新幹線E2系電車(しんかんせんE2けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の新幹線車両。1997年(平成9年)3月22日に東北新幹線で「こまち」と連結する速達「やまびこ」で営業運転を開始した。1997年開業の北陸新幹線高崎駅 - 長野駅間「あさま」、および秋田新幹線「こまち」を併結する東北新幹線「やまびこ」用として開発された。1995年(平成7年)の製造当初より、JR東日本の新幹線標準型車両として位置づけられており、200系の置き換えも念頭において増備されている。2016年(平成28年)3月現在、北陸新幹線「あさま」の臨時列車の一部、東北新幹線「やまびこ」の大半と「なすの」の約半数の列車(10両編成と17両編成の1 - 10号車)、東北新幹線「はやて」(東京駅 - 盛岡駅間)・上越新幹線「とき」・「たにがわ」で運用されている。大きな特長としては、J編成の両先頭車とグリーン車にフルアクティブサスペンションを搭載したことが挙げられる。これにより振動の少ない快適な乗り心地を実現している。両先頭車が付随車、中間車はすべて動力車となっている。北陸新幹線「あさま」として運用される8両N編成と東北新幹線・上越新幹線で運用される10両J編成の2種類がある。高速運転時の騒音・環境対策として、トンネル進入時の微気圧波低減のため先頭車両形状の最適化が行われた。車体はアルミニウム合金製である。基本番台では、シングルスキン構造を主体に側構体にダブルスキン構造が用いられたが、1000番台車両は、全面的にダブルスキン構造を採用している。また、パンタグラフから発する騒音低減のためパンタカバーの採用やパンタグラフ自体の改良、プラグドアの採用(J編成の増結中間車を除く基本番台車両のみ)などで車体表面を極力平滑化することにより空力音を低減した。車体側面には行き先・列車種別・座席表示を兼ねたLED式行先表示器が設置されているが、2010年増備編成(J70編成以降)はフルカラー式に、車内案内表示器も同じくフルカラー・2段表示にそれぞれ変更されている。車体の下半分を紫苑ブルー、上半分を飛雲ホワイトとし、境目に真紅レッド(N編成)/つつじピンク(J編成)を配する。車体側面にはエンブレムが配されている。N編成はそよ風を、J編成はりんごをモチーフとしている。なお、10両編成化される前のJ編成は、N編成と同じカラーリング(真紅レッドの帯とそよ風をイメージしたエンブレム)であった。架線からの単相交流25kVを主変圧器で降圧した上で、主変換装置で単相交流から直流、さらに三相交流へと変換して交流電源とした。その交流電源で主電動機を駆動する。主電動機に1時間定格出力300kWのMT205形誘導電動機を電動車1両に4基搭載し、この電動機をVVVFインバータにより制御している。なお、常用ブレーキは電動車の回生ブレーキで付随車のブレーキ力も負担する遅れ込め制御が採用されたことから、付随車には100系・300系・700系電車で採用された渦電流式ディスクブレーキは装備されていない。M1+M2ユニットを採用し、M1車(E215形・E225形)には主変換装置・補助電源装置・空気圧縮機が、M2車(E226形)には主変圧器・主変換装置・集電装置が搭載される。床下の平滑化による騒音の低減と着雪障害の防止のため、床下機器機器類を収納する簡易ふさぎ板が設けられている。主変圧器(TM206A)は強制風冷式を採用し、2,875kVAの容量を備える。制御素子は、日立製作所・東芝/シーメンス (SIBAS32) 製のGTOサイリスタ素子、もしくは三菱電機製のIGBT素子を搭載する。なお、2002年に増備された基本番台J編成の7・8号車は、その組み込まれた編成に合わせた制御装置を搭載している。周波数の変更に対応するため、主変圧器から直接電源を取るのが難しくなった。そのため、主電動機に供給する電源は、交流を主変圧器で変圧後、整流器によって直流に変換、さらにVVVFインバータによって再び交流に変換している。また冷却用電動送風機、電動空気圧縮機、冷房装置、連続換気装置の電源として、補助電源装置(三相交流60Hz 440V)を搭載し。編成中に3台搭載され常に結んで協調運転をすることにより、1台が故障したとしても他に2台から給電できるようになっている。これらによって、両周波数に対応させている。定速運転機能および急勾配区間対応の抑速ブレーキを搭載しており、東北新幹線への入線を考慮しないN編成では北陸新幹線(先行開業区間)の曲線や勾配の関係から最高速度は260km/h(高崎駅以北のみ、上越新幹線では新潟まで全線で240km/h)とされている。北陸新幹線(先行開業区間)特有の、延長数10kmに及ぶ下り30‰連続勾配においては、抑速回生ブレーキを使用することで最高速度210km/hでの走行が可能である。