観葉植物(かんようしょくぶつ、英:ornamental foliage plant)は、葉やその色合いを楽しみ、自然な雰囲気を醸し出すために育てる植物である。葉の形状、色彩、斑などの模様・造形美を深く味わい観賞する。リラクゼーションの効用がある。主に屋内において、家庭などのほか、ホテルのロビーや美容室、飲食店などの店舗、オフィスなどに置かれる。フラワーショップ、ホームセンターなどで入手可能である。また、商業目的で使用する場合は、リースする方法もある。ほとんどが熱帯・亜熱帯原産の植物のため、冬は室外に置かず、室内の温度も氷点下にならない程度にする必要がある。ただし植物の種類や地方によっては室外でも冬を乗り切れる場合がある。葉の美しさを中心に観賞する園芸植物の中でも、モミジ、カエデ類や針葉樹をはじめとする温帯性樹木、ハボタンやコリウスなどの一二年草、斑入りの宿根草、アクアリウムの水草なども広義としては観葉植物であるが、実際には観葉植物に含まれない場合が多い。また、オモト、イワヒバ、サイシン、マンリョウ、錦葉ゼラニウムなどの葉もの古典園芸植物も観葉植物に含まれないことがあるが、漠然と緑を見る一般的な観葉植物と違い、微妙な葉の変異、芸を味わう点において相違はあるものの、これらも基本的に観葉植物である。古代において一年中緑を保つ植物は長寿や繁栄のシンボルとされ、実際に庭園に植栽されることも多かった。また、温帯地域でもいわゆる照葉樹林帯や硬葉樹林帯には葉の美しい植物が多く、古くから観賞の対象にされた。後者に位置する古代ギリシャではアカンサスなどの葉の美しさを愛でて栽培した。また前者に位置する日本でもサカキなどが宗教的に重要視され、江戸時代には、カエデのような樹木からオモトやカンアオイ、マンリョウなど低木、草本に至るまで葉の美しい植物を観賞することが盛んになり、多くの変異が集められた。それらは古典園芸植物といわれる。1799年にはすでにオモトの番付が出版されている。珍奇な品種には高価で取引されるものもあった。1827年には世界で初めての、葉変わり植物の専門書である「草木奇品家雅見(そうもくきひんかがみ)」が、次いで1829年には草木錦葉集が出版されている。もとより一般的な家庭でも軒にシノブを吊るしたりして緑の葉を楽しむなど、観葉文化は日本の都市に日常的に存在していたし、ハボタンはヨーロッパのキャベツが江戸時代の日本で観葉用に改良されたものである。一方ヨーロッパでは大航海時代以降、世界を侵略、各地から植物も集められた。その中には熱帯産の植物も多く、葉の美しいものも温室の発達と共に栽培されるようになる。19世紀には産業革命の進展によりガラスや鉄材の大量生産が可能になることで温室が普及しはじめ、一方でプラント・ハンター達により厖大な種類の植物がもたらされ、熱帯産植物や高山植物の栽培が広まった。また一般の建築もガラスの多用により明るくなり、室内に長期間植物を置ける環境が整った。特にヴィクトリア朝のロンドンではスモッグのため都市環境が悪化し、室内に植物を置いて栽培する機運が高まった。この時はシダが特に愛好された。また幕末から明治維新にかけての頃の日本から、いくつかの葉もの園芸植物がもたらされ、観葉文化に拍車をかけたものと思われる。19世紀のフランスでは、カラジウムやゼラニウムの葉の変化に注目して育種が始まった。これが西欧園芸における葉もの育種の始まりであると思われる。以後、主として室内において熱帯、亜熱帯産の葉の美しい植物を栽培することが盛んになり、こんにちに至っている。一般的な園芸植物と同じように、植木鉢に植えて楽しむ。単種をひとつの鉢に植える場合もあるが、複数種をひとつの鉢に「寄せ植え」にするケースもある。陶器を細かく砕いた、汚れにくい衛生的な人工の土・砂礫を使用した水耕栽培。鉢植え、テラリウムなどスタイルは様々である。泥で汚れることもなく、虫も付きにくいため、室内でも気軽に楽しめる。そのため、近年、人気があるスタイルである。テラリウムとは、主にガラスの容器などに植物を入れて楽しむ方法。植物以外に小動物を入れる場合もある。単種よりも、複数種の寄せ植えで自然の景観を真似る場合が多い。アクアリウムとテラリウムの合成語で水辺の環境を模した設備。「水辺」を「人工光源」で再現することが多いため、湿気に強く耐陰性の強い種がよく使われる。
出典:wikipedia
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