生駒市(いこまし)は、奈良県北西部に位置する市。江戸時代に創建された生駒聖天・宝山寺の門前町として発展した。現在は、大阪市・奈良市のベッドタウンとして知られ、また大阪都市圏の10%都市圏に属し、大阪都市圏中心部への通勤率は県内で最も高い自治体でもある(都市雇用圏)。そして2010年(平成22年)国勢調査において、県外就業率が約56.2%と全国の市町村の中で最も高い比率であることが分かった。奈良県の北西端に位置する。南北に細長く、生駒山地や矢田丘陵などの山々に囲まれた山間の街で、市街地にも小高い丘や山が点在し、平地の乏しい複雑な地形をしている。富雄川流域である市北部(旧北倭村)と大和川水系竜田川(生駒市内では生駒川)流域である中南部(旧生駒町)の間は小高い山及び丘で行き来しにくく、中南部では高度経済成長初期に都市化が始まったが、北部は1970年代後半になってから開発され始めた。そのため早くから都市化の進んだ中南部と新興住宅地としての北部とでは様相が異なる。その例として、中南部は市内の駅(主に近鉄生駒駅)を利用するのに対し、北部(特に北東部)は奈良市内の駅(主に近鉄学園前駅)を利用する傾向があり、生活圏が奈良市である。一方、市北部は関西文化学術研究都市の区域に指定されており、アクセス路線として近鉄けいはんな線が2006年に開通した事でこの傾向も徐々に変わりつつあり、それまで学園前駅を利用していた人々が、けいはんな線利用にシフトする流れが見られる。市域は決して広いとは言えないが、前述のような事情の為に自動車やオートバイが無いと市内の移動も大変である。平地が少ないために傾斜地も住宅地として開発せざるを得ず、生駒山ですらかなり上の方まで住宅地化している。それ故、一般的には観光用として敷設されるケーブルカーが、生駒市においては通勤・生活路線としても機能するような状況である。山に囲まれた地形のため、台風の被害はかなり少ない。ただ市内を流れる川は小河川が多く、治水対策などが進んでいないことから洪水の危険が少なからずある。また生駒山地の西側には大規模な断層帯(生駒断層帯)が走っており、この断層帯は今後30年以内に地震を引き起こす可能性が比較的高いとされている。平成22年国勢調査(速報値)より前回調査からの人口増減をみると、3.70%増の117,887人であり、増減率は県内39市町村中2位。奈良県統計※上記に掲載のない地域は630-0200である。太古の生駒は古代豪族の一つ平群氏の領地で、古代から中世と時を経るごとに平群氏の勢力は衰退し、『平群』という地名だけが残ることとなった。奈良時代には都であった平城京の外周に位置する生駒(当時の平群)は生駒山のふもとに位置し、往馬坐伊古麻都比古神社(生駒神社)、生駒山口神社式内大社往馬神社社村の氏神様的存在でもあって近代の大和国平群郡南北生駒から奈良県生駒郡生駒町へと地名の変貌を遂げていったものである。古代・中世の生駒は山間の寒村に過ぎなかったが、生駒山地は山岳修行の場として開かれていった(役行者が生駒山で暴れていた2匹の鬼を改心させ弟子にしたという伝説が在る)。一帯は南都と大坂を結ぶ街道として機能し、それらは現在でも清滝街道(現国道163号)、暗越奈良街道(現国道308号)として微かに当時の雰囲気を伝えている。延喜式神名帳には大和国平群郡に往馬坐伊古麻都比古神社(旧式内官幣大社生駒神社)、生駒山口神社が記載されている。室町時代に市の北部(高山町周辺)を支配していた鷹山氏は、宗砌のときに茶の湯の道具として茶筅を考案し、このことにより現在生駒市の名産品となった。江戸時代に入り、1678年(延宝6年)に湛海律師が霊峰・生駒の中腹に宝山寺を開山すると、にわかに商売の神様として大阪庶民の信仰を集め、門前町として賑わった。