽罐」はボイラーの意)。蒸気機関車の発明以前から鉄道を敷き台車を荷役動物に曳かせるものはあった。馬車鉄道などである。1802年、リチャード・トレビシックがマーサー・ティドヴィルのペナダレン製鉄所で高圧蒸気機関を台車に載せたものを作った。これが世界初の蒸気機関車とされている。1803年、トレビシックはこの蒸気機関車の特許をサミュエル・ホンフレイに売却。ホンフレイは、トレビシックの蒸気機関車が10トンの鉄を牽引して、とある区間(約16km)を運べるか賭けを行い、1804年2月21日、ペナダレン号が10トンの鉄と5両の客車、それに乗った70人の乗客を4時間5分で輸送することに成功した。1814年、ジョージ・スチーブンソンがキリングワースで石炭輸送のための実用的な蒸気機関車を設計し「Blücher」(ブリュヘル号)と名付け、ウェストムーアの自宅裏の作業場で製作し、1814年7月25日に初走行に成功。時速6.4kmで坂を上り30トンの石炭を運ぶことができるものであった。蒸気機関車は湯を沸かして発生した蒸気を動力源として走行する。ここでは主に世界各国で広く使用されていた、煙管式ボイラーとシリンダーを使用するタイプの蒸気機関車について説明する。一般的な蒸気機関車を走らせるのに必要な機構としては以下のものがあげられる。火室は燃料を燃焼して高温のガスを作る場所である。火室の底(床)部分は燃え滓の灰が落ちるように格子状(いわゆる火格子)に作られている。蒸気機関車の出力を決める第一の要因は「火室でどれだけ大きな熱エネルギーを発生できるか」であり、その指標として火室の平面積を表す火格子面積が使われる。火格子面積は狭軌が一般的であった日本の場合、明治初期のころの機関車で1m以下、それ以降順次増大しD51形で3.27mまで大きくなったが、火室への燃料供給は人力(シャベル)による投炭であった。さらに大型(日本最大)で戦時の貨物増大に対応して製作されたD52形では火格子面積は3.85mとなったが、これは1人で人力投炭を行うには限界に近い負担を強いたため、第二次世界大戦後、同形式のボイラーを流用して製作されたC62形などと共に、蒸気エンジンで駆動される自動給炭装置(メカニカルストーカー)が装備された。ちなみに標準軌を採用した南満州鉄道で特急列車「あじあ」を牽引したパシナ型機関車の火格子面積は6.25mで、ストーカーが標準搭載されていた。また、日本と同じく狭軌を標準としていた南アフリカでは当時黒人労働者を低賃金で利用できたことから、彼らを投炭手として複数乗務させ、同時投炭させることでストーカーを装備せずに火床面積を日本の機関車よりも大きくとるケースが存在した。機関車の火室には、左右の台枠間に設置したいわゆる狭火室タイプと、より大型の機関車に設置される台枠の幅(軌間)より大きな広火室タイプのものがある。D52等、一部の形式では煙管の手前に燃焼室を備える。石炭が燃える際の炎は、石炭の成分が分解・蒸発しながら空気中の酸素と反応しているため、燃焼ガスの温度は石炭自体から少し離れたところで最高となる。このため火室内には燃焼ガスの流れを迂回させて、ボイラーの各煙管の距離を稼いで最高温度の燃焼ガスを導くのと各煙管に均等に燃焼ガスが流れることができるように火室中央部を斜めに通るアーチ管に載せらた邪魔板 (煉瓦アーチ)がある。火室の前後左右と上部は缶胴内の水で囲まれており内火室と呼ばれている、前述したアーチ管には、缶胴内の水が入り込むことで、缶胴内の水を循環させる役割を持たせており、ここの部分は外火室と呼ばれボイラーの一部となっている。また、燃焼ガスの火力を高めるために内火室とボイラーの煙管の間に燃焼室を設ける場合がある。これは、火室の邪魔板の上の空間が延長された構造となっている。なお、火床面積は燃料の品質さえ良質で少量でも十分な火力が得られるならば無理に拡大する必要はない。