熱帯夜(ねったいや)は、日本の気象庁の用語で、「夜間(夕方から翌朝まで)の最低気温が摂氏25度以上のこと」をいう。気象庁は熱帯夜における「夜間(夕方から翌朝まで)」が時刻何時から何時までを指すのかについて定義していない。そのため、気温推移による「熱帯夜」そのものの公式な統計はない(気温#気温の測定と統計を参照)。「1日(0時1分から24時まで)の最低気温が摂氏25度以上の日」の統計は公表されているので、新聞・放送等では便宜的にそのデータが報道の根拠として用いられている。なお、この「1日の最低気温が摂氏25度以上の日」を指す、気象庁による特別な用語はない。俳句においては夏の季語。近代気象学を前提とする語であるため、伝統的俳諧や明治など近代初年の俳句においては作例をもたない。「最低気温が摂氏30度以上の夜」を指す用語は公式上は定義されていないが、倉嶋は「超熱帯夜(ちょうねったいや)」という表現を紹介している。夏になると日照時間が増え、熱が地面や建物に伝導して蓄積される。コンクリートやアスファルトのような熱容量の大きな物質から熱放射(輻射熱)が起こり、夜になっても続くために、夜間でも気温が下がらなくなる。ヒートアイランド現象の要因とされる。また、東京湾、伊勢湾、大阪湾、瀬戸内海、博多湾、有明海などの内海では盛夏に表面水温が30℃以上を推移することがあり、その沿岸の都市部である東京都心部、名古屋市、大阪市、神戸市、岡山市、広島市、福岡市、佐賀市等ではヒートアイランド現象に加えて内湾の風呂効果によって夜間も日付が変わるごろまで30℃以上を維持する日が見られる。下記の表は、日最低気温(日界24時)が25℃以上となった日数であり、増加・長期化している傾向にある。気象台や測候所では1分間に観測された平均値を1分ごとに記録しているが、アメダスでは10分ごとに観測(2002年以前の記録は1時間ごとの観測値が記録として採用)しているので、アメダスの方がより高い最低気温が観測される傾向にある(2008年3月25日より10秒ごとの観測を順次導入しており、気象台や測候所と同じく1分ごとに記録する予定である)。前日に異常な高温を記録したり、台風などの通過で発生するフェーン現象によって、まれに夜間(0時~9時)の最低気温が30℃以上になることはあるが、一日の最低気温が30℃以上になったことは日本国内の気象台・測候所では2例しかない。日最低気温は当日24時までを対象とするため、昼間~日没後に最低気温が記録される場合もあり、夜半~未明を最低気温と見る人の感覚とは乖離がある。例えば、2004年7月21日の東京は、前日に観測史上最高の気温(39.5℃)を記録した影響で、明け方でも気温は30℃を下回らず、当日のメディアでは超熱帯夜だと話題になった。しかし、23時頃になって30℃を下回り、日最低気温は過去最高(当時)の29.6℃であった。この他、最低気温(0時~9時)が30℃以上だった例は、石川県金沢市(1990年8月23日)31.5℃(日最低気温は26.8℃)などがある。(日本最高記録であるかは不明)
出典:wikipedia
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