また、30‰勾配での高速走行を行うため、抑速回生ブレーキ使用中に1編成中6両ある電動車のうち3両が回生失効状態に陥った時には非常ブレーキが作動し、その後は110km/hでの走行となる。非常ブレーキはすべての動力車両が回生失効になっても210km/hから停止できる性能を有している。主変圧器(TM210)は強制風冷式を採用し、2,900kVAの容量を備える。制御素子は、東芝製・日立製・三菱製のIGBT素子を搭載する。三菱IGBT車は、前者と後者で世代が違うため、非同期領域の磁励音などが異なる。東北新幹線「はやて」での使用が主であるので、周波数切替え装置が省略された。編成中に4台搭載された補助電源(単相交流50Hz 440V)は、主変圧器から直接給電することにより、機器の簡素化と軽量化を図っている。また、基本的に各ユニットごとに独立しており、故障などの異常時のみ隣のユニットから給電するようにしている。ただし、この場合は負荷軽減のため冷房装置などが一部カットされる。ボルスタレス台車で軸箱支持方式はゴム併用支持板方式を採用し高速直進安定性の為ヨーダンパーを装備する。車輪径は200系,E1系から縮小され、300系、400系と同じく860mmとなった。基本番台量産先行車はDT206(電動車)、TR7004(付随車)を採用するが、基本番台量産車では一部仕様が見直されてDT206A(電動車)、TR7004A(付随車)となった。1000番台は、基本番台(3次車)のものをベースに台車枠の強化、部品の変更などがおこなったため、DT206C(電動車)、TR7004B(付随車)である。4号車と6号車に搭載されているが基本番台車両と1000番台車両では形状が全く異なる。基本番台車両には200系と同様の下枠交差形パンタグラフ (PS205) と大型パンタカバーを組み合わせている。1000番台車両は、E3系で採用されたシングルアーム式 (PS206) をベースに作動機構を小型カバーで覆い、それを支持する碍子を翼断面形状にし、パンタグラフカバーを廃したPS207を採用している。このパンタグラフはJR東日本と東洋電機製造が共同開発したものであり、九州新幹線の800系にもPS207Kとして採用された。これらの改良により、走行時の消費電力を200系比約70パーセントにまで減少させることが可能になった。東北新幹線の盛岡駅 - 八戸駅 - 新青森駅間の最高速度を現行の260km/hから向上することができない背景には、騒音対策と高速化の費用対効果に加えて、JR東日本が線路保有者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構に支払う「貸付料」の額を、高速化が左右しかねないという整備新幹線ならではの事情がある。なお北陸新幹線用のE2系N編成はその動力車の一部がJ編成に編入され東北新幹線で275km/hで走行しており、N編成に車両性能上の制約があるわけではない。北陸新幹線では軽井沢駅 - 佐久平駅間で50/60Hzの周波数切替があるため、営業列車ではN編成が使われる。なお、お召し列車では1000番台以外のJ編成を使用する場合がある。グリーン車はシートピッチが1,160 mm間隔で、通路を挟んで左右に2列ずつ座席が配置される。長野・新青森・新潟寄り車端の1か所に客用扉・デッキを設ける。普通車はシートピッチが980 mm間隔であり、通路を挟んで左右に2列+3列に座席が配置される。車端2か所に客用扉・デッキを設ける。便所は2両に1箇所(奇数号車の長野・新青森・新潟寄り)に設置されており、大便所2箇所(洋式便器2箇所)と小便所1箇所、洗面所2箇所という構成である。ただし、グリーン車であるE215形は、多目的室を併設するため洗面所が1箇所になっている。2016年4月1日現在、本系列に属する各形式名とその車種は以下のとおり。基本的に電動車は奇数形式(M1車)と偶数形式(M2車)でペアを組み、両端の付随車をあわせて編成を構成する。1000番台車は外観上は基本番台車両にくらべ、普通車の窓の寸法が座席2列分と広くなると同時に、プラグドアが従来の引き戸方式に変更されたほか、パンタグラフがシングルアーム式となり、カバーが廃止された程度である。ただし車体はアルミニウム合金製であることは変わりないが、中空トラス断面大型形材を使用したダブルスキン構造となり、製造の簡易化、遮音性の向上などが図られている。また交流周波数切り替え装置も省略され、50Hz専用となった。乗り心地の改善のため、前述したが先頭車両およびグリーン車に空気アクチュエータ式フルアクティブサスペンション、その他の車両に減衰力調整式のセミアクティブサスペンションが装備されている。