強力機ではそのボイラー容量に見合った火力を得るため巨大な火室を備えるケースが多いが、高カロリーの良質な燃料を常用できる環境にあった鉄道、例えばイギリスのグレート・ウェスタン鉄道(GWR)の機関車では、4073型(キャッスル型あるいはカースル型とも。軸配置2C、過熱式単式4気筒、狭火室。火格子面積2.73m)のように、狭火室のままで他社が保有していた同クラスの機関車を上回る高性能を発揮する例が少なからず存在した。広火室は、総じて低品質の燃料でより大きな出力を得る手段として利用されていたのである。火格子面積の大きい広火室を備えた機関車に装備され、炭水車からスクリューで石炭を運転室まで搬送し、蒸気で火室内に飛ばした。日本では蒸気機関車用の自動給炭機は、1948年製のC62形、C61形を嚆矢として、戦時型のD52形についても、標準型への装備改造時およびD62形への改造時に装備された。熱量の低い石炭を使用する常磐線用のD51形の一部にも搭載された。火室で作られた高温の燃焼ガスは、煙管と呼ばれる数多くの細い管に導かれる。煙管の本数や管のサイズは機関車の出力性能に大きく関与するが、本数は50本から200本、管の直径は50mm前後である。煙管の周囲は水で満たされており、燃焼ガスが通過する際の熱伝導を受けて蒸気が発生する、いわゆるボイラーであり、ここの部分を缶胴と呼ばれている。発生した蒸気は上部の蒸気溜めのドームに一旦溜められ、溜められた蒸気は、蒸気機関車の各種補機類を作動させるために取付けられた配管により分配されるが、走行に使用される蒸気は、加減弁で流量を調整後、乾燥管を通って蒸気中の水分を取り除かれて乾燥された蒸気となり、煙室の主蒸気管を介して走り装置の蒸気室のシリンダーに送られる。使用される蒸気は。圧力が10-16kg/cm²で温度は200℃の飽和蒸気を使用する飽和式と、さらに蒸気を加熱して圧力を高めるため、主蒸気管と乾燥管の間に過熱管寄せとそこから煙管の内部まで伸びて過熱管寄せに戻る過熱管を装備して、乾燥管からの蒸気を、過熱管寄せから過熱管を介して通過させることにより、蒸気の温度をさらに300-400℃に高めた過熱蒸気を使用する過熱式とがあり、直径が通常の煙管の2倍以上で過熱管を内蔵した煙管を大煙管と呼んでいる。1910年代以降の大型機関車には過熱蒸気を使用するようになった。ボイラーの上部には蒸気圧が高くなりすぎたときに蒸気を逃がして圧力を下げる安全弁(万が一の故障を考慮して必ず複数が装備される)や、汽笛が装備されている。またボイラー内の水位を維持するために、水槽から新しい水を注水するための給水ポンプやインゼクタの2つが取付けられており、2つのルートからボイラーに水を送り込む仕組みとなっている。両者とも動力源にボイラーの蒸気を使用しているが、後者は蒸気溜からの配管から直接蒸気が送られる。また、ボイラー缶胴内に装備された注水パイプにより、均一に水を噴射させてボイラー内の水温にムラが出ないようにしている。中・大型機では注水の際に低温の水を注水する事でボイラー内の水が温度低下を起こし蒸気圧が下がるのを防止するため、一般に給水ポンプから給水温め器(蒸気室のシリンダーや補機類で使用された蒸気を引き通して水に熱を伝える熱交換器)を介してボイラーに注水する。ボイラーの性能を表す指標として、蒸気圧力、飽和式か過熱式か、煙管・大煙管の太さと本数または煙管の総表面積(熱伝導面積)などが使用される。日本の鉄道では蒸気圧力は明治初期の機関車で8kg/cm²前後、その後順次増加し、D52形では16.0kg/cm²となった。諸外国のSLでは20kg/cm²が実用化され、さらに煙管式ボイラーではなく水管式ボイラーを採用していた一部の試作機関車では、ボイラー圧力が100kg/cm²を超えるものも珍しくはなかった。一般にボイラーでは圧力が高いほどエネルギー効率は上昇するが、蒸気漏れなどに対する対策に高度な技術が必要となり、20kg/cm²を採用していた諸外国の例でも、そのうちの少なくない数が保守コストの高騰に手を焼いた末に降圧を実施している。