目黒線(めぐろせん)は、東京都品川区の目黒駅と神奈川県横浜市港北区の日吉駅を結ぶ東京急行電鉄(東急)の鉄道路線である。ただし、田園調布駅 - 日吉駅間は東横線の複々線区間に含まれるため同区間は東横線に属し、線路戸籍上の目黒線は目黒駅 - 田園調布駅間となる。路線図や駅ナンバリングで使用される路線カラーは水色、路線記号はMG 。目黒駅から武蔵小山駅、大岡山駅、田園調布駅を経て日吉駅へ向かう路線である。本路線のほとんどは道路との立体交差化が行われており、踏切がある区間は大岡山 - 奥沢間の4箇所、奥沢 - 田園調布間の2箇所、武蔵小杉 - 元住吉間の1箇所の合計7箇所のみとなっている。田園調布駅からは東横線の複々線内側2線を通り、同線と並走して日吉駅に至る。営業運転される列車は全列車20m車両6両編成である。全駅にホームドアが設置されており、運転士が列車の運転と列車のドアとホームドアの開閉を行うワンマン運転が行われている。車両側には定位置停止装置(TASC)が搭載されており、駅構内とその手前には、TASCの位置補正用と定位置停止用の地上子が設置されており、駅での停車時には、TASCによるブレーキが列車に掛かるようになっている。その他にも、車両側には、ホームに設置された監視カメラの映像を、ホームの先端側に設置された送信機からミリ波帯の電波で送信して、それを先頭車に搭載された受信機で受信した後、車両側に設置されたモニター画面でそれを見ることができる車上ITV(車上モニター画面)を運転台上部に装備しており、ドアの開閉時の際の監視に使用される。目黒線を名乗っているが、目黒区にある駅は洗足駅のみ。目黒駅は品川区にある。目黒駅から地下鉄線への相互直通運転を実施しており、東京地下鉄(東京メトロ)南北線・埼玉高速鉄道線(埼玉スタジアム線)に乗り入れる列車と東京都交通局の都営地下鉄三田線に乗り入れる2種類がある。目黒線の目黒駅から多摩川駅(旧多摩川園駅)の間は、かつては目蒲線の一部であったが、東横線のバイパス路線として整備して同線の混雑を緩和するため、目蒲線を目黒駅 - 多摩川園駅間と多摩川園駅 - 蒲田駅間に分割し、前者を大規模に改良し、さらに東横線の多摩川 - 日吉を複々線化して前者と接続する工事が行われることになった。東横線複々線化事業に伴い、2000年8月6日に目蒲線を多摩川駅(同日「多摩川園駅」から改称)を境に分割した上で、目黒側の列車が東横線の複々線部分を武蔵小杉駅まで走る「目黒線」が誕生した。一方、多摩川駅 - 蒲田駅間は区間運転化され「東急多摩川線」となった。同年9月26日からは営団地下鉄(帝都高速度交通営団、現・東京地下鉄)南北線および都営三田線との相互直通運転を開始し、さらに翌2001年3月28日からは埼玉高速鉄道線開業および同線と南北線との相互直通運転開始に伴い、本路線も南北線を介して埼玉高速鉄道線との相互直通運転を開始した。この際、東京急行電鉄所属車両が営業運転列車としては初めて埼玉県内を走行することになった。 さらに、不動前駅から洗足駅間の地下化が行われた後、2006年9月25日からは急行運転も開始された。目黒駅から武蔵小杉駅までの日中の所要時間は、各駅停車の17分から短縮され13分である。この急行は、東急では初のワンマン運転を行う優等列車でもある(現在も東急唯一のワンマン運転急行)。2008年6月22日、武蔵小杉駅から日吉駅まで延伸開業した。東横線混雑緩和のための目黒線近代化として、目蒲線の分割に先立つ1994年11月27日に田園調布駅を、また1997年6月27日に大岡山駅を地下化した。また、両駅はそれぞれ東横線、大井町線との乗換駅であるが、地下化以前は路線ごとにホームが設けられていたものを、地下化の際に立体交差を用いて方向別のホームとし、東横線、大井町線の同方向の列車と同じホームで乗り換えられるように配線を変更した。さらに、目蒲線時代は18m車両4両編成で運転されていたのを、目黒線としては20m車両6両編成(将来は8両編成)で運転できるようにホーム改良工事を実施した。