全国ラジオネットワーク(ぜんこくラジオネットワーク、英称:"National Radio Network"、略称:NRN)は日本のラジオネットワークの一つ。文化放送とニッポン放送(共に本社は東京都)をキー局としている。1965年(昭和40年)5月3日発足。加盟局は現在40局(単独加盟局10、クロスネット局30、内訳は後述)。ラジオネットワークとしても、国内の民放ネットワークとしても日本最大である。マスターは文化放送とニッポン放送の双方に置かれている。事務局は文化放送、ニッポン放送が2年毎の交代制で担当。現在は2016年(平成28年)7月より、ニッポン放送内に置かれている。内訳は(NRN)単独加盟局10局、クロスネット局30局。AM単営10局(STV・RFC・QR・LF・IBS・CRT・SF・OBC・WBS・ROK)、ラテ兼営30局となっている。また、NRN単独加盟局のうち、ラテ兼営局の放送局は京都KBSと福岡KBCの2局のみである。この表は、日本民間放送連盟公式サイト「会員社」ページの表記に準じて記載している(大阪など一部に例外あり)。NRNはキー局が文化放送とニッポン放送の2社であるため、NRNのラインネットでは、2社の番組が交互に流れている。このため、2社の番組が同時間帯に同時にNRN経由で流れることはない(例として、平日の夜は22:00 - 24:00 LF「オールナイトニッポンGOLD」→24:00 - 25:00 QR「レコメン!」→25:00- LF「オールナイトニッポン」という流れ)。ただし2014 FIFAワールドカップでは特別な運用を行っており、主回線は通常通りの配信を行い、バックアップ回線ではラジオ実況製作担当の文化放送が制作した実況音声をNRN加盟局に配信した。NRNには、ラインへの番組送出が可能な設備を持つ局が10社(東北放送、文化放送、ニッポン放送、静岡放送、東海ラジオ放送、大阪放送、朝日放送、毎日放送、中国放送、九州朝日放送)存在する。この10社を指して「基幹局(社)」とする場合もあるが、公式には明らかにしていない。なお、このライン送出機材保持社には在北海道の2社が含まれていない。現実的にはライン送出機材保持社と在北海道の2社(北海道放送とSTVラジオ)が基幹的な存在(立場)と見ることが自然。兵庫県のラジオ関西は1978年(昭和53年)まで加盟していたが、プロ野球の巨人戦中継放送権利の問題で除名処分を受け、独立局になった。ただこれによりNRNとの関係が完全に途切れたわけではなく、現在は在阪3局で放送されない番組を番組販売購入の形でネット受けしたり、NRNナイターのCMだけスポンサードネット、オールナイトニッポン0(ZERO)の同時ネットを行っているなど、NRNとの関係は現在も続いている。詳細は該当記事や発端となった「ラジオ日本ジャイアンツナイター#JRN・NRNとの関係」の項を参照。東海3県は東海ラジオ放送が単独で加盟しているが、JRN系列のCBCラジオもNRNのキー局である文化放送、ニッポン放送とも親密な関係がある。もともとCBCラジオは文化放送や新日本放送(NJB。現在の毎日放送)と街頭録音番組を共同制作していた実績があり、またオールナイトニッポンを全国規模で放送することになった際、東海ラジオに東海3県での放送を依頼したところ、当時東海ラジオで人気だった自社制作の深夜放送「ミッドナイト東海」(現在の東海ラジオミッドナイトスペシャル)を放送していたこともあり断られたことから、同じ時間帯で劣勢だったCBCに依頼して承諾され現在でも放送されている。また、岐阜ラジオは当初からNRNに加盟していないが、東海ラジオ放送で放送されていない番組を一部購入して放送している。朝日放送では本社・東京支社間に中継用のIP回線を2回線用意していることから、NRN回線を使わずに東京支社とNRN各局を直接つないで番組を伝送することもある。かつてはFOLネットが存在した。1955年(昭和30年)にRKB毎日放送、新日本放送(NJB。現在の毎日放送)、ニッポン放送とラジオスポーツ番組のラインネットワークを結んだ時代があった。ラジオ中国(現在の中国放送)の等協力もあって、RKB毎日放送がTBSラジオとのネットワークを構築する直前の1962年(昭和37年)まで継続した。