LINEスタンプ制作代行サービス・LINEスタンプの作り方!

お電話でのお問い合わせ:03-6869-8600

stampfactory大百科事典

必殺シリーズ

必殺シリーズ(ひっさつシリーズ)は、朝日放送と松竹京都映画撮影所(現・松竹撮影所)が制作している時代劇シリーズおよび、関連した映画や舞台の総称である。テレビ朝日系(1975年3月まではTBS系)で放送されている。池波正太郎の小説『仕掛人・藤枝梅安』『殺しの掟』などを原作とした『必殺仕掛人』に始まる一連のテレビシリーズおよびその派生作品の総称で、金銭をもらって弱者の晴らせぬ恨みを晴らすために裏の仕事を遂行していく者たちの活躍と生き様を描く。主人公たちの多くは表向きはまともな職業についているが、ひとたび依頼を受けると各々の商売道具を使って裏稼業を敢行する。多くは暗殺であるが、初期には必ずしも殺すとは限らず、暗殺者というよりも弱者の復讐代行という面が強かった。『必殺仕掛人』は原作付、『助け人走る』は原案付だが、それ以外は完全なオリジナルとなっている。従来の勧善懲悪を旨とする時代劇とは異なり、主人公側の扱いは基本的に善ではなく、あくまで金のために殺人を行う悪である。また、「どう理屈をつけようと所詮殺しは悪であり、自分達が「正義の味方」にならないよう敢えて金をとっている」とも語られている。ただし、あくまで「晴らせぬ恨みを晴らす」「世のため人のため」という信念と、不審な点があった場合には調査による裏付けを取った上で行われている。シリーズによって多少変わるものの、基本路線は現実主義的、ハードボイルド的な作風となっており、仕事でない限り自己保身のために仲間や被害者が殺されるのをただ黙視するというシーンも多い。その一方で、陰ながら依頼人や市井の人に同情し加担したり、正義感から世の中を良くしたいと願う人物もおり、しばしばグループ内での対立やジレンマに悩まされたりする場面が描かれ、ひとつのテーマとなることもある。その作風を含めて既存の時代劇とは一線を画し、シリーズを通しての奇抜な殺し方をはじめとして、シリーズ前期の物語に流れる思想性や演出手法、後期の娯楽・風刺性や殺陣の演出などは、大きな話題となった。また、前期ではピンク女優を配しての性行為や強姦などのシーン、他にも拷問や奴隷化など生々しい過激な内容が含まれた。後期でも前期ほどでは無いにせよ、当時の他作品と比べるとやはり過激な描写が目立ち、シリーズを通して抗議なども多かった。15作目『必殺仕事人』を境に前期と後期に分けられ、2作目の『必殺仕置人』や10作目『新・必殺仕置人』を前期代表、『仕事人』から連なる仕事人シリーズが後期の代表とされることが多い。また、中村主水が登場する「中村主水シリーズ」と、それ以外に分けることもある。構成はシリーズを通して大きな差異は無く、大まかには以下のようになっている。特にパターン化が進んだ後期ほど、このストーリーラインを逸脱しない展開となった。OPナレーションは、ごく初期には裏稼業者たちに関する説明のような内容となっており、中期以降には裏稼業者たちの覚悟や彼らの視点からのものが増えた。また、中期までにおいては、別シリーズの登場人物を演じた者がナレーションを行うことが多く、中期以降はその作品の登場人物が担うということも増えていった。全体的に、作品の雰囲気との関連から悲哀・孤独・旅・望郷・風・過去との決別などを歌った曲が多い。主題歌が流れる際の映像は、昇る朝日か沈む夕日、夜の水面や入り江、空を飛ぶ鳥たち、または本編の登場人物の映像などが多かった。スペシャル版では京都の風景や富士山が使われたこともある。変わったものではスペシャル『夢の初仕事』における撮影所風景というものもある。山下雄三が歌った1作目『必殺仕掛人』の主題歌「荒野の果てに」はシリーズ全体の共通のテーマ曲となり、映画の宣伝のBGMなどに用いられ、その後のシリーズにおいては、同曲や意識された曲が殺陣に使われたりすることもあった。