また、J編成基本番台の車両にも後付の形で装備された。車内は大きく変化し、普通車の座席形状はE4系のモケット違いとなり、車内照明の形状も変化し、側壁の一部には木目調が用いられた。その他にも、基本番台では、車両妻面の外側に与圧縮ホロを取付けて、それを連結部において押し合うことにより車端ダンパの役割を持たせることで、車端ダンパを廃止していたが、1000番台では、連結部において、車両妻面の下部同士をオイルダンパで連結する、車体間ダンパを装備して、車体のヨー方向の振動の低減を図っているなお、従来のJ編成も2両増結(7・8号車)し10両編成とされた。この結果「あさま」の運用はN編成に統一された。車体塗装も一部見直され帯の色をピンク(つつじ色)に変更し、リンゴのエンブレムが施され、N編成との差別化が図られている。2016年4月1日現在、以下の編成が存在する。北陸新幹線「あさま」専用であり、全編成が長野新幹線車両センターに所属する。J編成とは外観上帯色とロゴマークが異なるほか、内装も客室仕切りと窓下側壁がクロス張りとなっており若干雰囲気が異なる。1995年6月6日にN編成の量産先行車としてS6編成が落成した。1997年3月から9月にかけて、1次車となるN2 - N13編成が落成した。S6編成は1996年(平成8年)12月11日に車両番号等の変更を、1997年9月26日に量産化改造を行い、N1編成を名乗る。その後しばらくは編成内での変化は見られなかったが、2002年(平成14年)8月から9月にかけて、N5・N10・N12編成の電動車両(2 - 7号車)がJ7・J9・J10編成の電動車両(8両編成時の2 - 7号車)と交換された。そのため、編成内で内装の違いがみられるようになった。さらに、同年10月にはJ1編成がN21編成として編入された。N21編成は、同時にDS-ATCの取り付けも行っている。他編成は2005年(平成17年)9月から2006年(平成18年)6月にかけて取り付けられた。この時点で8両14本112両(基本番台N1 - N13・N21編成)が揃ったことになる。N21編成に関しては、1 - 2号車間に軌道検測車E926-3 (13) を組み込んで検測を行うことが可能であった。E926形が検査などで使用できないときにN21編成による検測を見ることがあった。またJ1編成から編入されたため、分割併合装置を長野・新潟寄り先頭車(8号車)に備えていた。2015年3月14日の北陸新幹線金沢開業後も、定期列車としては東京 - 長野間運転の「あさま」の一部で使用され、営業運転での長野以西への乗り入れは行われていない。2014年(平成26年)4月からE7系への置き換えにより廃車が始まり、同年4月2日のN12編成を皮切りに2014年度上半期で8本64両(N1・2・4・6・8・9・11・12編成)が廃車された。2014年12月・2015年(平成27年)1月にもそれぞれN3・N21編成2本16両が廃車。さらに2015年11月からE7系・W7系をそれぞれ1編成ずつ増備し、当系列を置き換えることとなった。同年12月24日をもって毎日運転するE2系「あさま」の定期運用は終了し、2016年1月3日の「あさま」614号・615号が定期列車におけるE2系の北陸新幹線での最終運用となった。これを受けて、2016年1月・2月にそれぞれN7・N10編成2本16両が廃車された。2016年4月1日時点で現存する車両はN5・N13編成の2編成のみとなる。東北新幹線と上越新幹線で運用されており、新潟新幹線車両センターに基本番台10両編成9本が、新幹線総合車両センターに1000番台10両編成25本が所属する。分割併合装置を新青森・新潟寄り先頭車(10号車)に備え、東北新幹線ではE3系との併結運転を行っている。また、2012年(平成24年)3月17日ダイヤ改正からは本系列の1000番台車両(J51 - J75編成)が一部のE4系「Maxやまびこ」を置き換える形で、山形新幹線「つばさ」を併結する「やまびこ」の運用(2012年9月29日以降は全列車)にも充当されるようになった。該当列車は、新幹線では最長の17両編成での運転となるとともに、最高速度も275km/hに引き上げられた。さらに、2013年(平成25年)1月26日からは一部の200系K編成を置き換える形で、上越新幹線「とき」・「たにがわ」の運用に充当されるようになった。2004年(平成16年)3月のダイヤ改正までは上越新幹線高崎以北での定期運用が設定されていたため、約9年ぶりの復活となった(詳細は下記参照)。当初は北陸新幹線「あさま」や上越新幹線「あさひ」、東北新幹線「はやて」(盛岡駅以北に入線)などでも運用されていたが、現在は東北新幹線(東京駅 - 盛岡駅間)と上越新幹線のみの運用となっている。