グリーグのピアノ協奏曲イ短調作品16は、エドヴァルド・グリーグが完成させた唯一の協奏曲。1868年、作曲者が25歳のときにデンマークのSollerodに訪問している間に作曲された、グリーグの初期の傑作である。グリーグはその後出版社からの依頼を受け、1883年ごろに2番目のピアノ協奏曲を書こうとしたが書き上げられず(スケッチが残されている)、代わりにこの曲に何度も改訂を行っている。現在演奏されるのはグリーグの最晩年である1906年から1907年頃改訂され、1917年に出版されたもの。初期版と曲想の大きな違いはないが、楽器編成が異なり、独奏と管弦楽譜で400か所以上の変更点が見られる。数あるピアノ協奏曲の中でも、非常に人気の高い曲であり、またグリーグの代表的な曲である。約30分。グリーグのピアノ協奏曲は、よくロベルト・シューマンのピアノ協奏曲と比較される(LPレコード時代からCD時代まで、同じ盤に収められることがよくある)。これは、両者とも同じイ短調で書かれ、始まりの部分や作風がよく似ていることなどによるが、実際にグリーグはシューマンのピアノ協奏曲をライプツィヒ音楽院に留学していた1858年にクララ・シューマンの演奏で聴いていて、それに大きく影響を受けている。1870年にグリーグと会見したリストが、彼の持ってきた手稿譜を初見で弾いて、第3楽章のある部分について「これが本当の北欧だ!」と絶賛したというエピソードがある。「グリーグの主題が、シューマンの主題と音程関係が反行形になっている」ということを、作曲家の中澤久長は自作「降り注ぐ粒子 第一番」内で再解釈している。
出典:wikipedia
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