名古屋駅(なごやえき)は、愛知県名古屋市中村区名駅にある、東海旅客鉄道(JR東海)・日本貨物鉄道(JR貨物)・名古屋臨海高速鉄道・名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)の駅である。中部地方最大のターミナル駅であり、広域輸送の拠点となっている。JRは東海道新幹線の全列車が停車し、在来線は当駅を中心に各方面へ特急列車が発着している。市内各所を結ぶあおなみ線、名古屋市営地下鉄も乗り入れており、近接する名鉄名古屋駅、近鉄名古屋駅とあわせ、中部地方最大の鉄道ターミナルとして機能している。駅長・駅員配置駅(直営駅)であり、管理駅として、尾頭橋駅・枇杷島駅の2駅を管理している。略称の「名駅(めいえき)」は当駅周辺の地名となっている。乗り換えや地下街との連絡の悪さなどから、この名称をもじって「迷駅(めいえき)」という呼び名が地元で定着している。JR東海本社が入居する駅ビル「JRセントラルタワーズ」は都市再開発によって1999年に竣工し、2010年現在、世界一売り場面積の広い駅ビルとしてギネス・ワールド・レコーズに申請されている。名古屋のランドマークとなり、利便性を生かして多大な集客力を誇っている。このビルを発端として駅周辺は数多くの再開発が進められている。2015年現在、名古屋ターミナルビルや名古屋中央郵便局名古屋駅前分室でも再開発計画が進行中である。第2回中部の駅百選に選定されている。JR東海は、東海道新幹線、東海道本線、中央本線、関西本線の各線が乗り入れている。このほか、東海道本線経由で武豊線に直通する列車や、高山本線・北陸本線・紀勢本線方面へ直通する特急列車も設定されている。在来線における当駅の所属線は東海道本線である。中央本線は当駅が終点であり、関西本線は当駅が起点となっている。なお、先に挙げた在来線の3路線については、いずれもJR貨物が第二種鉄道事業者免許を有している。JRの特定都区市内制度における「名古屋市内」の駅であり、運賃計算の中心駅となる。名古屋臨海高速鉄道および名古屋市営地下鉄は次の路線が発着している。これらの駅には駅番号が設定されているため、それも合わせて記す。あおなみ線(西名古屋港線)は当駅が起点であるが、2004年に旅客化される前はJR東海が第一種鉄道事業者免許を持つ東海道本線支線であった。なおJR貨物は旅客化前から現在に至るまで同線の第二種鉄道事業者免許を持つ。また名古屋駅は、以下の私鉄2社の駅と近接しており、乗り換えが可能となっている。東海道新幹線は、ほとんどの列車が当駅を跨いで運転されるが、一部当駅を始発・終着とする列車がある。早朝には東京行き、新大阪方面行きとなる「のぞみ」が、深夜には新大阪方面から当駅終着となる「のぞみ」が運行される。東京方面から1時間に2本運行される「こだま」のうち1本が当駅で折り返し、1時間に2本ある「ひかり」のうち1本は当駅から各駅停車になる。当駅で「こだま」が「のぞみ」を待避し、緩急接続する事例は朝の下りと深夜の上りに限られる。なお、日中の1時間当たり2本の「ひかり」は停車駅の違いから、当駅では7 - 8分の間をおいて連続的に発車するダイヤになっている。新幹線の17番線には夜間滞泊の設定もある。東海道本線は、早朝・深夜以外は当駅で快速系統と普通列車が緩急接続を行うダイヤになっている。中央本線はほとんどが当駅が始発・終着であるが、平日朝に2本、当駅を跨いで岐阜駅まで直通する列車がある。関西本線はすべての列車が当駅始発・終着である。日本の東西両京を結ぶ鉄道路線計画は、東海道経由と中山道経由のいずれにするかが、明治10年代後半まで決定されていなかった。1884年(明治17年)に中山道ルートの採用が決定し(中山道幹線を参照)たが、その建設資材を搬入するため、太平洋側と中山道を結ぶ鉄道路線が同時に計画された。中山道の加納宿(現在の岐阜市)より三河湾に面した知多半島の武豊港までを結ぶ路線(現在の東海道本線の一部及び武豊線)がそれで、1886年(明治19年)4月1日に加納(翌年に岐阜と改称) - 熱田間がまず開業し、その翌月の5月1日に名護屋駅が当時の広井村笹島地内に開設された。場所は現在の駅より200mほど南方、今日では笹島交差点のある辺りであり、当時は葦が茫々と繁る湿地帯であった。低湿地帯が広がる盛土のため、金山台地を切り取るという大工事を要し、それは加納 - 熱田間開業の翌月へ名護屋駅の開設がずれ込んだ理由とされている。開設の翌年には名古屋駅と改称されるが、当時は「笹島ステンション」と広く呼ばれていた。