キハ75形気動車(キハ75がたきどうしゃ)は、東海旅客鉄道(JR東海)の一般形気動車。JR東海では、日本国有鉄道(国鉄)から承継したキハ58系・キハ65形気動車を非電化区間に直通する快速・急行列車に使用していたが、それらの車両の老朽取り替えを目的として設計・製造された。1993年から営業運転を開始した。2016年現在は主に快速「みえ」や参宮線・高山本線・太多線の普通列車に使用される。(1次車:1 - 6 新宮・鳥羽・下呂・多治見向き&トイレ付き、101 - 106 名古屋・岐阜向き&トイレなし)1993年、快速「みえ」用として2両編成6本(12両)が日本車輌製造で製造された。0番台を1号車(鳥羽・新宮・下呂・多治見方向)、100番台を2号車(名古屋・岐阜方向)として2両編成を組むが、2両以上であれば設計上は1両単位での組成も可能となっており最大で10両まで連結することができる。311系電車と同様にステンレス鋼製の車体に両開きの客用扉が片側3箇所、オレンジ色の帯が2本という外観となった。連続窓が採用され、車端部を除いて固定式である。低床構造とされたため扉付近には段差(ステップ)がない。エンジンはカミンズ社スコットランド工場製NTA-855-R-1(JRグループの型式:C-DMF14HZB 、350ps)を各車両に2基ずつ搭載し、変速機は新潟コンバータ製のC-DW14Aでトルクコンバータを用いる変速段が1段に加え、直結段が2段となっている。最高運転速度は120km/hで、キハ85系と同等の性能を有する。ブレーキシステムもキハ85系と同一の電気指令式で、その他機関ブレーキとコンバータブレーキも装備する。台車はボルスタレス式で、ヨーダンパを装備するC-DT60形である。連結器は、キハ85系では従来車と共通の密着自動連結器が採用されたのに対し、本形式ではJR東海の気動車として初めて電気連結器付き密着連結器が採用された。冷房装置は駆動エンジン直結式のC-AU30形を屋根上に2基搭載する。車内設備は311系電車に準じたもので、座席はシートピッチ940mmの転換クロスシート(一部固定)であるが、国鉄時代から気動車の全長は21.3 m (連結面間)と標準的な電車のそれに比べて1.3 m も長いため、同じ座席数ながらシートピッチは30mm長い。0・200番台には車内公衆電話や車椅子対応トイレを設置している。また、LEDを用いた車内案内表示装置を各車の車端部に設置した。2000年代に入ってからはドアチャイムも設置されている。なお、公衆電話については0・200番台共、2007年3月18日以降使用を中止した。種別・行先表示器と号車番号表示器は字幕式である。製造当初は前面行先表示器の字幕の地色が黒であった。キハ58系のように臨時列車に使用されることを考慮し、当初から高山本線・中央本線の駅名や急行「エメラルド」での運用を想定した東舞鶴駅などを行先として表示できるようになっている。運用は後述する200・300番台と区別されておらず、快速「みえ」のほか武豊線にも入線していた。2016年4月1日現在、12両全車が名古屋車両区に配置されている。(2次車:201 - 208 鳥羽・下呂・多治見向き&トイレ付き、301 - 308 名古屋・岐阜向き&トイレなし)(2次車:401 - 406 鳥羽・下呂・多治見向き&トイレ付き、501 - 506 名古屋・岐阜向き&トイレなし)1999年に投入された2次車で、快速「みえ」の増発と急行「かすが」用キハ58系・キハ65形気動車の置き換え、また武豊線用の車両置き換えと東海道本線(名古屋)直通列車の増発を目的に日本車輌製造で製造された。この増備により従来武豊線を走っていたキハ40系は名古屋車両区から美濃太田車両区と伊勢車両区に転出した。2016年4月1日現在、201・202・301・302の4両が名古屋車両区に配置されている。なお、2015年3月10日付けで美濃太田車両区に転属した200・300番台の6両については後述の1200・1300番台に、400・500番台については12両全車が後述の3400・3500番台にそれぞれ改造され、400・500番台は番台消滅している。0・100番台からの変更点冬季の寒冷地運用を考慮し、美濃太田車両区に転入した200・300番台に耐寒対策などの改造を施したもの。元番に+1000されている。2015年4月から同年6月にかけて3編成 (1203+1303 - 1205+1305) に施工された。2016年4月1日現在、1203 - 1205・1303 - 1305の6両が美濃太田車両区に配置されている。武豊線電化に伴う転用を控え、200・300番台にワンマン対応・耐寒対策などの改造を施したもの。元番に+3000されている。2014年3月に1編成(3207+3307)が、2015年2月に2編成(3206+3306・3208+3308)が改造を完了している。耐寒対策以外の仕様は400・500番台とほぼ同一であるが、デッキの整理券発券機は半減し、各車両最後部のドア付近のみの設置となった。これらはキハ25形1000・1100番台と同一である。改造を施工された3206+3306 - 3208+3308の3編成は、2015年3月10日付けで美濃太田車両区に転属し、高山本線・太多線で使用されることになった。転属後は既存の400・500番台と共通運用が組まれている。2016年4月1日現在、3206 - 3208・3306 - 3308の6両が美濃太田車両区に配置されている。冬季の寒冷地運用を考慮し、美濃太田車両区に転入した400・500番台に耐寒対策などの改造を施したもの。元番に+3000されている。2015年4月から同年6月にかけて全車両が改造された。2016年4月1日現在、3401 - 3406・3501 - 3506の12両が美濃太田車両区に配置されている。注釈出典
出典:wikipedia
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