なお、第二次世界大戦中のドイツで設計・製作された貨物用の52形では、軸配置1Eの大型機であったが構造簡素化による生産性の向上を目的としてインゼクタを複数搭載として従来のドイツ国鉄機で標準であった給水ポンプ+給水温め器の搭載が省略され、またイギリスのグレート・ウェスタン鉄道などではやはりインゼクタの複数搭載を標準としていたが、クラック弁と称する特殊な弁を使用することで、ボイラーに注水される水の温度が段階的に引き上げられる、つまり給水温め器を使用するのと同様の効果が得られるような機構を採用していた。ボイラーの材質は鋼鉄が一般的だったがイギリス等では銅も使用された。煙室は機関車の先頭部分にあり、ボイラー内の煙管を通過した燃焼ガスと蒸気室内のシリンダーでピストンの作動させた蒸気が吐出管を介して入り、その後に上部にある煙突から両者が吐き出される所である。吐出管から勢い良く噴射した蒸気が、上部にある煙突に目がけて流れるため、真空の部分が発生して、気圧差により内火室からの燃焼ガスを煙管を介して強制的に誘引することにより、内火室への空気流入量が増えて燃焼効率の向上を助ける働きを持っている。また、上部の煙管と下部の煙管を流れる燃焼ガスの流れを均一にするため、加減反射板を装備して、蒸気の通過速度が一番速い煙室下部に迂回して燃焼ガスを導いており、加減反射板は迂回の度合いを調整することが可能である。また、一部の機関車では、吐出管から出るの蒸気の噴射速度の調整ができるようになっている。また、惰性運転時での後述する絶気運転や停止中では、蒸気溜の加減弁が閉の状態のため、蒸気室のシリンダーにボイラーからの蒸気か送り込まれず、煙室内では真空が発生しないため、運転室の蒸気分解箱にある通風弁(ブロアバルブ)を開いて、蒸気を通風管を介して煙室内に送り込み、煙突に向けて噴き出すことで、真空を発生させて内火室からの燃焼ガスを煙管を介して誘引させている。機関車をスムーズに走らせるためには、シリンダーに送る蒸気の方向を適切に制御する必要があり、右側の弁装置 により制御される。出力の制御は運転室にある加減弁ハンドルと逆転機ハンドルによって制御される。加減弁ハンドルは、蒸気溜にある加減弁に引き棒で繋がっており、動かす事により蒸気溜から蒸気が乾燥管と主蒸気管を介して蒸気室に流れ、蒸気室内の2つの蒸気弁の間のある弁室を介して蒸気室前後に設けられた蒸気通路のどちらか一方を通って蒸気が送り込まれ、シリンダー室内のピストンを作動させる。蒸気が送り込まれたピストンの反対側の蒸気は、シリンダー室から蒸気が送り込まれた蒸気通路とは反対側の蒸気通路を通って蒸気室に戻り、蒸気室左右にある排気通路から吐出管に排出される。この動きを前後交互に行うことでシリンダー内のピストンを往復運動させることができる。シリンダー内のピストンを往復運動させる蒸気の給排気を行う蒸気室の蒸気弁は、ピストンとの間で90度の位相差で動いており、蒸気弁はピストンの動きを伝達して動かしている。力の伝達はピストンロット→クロスヘッド→合併テコ→蒸気弁の弁心棒とピストンロット→クロスヘッド→主連棒→返りリンク→偏心棒→加減リンク→心向棒→合併テコ→蒸気弁の弁心棒の2つの径路で伝達される。また、合併テコは2方向から伝達される力を合併する役割を持っており、それを介して蒸気弁を作動させる。また、発車時では、一気に加減弁を開けてしまうと、蒸気が一気にシリンダー内に入り、動輪が空転してしまうため、加減弁を徐々に開いていく操作を行う。惰性運転時には、加減弁を完全に閉じてシリンダー室に蒸気がまったく入ってこない状態にする(絶気運転とも呼んでいる)。逆転機ハンドルは逆転棒と繋がっており、その先の釣りリンク腕と釣りリンクを介して心向棒と繋がっていて、さらに心向棒から加減リンクを通り蒸気室の蒸気弁と合併テコを介してクロスヘッドに繋がっている。