日高本線(ひだかほんせん)は、北海道苫小牧市の苫小牧駅から様似郡様似町の様似駅を結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道路線(地方交通線)である。王子製紙の関連会社であった苫小牧軽便鉄道(1913年(大正2年)10月1日開業)と日高拓殖鉄道(1924年(大正13年)9月6日開業)という2つの軽便鉄道(軌間:762 mm)を、改正鉄道敷設法別表第133号に規定する予定線の一部として1927年(昭和2年)8月1日に国有化して改軌(軌間:1,067 mm)し、これを1933年(昭和8年)から1937年(昭和12年)にかけて様似駅まで延長した路線である。計画では、襟裳岬を回って広尾を経て帯広まで結ぶこととされ、帯広側では広尾線が広尾駅まで開業していたが、広尾線は1987年(昭和62年)2月2日に廃止されている。未成区間の様似駅 - 広尾駅間はジェイ・アール北海道バスの日勝線で連絡している。輸送密度は以下の通り。ただし、2015年(平成27年)1月の盛土流出に伴う運休のため、2014年(平成26年)度は2014年(平成26年)4月から12月までの実績を用いて、2015年(平成27年)度は運休区間のバス代行輸送の人員を含めて算出している。収支(営業収益、営業費用、営業損益)と営業係数は以下の通り。いずれも管理費を含めた金額である。▲はマイナスを意味する。2015年1月8日に起きた高波による土砂流出の影響で、鵡川駅 - 様似駅間が不通となっている。2016年(平成28年)9月16日現在、列車が運行されているのは苫小牧駅 - 鵡川駅間(下り8本・上り9本)のみで、鵡川駅 - 静内駅間(下り8本・上り7本)および静内駅 - 様似駅間(6往復)は代行バスが運行されている。代行バスは静内駅において系統分割されており、2016年(平成28年)8月17日以降、同駅で乗り継ぎが可能なのは下り3本・上り2本のみである。JR北海道は鉄道総合技術研究所のコンサルティング報告に基づき、根固工の施工や消波ブロックの設置などのほか、護岸改築などの抜本的な対策が不可欠だと判断。同年4月28日に概算工事費と必要工期について2案を発表した。しかし、同年9月12日の台風17号による影響で、豊郷駅 - 清畠駅間および厚賀駅 - 大狩部駅間でさらなる路盤流出が発生したため、2016年(平成28年)1月14日に修正後の概算工事費の算定結果を発表した。このうち土砂流出区間の苫小牧側にあたる鵡川駅 - 日高門別駅間については日高町から先行復旧の提案がなされているが、日高門別駅への折り返し設備工事等にも約1億円を要するとの試算が出されている。2016年(平成28年)8月9日、新冠町役場で開かれた第4回沿線自治体協議会で、JR北海道は鵡川駅 - 様似駅間の復旧後の維持に向け、「単年度赤字分11億1千万円と、年間の防災・老朽対策費の5億3千万円、合わせて年間16億4千万円をJR北海道と管内7町で負担することが必要だ」との考えを示した。これを受けて、北海道知事の高橋はるみはJR北海道に対して、「維持費の詳細な内訳や積算根拠を明らかにすべきだ」との認識を示した。9月8日に開かれた第5回沿線自治体協議会では、JR北海道が年間3億円を負担し、残りの年間13億4千万円を沿線自治体が負担するように求めた。JR北海道は列車本数を減らすなどしても、維持費は年間1億3千万円しか減らせないと説明しており、「上下分離方式」を導入した場合も地元負担は同額だとされる。全線を日高線運輸営業所が管轄している。高波災害前は苫小牧駅 - 様似駅間の直通列車(下り5本、上り6本)と苫小牧駅 - 鵡川駅・静内駅間、静内駅 - 様似駅の系統があり3時間以上運行のない時間帯があった。また、土曜日・休日・休校日には、「ホリデー日高」が静内発苫小牧行きで運行されていた。車両はキハ40形気動車(350番台)とごく稀に、苫小牧運転所のキハ40形気動車(1700番台)が使用されている。かつては当線限定運用のキハ130形やキハ160形が導入されていたこともあった。この路線では年末年始も休日ダイヤを採用せず、臨時列車扱いで鵡川発苫小牧行きの夕方の列車を追加運行していた。臨時列車としては、千歳線直通で札幌駅まで乗り入れる「優駿浪漫」号がある。運行は毎年5月の観光シーズンの数日のみで、ここ数年はニセコエクスプレスを担当する特急形気動車が使用されている。かつては、当線で通常使用されているキハ40形気動車(350番台)や学園都市線用のキハ141系がヘッドマークを変えるだけで使用されたこともあった。なお、運転開始から一貫して臨時快速列車の扱いだったが、2011年(平成23年)度からは臨時普通列車扱いとなり、全席自由席での運転となった。当線内は定期普通列車の置き換えであるため、各駅停車である。線路配線の都合で苫小牧駅で列車の進行方向が変わる。千歳線内の停車駅は同線を走行する昼行特急と同じだが、ダイヤの編成の都合で運転停車を行い後続列車に追い抜かれる場合もあり、同線内での所要時間は快速「エアポート」よりも遅くなる。2014年(平成26年)以降は運転されていない。
出典:wikipedia
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