夏休み(なつやすみ)は、教育機関や企業などで夏の間、授業や業務を休みにする休暇のことである。主に7月下旬から8月の終わり頃までの、長期休業である。夏休みは温帯に属する国々を中心に広く実施されているが、その目的は各国によって異なる。夏季の暑熱の回避が主因となることが多いが、学事年度間(アメリカ合衆国)、夏季の伝統的な慣習の存在など、他の要因が実施の副要因となることも多い。日本の教育機関の場合、正式名称は「夏季休業」といい、校舎などに冷房設備がない場合が多く、太平洋高気圧支配下での授業が暑熱により困難なので、その間を休業とするためとされる。そして、その期間に期待される教育効果の主たるものは、普段学校では体験することの出来ないことへの児童・生徒の挑戦とされる。また、以下のような目的も考えられる。企業などでも、従業員・構成員を一斉に休ませ休業する場合の夏季休業、ないしは従業員・構成員が夏季に取得することのできる夏季特別休暇・夏季休暇を平たく言う場合、このように称する。その目的は、以下とされる。小学校・中学校・高等学校の夏休み期間は全国一律ではなく、その土地の気候や風土により期間の長短がある。公立小学校・公立中学校の場合、日数は原則として学校を管轄する市町村の教育委員会が定めている 。大学の場合は、カリキュラムや前期試験・中間試験の時期により異なる。夏休みの期間は、日本では7月下旬から8月下旬までが一般的である。また、曜日配列によっては7月18日から始まる年や、9月1日または2日までとなる年もある。北海道や北東北、長野県、岐阜県山間部などの寒冷多雪地域では7月21日から8月20日頃までとし(北海道は基本的に7月26日頃から8月18日頃までが多く、道東・道北の一部や山間部、離島など場所によっては盆明けの8月17日までという地域もある。北東北では7月25日頃から8月25日頃までの地域が多い。長野県では7月27日頃から8月19日頃までと、北海道とさほど変わらない。岐阜県山間部は、7月20日頃から8月25日頃までが多い。)、代わりに冬休みが長くなる。 長野県では基本的に7月27日頃から8月19日頃まで。長野県の小学校には春と秋に中間休みを実施したり、寒中休みを実施する学校があり、計画休業など長期休業以外の休日もありその短さを補ってはいるが、2002年度の小学5年生の実績では、年間授業日数は、全国平均200日のところ、長野県では210日となっている。ただ、近年は30日以上の夏休みを取る小中学校も増えている。新潟県では夏休みの期間が通常と同じ期間(7月21日頃から8月31日頃)である上に、長野県同様中間休みや寒中休みを実施しているところもある。そのほか、2002年に始まった週5日制や、ハッピーマンデー制度により海の日が7月20日から7月の第3月曜日に移動したこととの関係により、首都圏や西日本においても2003年頃から、遅いところでは7月27日頃から夏休みに入る学校もある。同時に夏休みの終わりも早いところでは8月24日頃までとする学校も出てきている。この他1学期中に自然災害が発生して休校になったときも、始業式を8月下旬に繰り上げる場合が多い。 関東以南の一部の学校でも、授業時間の確保などを目的に夏休みを短縮し、8月中に始業式を行う学校がある。また、学校によっては夏休み中も夏期講習などの課外授業で通常と同じように登校するといったケースもあり、休み期間は実質的に10 - 15日程度しかないというところもある。また2学期制の学校では夏休みはやや少ない。秋休みを導入している地域では、夏休みは7月25日から8月28日頃までとすることが多い。一部の大学附属高校などは、7月上旬 - 9月上旬の約2か月と長めに夏休みが設定されている。これは大学受験の必要がないことにもよると考えられる。「教職員の夏休みも児童や生徒と同じく長い」という印象を一般的に持たれがちであるが、教職員が個別に「研修」の名目で、教科に関連した自己啓発などを学校外で行うことが多かったことも影響しているとされる。ただし2002年頃から、この研修の運用状況が問題視されるようになり、完全週休2日制となった2002年からは授業やホームルーム活動がないことを除き、教職員は通常通り勤務している。実際に与えられる夏季休暇は事務職など一般の公務員と同様に4日程度であり、7月から9月の間に各自の判断で取得し、それを超える休みを確保するには年次有給休暇を充てねばならない。単純比較はできないが、最長でも土日込みで6日間程度と、夏期休暇に恵まれた大手企業のサラリーマンよりもむしろ短いことも多い。また、この時期(特に7月下旬から8月上旬)には部活動の各種大会・合宿・遠征などの行事が集中し、例えば、高等学校では全国高等学校総合体育大会、全国高等学校野球選手権大会、全国高等学校総合文化祭が、中学校では総合体育大会が行われ、教員は大会の引率や大会運営等にあたることもある。