弱音器(じゃくおんき)とは、(西洋音楽の)楽器の音を弱めるために必要に応じて楽器に取り付けられる器具である。音を弱める目的は、の2つがある。弱音器はミュート (mute) とも呼ばれる。ただし、ロマン派以降の楽曲においては、音強の変化はもとより、音色の変化を主眼とする場合が多い。ヴァイオリン属の楽器の弱音器は、駒に取り付けられる。用途によって2つのものがある。金管楽器の弱音器は、管の吹き口とは逆の端の、いちばん太くなっている、ベル(朝顔)と呼ばれる部分に、ベルから出てくる音を塞ぐようにして、ベルの中に押し込むような形で取り付けられる。主として金属で作られる。さまざまなものが作られ、音色によって使い分けられる。木管楽器の弱音器は、金管楽器と同じような弱音器が開発されたが、側孔があるため、音域によっては有効でなく、実用とはならなかった。特殊な場合に、布を楽器に詰めるというようなことが行われる。コルクを詰める代案も稀に行われる。例としてはストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』の終盤に、オーボエにミュートを指定しているところがある。太鼓類にあっては膜の振動を抑えるために、専用の器具を乗せたり、ハンカチなどを置いたりすることがある。ペダル参照。ピアノには弱音ペダルという、弱音器と同じような機能を持たせたペダルがある。グランドピアノでは、ハンマーの叩く位置を右に少しずらせることによって、たたく弦の本数を減らし(3本→2本)音を弱め、柔らかくする。アップライトピアノでは、ハンマーの待機位置を弦に近づけることによって、鍵盤からの打鍵エネルギーを伝わりにくくする。後者は全く音色に影響を与えないため、文字通りの「弱音」器ということができるであろう。楽器の音が騒音となることを防止するため、夜間練習用などとして、音色をなるべく変えずに音を極めて弱くする弱音器が開発されている。アップライトピアノで、3本のペダルがあるものの多くは、中央のペダルがこのためのものとなっている。これは、ハンマーが直接弦を叩かないようにフェルトを挟むような構造となっているものである。イタリア語で弱音器をsordinoという。従って、イタリア語で弱音器を装着する指示はcon sordino (con sord.) 、外す指示はsenza sordino (senza sord.) と書く。状況によって、イタリア語以外の言語で書かれることも多く、英語では、弱音器をつける指示をmuteと書くか、弱音器の種類によりcup muteのように具体的なミュートの名前を書き、はずす指示をopenと書く。ドイツ語では装着する指示をmit Dämpfer、外す時をohne Dämpferと書く。なお、ピアノの弱音ペダルは、踏む指示がイタリア語でuna corda (1本の弦で)、離す指示がtre corde (3本の弦で) である。
出典:wikipedia
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