それに伴い、奥沢駅の武蔵小杉寄りの留置線も、20m車両6両編成が停車出来るよう延長工事を行った。また、目黒線としての運行開始と同時にワンマン運転も開始し(当初しばらくは後部に車掌が「案内係」として乗務していたが、ドア開閉などの業務は行なっていない)、各駅にホームドアを設置した。保安装置としてATCとTASCを導入したが、南北線や三田線とは異なり、地上区間が多く降雨の影響を受けやすいことや、路線上に踏切が設置されていることなどの理由から、ATOは導入されていない。定位置停止支援装置(TASC)は 乗り入れ先の南北線・三田線で使用しているATOのブレーキ指令部分のみを使用した装置となっている 。そのため、駅発車時の力行操作、駅間の走行制御は運転士がハンドル操作を行い、駅停車時のブレーキ制御は運転士がハンドルをニュートラル位置に保つことで、TASC制御により定位置停止を行う。定位置停止精度は前後35cm以内、TASCブレーキ指令減速度は2.5km/h/sである。路線近代化と周辺地域の環境改善の一環として、目黒駅から洗足駅までの区間で連続立体交差事業が行われた。1997年7月27日に地下鉄直通を前に目黒駅を相次いで地下化。1999年10月10日には、不動前駅付近を高架化した。2006年7月2日には不動前駅 - 洗足駅間が地下化され、武蔵小山駅と西小山駅も地下駅となった。この際、武蔵小山駅はホームを2面4線化し、急行列車の待避が可能となった。日吉駅から新綱島駅(仮称・綱島駅付近の綱島街道直下に設置予定)、新横浜駅を経由し、羽沢駅(仮称・JR東海道貨物線横浜羽沢駅付近に設置予定)までを結ぶ約10キロの「相鉄・東急直通線」をほぼ全区間地下式で建設し、そこから相鉄が別途計画している「相鉄・JR直通線(羽沢駅 - 相鉄本線西谷駅)」を介して相鉄線と東急線との相互直通運転を行う計画がある。2009年度中着工・2019年4月開業を目標とされており、現在相鉄側では各駅の改良工事が行われ、工事状況がホームページでも確認できる。前述したように、旧目蒲線が分割されて本路線と東急多摩川線が誕生したが、本路線は将来的に現行の20m車両6両編成から同8両編成への増強が計画されており、多くの駅では8両編成の運転を想定した準備工事などがなされている(乗り入れ先の南北線・埼玉高速鉄道線・三田線も同様)。いつから8両編成での運転が開始されるかなどは現時点で公式発表されていないものの、上述の相鉄・東急直通線に関する説明会において東急は、相鉄との直通運転にあわせて目黒線を8両編成とする意向を示した。目蒲線時代は池上線同様、初代3000系や初代5000系が最後まで使用され、近代化が立ち遅れた路線だった。東京地下鉄の車両は、東横線との並走区間でもある田園調布駅 - 日吉駅間で、副都心線・有楽町線用の7000系・10000系と顔を合わせるシーンが見られる。なお、東横線が日比谷線と相互直通運転を行っていた2013年3月15日までは日比谷線用の03系と顔を合わせるシーンも見られた。どの列車がどの車両で運転されるかは列車番号末尾のアルファベットにより区別しており、「K」が東急の車両(01K - 29K)、「T」が都営地下鉄の車両(31T以降の奇数)、「S」が東京地下鉄の車両(30S - 78Sの偶数)、「M」が埼玉高速鉄道の車両(80M以降の偶数)となっている。列車番号は『MY LINE 東京時刻表』(交通新聞社)の列車番号欄にも掲載されている。ただし、三田線の列車番号は下り(西高島平方)が奇数、上り(目黒・日吉方)が偶数となっており、例えば「31T」運用の場合は下り列車は「xx31T」、上り列車は「xx30T」となる。また、6桁の数字で表記されている目黒線内の列車番号では上1桁が車両の所属元を表し、2が東急の車両、3が東京地下鉄の車両、4が都営地下鉄の車両、5が埼玉高速鉄道の車両となっている。次の上2桁が運用番号を表す。(例えば「01K」の場合は目黒線内は「201」となる。)