京都の皇室や江戸の徳川将軍家、郡山藩主柳沢家からの祈願もあった。このころから大規模な住宅地建設が相次ぐなど都市化が本格的に進み、人口も急増し県内有数のベッドタウンとなった。2007年4月に前市長の中本幸一、現職市議会議長の酒井隆が生駒市発注の足湯の公共事業や、総合スポーツ公園用地売却に関してあっせん収賄等で逮捕され、大阪地裁、同高裁とも実刑の有罪判決が下される。現在(2012年4月)最高裁で係争中。山下真市長のもと、現在市民投票条例案について検討中であり、同条例案の投票資格者に18歳以上の国民及び一定の要件を満たした18歳以上の定住外国人も含んでいる。これについては、事実上の外国人参政権付与との意見もあるが、投票結果に拘束力を持たすものではないため、間接民主主義を補完するものとして捉える意見もある。なお、衆議院議員選挙の選挙区は「奈良県第2区」、奈良県議会議員選挙の選挙区は「生駒市選挙区」(定数:4)となっている。ベッドタウンの性格上、小売業が中心である。商業施設は近鉄生駒駅周辺の商店街やデパート、国道168号沿いのいわゆる郊外型の大型スーパーや量販店、けいはんな線新駅周辺のファッションビルに集中していたが、旧来の商店街も「100円商店街」などの取り組みを行なうなど、活性化に向けた取り組みが見られる。南都銀行の支店を除くと、有人店舗は近鉄生駒駅前周辺に集中している。国内4大銀行の内、三菱東京UFJ銀行のみ有人店舗が存在しない。なお、大阪近郊では、みずほ銀行以外の都市銀行3行が出店している地域は多数(大阪府富田林市、松原市、箕面市、奈良県橿原市など)あるが、この3行の組み合わせで出店している市町村は他にない。(※2014年6月現在)生駒市内の郵便番号は「630-01xx」「630-02xx」(いずれも生駒郵便局の集配担当)となっている。なお、「630-01xx」区域(高山地区など)は民営化以前は高山郵便局が集配業務を担当していた(生駒郵便局の項も参照)。大阪のベッドタウンという性格上、大阪府下の学校や企業に在籍する市民も多い。大阪市内の鶴橋駅までノンストップの快速急行が終日運転されている。代表となる駅:生駒駅宝山寺の門前町という性格上、宝山寺関係の祭事が多い。生駒市は放送と深い縁があると言える。生駒市のシンボル・生駒山にはNHK大阪や関西準キーテレビ局などの親局送信所(生駒市はABC、ytvのみ)が立ち並ぶ他、奈良県北部一円にエリアを広げるKCN(近鉄ケーブルネットワーク)の本社・スタジオも生駒市に存在する。その他、1978年から1986年にかけて世界初のCATVを利用した双方向映像配信実験(Hi-OVIS実験)が行なわれた。実験区域は東生駒駅周辺で、実験用の放送センターは東生駒駅前に設けられた。建物は現在もKCNのスタジオとして使われている。また、駅前には記念碑が建っている。2003年より開始した地上デジタル放送においても、関西(在阪)テレビ局デジタル送信所の多くが生駒山に建っている。なお、毎日放送はデジタル放送の送信所をアナログの東大阪市から生駒市に移した。奈良テレビ放送はデジタル放送の送信所をアナログの大和郡山市(松尾山)から生駒市(生駒山奈良県寄り)に移した。ラジオ放送については、NHK奈良放送局のNHK-FM放送が生駒奈良北中継局を設置する。民放は奈良県には県域放送局そのものが存在しないが、コミュニティFM局のならどっとFMが生駒市内に送信所を、広域局であるABCラジオのFM補完中継局が生駒山頂の生駒市側に設置(テレビ送信所に併設)する。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。