また、スペシャル版では、『必殺仕置人』の主題歌「やがて愛の日が」や『新・必殺仕置人』の主題歌「あかね雲」も流用された。前期では西崎みどりの例など主題歌を歌う歌手が本編にゲスト出演することが多かったが、中期になると鮎川いずみなどレギュラー出演者が主題歌を歌うことが増えるようになる。対して挿入歌は(主題歌歌手が挿入歌も歌う場合を除くと)初期から出演者が歌うことが多かった。また後期では一般的なドラマの主題歌と同じく、劇中でのBGM等に流用されない主題歌も増えた。上記のように後期の一部の主題歌を除き、主題歌の作曲を含めて音楽は平尾昌晃が担当した。『江戸プロフェッショナル・必殺商売人』と『必殺からくり人・富嶽百景殺し旅』では森田公一が、『翔べ! 必殺うらごろし』では比呂公一が音楽を担当しており、平尾の曲は一切使われていない。また、平尾の曲が使われた一部の作品では編曲者として竜崎孝路の名がクレジットされているが、サウンドトラックCDの記述によると、竜崎のクレジットがない作品でも、平尾の曲はほぼ全面的に竜崎が編曲していたようである。後期になると出演者である京本政樹が音楽に加わるなど平尾以外の人物も作曲に携わったが、平尾の曲が使われた作品では、平尾以外の作曲家は原則として映像にはクレジットされていない。シリーズが長期化するにつれて旧作の曲を流用することが多くなり、『必殺からくり人・血風編』のように新曲が作られないことや、『新 必殺からくり人』のように多くの新曲が作られていながら実際には旧作からの流用が中心となったものもある。特に後期では主題歌・挿入歌以外の新曲が作られることは少なくなっている。前期では、オープニングナレーション担当とは異なる人物がナレーションを担当していた。文面の多くは当時助監督だった高坂光幸が作成したといわれ、その詩的な表現が好評であった。仕事人隆盛期以降は、私服姿のレギュラー出演者が次回のあらすじを説明し、最後に「時代劇は、必殺です」のフレーズで締めくくるパターンが定着した。これに影響されたのか『特捜最前線』や『遠山の金さん』『私鉄沿線97分署』などのテレビ朝日系ドラマにおいてレポーターや出演者が画面に登場しながらあらすじを説明する予告編が頻繁化した。『仕事人IV』の後半(1984年4月放映分)からは予告の直後に数秒だけ流れるミニコーナー「制作トピックス」が設けられ、近々開始予定の新作シリーズや撮影でのちょっとしたエピソードなどを紹介していた。これらの趣向は番組が毎週放送から改編期のスペシャルに移行した後は姿を消し、ナレーションもない一般的な予告パターンとなる。基本的に裏稼業者たちは表向きの顔と職業を持っており、裏稼業(殺しや潜入)においては殆どの場合、商売道具を武器・凶器として利用したり、表の商売で培った特殊技能や怪力を応用する者が多い。商売道具以外では愛用の日用品(煙管や剃刀等)を使う者もおり、武士階級の裏稼業者ならば刀による剣技がほぼそのまま殺しの手段になる。ただし、劇中で用いられるものを普通に使うだけでは殺しの道具にならなかったり、かなりの身体能力を要するため、視聴者含む一般人が真似することは難しい(詳しくは#殺し技を参照)。また、主人公達は基本的に3-5名のチームを組んで活動する。仲間と言っても、単なる利害の一致や金だけの繋がりなどドライな関係のグループも多く、全く互いを信用していないケースもままある。また、毎回登場するかどうかは別として主人公たち以外の裏稼業者もおり、シリーズによってはこれらに依頼を斡旋・統括する「元締」もいる。また、メンバー全員が殺しを行うということも少なく、基本的に1名あるいは数名が情報収集や殺しの際のサポート役に回ることが多い。彼らにはいくつかの掟がある(以下はあくまで原則であって、各シリーズによって細部が異なる場合や例外も多い)。代表的なものとして、裏稼業の大前提は「晴らせぬ恨みを晴らす」「世のため人のためにならない殺しはしない」であり、単なる暗殺や殺し屋稼業とは一線を画する。