鉄道雑誌などではJ編成を「E2'(E2ダッシュ)系」と呼称することもあったが、2001年に1000番台車が製造されたこともあり、2013年現在はこの呼称はほとんど使われていない。1995年4月14日にJ編成の量産先行車としてS7編成が落成した。1996年12月から1997年3月にかけて1次車となるJ2 - J6編成が落成した。1998年(平成10年)10月から12月にかけて2次車となるJ7 - J10編成が落成した。1次車からの変更点は、東京寄り先頭車両に分割併合装置準備工事が施されている。1999年(平成11年)9月から11月にかけて3次車となるJ11 - J15編成が落成した。S7編成は1996年12月11日に車両番号等の変更を、1997年7月16日に量産化改造を行い、J1編成を名乗った。E2系(東北新幹線用)この増備によって「こまち」を連結する「やまびこ」はすべてJ編成に置き換えられた。東北新幹線で最高速度275km/hで走行可能である(8両時はN編成の上位互換)。2002年(平成14年)8月から9月にかけて、N5・N10・N12編成の電動車両(2 - 7号車)がJ7・J9・J10編成の電動車両(8両編成時の2 - 7号車)と交換された。さらに、同年10月にはJ1編成がN21編成として転出した。2001年1月には東北新幹線八戸開業用として1000番台車の先行製造車であるJ51編成が8両編成で落成した。このJ51編成は編成の前後に分割併合装置を持ちE4系のように8両編成2本併結の16両編成での営業運転も想定されていたが、2002年の八戸開業にあわせ設定される「はやて」は全車指定席とすることとなり座席定員確保のため、量産車からは10両編成となった。1000番台(J52編成以降)の増備とともにJ編成10両化が行われた。10両化に伴い増備され、7・8号車に組み込まれたE225形100番台、E226形400番台は外観と車内は1000番台と同様であるが、制御機器などの基本仕様は基本番台と共通となっており50/60Hz対応である。また、客用ドアの開閉時には告知アナウンスが流れるなど、他の号車とは異なる部分がある。2005年(平成17年)のJ69編成を最後に増備が一旦終了していたが、東北新幹線の新青森駅延伸開業を控えた2010年(平成22年)に再開され、J70 - J75編成が製造された。この時点で、J編成は10両39本390両(基本番台J2 - J15編成、1000番台J51 - J75編成)が揃ったことになる。 なおJ編成は基本番台と1000番台で大きく仕様が異なるが、基本番台と1000番台それぞれの中においても仕様が異なる。基本番台においてはJ2 - J6編成の東京寄り先頭車E223形に分割併合装置はないが、J7 - J15編成では準備工事としてあるので前頭カバーの形状が異なる。またJ2 - J10編成とJ11 - J15編成で台車など足回りが異なる。1000番台においては、J51編成のみ、両先頭車に分割併合装置が搭載されている。J51 - J53編成ではユニット間の特高圧渡りに直線ジョイントを採用しているが、J54編成以降は4 - 5号車間に傾斜ケーブルヘッドが設置され、緊急時に特高圧引通し回路を切断することが容易になっている。さらに、J70編成以降は車内案内表示器の大型フルカラーLED化、グリーン車の全席と普通車の窓際・最前・最後部に電源コンセントを設置、最前・最後部のテーブルを拡大、読書灯の設置、防犯カメラの設置、車掌と通話可能な非常通報装置の導入、ドア開閉表示灯の点滅機能の追加など、E3系2000番台やE5系に準じた設備に変更されている。2013年12月6日から北陸新幹線延伸区間へ乗り入れての試運転が行われ、当日はJ5編成が使用された。2013年10月より廃車が発生し、同年10月2日に本系列で初めてJ2編成が廃車となった。同年10月30日にはJ3編成も廃車となっている。続いて2014年5月にJ6編成が、同年6月にJ5編成が廃車されている。2016年2月にはJ4編成も廃車されている。2003年(平成15年)3月19日から4月5日のうちの9日間、上越新幹線の浦佐駅 - 新潟駅間で実施された。車両にはJ56編成が充当され、高速走行を行うための改造(歯車比の変更やATCの変更など)の他に、新型パンタグラフカバーや吸音型台車カバーなどの効果測定も行われた。最終的に最高速度362km/hを記録し、この試験を終了した。同年5月には、東北新幹線の盛岡駅 - 八戸駅間で最高速度320km/hでの高速走行試験が1000番台車両で行われた。この試験では高速走行を行うための改造は特に行われなかった。1998年(平成10年)12月8日から速達「あさひ」2往復に投入。「あさま型車両」で運転と案内されており、当初は「ニューあさひ」とも呼ばれていた。