FOLとは、各局のコールサイン(RKBのJOFR、MBSのJOOR、LFのJOLF)から取ったものである。その名残ではあるが、数は少ないもののいくつかのNRN系の番組をRKB毎日放送でもネットしている(レコメン!など)。文化放送がエフエムナックファイブ(NACK5)と協力関係にあることから、一部のNACK5の番組が番組販売という形でNRN系列局(一部JRN単独局や独立AM局)で放送されることもある。かつて「ニッサングリーンカップ・全国草野球大会」や「トヨタチャレンジカップ・全国クラブチームサッカー選手権大会」に関しても岐阜ラジオ(岐阜県担当)、ラジオ関西(兵庫県担当)が後援していた。(北海道はSTV、茨城放送のある茨城県と栃木放送の栃木県を除く関東はニッポン放送、大阪府は前者は大阪放送、後者は朝日放送、京都府・滋賀県はKBS京都、奈良県は毎日放送、佐賀県はNBCラジオ佐賀が担当)山陽放送は、隣県(香川県)の西日本放送との棲み分けから、長らくJRN単独加盟を続けたが、深夜放送のネットを確保することから、1997年(平成9年)NRNに加盟した。この際、RNCもJRNに加盟している。同様の例としては、1980年(昭和55年)にJRN単独局だった北陸放送(石川県)がNRNに加入する一方、隣県(富山県)のNRN単独局だった北日本放送がJRNに加盟している。2012年(平成24年)5月にはNRN公式サイトが本格開設されたNRN。その前にも一時期NRNのHPは存在していた。なお、2009年(平成21年)10月よりニッポン放送のサイトに、ニッポン放送の番組(地方局向けの裏送り番組も含む)についてのネット局情報のみではあるが、HPが設けられている(全国ラジオネットワーク)。なおNRN加盟局だけでなくニッポン放送の番組を放送している独立局やJRN単独加盟局へのリンクもあり、TBSラジオ・文化放送・ラジオ日本以外全ての国内民放AMラジオ局のHPへアクセスできる。※余談だが、長崎放送本社とは別に2013年に開設されたNBCラジオ佐賀(子会社として分社)のホームページには、NRNのサイトには直接のリンクがないが(放送免許とNRN加盟資格自体はNBC本社が持っているためと思われる)、ニッポン放送のサイトには、『長崎放送佐賀放送局』としてリンクを載せている。2011年(平成23年)3月11日、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の発生を受け、「勇気と元気つながろうジャパン!」(文化放送)、「ひとつになろう!ニッポン」(ニッポン放送)のスローガンを展開。※◇は、STVラジオにネット。◆は、HBCラジオにネット。○は、独立局のぎふチャンにネット。◎は、ラジオ大阪にネット。□は、MBSラジオにネット。■は、ABCラジオにネット。★は、MegaNet加盟のFM局FM COCOLOにネット。●は、独立局のラジオ関西にネット。△は、JRN単独局のCBCラジオにネット。▲は、JRN単独局のRKBラジオにネット。▽は、JRN単独局のRBCラジオにネット。※この中にはNRN事務局が発行した、正規のNRN番組表に載っていない番組も含まれる。かつては、文化放送のタイムテーブルで確認することができた。2015年10月現在は、NRN公式サイトのトップページで参照できる(該当番組には☆印をつける)。なお、地域によってはブロックネット(特定地域の放送局に向けた番組)もあるが、北海道・関東・中部・福岡県・沖縄県以外は、NRN/JRNクロスネットが大半であり、事実上「NRN/JRN共同ブロックネット」という位置付けである。ネット局は当記事を参照。原則として、報道番組は文化放送をキー局として放送される。北海道はSTVラジオ、大阪はラジオ大阪がそれぞれ担当する。選挙報道や年末番組(「マイクの1年」)などの特別番組も同様である。なお、JRNは大阪ではMBSが担当しており、ABCはニュース ネットワークとしてはどちらにも関わらない(ABCニュースも参照)。ただし、「お早うネットワーク」やナイターオフ時の19時台(2015年(平成27年)度は「今夜もオトパラ!」)はニッポン放送がキー局となる。緊急時の特別番組は、ニッポン放送発と文化放送発とが交互に放送される。なお、HBCやMBSなどJRNとの重複加盟(クロスネット)している社の大半は、有事の際にはJRN発の特別番組を受けるケースが多いが、長時間にわたる場合は時間帯で区切って乗り換えることもある。。なお、国政選挙や大阪地区での事件・事故の際、MBSがTBS/JRN、ラジオ大阪が文化放送を担当することもあり、ニッポン放送が中継やレポーターを呼ぶ際はABCとなることが多い。前述通りニッポン放送の「お早うネットワーク」が系列33局で放送されるが、ニッポン放送との同時ネットの局、裏送りを受ける局、スポンサーのみをネット受けする局と局ごとの編成にゆだねている。