しかし主人公側の人間以外では、「仕置人」や「仕事人」を名乗っていても、金さえ受け取れば標的の素性問わず殺しをするという者たちもおり、これは作中で主に「外道」と呼ばれる。主人公たち以外の裏稼業者が登場する場合には、この外道である場合も多く、主人公グループと外道との戦いになるエピソードも多い。『必殺仕掛人』や『新・必殺仕置人』など元締が登場する場合において、依頼が正当なもの(単なる暗殺ではない)かどうかは調べるのは元締の役割であり、これに不手際があった場合には元締が殺される場合もある。裏稼業名は原則的にその時のタイトル名と一致し、統一されている。例えば「仕事人」を冠するのであれば、裏稼業名は裏稼業者自身も奉行所も町民も全て「仕事人」という呼称を用い、過去に用いられていた「仕置人」「商売人」といった名称は登場しない。また、スペシャルなどで別シリーズの人物が登場しても、その時のスペシャルに冠された名称になる。ただし、一部に例外があり、過去のシリーズと直結している場合は、物語の冒頭でその名称が用いられることがある(『江戸プロフェッショナル 必殺商売人』の第1話や『必殺仕事人』の第1話のナレーションなど)。また裏稼業の行為(殺し)そのものを表す言葉も、基本的に裏稼業名と一致するが(仕掛人なら「仕掛」、仕事人なら「仕事」)、前期シリーズにおいては「仕置」が用いられることが多かった。シリーズを通して多種多様な殺し技が存在し、各エピソードのクライマックスを彩るものとなった。全体的な傾向として、シリーズを経るごとに演出を含めて奇抜なものが増えていった。もともと『必殺仕掛人』の主人公・藤枝梅安は、針医師として医学に精通しているため商売道具である針を用いた暗殺を行い、場合によっては刃物も用いるなど合理的に殺し(仕掛)を行っていた。これがTVシリーズにおいて「現実的には再現が無理な殺し技」に変移していった経緯には、「過去の殺し技との差異を出し、常に視聴者の興味を惹きつけるため」「真似をして事故が起きないようにする、あるいは事故を懸念しての批判を回避するため」という制作側の配慮がある。例えば、吊り技にしても『仕置人』では単に縄を使った首吊りになっていたが、三味線屋の勇次の三味線糸や組紐屋の竜が使う組紐のように、現実では人を吊ることの出来ないものに変更されている。多種多様な殺し技ではあるが、大まかには刃物系・刺突系・怪力系・紐系・その他特殊系に分類でき、特に刃物や刺突系武器を用いた技は、ほぼ全てのシリーズに登場する。しかしながら、同じ系統であっても用いる武器はその人物の職業ごとに特徴づけられているため全く同じということは少なく(刀剣を使う裏稼業者でも、「正面から堂々と斬る」「忍び寄って刺殺」「急襲しての居合い斬り」など各人によって異なる演出がなされていることが多い)、合わせて各々固有の演出(その最たる例としてX線写真図や心電図などを使った人体破壊描写が挙げられる)によって、シリーズを重ねても新鮮さを保持するよう工夫がなされていた。また(演者が元プロ野球選手である)元締・虎の武器がバットであるなど、殺し技にパロディ的な要素が盛り込まれる場合もあった。上記に挙げた以外にも、紐系(標的を首吊りにする等)を代表とする奇抜な殺し技は必殺シリーズの顔であり、常識では凶器とは考えられない物を用いた奇想天外な技=大道芸の火吹きや催眠術などが用いられることもあった。その上で、初期の中村主水など正当派の殺陣も併用されていた。一方で、飛び道具や火器・毒の類は少なく、登場しても射程距離が短い、一度に使用できる数が少ない、命中させるのにサポート役が必要など何らかの制限があることが多い。特に毒を使った裏稼業者は『必殺仕事人2007』の経師屋の涼次まで登場したことは無く、それもかなり特殊な物で一般にイメージされる毒とは異なる。ただし、主人公側以外(特に敵側)の裏稼業者の場合は、鎖鎌や拳銃などの飛び道具や毒を用いる者は珍しくない。なお、東映の映画で萬屋錦之介主演の『仕掛人梅安』もあるが、これは「必殺シリーズ」には入らない。