その後、東西両京を結ぶ幹線鉄道は碓氷峠など山岳地帯の工事が予想以上に難航するとみられたこと、さらに当時の名古屋区長(現在の市長格)である吉田禄在が中山道幹線では名古屋を通過しないことになり、名古屋の衰退を招くと、東海道経由への計画変更を政府へ働きかけたこともあり、岐阜以西の幹線鉄道ルートは美濃路・東海道経由に変更され、名古屋は東海道幹線上の駅とされることとなった。またこの吉田により、名古屋駅の近くを通り、名古屋駅と市街地を結ぶ道となる広小路通も拡幅され、後の1898年(明治31年)には京都電気鉄道に次いで日本で2番目の路面電車となる名古屋電気鉄道(→名古屋市電)がこの通り上へ開通している(笹島 - 県庁前間)。1892年(明治25年)には、前年の濃尾地震で倒壊した初代駅舎に代わって、2代目の駅舎が竣工。そして1895年(明治28年)には関西本線の前身となる私鉄の関西鉄道が当駅まで乗り入れ、1900年(明治33年)には現在の中央本線となる官営鉄道線が名古屋駅を起点に多治見まで開業し、複数路線が乗り入れるターミナル駅へと成長した。なお、関西鉄道は後に名阪間輸送で官営鉄道と競うことを見込み、名古屋乗り入れ翌年の1896年(明治29年)には名古屋駅のすぐ南方、現在では名古屋車両区がある辺りに独自ターミナルの愛知駅を開設しているが、鉄道国有法に基づき関西鉄道が国有化されたことにより、国有化2年後の1909年(明治42年)に廃止されている。1889年(明治22年)には日本の鉄道総延長1,000マイル (1,609km) 達成記念、1906年(明治39年)には5,000マイル (8,046km) 達成記念の祝賀行事がそれぞれ名古屋で開催された。1937年(昭和12年)には高架化工事が竣工し、駅は北へ200mほど移転し、駅舎は地上5階(一部6階)・地下1階の鉄筋コンクリート製の堂々たる建物に改められた。この駅舎は、セントラルタワーズの建設工事が始まる1993年(平成5年)10月まで使用された。名古屋市営地下鉄東山線は、建設当初、国鉄との相互直通運転を行う計画があり、国鉄のホームの東側に地上のホームを設置する計画があったが、断念。結局、東口の地下にホームが建設された。将来は、リニア中央新幹線の駅が併設される。JR東海は、将来の関西圏延伸までに大多数の乗客が行う既存新幹線との相互乗り換えに配慮し、名古屋駅新幹線ホーム直下の大深度に新駅を建設した場合に乗り換えにかかる移動時間が3分 - 9分であると試算報告し、既存の名古屋駅を拡張する計画である。在来線・新幹線ともに高架ホームとなっている。新幹線は構内西側の島式ホーム2面4線(14番線 - 17番線)を使用する。このうち外側の14・17番線が本線、内側の15・16番線が副本線であり、副本線からは新大阪方の名古屋車両所へ繋がる支線が分岐している。全列車が停車するため、東京駅などと同様に以前は固定式の安全柵が設置されていたが、2016年(平成28年)2月9日に可動式安全柵の設置を完了した。在来線は島式ホーム6面12線を使用する。9番線はホームのない中線である。東海道本線は2・6番線、中央本線は7・8番線、関西本線は11・12番線が本線となっている。12・13番線ホームは他のホームに比較して短く、エスカレーターが設置されていない(エレベーターは設置されている)ほか、階段の設置数も他のホームより少ない。JRセントラルタワーズ建設に伴い、直下に位置する1・2番線ホームが造り直された。在来線13番線と新幹線14番線の間には、13番線側から名古屋車両区出庫線・入庫線・稲沢線本線がある。構内には折り返し用の留置線が設けられているほか、分岐器も多数あり、各路線間の転線が可能な配線になっている。ただし、1・2番線は東海道本線上りの発着以外には使用できない。また13番線から東海道本線(上下とも)への発車など、配線上は可能でも信号上の進路が構成されていない組み合わせも一部ある。なお当駅構内の在来線で立体交差になっているのは駅南西側の西名古屋港線(あおなみ線)と関西本線および名古屋車両区出入庫線の交差のみである。以下は2016年3月26日改正時の内容。駅東側に桜通口、広小路口の2か所、西側に太閤通口、太閤通南口の2か所が設けられ、桜通口と太閤通口の間は自由通路の中央コンコースで結ばれている。また、北・中央・南通路が構内を東西に結んでいる。北通路は、桜通口・中央北口に通じ、南通路は広小路口・太閤通南口に通じる。中央通路は中央口につながり、駅西側で南通路と連絡している。近鉄との連絡改札は広小路口の手前に、あおなみ線との連絡改札は太閤通南口にある。新幹線改札口は中央コンコースを挟んで南北両側にあり、在来線(または近鉄・あおなみ線)との連絡改札口は北通路と中央通路にある。