なお、東急車両の運用は三田線運用と南北線・埼玉高速鉄道線運用とで別々に組まれ、奇数番号が三田線運用、偶数番号が南北線・埼玉高速鉄道線運用となっている。また各社局間の走行距離調整の関係上、東急車両は目黒線に乗り入れない列車(白金高輪折り返しなど)にも使用されている。田園調布 - 日吉間は「東急東横線」の項を参照。駅の新設・廃止・改称は目黒 - 多摩川間の駅のみ記載する。急行と各駅停車が運行されている。所要時間は目黒駅 - 日吉駅間で最短16分。日中は1時間あたり4本運転されており、このうち1本が日吉駅 - 埼玉高速鉄道線浦和美園駅間、1本が日吉駅 - 埼玉高速鉄道線鳩ヶ谷駅間、2本が日吉駅 - 都営三田線西高島平駅間の運転となる。線内のみの列車は設定されておらず、すべて東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線に直通する。全列車が武蔵小山駅で各駅停車と接続するが、その際は原則として南北線直通列車と三田線直通列車が接続するようにダイヤが組まれている。大半の列車は日吉駅発着だが、ラッシュ時の一部列車は武蔵小杉駅発着となる。その他にも三田線高島平駅発着の列車や、南北線王子神谷行きの列車が設定されている。なお、乗り入れ先の南北線、埼玉高速鉄道線、三田線は目黒方面のみ「急行」表示する。以前は日中の急行は武蔵小杉駅にて東横線の特急列車に接続(日吉行き⇔横浜方面、目黒方面⇔渋谷方面でそれぞれ接続)していた。これにより、目黒方面と横浜方面との連絡の利便性が考慮されていたほか、特急の停車しない日吉駅から東横線渋谷方面、同じく特急の停車しない田園調布駅・多摩川駅から東横線横浜方面への速達列車利用機会を補完する面も兼ねていた。ただし接続列車としては正式に案内しておらず、どちらかが遅れると接続を行わないこともあった。その後、2013年3月16日ダイヤ改正より、東横線と目黒線の並走区間において、到着時刻を意図的にずらすこととなったため、現在は東横特急と目黒線急行の接続はしなくなっている。基本的に赤色で表記される。2004年からは埼玉高速鉄道線浦和美園駅と三田線高島平駅より横浜高速みなとみらい線元町・中華街駅までの臨時急行列車「みなとみらい号」を運転している。なお、2006年8月運転分までは終点の武蔵小杉駅で東横線への転線を行っていたが、同年12月運転分からは武蔵小杉駅 - 日吉駅間の複々線(高架)化工事の影響で武蔵小杉駅からの転線ができなくなったため、田園調布駅での転線となった。その後目黒線が日吉駅に延長した2008年7月運転分より日吉駅での転線に変更となったものの、2011年の運転より再び田園調布駅での転線に変更した。また、2006年8月運転分までは、東横線とみなとみらい線内のみが急行運転だったが、同年12月運転分から目黒線内も急行運転に変更された。乗り入れ先の東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道線・三田線内を含めた各駅に停車する。一部列車は武蔵小山駅で急行と接続する。終日において南北線・三田線に直通するが、早朝と夜間を中心に奥沢駅・武蔵小杉駅発着区間列車が数本設定されており、一部列車は目黒駅 - 日吉駅間のみ運転の線内折り返しとなる。また乗り入れ列車において日吉駅 - 埼玉高速鉄道線浦和美園駅、日吉駅 - 都営三田線西高島平駅の設定が多数だが、日吉駅、武蔵小杉駅、奥沢駅発着で南北線駒込駅、王子神谷駅、赤羽岩淵駅、埼玉高速鉄道線鳩ヶ谷駅、浦和美園駅、三田線高島平駅、西高島平駅発着の列車が設定されている。なお、乗り入れ先の南北線・三田線・埼玉高速鉄道線では「各停」表示を行わない。「みなとみらい号」は、2006年8月運転分まで各駅停車で運転していた。目黒線の各駅停車は、青色を使用する東横線とは異なり、基本的に緑色で表示されている。
出典:wikipedia
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