2作目『必殺仕置人』の放送期間中に「必殺仕置人殺人事件」が起きる。この事件の犯人が「番組を見ていた」と供述したことから、マスコミによる批判が展開され、世論の糾弾を浴びることになる。結果として、当時の制作局であった朝日放送が、キー局だったTBSから放送打ち切りを通告される事態に発展した。しかし、その後、容疑者の「俺はテレビに影響されるほど、安易な人間ではない」という供述により番組と事件の関連性が否定され、打ち切りも撤回された(当時のスポンサー中外製薬と日本電装、そして日本電装の親会社のトヨタ自動車からの打ち切りに反対する圧力もあった)。ただし、人気を博していた『仕置人』の延長予定は白紙となり、5作目の『必殺必中仕事屋稼業』までタイトルから「必殺」を外す事態となった。また、次作の『助け人走る』では、内容も前作までのハード路線からややソフトなものに転換された(中盤でハード路線に戻っている)。この後も過激な内容を巡る論争は必殺シリーズに付き物となる。1974年11月19日に、制作および発信局の朝日放送が1975年3月31日をもって、TBS系列からNETテレビ(現・テレビ朝日)系列へネットチェンジすることが決定する。しかしNET系列では、土曜の21時から22時25分までは『土曜映画劇場』を放送していたため、必殺シリーズはそれまでの土曜22時枠から金曜22時枠へ移動を余儀なくされる。折りしもこの時は、5作目『必殺必中仕事屋稼業』が放送中で、特に第8話「寝取られ勝負」(1975年2月22日放送)では、これまでの歴代最高視聴率34.2%(関西地区)を記録していた。朝日放送は、系列変更を挟んだ2週にわたり、シリーズ中でも異例の前後編(第13話「度胸で勝負」、第14話「招かれて勝負」)を放送して視聴者をつなぎ止めようとするが、局の見込みに反して視聴率は下降。また、半兵衛(緒形拳)の剃刀による殺し技が理髪店団体からの抗議を受けるといった問題も起こり、一時、シリーズ打ち切りも検討されたが、最終的に視聴率が好転したため、打ち切りは回避される。ネットチェンジによる『必殺必中仕事屋稼業』の視聴率低下を受け、朝日放送は次作『必殺仕置屋稼業』の主人公に『必殺仕置人』『暗闇仕留人』で人気の高かった中村主水(藤田まこと)を据えることで視聴率の回復を狙った。これが見事に功を奏し、次作『必殺仕業人』でも主水を引き続き起用。番組内容も徹底して主水を中心に据えたものになった。しかし、どちらの作品もクレジットタイトルでは『仕置人』『仕留人』と同様、主水(=藤田)の名前が最後尾(トメ)に配置されていたため、主人公はクレジットも先頭に置かれると確信していた藤田が制作サイドに不満を漏らすという問題が生じていた。これが次の主水登場作『新・必殺仕置人』において、後述の菅井きんの降板希望も絡んで大きな問題となってしまう。藤田サイドの抗議は『仕置屋稼業』の時点に始まったが、この時は沖雅也(市松役)の養父(兼所属事務所社長)・日景忠男の逆抗議でうやむやにされてしまっていた。さらに次作『仕業人』に至っては何の説明も無く中村敦夫(赤井剣之介役)が優先された。そのため、それぞれの作品の主演が藤田まことではなく、沖雅也や中村敦夫と紹介されることが多かった。以上のような事情があって、『仕置人』以来となる山崎努(念仏の鉄役)との共演により、またもやトメに回されかねない『新・仕置人』への打診に、藤田は同作はおろか「必殺シリーズ」そのものからの降板も辞さぬ構えを見せていた。さらに、中村せん役の菅井きんも、せんのイメージが強すぎて娘の縁談が破談になることを恐れ、降板を希望していた。そのため、『新・仕置人』のクランクインの見通しが立たないばかりかシリーズそのものも打ち切り寸前の状態になってしまう。しかし、制作サイドが折れる形で、藤田の希望通りにエンドクレジットに至るまで主人公扱い(先頭に記載)にされることが決定、藤田は『新・仕置人』への出演を受諾し、シリーズ自体の降板も撤回する。