鉄道撮影(てつどうさつえい)とは、鉄道を主題とした写真の撮影、あるいは動画の撮影をすることである。列車を専門にしている人は列車撮影とも呼ぶ。鉄道趣味としては最も古くから行われてきた基本的な形態の一つである。また、それをメインとして楽しむ鉄道ファンのことを、近年は撮り鉄(とりてつ)とも呼ぶ。日本においては、明治時代に撮影された「岩崎・渡邊コレクション」が、当時の鉄道を克明に記録した資料として伝わっており、昭和初期に創刊された鉄道趣味雑誌も、写真撮影に主眼を置いていた。さらに、趣味から進んで、鉄道写真の撮影を専門とするプロの写真家である鉄道写真家も存在する。撮影対象は、鉄道車両、構造物(駅舎や橋梁など)などから、鉄道関係者や利用者などの人物にまで多岐に及ぶこともある。撮影の目的、手法も多種多様である。以前は写真撮影を趣味に置く人はフィルム式の一眼レフカメラが代表的であったが、デジタルカメラの普及も進んでいる。動画撮影にはビデオカメラを使用する。駅のそば、駅の構内、あるいは同じ列車を追跡して何度も撮るなどの手法がある。鉄道撮影は古くから存在し趣味として発展を遂げてきた一方で、一部の悪質なマニアの行動により、さまざまなトラブルが繰り返し発生している。鉄道ライターの杉山淳一は、鉄道ファンの自浄作用は期待できないとした上で、違法行為や受忍限度を超える行為に対しては身柄を拘束し法的措置を講じるべきだと主張している。近年は単なる趣味としての撮影でなく、画像・動画の投稿サイトやブログでのアフィリエイト収入を目当てに、衆目を引く画を撮ろうとしてマナー違反や違法行為を公然と行う者もいる。またマスメディアではこうしたトラブルが取り上げられることは多いものの、鉄道雑誌や鉄道本でマナー問題に関して取り上げたものは皆無に等しく、マナー違反を増長させる一因となっている。2006年には、東日本旅客鉄道(JR東日本)新潟支社が異例ともいえる鉄道ファンへの注意喚起の案内を公式ホームページ上で2度にわたり公開したことがある。撮影ポイントについて土地の所有者や沿線の住民・農家などと鉄道撮影趣味者の間でトラブル(撮影に支障する樹木を勝手に折るなど)が起きその後立ち入りが制限されたことや、侵入者対策として土地の所有者や鉄道会社が大型の安全フェンスの設置などを行い、これにより撮影ポイントに到達できなくなったり良好なアングルでの車両撮影が不可能になったことによるものも見られる(例:東海道本線のサントリーカーブ、北陸本線の鳩原ループ)。夜間や光量が不足している場合に、運行中(走行中や停車中問わず乗務員に向かって)の車両を近距離や正面などから直接フラッシュを焚いて撮影することは、運転士の目に残像が残り、信号や計器類の視認に支障を来たし、ひいては定時運行を阻害する要因になる。そのため、特に夕暮れ時から夜間・夜明け前のフラッシュ撮影は安全運行のために行ってはならない禁忌とされ、しばし乗務員などから注意されることもある。
出典:wikipedia
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