『課長島耕作』(かちょうしまこうさく)は、弘兼憲史による日本の漫画。『モーニング』(講談社)にて、1983年から1992年まで掲載された。シリーズ作品に『部長――』『取締役――』『常務――』『専務――』『社長――』『会長――』『ヤング――』『係長――』『学生――』(『ヤング』『係長』『学生』の掲載誌は『イブニング』)があり、これらも全て本項で取り上げる。島耕作シリーズのコミックス累計発行部数は約4,000万部に達する。『部長島耕作』は、1992年から2002年まで『週刊モーニング』誌上で掲載された漫画作品。当初は半年から1年に1回の頻度で掲載されていたが、1999年、人気が低迷していた『週刊モーニング』はかつて人気を誇った作品の続編・外伝などを掲載することで販売数を回復しようとしたため、このとき本作品も毎週連載が再開した。 島が敬愛する、派閥に属さない一匹狼として会社を生き残り、『課長島耕作』の最終巻で社長に大抜擢された中沢が社長を退任することになった。その際、反対派が社長になった場合に処遇が悪化されないように、という中沢の配慮により、島は関連会社・初芝電産貿易へ代表取締役専務としての出向を命じられる。しかし、島は持ち前の前向きさと柔軟さと信じられないような運の良さで、出向先のワイン事業を大きく伸ばし、更に次の出向先のサンライトレコードにおいても、課長時代にニューヨークに赴任した際の白人の不倫相手との子供を、その事実は誰にも言えない中で歌手として大ヒットさせるという成果を実現し経営立て直しにも成功。その後、九州の販売センターへの左遷を経験。折り合いの悪かった元部下の下で働くという辛酸を舐めるも、業績をアップさせ、それまでの功績を認められて初芝本社の取締役へ就任することとなる。『取締役島耕作』は、2002年から2005年まで『週刊モーニング』誌上で連載された漫画作品。初芝電器産業の取締役となった島は上海初芝電産董事長(会長)と本社上海担当役員の兼務で東京と上海を往来、それを通して急成長する中国経済が描かれることとなる。島の恋愛・性交の絶倫ぶりも相変わらずである。『常務島耕作』は、2005年から2006年まで『週刊モーニング』誌上で連載された漫画作品。取締役時代に続いて、中国担当としての活躍が描かれているが、担当エリアが上海のみから中国全土となり、東京・北京・上海の3極勤務となり多忙を極める。2006年、中国担当常務の前任である郡山利郎専務が社長に昇格したことにより、島も専務に昇格することとなり連載が終了した。『専務島耕作』は、2006年から『週刊モーニング』誌上で不定期連載された漫画作品。常務時代に続いて中国を担当するほか、インド担当、アメリカ担当も兼任することになった。2008年4月、現社長である郡山利郎が辞意を表明し、その後任として五洋電機との経営統合で誕生する「初芝・五洋ホールディングス」の初代社長に就任。これに伴い同年5月下旬よりタイトルが“社長・島耕作”と改められ、新シリーズがスタートすることになった。2008年5月15日発売号にて連載終了。『社長島耕作』は、2008年No.26(6月12日号)から2013年No.33(7月18日号)まで『週刊モーニング』誌上で連載された漫画作品。当初の作者いわく、この作品が島耕作シリーズの最終章となるとのことだったが、後に会長編がスタートする。初回掲載号の発売日にあたる2008年5月29日には「島耕作社長就任会見&乾杯式」と銘打ったイベントが開かれ、アニメーションの島耕作がメッセージを述べた(声は井上和彦が担当)。また、同日付の朝日新聞朝刊には同誌の土曜版別冊「beビジネス」に見立てた一面広告が掲載された。連載第一回目での社長就任スピーチにおいて「これから先、わが社はHGホールディングスと初芝電産の松橋社長、五洋電機の勝浦社長とのペレストロイカ体制で合議を図りながら経営を進めていく」という所信表明を行い万亀会長からも「名演説だった」と評される。2008年10月2日発売号にて、次年度に初芝五洋グループの社名を変更すること、並びに初芝ブランドと五洋ブランドを統合し新ブランドを立ち上げそれに要する費用の試算が総額400億円であることが正式に明らかになった。この背景には本作のモデルとなっている松下電器産業が2008年10月1日よりパナソニック株式会社と社名変更したこと、さらにグループ会社全ての製品をパナソニックブランドに統一したことがあり、島の社長就任時に掲げたスローガン「シンク・グローバル」、並びに「世界に通用するブランドを立ち上げる」という経営方針に則ったものである。最終的に、社名、ブランド名は詳細を後述するように一般公募の後「TECOT」と改められた。2008年11月7日にパナソニック株式会社と三洋電機株式会社が三洋の子会社化を前提とした資本・業務提携の協議を始めることで合意したと正式に発表した。結果的に作中での出来事が現実の形となったわけだが、作者の弘兼はこの件について「私がパナの社長なら、歴史的関係が深く電池技術がある三洋を他企業に奪われるのは嫌だし、一緒になると予想していた。追いつかれないよう焦って書いた」とのコメントを出している。