また、菅井の問題は『必殺からくり人』を延長、『必殺からくり人・血風編』を制作し、『新・仕置人』のクランクインを遅らせることで対処した。その間に菅井の娘の縁談は無事成功し、菅井は出演を快諾。そして、シリーズ10作目として『新・仕置人』の制作が開始された。14作目『翔べ! 必殺うらごろし』は、それまでのシリーズと趣を変え、主人公が超常現象によりもたらされた能力で相手を殺す、殺す前に金をもらわないなど実験的な試みが行われた。しかし、これが大失敗を招き、一部地域では2.1%というシリーズ史上最低視聴率を記録したため、当初全26話の予定が全23話となる打ち切りが決定される。これを受けて、「必殺シリーズ」の生みの親であり、当時チーフプロデューサーだった山内久司は、看板キャラクターの中村主水を主人公に据え、元締役を登場させるなどして原点回帰作を作ることを決定。これが振るわない場合には、シリーズそのものの打ち切りを覚悟の上で、シリーズ15作目『必殺仕事人』の制作が開始された。『仕事人』は、出演した俳優が諸般の事情で次々と途中降板するといった問題にこそ見舞われたが、三田村邦彦演じる飾り職人の秀が女性視聴者からの人気を得るなど、それまでとは異なった面を見せて人気を得る。その続編にあたる17作目『新・必殺仕事人』では、秀と同じく女性層からの人気を得た中条きよし演じる三味線屋の勇次が登場し、また、それまでのハード路線からソフト路線へ転換がはかられ、子供や老人まで幅広い層に楽しめる内容となる。このようにそれまでの視聴者層とは異なった層からも支持された結果として『仕事人』およびその続編は高視聴率をマークするようになり、必殺シリーズを確固とした物にする(第1次仕事人ブーム)。以後、仕事人シリーズは後期必殺シリーズの看板となり、後期シリーズの方向性を決めることにもなった。『仕事人』が終盤に差し掛かった1981年正月には、初の長時間スペシャル『恐怖の大仕事』が放映された。同年、『新・仕事人』の放映期間中に京都南座で舞台『納涼必殺まつり』シリーズがスタートし、1987年まで毎年晩夏(8月下旬に開催)の恒例となった。『仕事人』の成功以降、非仕事人と仕事人シリーズを交互に放送するパターンが定着し、人気も頂点に達した21作目『必殺仕事人IV』の放映中(1984年)には、劇場版映画『必殺! THE HISSATSU』が制作・公開され大ヒットする。以後、劇場版は1987年まで年1作のペースで制作され続けた。23作目『必殺仕事人V』では、秀の三田村、勇次の中条が諸事情により降板が決定、ファン層の継承が問題になったが、彼らに代わって、京本政樹演じる組紐屋の竜と、村上弘明演じる花屋の政(のちに鍛冶屋)を登場させ、秀と勇次に劣らぬ女性視聴者からの人気を獲得したことから、第2次仕事人ブームを巻き起こした。一方、一般視聴者受けのバラエティ化と展開のパターン化が進み、『仕事人IV』の撮影中、藤田まことが現状について「毎回同じことをやっていて芝居がない。こんなことなら同じフィルムを使い回した方がいい」と苦言を呈したこともあった。中村主水を主役に据えた『必殺仕事人シリーズ』は、(仕事人から見始めた)一般視聴者には好評で視聴率もよく、『必殺仕事人IV』で人気絶頂期を迎えたが、初期作品の作風との違いから従来からの「必殺ファン」の評判は芳しくなかった。この点について、作家の山田誠二は「前期(仕事人以前)と後期シリーズ(仕事人以降)ではスタッフの製作姿勢が違い、別の作品になっているため」と解釈し、前期シリーズにおいては「紋次郎対策」として高いドラマ性が求められた作風を引き継いでいたことに対して、後期では時代の流れが変わり、気軽に見られるものが好まれるようになったことから、バラエティ番組の趣向を取り入れて番組のフォーマットに変化をつけず、あらかじめ見せる場面(主水に対するいびり、依頼人との関わり、依頼人の死に際 - 依頼場面など)を決めておき、その中で変化をつけるようになっていったと説明している。