伊勢中川駅(いせなかがわえき)は、三重県松阪市嬉野中川新町一丁目にある、近畿日本鉄道(近鉄)の駅。駅番号は、大阪線が「D61」、名古屋線が「E61」、山田線が「M61」。当駅は、大阪線、名古屋線、山田線の重要な接続点となっている。大阪線は当駅が終点、名古屋線・山田線は当駅が起点である。ただし名古屋線については列車運行上は近鉄名古屋駅を起点としている。以前は、単に「中川駅」とアナウンスされていたことがあり、地元の住民も「中川駅」と呼称しているほか、車両の方向幕も「中川」のみ表記されていたことがある。駅長が置かれ、大阪線の東青山駅から当駅間と、山田線の当駅から東松阪駅間を管理している。5面6線のホームを持つ地上駅。改札口・コンコースは地下に、ホームは地上にある。改札口は1ヶ所のみ。駅の下を東西に走る地下道があり(歩行者通行専用)、そこに改札口が設けられる。東西両口から地下道へ降りる際には、エスカレーター・エレベーターとスロープも設置されており、地下改札内と各ホームの間には階段とエレベーターがある。東側から以下のようにホームが並んでいる。線路は1番線から6番線まである。以上のように、1 - 5番線間には全てホームがあり、2 - 4番線は両側をホームで挟まれる構造になっている。これは、かつて名古屋線が狭軌であった当時に名古屋線・大阪線間の乗り継ぎをスムーズにするための所産であるが、現在も両側の扉を開いて複数の乗り換えに対応させたり、停車中の列車を通り抜けてホーム間を平面移動できる。3・4番線の列車は両扉扱いを実施。名古屋線・大阪線間の特急・急行での乗り継ぎはほとんど同一ホーム上で可能である。2番線については普通列車発着時のみ1番線側から降車できる。なお、唯一単式ホームとなっている6番線は早朝・深夜帯を除く大阪線の普通列車が主として発着する。実用上は下表のように使われているが、実際の旅客案内では下記のような明確な案内は敢えて行っておらず、その都度構内の液晶モニターで確認させ、それと並行して係員が列車毎に細かく案内する形を取っている。そのような事情もあり、京都駅に自動放送が導入された2004年以降は、特急停車駅で唯一自動放送を導入していなかった駅となったが、2010年2月16日に、自動放送の運用が開始された。到着の放送で、直通の場合「伊勢中川、中川です。大阪・奈良・京都方面(津・四日市・名古屋方面)はお乗換え下さい。」というアナウンスが流れた後「(□□□行き・△△△[種別]は○番のりばで、)□□□行き・△△△[種別]、ご利用のお客様は○番のりばへお回り下さい(○番のりばでお待ち下さい。)(○番のりばの電車にお乗換え下さい。)。」というアナウンスが流れるようになっているほか、特急の場合は「連絡の、□□□行き・特急、ご利用のお客様は○番のりばでお待ち下さい。」というアナウンスも流れるようになっている。また、大阪線~名古屋線直通の場合は、「伊勢中川、中川です。松阪・伊勢市・宇治山田方面はお乗換え下さい。」というアナウンスにも流れる。折り返し運転の場合、「伊勢中川、中川です。大阪・奈良・京都方面と、松阪・伊勢市・宇治山田方面(津・四日市・名古屋方面と松阪・伊勢市・宇治山田方面)(大阪・奈良・京都方面と、津・四日市・名古屋方面)はお乗換え下さい。」というアナウンスが流れた後、「□□□行き・△△△[種別]は○番のりばの電車に(□□□行き・△△△[種別]は○番のりばへ)、□□□行き・△△△[種別]、ご利用のお客様は○番のりばへお回り下さい(○番のりばの電車にお乗換え下さい。)。」というアナウンスが流れるようになっている。終電の場合「伊勢中川、中川です。伊賀神戸・名張方面はお乗換え下さい。」というアナウンスも流れる。なお、大阪方面からは1・2・3・6番線(本線扱いは3番線)、名古屋方面からは1・2・3番線(本線扱いは2番線)、賢島方面からは4・5・6番線(本線扱いは5番線)へ入線可能。大阪・名古屋方面へは1 - 6番線全てから、賢島方面へは1 - 3番線から発車可能。ただし、急行以上の種別は当駅始発でない限り、下りは3番線、上りは4番線に入ることが多い(両扉扱いが可能なため)。ダイヤによっては、名古屋発中川止まりの急行を2番線、大阪上本町行き急行を4番線に入れることがある。この場合、3番線に普通を停車させ両側の扉を開けており、乗客はその車内を通り抜けて乗り換えることができる。