また、2012年に作中でライバル企業であるソラーとのテレビ事業における業務提携のエピソードが描かれているが、これも同年6月末にパナソニックとソニーがテレビ・大型ディスプレイ向けの次世代有機ELパネルおよびモジュールを共同で開発する契約を締結したことが背景となっている。2011年04月7日発売号掲載分の104話のラストでは東日本大震災が発生、105話からは社長・企業としての震災対応が描かれた。『会長島耕作』は、2013年No.39号(2013年8月29日号)より『週刊モーニング』誌上で連載中の漫画作品。社長を退任し会長となった島が、経営者としての一線を画して環境問題、食糧問題など財界人としての視点で日本経済を俯瞰するという内容で描かれている。前作までと異なり政治家や財界人との関わりに重きが置かれており、テコットの社長となった国分を後方支援するという立ち位置に変わっている。『ヤング島耕作』は、2001年から2010年No.04(2月9日号)まで『イブニング』誌上で連載された漫画作品。『イブニング』創刊時の目玉作品として掲載された。島耕作が初芝電器産業へ入社した当時(1970年頃)の社会情勢、世間の気風、大企業の雰囲気などを描いている。島の出身地が作者と同じく山口県岩国市で誕生日9月9日であることが明らかにされた。連載中途より『ヤング島耕作 主任編』として、主任に昇進した島耕作が描かれた。『係長島耕作』は、2010年No.07(3月21日号)から2013年No.21(10月22日号)まで『イブニング』誌上で連載された。『課長島耕作』の若き日を描くコンセプトからスタートした『ヤング島耕作』が現代編同様、過去編においてもステップアップの道を辿り島は、平社員から主任へ、そして係長へと至った。なお、『課長島耕作』第1話は連載当初『係長島耕作』のタイトルで発表されていたが、コミックス収録の際の編集により現在の形となっている。最終話で課長に昇進し、シリーズが1つに繋がる形で連載が終了した。『学生島耕作』は、2014年No.01(2013年12月10日発売)より『イブニング』誌上で連載開始。初芝電器産業時代からさらに遡り、島の早稲田大学での大学生時代を描く。主人公島が在籍し、作中のメインとなる企業でモデルは松下電器産業(現:パナソニック)。松下幸之助をモデルにした「経営の神様」と呼ばれる吉原初太郎によって創始され、作中でも日本のトップ電機メーカーとして描かれている。世界各地に企業展開し、電気製品事業以外にも音楽(サンライトレコード)やワインなどの輸入貿易事業(初芝貿易)などのグループ会社があり、島も作中に出向をしている。後述する五洋電機と経営統合し、持株会社である初芝五洋ホールディングスの傘下企業に入る。初芝と同じく電気製品メーカーでありライバル企業として登場。液晶技術に優れており、作中では韓国の電気製品メーカーであるソムサンに企業買収を持ちかけられる。専務時代の島の提言により、「日本技術の海外流出を防ぐ」という名目の基、友好的買収(ホワイトナイト)を持ちかけソムサンへの買収を防いだ。その後、正式な経営統合に至り、初芝五洋ホールディングスの誕生に繋がった。経営統合時の社長は島と同世代で、恋敵としても描かれる勝浦が務めていた。モデルは三洋電機。初芝電産や五洋電機を束ねる純粋持株会社。初代社長には両企業の経営統合に活躍した島が就任した。当初は両ブランドを維持しながらも、将来的に統一ブランドで世界市場を勝ち抜くべく社長就任時に島が打ち出した「Think Global(シンク・グローバル)」構想のもと、新企業名が社内で公募され『TECOT(テコット)』に決定した。初芝五洋ホールディングスの初代社長である島がブランド力の強化のために着手したプロジェクトで、社名の変更を公募して決定した社名。実際には読者から一般公募し、弘兼の選択で決定された。社名のTECOT(テコット)は「TEC=TEChnology(テクノロジー)」と「ECO=ECOlogy(エコロジー)」から取っており、さらに「TECO=テコ」の意もかけられている。しかし、TECOTは新社名と銘打ちながら、その決定のプロセスに問題があるため、2009年7月16日時点では「ブランドの統合」とのみ発表されている。1992年に田原俊彦主演で映画化された。1993年から1998年にかけてフジテレビによりテレビドラマ化され放映された。主演の高橋克典は同局でのドラマ主演は、連続ドラマも含めて「FACE〜見知らぬ恋人〜」以来となる。副音声では解説放送を行い、アイパートナーは石丸博也が務めた。ほかほか『週刊シマコー』のタイトルで、2011年4月よりオムニバスFLASHアニメ『ユルアニ?』(日本テレビ)の1作として放送。「島耕作」というキャラクターを用い、本作とは直接的には関連性の無い物語が展開される。島耕作の声は本作の監督であるFROGMAN(蛙男商会)が担当。第12話より『その時、シマコーが動いた!』に改題されている。以下は過去にコラボレーションを行った主な事例を記す。
出典:wikipedia
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