これらの違いについて、山内久司が「長いトンネルを抜けて最後に明かりが見えるタイプのドラマを、視聴者は受け入れなくなった」とコメントしたように惜しむ者もいれば、「バラエティ化によりシリーズの寿命が延びた」という意見もある。24作目『必殺橋掛人』の放送中(1985年)、キー局のテレビ朝日が、平日22時枠に『ニュースステーション』の放送を決定する。しかし、金曜22時枠は朝日放送の「必殺シリーズ」の時間である。当時の平日22時枠はドラマやバラエティ番組が常識であり、ここに報道番組を持ってくることはひとつの賭けであった。その中で「必殺シリーズ」は当時も安定した視聴率を確保・維持しており、また朝日放送の制作番組中数少ない全国ネット番組で看板番組であった。結果として「必殺シリーズ」が移動することは無く、『ニュースステーション』は月-木の22時枠で放送、金曜のみ23時枠で『ニュースステーション金曜版』を放送するという形に収まった。テレビ朝日側は『ニュースステーション』放送開始前に行われた番組制作発表の記者会見の席上にて、「金曜日は週末性を考慮して、23時からのスタートとした」とコメントしており、これは「必殺シリーズ」と朝日放送に配慮した発言だということは明白だった。『ニュースステーション』は1986年のフィリピン政変などをきっかけにニュース番組としての人気と地位を獲得し、それまでの平日22時枠のイメージを覆して高視聴率を叩き出していった。25作目『必殺仕事人V・激闘編』では、仕事人シリーズ開始以後のソフト化偏重路線から、初期・中期を思わせるハード路線へと舵を切った。「後期シリーズの『新・仕置人』」と高く評価する声もあったが、全体的な視聴者の好みとは合致せず、後半は再びソフト化を強いられる。また、次作『必殺仕事人V・旋風編』では組紐屋の竜演ずる京本政樹の事務所トラブルによる降板も重なり、作風に迷いが生じてしまう。その結果、視聴率の大幅な低下を招き、2クール以上が通例であった主水シリーズにもかかわらず全14話で打ち切られた。シリーズを重ねるごとに「中村主水」の存在感が増し、主水役が重荷になりつつあることを感じた藤田は、年齢に見合った新しい芸域の開拓(テレビ朝日『はぐれ刑事純情派』、ミュージカル『その男ゾルバ』)を考えており、『仕事人V・旋風編』を最後に番組降板を願い出ていた。制作サイドは慰留に努めたが藤田の意思は固く、妥協案としてレギュラー放送の一時中断と年2・3回の単発スペシャル番組への出演という形で決着。藤田扮する中村主水シリーズのレギュラー放送としては(当時として)最後となる28作目『必殺仕事人V・風雲竜虎編』放送中に、次作『必殺剣劇人』をもって必殺シリーズは金曜22時のレギュラー枠から撤退、1972年9月から放送開始された一連の『必殺シリーズ』は15年の歴史に一旦幕を閉じた。この後、『ザ・ハングマン』枠からスライディングしてくる形での現代劇を2作放送後、1988年4月に『ニュースステーション』が金曜22時枠に入り、平日22時枠を独占することとなった。レギュラー放送終了後、スペシャル番組として単発的に放送されてきた必殺シリーズだったが、1991年にシリーズ30作目『必殺仕事人・激突!』として復活する。番組開始に当たり、「必殺シリーズ」という看板の大きさと朝日放送が持つ時間枠の兼ね合いが問題になった。当時朝日放送が持っていた全国ネットの時間枠の中で、ターゲットの視聴者層に沿った21時台以降の枠は金曜21時台しかなかったが、そこでは既に『素敵にドキュメント』が好評を得ており、入れ替える事は困難であった。そのため、別の放送枠が空き次第と言う事になり、結局火曜21時枠という今までとは異なる曜日・時間帯となった。久々のテレビシリーズ作品とあって制作陣も力を入れ、ハードな内容に仕上げたが視聴率は振るわず、必殺シリーズは再度長期中断されることになる。藤田まことの主水引退宣言、同年公開の映画『必殺!5 黄金の血』などでは「最後の必殺」などとキャッチコピーが付けられていた。