逆転機ハンドルは回すことで、心向棒を介してシリンダー室上部にある蒸気室の蒸気弁を操作できるようになっている。蒸気機関車の速度制御は、蒸気溜にある加減弁での調整によっても可能であるが、実際の速度制御は、蒸気弁からシリンダーへの通路の開口部の開口率の変化によって行われる。その変化の動作に使用されるのが偏心棒、加減リンク、心向棒の3つであり、加減リンクは中央を支点としてモーション・プレートに取り付けられており、その下部に連結された偏心棒により、加減リンクが支点を中心として上部と下部で往復運動を行なって、心向棒と合併テコを介して蒸気弁の弁心棒に力を伝達する仕組みとなっている。心向棒の力点は、逆転機ハンドルにより加減リンク内を上下方向に動かすことが可能であり、加減リンクの支点に近い位置では、蒸気弁の往復運動の幅が小さくなり、加減リンクの支点から離れた位置では、蒸気弁の往復運動の幅が大きくなる。その幅の変化が開口率の変化となり、開口部の大きさと蒸気弁からシリンダーへの蒸気が入らないカットオフの時間が変化することで、シリンダーに入る蒸気量の調整を行い、シリンダー内の中のピストンが時々の状況に応じた速度に対応した往復運動をするようになっている(出発時は、心向棒を加減リンク中央から下に離れた位置に移動させて、開口率を大きくカットオフの時間を短くすることでシリンダー室に入る蒸気を多くして動輪の回転力を大きく回転数を小さくし、速度が上がるにつれて、心向棒を加減リンク下部から中央の位置に徐々に移動させて、開口率を小さくカットオフの時間を長くすることでシリンダー室に入る蒸気を少なくして動輪の回転力を小さく回転数を大きくする)。また、開口率は、80%-0%の間で表しており、全出力で80%、停止時や惰性運転時では0%としている。また、加減リンクは前進または後進の切り替えも行い、同じく逆転機ハンドルを回すことにより、心向棒を加減リンクの中央(支点の部分)から下に下げると前進、上に上げると後進となる(前後進の切替は停止時に行う)。その他に、発車時に常温まで冷えたシリンダー室に蒸気を送ると、蒸気の温度が下がり凝縮が発生してシリンダー室に水が溜まるため、溜まった水を排出するシリンダー排水弁や、蒸気室の前後をバイパス管で結びその中間に弁を設置し、惰性運転時に、逆転機ハンドルを操作して蒸気室とシリンダー室を結ぶ蒸気通路の開口率を80%にしてからその弁を開き、シリンダー室のピストンの前後の空気を行き来できるようにして、ピストンの空気抵抗を最小にするバイパス弁がある。機関車の出力は最終的にはシリンダーの大きさ×数×蒸気圧力で決まる。カタログではシリンダー直径×行程で示される。蒸気機関車の設計は、シリンダーで使用される蒸気量と、蒸気を作る能力(火室やボイラーの性能)がマッチするよう考慮される。気筒室で作られた往復運動は主連接棒(メインロッド)を通じて動輪に伝えられ、ここで最終的に回転運動におきかえられる。主連接棒と連結されている動輪を主動輪という。主動輪と他の動輪は連結棒(カップリングロッド)で連結されている。また左右の動輪は車軸で繋がっており、連結棒を介して90度の角度でずらして主連接棒と連結されていて、それにより片方の気筒室内のピストンが前端または後端の死点に達してピストンの力がゼロになっても、もう片方のピストンの力が最大になるように動力伝達されている。動輪以外に機関車に設置される車輪として先輪と従輪がある。先輪は動輪の前に設置され、カーブでのスムーズな方向転換に有効であり、機関車重量の一部を負担する効果もある。従輪は動輪より後ろに配置され、機関車後部の重量を受け持つ。大きな火室を必要とする高出力機では、小さな従輪の上に幅広の火室を装備する広火室タイプが採用された。蒸気機関車の最高速度は動輪の直径(動輪径)で決まる。