当駅を通過する列車(阪伊甲特急・名伊甲特急など)もあるが、分岐器による速度制限を受けるため、低速で通過する。駅構内に、名古屋線・大阪線間を短絡する中川短絡線がある。この短絡線は伊勢中川駅の一部であって、信号場ではない。ただし、大阪線側の分岐点は宮古分岐、名古屋線側の分岐点は黒田分岐の名称がある。短絡線を経由する列車はプラットホームを通らないが、伊勢中川駅構内を通過しているので、運賃・料金は単純に伊勢中川駅で折り返したとみなして計算する。この短絡線は、名阪特急の伊勢中川駅でのスイッチバックのための運転停車の不便を避け、途中無停車での名阪特急の運転を可能とするために敷設された。初期の計画の中には久居駅付近から川合高岡駅付近に4.7kmの新路線を建設してを短絡する案も存在したが、用地買収の困難さや雲出川架橋などの出費を考慮して、伊勢中川駅付近の最短距離を結ぶことに決定した。1961年3月29日に使用を開始。当初は名阪甲特急(いわゆるノンストップ特急)のみが短絡線を利用し、名阪乙特急(沿線主要駅停車の特急)は従来どおり伊勢中川駅でスイッチバックを行っていたが、1963年3月21日から乙特急も短絡線を使用するようになった。このため、同日をもって特急車の編成の向きは大阪線基準から名古屋線基準へと変更された(1961年3月29日より1963年3月21日までは名阪甲特急の編成の向きが名古屋線内で逆転していた)。この他にも、団体用車両の編成の向きを定位に戻す際や、奈良線系統用の通勤形車両を大阪線や名古屋線に配置転換する際に、パンタグラフの向きの関係で方向転換する目的で、短絡線のデルタ線を利用している場合がある。急カーブを徐行することから、短絡効果はあまり高くないが、乗客が伊勢中川駅で方向転換をするため、座席の向きを反転させる手間を要していたのを解消するという、サービス面での効果が得られた。1961年に完成した短絡線には、雲出川の支流である中村川を跨ぐコンクリート橋梁の部分があるが、この構造は中村川の治水に不十分であった。そのため国土交通省の補助を受けて橋梁の架け替え工事を2002年から行い、2012年1月21日に完成して供用を開始した。これにより橋梁部分の改良のみならず、短絡線の曲線半径がR=160mからR=200mへと大きくなった。制限速度も架け替え前の35km/hから50km/hに向上したが、これに伴うスピードアップは行なわれていない。近鉄の特急車の「向き」は、前述の通り、1963年3月21日以降は中川短絡線を通る名阪特急を基準にしている。そのため、大阪線と名古屋線を直通する特急車は必ず中川短絡線を経由し、伊勢中川駅ではスイッチバックしない。この関係上、伊勢中川-賢島間では大阪線系統と名古屋線系統の特急は編成の向きが異なり、原則として名伊特急が折り返し阪伊・京伊特急になる、あるいは阪伊・京伊特急が折り返し名伊特急になる運用はない。大阪線から名古屋線に直通する料金不要列車として1本のみ存在する名張発名古屋行の急行は、直通に際してこの短絡線を使用せず、当駅に停車してスイッチバックを行ったのち、名古屋線に入線する。近年の1日乗降人員を以下に示す。「三重県統計書」によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。この数字には各線の乗り換え客は含まれていない。駅としての知名度や拠点性の高さの割に閑静な駅周辺だったが、21世紀になってから駅周辺の再開発が進んでいる。これに伴い松阪市全体が人口減にある中、嬉野地域の人口は増加している。駅の西側は民営の駐車場・駐輪場、住宅などがあったが、駅前広場や銀行・マンションが建設されている。東側は水田地帯であったが、バス発着場やマンションもでき、急速に市街化が進行している。主な施設は次のとおり。駅の南側にある伊勢中川2号踏切は、時間帯によって40分以上開かない開かずの踏切である。松阪市コミュニティバス 三雲地域 たけちゃんハートバス松阪市嬉野おおきんバス2011年8月29日にそれまでの三重交通の一般路線(72系統嬉野線)をコミュニティバスに転換した。
出典:wikipedia
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