あおなみ線のプラットホームはJR在来線の西側に位置する稲沢線の本線上に置かれている。島式ホーム1面2線を有し、可動式ホーム柵が設置されている。改札口はJR太閤通南口付近に設置され、JRとの連絡改札口も設けられている。名鉄、近鉄や駅東側へはJR構内を通り抜ける必要がある。終日駅員が配置され、隣のささしまライブ駅を巡回駅として管理している。改札口は桜通線側と東山線側に3ヶ所ずつある。地下鉄の駅名サインがある出入口は桜通線側に3ヶ所、東山線側に10ヶ所ある。桜通線への出入り口はJR名古屋駅コンコースにも3か所(桜通口付近、太閤通口付近、うまいもん通り付近)ある。桜通線と東山線との乗り換えは連絡通路を経由することで可能である。名古屋市営地下鉄では最も利用客の多い駅であり、東山線のみで乗車人員は11万人を超えている。東山線は当駅と伏見駅の間が最も混雑率が高く、桜通線が開業するまでは混雑率が250%に至ったこともあった。名古屋市営地下鉄で唯一駅長室が2つある駅であり、東山線側と桜通線側にそれぞれ設けられている。東山線西部駅務区名古屋管区駅が管轄する駅であり、八田駅、中村公園駅 - 当駅間の各駅を管理している。JR名古屋駅中央コンコースの真下地下4階に位置し東西に延びている。島式ホーム1面2線で可動式ホーム柵が設置されている。ホームの有効長は8両分あるが、列車は全て5両編成(乗車位置番号は、双方とも前から①・②の順で、最後尾5両目の4つ目のドアが⑳)であるため、列車が停車しない部分は柵で遮断されている。桜通線の各駅は、2011(平成23)年度のホームドア設置以降順次「駅アクセントカラー」が設定されており、当駅のアクセントカラーはセピアである。駅東側の名駅地下街(メイチカ)の真下地下2階に位置し、近鉄名古屋駅や名鉄名古屋駅と平行している。島式ホーム1面2線で12両分の有効長を持ち、南側半分を藤が丘方面行きホーム(6両分)、北側半分を高畑方面行きホーム(6両分)が使用する。列車が停車しない部分は柵等で遮断されている。2015年10月25日より可動式ホーム柵の使用を開始した。亀島寄りに片渡り線がある。1976年までは名古屋駅での夜間滞泊があり、藤ヶ丘駅(現・藤が丘駅)行の初発電車と星ヶ丘駅発の最終電車が名古屋駅始発・終着であった。1999年(平成11年)に完成したJR東海名古屋駅の駅ビル「JRセントラルタワーズ」は54階建てで、245mの高さを誇り、完成からの数年間は「世界一背の高い駅ビル」としてギネスブックに登録されていた。また、名古屋のランドマークとして人気スポットになっている。臨時車扱貨物取り扱い駅である。貨物列車の発着は無く、荷役設備や当駅に接続する専用線も存在しない。かつては荷役設備があったが、1937年(昭和12年)に独立し笹島駅となった。その笹島駅が廃止された翌年の1987年(昭和62年)3月31日(JR発足前日)に、貨物の取り扱いが書類上復活した。荷物営業も、小荷物や旅客手荷物を中心に取り扱っていたが、1986年(昭和61年)11月1日の荷物営業縮小に伴い小荷物の一部を除き廃止された。残ったブルートレインを使用する「ブルートレイン便」も2005年(平成17年)3月1日に、東海道新幹線を使用する「レールゴー・サービス」も2006年(平成18年)3月18日に廃止され、現在は新聞紙のみ取り扱っている。当駅は、複数の業者が激しい競争を繰り広げている駅弁激戦区である。また、リニューアルも激しく、新製品で登場しても半年後には消滅する例も珍しくない。かつては幕の内や寿司弁当が人気であったが、近年は「みそかつ」「名古屋コーチン」「ひつまぶし」など名古屋独自の食文化をストレートに弁当化したものが人気である。駅弁業者は松浦商店・名古屋だるま・ジェイアール東海パッセンジャーズの3社、主な駅弁は下記の通り。また、駅弁ではないが、前述のように新幹線・在来線ホームともきしめんの店が古くから営業され、人気である。利用客数は、名古屋市および愛知県のみならず、首都圏地域と大阪駅を除いた全国のJRの駅の中で最も多い。そのうち新幹線の乗車人員は2014年度で1日平均約4万人と推計される。また、乗換駅である名鉄名古屋駅・近鉄名古屋駅を含めた名古屋駅全体の利用者数は、2013年現在一日平均1,191,992人である。上記の数字はいずれも、各社局内の駅の中で第1位である。「名古屋市統計年鑑」によると、当駅の一日平均乗車人員は以下の通り推移している。
出典:wikipedia
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