2002年(平成14年)11月30日まで運用された。2002年(平成14年)12月1日からはJ編成10両編成で運用開始。一部の「とき」「たにがわ」で2004年(平成16年)3月12日まで運用された。当時の上越新幹線は環境対策の関係で高崎駅以北(新潟方面)で最高速度210km/h以上で運転できる列車の本数に制限があったため、その性能を生かしきれないダイヤで運転される列車にも使用された。上越新幹線ではE2系が投入される以前、高崎駅以北においても200系高速対応車(F90 - F93編成)が速達「あさひ」下り列車(長岡駅停車)の上毛高原駅 - 浦佐駅間の下り勾配区間で275km/h運転を実施していたが、E2系は全速度域での加減速性能が200系より優れるため、最高速度240km/hであっても東京駅 - 新潟駅間の所要時間は200系高速対応車より若干短縮されていた(長岡駅通過の場合)。JR東日本は新幹線の線区別に使用車両を統一する方針であり、少数のE2系を投入することで運用が複雑になることから2004年(平成16年)3月をもって高崎駅以北での運用を終了した。このため最速達タイプ列車も200系・E4系を使用することに伴いE2系に比べて加速性能が劣ることから東京 - 新潟間をノンストップに変更し所要時間をE2系運行時と同じにした。しかし、2011年(平成23年)春から東北新幹線にE5系が順次導入されることに伴い、東北新幹線で余剰となるE2系の上越新幹線での活用が検討されていた。その後、2012年(平成24年)11月16日付けのプレスリリースにおいて、2013年(平成25年)1月26日から「とき」4往復・「たにがわ」3往復を200系からE2系に置き換え、最高速度240km/hでの営業運転開始が正式に発表された。上越新幹線の高崎駅以北では約9年ぶりのE2系復活となった。2013年(平成25年)3月16日のダイヤ改正により、前日に定期運用を引退した200系をE2系に置き換えた。また、上越新幹線における最速達列車(東京 - 新潟間ノンストップ)がE4系からE2系への車両変更に伴い、再び大宮停車に変更された。JR東日本では、2010年(平成22年)末までにE954形「FASTECH 360 S」をベースに設計した本系列の次世代車両(E5系)を導入し、東北新幹線大宮駅 - 宇都宮駅間の最高速度を240km/hから275km/hに、宇都宮駅 - 盛岡駅間の最高速度を275km/hから300km/hに向上させることを2007年(平成19年)11月6日に発表した。そして、2012年(平成24年)末にはE955形「FASTECH 360 Z」をベースに設計したE3系の次世代車両 E6系も加わり320km/hを目指すことになる。この高速化に合わせて2011年3月以降200系、E1系を廃車、E2系はE4系と共に上越新幹線へ転出することが報じられた。2011年3月5日よりE5系が営業運転に投入され、最高速度300km/h運転が開始された。さらに2013年3月16日実施のダイヤ改正で、最高速度320km/h運転が開始され、東京駅 - 新青森駅間の所要時間は2時間59分となった。一方、新青森駅発着の定期列車がE5系に統一され、盛岡駅以北における本系列の定期運用は終了した。さらに、2013年9月28日実施のダイヤ改正ではE3系「こまち」と本系列の併結による定期運用も終了した。2016年3月26日実施のダイヤ改正によるE5系3本の追加増備に伴い、同日付で基本番台10両編成3本(J8・11・13編成)が、新幹線総合車両センターから新潟新幹線車両センターへ転属した。他の基本番台編成は既に全て転属しており、新幹線総合車両センターは1000番台のみの配置となった。2004年、中華人民共和国鉄道部は第6次在来線スピードアップで最高速度200km/hで運用する車両として、フランスのアルストム社からのペンドリーノベースの車両(CRH5)とカナダのボンバルディア社からの車両(CRH1) のほか、日本の川崎重工業など6社による企業連合からE2系ベースの車両を60編成(うち完成品3編成、部品6編成分と一部精密部品。残りは現地生産、以降は知的財産権を中国側に譲渡)を納入することを決定した。300km/h走行対応準備車。中国向けのE2系は、CRH2と呼称されている。日本の新幹線ベースの車両の国外進出としては、台湾高速鉄道の700T型に次ぐものである。2006年3月1日に、第一陣となる車両が神戸港から輸出された。2006年7月31日より青島の四方機車車輛にて国産化が開始された。なお中国国内で生産された物については中国にて国家科学技術進歩一等賞を受賞している。
出典:wikipedia
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