また、教員の校務分掌に関連した会議や研修などで出張することもある。したがって、勤務してはいるが学校には不在であることも多い。内閣府「平成27年版自殺対策白書」の(過去40年間)「18歳以下の日別自殺者数」では二学期が始まる9月1日前後で突出した自殺数となっている。短大の夏休み期間はの2ヶ月ぐらい丸々休みになる所が多い。夏休み期間は大学ごとで異なるが、概ね7月末または8月初旬頃 - 9月末頃の2か月くらいまでであり、一般的に小学校・中学校・高等学校のそれよりも長めに設定されている事が多い(尚、短期大学や高等専門学校も同じ大学機関の為、こちらに属す)。一部の大学においては2週間程度しかない場合もある。かつては、7月10日頃~9月10日頃の大学が多かった。専修学校の夏休み期間は7月 - 9月の間に1ヶ月 - 2ヶ月くらい設ける学校が多い。一部の専修学校では夏休みが1週間しかない所もある。日本では月遅れ盆に合わせ8月15日前後に夏期休暇を設ける企業が多い。休業の形態は、全社的もしくは事業所単位での一斉休業の場合と、従業員ごとの交代制をとる場合とがある。官公庁、金融機関、病院などはお盆の期間でも暦通りの勤務となるため、後者のほうに該当する。企業によっては連続休暇とせず、ある一定の日数を断続的に取得させる形態もある。4勤2休などの交代勤務が導入されている製造部門などでは夏休みが無い事が多い。その一方で、夏季の電力需要を抑えるため操業調整を行い、お盆休みとは別の休みを取る所もある(夏季電力休暇)。土曜日や祝日の一部を勤務日に変更し、その分の休日を夏期休暇に充当して大型連休にする所もある。近年、夏期休暇を旅行などの目的で取得する人を中心に、旅行料金の下がる8月下旬 - 9月に休暇をとる人が増えている。一方で鉄道・バスなどの運輸事業、旅行代理店や飲食店などのサービス業では、この時期はむしろ書き入れ時なので、夏期休暇を別日(6月下旬 - 7月もしくは8月下旬 - 9月)に交代で取ることが多い。全く無いという企業もある。平日の帯番組を担当する司会者もこの時期に合わせて夏休みを取ることがある(とくダネ!の小倉智昭、ミヤネ屋の宮根誠司、報道ステーションの古舘伊知郎などがその一例)。アメリカ合衆国の学校では主に6月に夏休みが始まり(州や、地域、学校によって異なる)、学校年度の始まりが9月になるため、それまでの2 - 3か月間が夏休みの期間となる。宿題はないが、その代わりとして「サマースクール」を開講する学校や州がある。一方、社会人を対象としたビジネススクールなど高等教育においては、総修学期間の短縮のため、夏休みを設定しないこともしばしばある。アメリカでは、人口の大半が農業に従事していた時代に、子供たちが収穫の手伝いをするために夏休みができたという話が広く知られている。しかし実際は、20世紀初頭、当時は脳は筋肉で出来ており、手足を酷使し過ぎると怪我につながるように、勉強のし過ぎは脳の発達に悪影響とみなされたため、夏休みが設けられたとされる。スウェーデンの学校では次の学事年度が8月20日以降の最初の月曜日に始まるため、それまでの2 - 3か月間(6月中旬頃に開始)が夏休みの期間となる。宿題はない。しかしレポートの提出が求められるケースがある。韓国では学事年度は3月に始まるが、2学期制である小・中・高校の夏休みは、日本とほぼ同じく7月中旬または下旬から8月下旬までとなっている。一方、大学・大学院では6月末または7月初めから、8月下旬までとなっている。大学・大学院は3月入学と9月入学を併用しているため、8月中旬にも卒業式が行われる。中国では次の学事年度が9月に始まるため、それまでの2か月間(多くは7月中旬頃に開始)が、夏休み(暑假)の期間となる。大学では6月20日ぐらいに始まる。インドネシアは国土が赤道近辺にあるため、季節としての夏を特定できない。オランダ植民地時代の名残か、学事年度が9月に始まるため、その前2 - 3か月間を長期休暇としている。なお、現在、インドネシアは2学期制を採用しており、前期と後期の間の1月も1か月間の休暇となっている。フィリピンの学校では次の学事年度が6月に始まるため、それまでの2か月間(4月から5月)が夏休みの期間である。タイの学校では新学年度が毎年の5月中旬~下旬に始まるため、それまでの約2か月間(3月終わりから5月中旬)が夏休みの期間である。北半球と夏冬が逆転するため、夏休みはクリスマス時期 - 1月、2月にかけての例が多い。それに合わせ、学事年度を1月から始める例も多い模様。夏休みの宿題として出される主なもの(主に小学校)。昆虫採集、工作などといった通常では困難な作業を、休業を利用して行う。
出典:wikipedia
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