再結晶(さいけっしょう、recrystallization)とは、合成または抽出などによって得られた粗結晶(純度の低い結晶)をより良質で不純物の少ない結晶へと成長させるための操作である。この語は、化学・物理学(金属工学・材料工学)のほか、地質学でも用いられる。温度を緩やかに下げることによってより大きなかたちのよい結晶ができ、収集率も向上する。粗結晶を溶媒に溶かし、溶媒の蒸発、温度差や溶媒の混合比の変化による溶解度の差などを利用して結晶を析出させる。ただし、再結晶をする前に、ある程度目的物を単離して、純度を高くしておく必要がある。なお、再結晶の収集率を高めるには不純物が混じっているものより、純度が高いほうものの方が都合がよい。常温で圧延などの加工によって変形した金属は加工硬化(加工ひずみ)を起こし、物理合成によって合成したセラミックスや酸化物など粗結晶は結晶中に格子の歪みや、欠陥などが存在する。これをある温度まで加熱すると急に軟化し、変形した結晶が、多角形の細粒に分割結晶する。増加していた転位も消滅し、結晶粒は内部ひずみ(内部応力)を持たない安定したものとなる。金属工学・材料工学ではこれを再結晶と呼ぶ。再結晶が始まる温度を再結晶温度といい、金属の種類や加工の度合により異なる。再結晶の後もさらに加熱を続けると、結晶粒成長が起こる。再結晶温度以下での加工を冷間加工、再結晶温度以上での加工を熱間加工という。冷間加工では常に加工硬化が起こるので、焼なましによって内部応力を下げる作業が必要になる。
出典:wikipedia
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