ナイアシン (Niacin) は、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、ビタミンB ともいう。水溶性ビタミンのビタミンB複合体の一つで熱に強く、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠である。循環系、消化系、神経系の働きを促進するなどの働きがある。欠乏すると皮膚炎、口内炎、神経炎や下痢などの症状を生じる。エネルギー代謝中の酸化還元酵素の補酵素として重要である。"化学的物性はニコチン酸に詳しい。"NE(ナイアシン当量)に換算して表記する。動物性蛋白質に1.4%,、植物蛋白質中に1.0%トリプトファンを含むものとし、また、トリプトファン60mgからナイアシン1mgが生合成されるものとし、食品中に含まれるナイアシン含量に加えてナイアシン当量を算出する。さらに、摂取エネルギー1,000kcalに対し4.8mgNEを加える。ナイアシンを経口過剰摂取しても、消化管および尿経由で速やかに排出されるので、かなり安全性は高い。ナイアシン過剰摂取とされる症例報告を検索検討しても、「ナイアシン過剰摂取と推定される」となっているだけで、血中濃度・尿中濃度すら測定していない論文ばかりである。ナイアシン過剰摂取による肝障害の症例報告論文でも肝生検し肝組織中のナイアシン濃度を測定した論文はない。サプリメントの様々な添加物・不純物による中毒が問題になっている昨今、純粋なナイアシン中毒はかなり少ないといわれはじめている。生体内においては、ナイアシンはトリプトファンから生合成される。ヒトの場合は、さらに腸内細菌がトリプトファンからのナイアシン合成を行っている。このため、通常の食生活を送る上では欠乏症に陥ることは多くない。トウモロコシを主食とする場合、トウモロコシのトリプトファン含量が少ないため、ナイアシンとトリプトファンがともに欠乏し、ペラグラなどの欠乏症状を呈する場合がある。また、ロイシンを非常に多く含むモロコシを主食とする場合、過剰のロイシンにより(トリプトファンをニコチン酸に変換する際に重要な役目を持った酵素である)キノリン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼの阻害が起こり、結果として欠乏症に陥る可能性がある。また、ビタミンB欠乏もナイアシン欠乏を促進しうる。カツオ、サバ、ブリ、イワシ、レバー、鶏ささみ、マグロ、シラス干し、たらこ、豆類、コーヒー主として以下の成分がナイアシンサプリメントとして販売されている。熱、酸、アルカリ、光いずれに対しても安定ではあるが、水溶性である。調理の際、煮汁などへの損失に注意しなければならない。多彩ではあるが致命的でない症状を示すのが特徴的。注意事項トリプトファンのナイアシンへの変換は、動物の場合肝臓にて行われる。トリプトファンは生体内において、トリプトファン-2,3-ジオキシゲナーゼ(EC 1.13.11.11)、アリルホルムアミダーゼ(EC 3.5.1.9)、キヌレニン-3-モノオキシゲナーゼ(EC 1.14.13.9)、キヌレニナーゼ(EC 3.7.1.3)、3-ヒドロキシアントラニル酸-3,4-ジオキシゲナーゼ(EC 1.13.11.6)および非酵素的反応によりキノリン酸(QA)に変換される。キノリン酸(QA)はキノリン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼの作用によりNADサイクルに導入される。なお、これらはキヌレニン経路の一部を構成している。生体内においてニコチン酸モノヌクレオチド(NaMN)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアミド(NAm)、ニコチン酸(NA)は相互に変換される。これらの変換はニコチン酸ヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ(EC 2.7.7.18)、NADシンテターゼ(EC 6.3.5.1)、NADヌクレオシダーゼ(EC 3.2.2.5)、ニコチンアミダーゼ(EC 3.5.1.19)、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ(EC 2.4.2.11)により形成される回路上で行われる。ナイアシン (Niacin) はニコチン酸ビタミン (NIcotinic ACid vitamIN) の略称であるが、この名称は元のニコチン酸という言葉が有害物質であるニコチンと混同されるのを避けるために付けられたものである。結核菌 ("Mycobacterium tuberculosis") は他の抗酸菌と比較して多量のナイアシンを産生する性質があり、この性質を利用した結核菌とその他の抗酸菌を判別する試験をナイアシン試験と呼ぶ。
出典:wikipedia
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