国鉄タキ1900形貨車(こくてつタキ1900がたかしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)、現在は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を有する、40t積みセメント専用の私有貨車(タンク車)である。本形式は、1964年(昭和39年)から1981年(昭和56年)にかけて、川崎車輛、日立製作所、日本車輌製造、三菱重工業で、78ロット1,729両が製造された。記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。番号は、次のとおりである。装備する台車によって番台区分がなされており、それについても併記する。本形式は、日本初の40t積み粉体セメント専用車である。40tものセメントを積載するため、台枠中梁とタンク体をタンク受台を介して強度的に一体化して自重削減を図った。タンク体は普通鋼製のドームレス異径胴で、内側にはセメント付着を防ぐため、耐アルカリ塗料が塗布されている。タンクの容積は32.0 - 36.4m³で、台枠長は10,000mm、最大長は10,800mmである。積み込み口は3箇所または4箇所あり、車体下部中央の両側に取り降ろし口を装備する。この形態は所有者により異なる。荷役方式はエアスライド式。これはセメントを取り出す際に、タンク下部から空気を噴き出し、タンクとセメントの間に薄い空気の層をつくってセメントを流しだす方式である。台車はベッテンドルフ式2軸ボギー台車で、初期の車両はTR41C・D・E・G、後期の車両はTR209B・C、TR213C、TR225などを装備する。塗装は基本的に黒だが、大量集約輸送用(セメントターミナル所有)は区別のため薄緑色(淡緑3号)に塗装された。タキ1900形を所有していた企業は、セメントターミナル以外では住友大阪セメント(いずれも旧:住友セメント、大阪セメント)、日立セメント、三井鉱山、三菱マテリアル(いずれも旧:三菱鉱業セメント、東北開発)、明星セメント、電気化学工業などが挙げられる。後年は各地でセメント専用列車の廃止が進んで本形式の余剰車が発生したことや老朽化により廃車が進んだ。
出典:wikipedia
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