キューガーデン()はイギリスの首都ロンドン南西部のキューにある王立植物園。キュー植物園などとも呼ばれる。1759年に宮殿併設の庭園として始まり、今では世界で最も有名な植物園として膨大な資料を有している。2003年にユネスコ世界遺産に登録された。新種の発見などに貢献している。植物園はロンドンの中心部から南西に位置するリッチモンド・アポン・テムズとキューの中間に設けられている。いまや公園ではなく、大規模な研究施設である。古くからカーティス・ボタニカル・マガジンを出版している。1948年から2012年9月にわたる歳月をかけて『熱帯東アフリカの植物誌』を編纂した。ウガンダ・ケニア・タンザニア3カ国の植生を網羅したこの事業は12100種を収録、263巻という大ボリュームである。キューガーデンは植物に関する情報をウェブで公開し普及に努めている。東南アジアについてライデン植物園と情報を共有するなど、ネットワーク自体の拡大も推進している。他の国際的研究機関とも協力して世界的な植物誌の完成をめざす。さらに、種子銀行としてのを主導する。現在の園長はサー・ピーター・クレーン。過去には、サー・ジョゼフ・バンクスやサー・ジョセフ・ダルトン・フッカーなどが園長を務めた。10名の運営委員会は国務大臣が指名するが、バークレイズ等の投資銀行出身者がおり、民主的統制の実現度は疑わしい。キュー・ガーデンズの歴史はテュークスベリーのケープル卿が熱帯植物を集めた庭を作ったことに始まる。その後この庭はジョージ2世の長男フレデリック皇太子の未亡人であるオーガスタ妃によって拡張され、ウィリアム・チェンバーズの設計による建築物が何棟か建てられた。そのうちの1つである1761年建造の中国のパゴダは今日も残されている。ジョージ3世はウィリアム・エイトンやサー・ジョゼフ・バンクスに命じてさらに庭園の植物を豊かなものにさせた。旧キュー・パークは1802年に廃止され、1781年にジョージ3世は隣接するダッチ・ハウスを買い上げて、王室の子供達を育てる施設とした。この建物は現在キュー宮殿として残されている。1840年に庭園は国立の植物園と改組された。ウィリアム・ジャクソン・フッカーの指揮のもとで植物園は30ヘクタールにまで拡張され、さらに後の改修で現在の120ヘクタールの敷地が完成した。往時のキュー王立植物園は、世界各地から資源植物(人間生活に必要なものを作ることができるとされた植物)を集め、品種改良などをおこなう場でもあった。改組同年より始まったローランド・ヒルの郵便を利用して、イギリス植民地内の各植物園と情報交換などを行った。そして、育成条件の合致する植民地に移植してプランテーションでの大量生産を図った。以下は移植例。ガーデン改組の時期に加硫ゴム製法が生まれ、そこへ海底ケーブル絶縁体としての特需がきて、南米のゴムの木を傷つけすぎにより枯死させていたが、南米諸国の目を盗んで移植したゴムは十分な供給量を確保した。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。