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格(かく、)とは、典型的には、名詞に付与されて、その名詞を含む句が持つ意味的・統語的な関係を示す標識の体系で、名詞の語形を決める文法範疇・素性の一つである。換言すると、典型的な格とは、名詞の形を変えることによって、主語・目的語といった統語的関係や、行為の行なわれる場所・物体の所有者といった意味的関係をその名詞を含む句が持っていることを表すマークである。ラテン語やトルコ語のように、名詞の形の変化(語形変化)によってを格をマークするシステムがもっとも代表的な例であり、これについては、ほとんどの言語学者が格と呼ぶことに同意している。このような語形変化のほかにも名詞句が持つ意味的・統語的関係を標示する体系はいろいろ存在する。しかし、そのような体系のどこまでを格として捉えるかは言語学者によって異なる。前置詞や後置詞などの接置詞は分析的な格の標識と考えることができる。これらに加えて、動詞の人称標示や語順によって従属部である名詞句とその主要部の関係が表されることがある。格は、主語や目的語といった文法関係と混同されることもあるが、格と文法関係とは必ずしも対応しない。同様に、情報構造(話題など)や意味役割(動作者など)とも異なる。例:同じような格でも、言語によって名前が異なることがある。「太郎が犬に水を与える」という文では、一般に「太郎が」は主格、「犬に」は与格、「水を」は対格と呼ばれるが、それぞれ「が格」、「に格」、「を格」と呼ばれることもある。格とは意味ではなく標識なのでこの呼び方は明確だが、他の言語との比較はできない。格は、名詞または名詞句にさまざまな方法で標示される。名詞の語形変化によって標示される場合、接頭辞、接尾辞、声調の変化、語幹の変化といった手段が用いられる。接語接置詞の場合には、前置詞、後置詞、中置詞がある。このうち最も多くの言語で用いられているのは接尾辞、次に多いのは後置詞である。マシュー・ドライヤーが世界1032の言語について行なった調査によると、接尾辞によって格を標示する言語が452、後置詞によって標示する言語が123あった。接頭辞による言語は38あった。アフリカ南部のバントゥー語族や北部のベルベル語派、インドネシアのスマトラ島周辺の言語、セイリッシュ語族などに見られる。声調の変化によるものが5、語幹の変化によるものが1あった。いずれもアフリカの言語である。西洋における格概念は、古代ギリシアの(ptōsis)「プトーシス」にさかのぼる。プトーシスとは「倒れること」という意味で、「まっすぐな」形である基本形と違って「倒れた」形を指す言葉だった。もともとは、名詞のみならず動詞にも用いられた。これのラテン語訳がcasusであり、英語のcaseなど西洋の文法・言語学用語の元になった。また、基本的な格の名前も古代ギリシアに端を発する。紀元前217年生まれのアレクサンドリアの文法家、サモトラケのアリスタルコスの一派がギリシャ語に五つの格を設定し、弟子の一人であったディオニュシオス・トラクスがその文法書で下表のように命名した。これをもとにして、古代ローマの文法家レンミウス・パラエモンが1世紀頃ラテン語の格の名前をつけた。このラテン語の格が、現代の西洋の文法や言語学において用いられる語の起源である。この名前の付け方が示唆するように、ギリシア・ローマにおいては、それぞれの格は特定の意味機能と関連づけられていた。例えば、与格は「何かを与えられるもの」の格であり、呼格は「呼ばれるもの」の格であると観念されていた。紀元前6世紀ごろのパーニニによるサンスクリット文法では、格に名前を付けることはせず、下表のように番号を振った。パーニニはこれらの格が規則的にある意味を表すことを、カーラカ理論と呼ばれる仕組みで表現した。カーラカ (कारक kāraka) とは「行為者」の意味で、動詞の表す事態に関わる「行為者」がどのような役割を持っているかを示したものである。パーニニは次の六つのカーラカを定義している。このように、格の形式と意味役割を分離することで、ある意味が複数の格に対応する場合を的確に記述していた。古いインド・ヨーロッパ語では格変化によって格が明示されるため、語順はかなり自由であった。現代の言語では語順が定まる傾向があり、特に英語やロマンス語(フランス語、ゆスペイン語、イタリア語など)では代名詞を除いて格変化が消失したため、格の表示はほぼ完全に語順および前置詞に頼っている。日本語では格助詞が名詞の後につくだけである(それにより名詞句全体の格が標示される)が、これと異なり、名詞を修飾する形容詞や限定詞にも格が標示される言語も多い(格の一致)。特殊なものとして例えばスペイン語では、間接目的語がある場合にそれに相当する代名詞を動詞の前に置く構文(接語重複)が見られる。抱合語と呼ばれる言語でもこれに似て、動詞に目的語の人称などを表示するものが多い。他の言語でも部分的に類似の構文が現れる。例えば日本語で、法律や規則に限られる言い回しではあるが、「…はこれを認めない」というものがある。「…は」は対格を示す「を」を話題標識の「は」が覆い隠したものだが、主格と紛らわしいため、「これを」を加えている(元来は漢文訓読に由来)。中国語では本来語順によって格が定まるが、現代語ではそれ以外に格を表示する方法が発達し、例えば目的語(対格)を介詞(前置詞)「把」で示して動詞の前に置く構文がよく用いられる。フィンランド語、ハンガリー語などのウラル語族は、場所や移動に関する格が発達している。主語や目的語といった主要な項を、文法的に区別するパターンをアラインメントという。アラインメントの類型論では、自動詞の単一項(いわゆる主語)を S とする。また、他動詞の2つの項のうち、動作主的な項(いわゆる主語)を A 、もう一方の項(いわゆる目的語)を P(または O )とする。S・A・P を格標示によって区別する主なパターンには、対格型と能格型がある。対格型格組織は、S と A を同じ格で、P を別の格で標示する。この時、S と A の格を主格、P の格を対格と言う。典型的には、主格が無標(引用形式〔単独で発話される時の形式〕と同形)、対格が有標である。能格型格組織は、S と P を同じ格で、A を別の格で標示する。この時、S と P の格を絶対格、A の格を能格と言う。典型的には、絶対格が無標、能格が有標である。典型的な格標示のアラインメントでは、自動詞の主語を標示する主格や絶対格が無標となるが、そうでない言語もある。たとえば、対格が無標で主格が有標の言語がある。このような言語の主格を有標主格と言う。有標主格を持つ言語は世界的には珍しいが、アフリカの言語にはよく見られる。また、日本語や朝鮮語は、主格も対格も有標である。能格型格組織でも、能格が無標で絶対格が有標の言語(ニアス語など)、絶対格も能格も有標な言語(トンガ語などのポリネシア諸語)が存在する。

出典:wikipedia

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