なお、文化放送でも自社制作の一部を9局へ向けてネットしている。1978年にスタートした「お昼のニュース・パレード」を発端とする。1988年に「梶原しげるの本気でDONDON」が始まったころから「NEWS NOW」に、2005年の「寺島尚正 ラジオパンチ!」スタートの際に「ニュース・パンチ」へと改題し、2010年「くにまるジャパン もっと→くにまるジャパン極」となった現在は「ランチタイムニュース」を名乗る。西日本放送、四国放送、宮崎放送、北日本放送がネットしている。もともと夜間に放送していた「ニュース・パレード〜今日のニュースから」が1980年に現在の17時台に移った際に夕方のネットワークニュースとして機能するようになった。ネット局の変遷もありながら現在は同時ネット局が32局。ほか2局がCMのネット受けを行っている。など。など。など。1960年(昭和35年)以降からテレビ放送が全盛となる中、ラジオ事業が後退するといった事態に対処するため、東京放送(TBS)が当時テレビ網で成功したJNNを模倣参考にしたラジオのラインネットワークを構築すべく、JRNの発足準備を進めていた。しかし、番組配信(テープネット)の形で独自のネットワークを構成していた文化放送とナショナルスポンサー付き番組を地方局にセールスすることが主な売上となっていたニッポン放送は、TBSラジオが推し進めようとしたこのラインネットワーク構想を察知すると危惧を感じ、これに対抗するためにラインネットワークを起こすこととなった。当時、地方の各局は東京や大阪の各局の番組を購入している実績もあったため、その流れによって、多くの局がJRNとのクロスネットを選択することとなった。ただ、ネットワーク自体が主に文化放送とニッポン放送の在京2局が中心になっている点がTBSラジオ中心のJRNとの最大の違いである。ただし、キー局が交互に決められた時間枠内で配信する形式をとっているため、同時に2局の放送を全国に流せない。そのため、どちらかの放送をネットさせる時はもう一方の在京局はNRN番組ではない裏ネットという形をとる場合が多いが、そのうえNRN回線に流れている番組がNRNとしての番組で無い場合もあり、複雑なネットワークを構成している。そのため、主としてニュースネットワークを考慮していたJRNとは違い、NRNではNRN番組でも録音配信をしている物が多い。しかし、NRNでもっともネット局の多いラインネット番組はニュース・パレードであり、やはり地方局参加型ニュース番組である。伝送回線は専用線を使用している。NTTコミュニケーションズのアナログ専用線(帯域品目はAM放送・音声伝送の2系統)を使用しており、番組音声本線と打ち合せ用同報電話回線の2本で構成され、障害に備えて全経路2重化されている。NRN親機は文化放送・ニッポン放送の両局に設置されている。両局から同時にNRNラインに番組を送出することができないため、親機の切り替えはオンエア権の移動で行っている。オンエア権を移動する場合、他方の親機が送出する番組の開始60秒前(実際の運用では50秒前)までにNRNラインへの送出を終了し、他方の親機は番組開始45秒前までにNRNラインへ送出を始めることとなっている。NRN回線はモノラルであるため、ステレオで制作されている番組でもネット局ではモノラルで放送される場合がある。ただし一部の放送局では、系列外への同時ネット・裏送りなどのためにNRN回線ではない別回線も用意しており、これを使用した場合にはステレオ放送になる場合がある。
出典:wikipedia
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