その後、1996年公開の映画『必殺! 主水死す』では、制作発表時には「必殺の復活」をうたっていたものの、タイトルからして中村主水の死を示しており、キャッチコピーも「シリーズ完結、さらば婿殿」と必殺シリーズの終了を宣言するのに等しいものだった。その9か月後、サテライトシアターの協力作品として衛星劇場が制作した田原俊彦主演の『必殺始末人』が公開された。さらに、1999年には勇次を主人公に据えた映画『必殺! 三味線屋・勇次』を公開しており、中村主水役ではないものの藤田まことも出演した。映像作品の新作が作られなくなってからも、独立系テレビ局や時代劇専門チャンネルを中心に各シリーズの再放送がほぼ途切れることなく続いた。松竹から発売された劇場版に続き、キングレコードからはデジタルリマスター版DVD-BOXが順次発売されている。また、2001年には京楽産業.からパチンコ機『CR必殺仕事人』がリリースされ、人気を得たことで続編もリリースされている。2007年に東山紀之主演で『必殺仕事人2007』と題したスペシャル番組の放送が行われる。主要人物に松岡昌宏や大倉忠義といったジャニーズ事務所所属タレントを配した作品であったが、藤田演じる中村主水も登場した。2009年1月4日に、朝日放送必殺仕事人生誕30周年記念及びテレビ朝日開局50周年記念として、『必殺仕事人2009』新春スペシャルが放映され、さらに2009年1月9日に連続ドラマとしてスタートし、シリーズとしては17年ぶりの復活を遂げた。関東で平均12%前後の安定した視聴率、また関西では平均16%前後の高視聴率をマークしたことから、当初1クール(約3カ月)の予定が延長され、2クール放映された。後半から、新仕事人として田中聖も登場した。※ 各ドラマの詳細は、それぞれの項目を参照のこと。2010年、スペシャル番組『必殺仕事人2010』が企画され7月10日に放映された。直前の2月17日に藤田が亡くなっており制作が危ぶまれたが、主水は過去の映像によって再登場。渡辺小五郎に後を託して「西方」へ赴任するという演出で退場した。2012年2月19日、スペシャル番組『必殺仕事人2012』が制作・放送され、今まで『桃太郎侍』などで善人役を演じてきた高橋英樹が初の悪役に挑戦した。2013年2月17日、スペシャル番組『必殺仕事人2013』が制作・放送され、今まで『水戸黄門』などで善人役を演じてきた里見浩太朗が高橋に続いて初の悪役に挑戦した。ちなみにこの日は、藤田の命日であった。2014年7月27日、スペシャル番組『必殺仕事人2014』が制作・放送され、田中聖の後任として、Hey! Say! JUMPの知念侑李が新しい仕事人役で出演した。高橋英樹も再出演した。2015年11月29日、スペシャル番組『必殺仕事人2015』が制作・放送。メインキャストは『2014』を継承、新しい仕事人として、遠藤憲一が「瓦屋の陣八郎」役で出演。今回、殺しの対象になる悪役として竹中直人が怪僧「燕天」役で出演。2016年9月25日、スペシャル番組『必殺仕事人2016』が制作・放送。前作から引き続き瓦屋の陣八郎が小五郎の仕事仲間として出演。今回は元町奉行所に現代で言うところの「リストラ」の波が押し寄せ、小五郎は裏稼業と並行して表の仕事でも苦労をする。主要ゲストとして敵か味方かナゾの存在「鬼頭新之助」役で寺島進が出演。数字はいずれもビデオリサーチ調べ、関東地区。数字はビデオリサーチ調べ、関西地区。系列は現在の系列。途中で打ち切られた局や、しばらくの間放送する他系列ネットの局がある。下記に挙げるもの以外にも、必殺シリーズの奇抜な殺し方や演出は、当時から今に至るまでパロディやネタにされやすく、特に念仏の鉄の骨砕き、秀の首筋刺し、勇次と組紐屋の竜の首吊り技が多用されている。

出典:wikipedia

LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。