受信機(じゅしんき)は通信機の内、信号を受け取り、復調して情報を復元する装置のことである。また、信号の送り出し側は送信機である。ラジオ受信機、レシーバー、チューナー、RXとも呼ばれる。ふつう「レシーバー」の訳が「受信機」だが、レシーバーと言うとスピーカーなど音声再生装置まで含んで、日本語では「ラジオ」に相当することも多い(英語radioにもラジオ放送の受信機という意味はある)。受信機につなぐヘッドフォンを指してレシーバーと言うことさえある。一方受信機と言った場合スピーカーなどを含まない「チューナー」のような意味であることがあり、またラジオより本格的な装置、一般のラジオ放送以外の電波を受ける装置、を指していることが多い。ラジオ#受信機も参照。受信機の基本的な構成は、以下からなる。まず、アンテナ(およびアース)で電波を受け、同調回路により目的の電波信号を取り出す。ここまでをRadio Frequency、略してRFともいう。RFの信号から復調(検波)により音声信号を得る。RFに対してAudio Frequency、略してAFともいう。AFの信号をスピーカーなどに出力し音声を得る。鉱石ラジオはこの基本構成のみによる受信機である。実用的な受信機では、適宜増幅などを挟む。図は、アナログ時代のオーソドックスな受信機の構成である。高周波1段、スーパーヘテロダイン方式で中間周波2段増幅のもので、無線技士試験の問題等でも見かけられる。主として真空管時代には「高1中2」とも称ぜられた。スーパーヘテロダイン以外の回路方式には次のものがある。無線分野で現在の主流は、ダブルスーパーヘテロダイン方式とダイレクトコンバージョン方式である。AM、FM受信機はスーパーヘテロダイン方式がいまでも主流である。下図は真空管時代(1955年頃)の5球スーパーラジオ(初期のミニアチュア (MT) 管を使用したトランス付きラジオ)の構成である。戦前、無線の利用が長波・中波・短波と広がると、それらの全帯域をカバーするよう複数のRF部を持ったラジオがあらわれ「オールウェーブ」などと呼ばれていた。戦時中は海外からの情報や場合によっては軍事通信を傍受できてしまう可能性すらあるそういったラジオは規制された(政治状況により、現在でも国によっては同様である)。技術の進歩により、局部発振器としてアナログの発振回路ではなくPLLシンセサイザを用い、中間周波数を巧く設定するなどして、長波から極超短波までを連続的に(設計によってはバンド切り換え無しに)受信することが可能となった。これをゼネラルカバレッジ(ゼネカバ)受信機、または、ワイドバンドレシーバという。初期は業務用の高額な受信機や、多バンド対応のアマチュア無線機の受信機能としてであったが、近年は民生用の小型のハンディ受信機もある。ケンウッドのRZ-1、八重洲無線のFRG-965、スタンダード(日本マランツ)のAX700はSHARP製の海外向けCATV用チューナを転用している。信和通信機のSR001(受信周波数範囲 : 25 - 1000MHz)は、局部発振周波数を約1 - 2GHzにして1stIFをパーソナル無線の周波数付近に取り、パーソナル無線機の受信回路を転用している。この受信機は回路構成上は、長波から受信可能であったが、性能保証できないため、マスクしたとされる。2000年代には、受信した信号を直接、もしくは周波数変換後にアナログ-デジタル変換回路へ入力し、演算処理を行って出力を得るDSP方式も実用化されている。このような受信機をソフトウェア受信機またはソフトウェアラジオ、略称SDR (Software Defined Radio) と言う。アンテナで捉えた受信信号を、パソコンのサウンドカードの扱える周波数までダウンコンバート(周波数変換)した後、パソコンのサウンドカードに入力し、ソフトウェアによって、選局・復調処理をおこなう方式の実験が、おこなわれている。
出典:wikipedia
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