すなわち巨大なクランク構造となっている蒸気機関車の動輪回転数は400rpmが限界とされており、実際に各国の蒸気機関車の最高速度もほぼこの限界値近くにある。高速度が要求される蒸気機関車は当然大きな動輪径が設定される。蒸気機関車は大きな動輪を鉄のレールの上で走らせるためスリップ(空転)を起こしやすい。重量のある列車を牽引する際に空転を防ぐためには動輪とレールの粘着性を上げることが必要だが、手段としては全動輪にかかる重量を増やす方法がとられる。即ち動輪1対あたりの重量(軸重)を増やすか、動輪数を増やして動軸上重量を増やすの2種類の方法がある。動輪および前輪と従輪の配置や数(軸配置)は機関車の性能を決定する重要なファクターである(車軸配置参照)。軸重の増加については軌道の強化が必要であり、動輪数を増やす場合については機関車の長さの問題、急カーブ通過時の問題などが発生する。動輪数を増やしてカーブ対策を行った方式として、前後に複数の駆動システムを有するマレー式機関車がある。前記したボイラーに水を注水するための給水ポンプとインゼクタがボイラー横に搭載される他、蒸気機関車自体や牽引する客車のブレーキ装置を作動させる圧縮空気を作る目的でボイラー缶胴部横や煙室前面などにコンプレッサーを搭載している(日本では1920年代以後に設置)。調圧器により自動的に作動しており、そこで作られた圧縮空気は繰出管を介して冷却されてボイラー横の元空気溜に蓄圧される。また、前照灯など電気装置やATSの保安装置などを使用する目的でタービン発電機がボイラー上部の運転室側に搭載される。コンプレッサーもタービン発電機もボイラーから運転室に取付けられた弁が付いた蒸気分配箱を介して送られた蒸気を動力源としており、これらの弁の操作により蒸気が送られて各種補機を作動させる。電気機関車・ディーゼル機関車は当初性能面における信頼性が低く、そのため蒸気機関車が日本では昭和後期まで使用されていたが、以上のように欠点が多いため国鉄は「動力近代化計画」として1960年(昭和35年)の会計年度より蒸気機関車を15年で全廃する計画を立て、電化やディーゼル化を推進した。そして梅小路蒸気機関車館に保存された車両を除き、予定通り1975年(昭和50年)の年度末となる1976年(昭和51年)3月に完了させた。日本の国有鉄道に在籍した蒸気機関車の弁装置の種類は次の通りであった。蒸気機関車にとって、動輪と従輪の配置は非常に重要な要素である。これによって、機関車の用途が決まってしまうといっても過言ではない。動輪径を大きくすれば同一回転速度で運転速度を高くできるが、機関車全体が一定の長さに収まるようにするには、動軸数を減らすことになり、牽引力が低下する。そのため、高速が要求される旅客列車牽引向けということになる。逆に動輪数を増やせば牽引力は増すが、その分動輪径は小さくせざるを得なくなり、速度性能が犠牲になることになるため、貨物列車牽引や急勾配区間向けということになる。従輪については、機関車重量の一部を負担するばかりでなく、先従輪には曲線通過時に、動輪をスムーズに導く機能があり、高速を要求される旅客用機関車では、2軸としたボギー台車が装備されることが多い。一方で、貨物用機関車では動輪上重量を増して粘着力を高めるため従輪の数は少なく、高速も要求されないため、より簡便な構造の1軸先台車が採用されることが多い。1両の機関車に2両分以上の走り装置を装備し、出力強化や曲線通過の容易化を図ったもの。動態保存は世界の複数の国で実施されている。日本も含む。国鉄・JRの車両形式の一覧#蒸気機関車を参照。計画機イギリスでは数々の先進技術を導入した最高速度200km/hの5AT先進技術蒸気機関車の計画が進められていたが、2012年に資金難で中止された。
出典:wikipedia
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