背負投 (せおいなげ)は、柔道の投技の手技16本の一つ。内股、大外刈、巴投と並んで、柔道の投げ技の定番である。前に崩しながら、前回りさばきで相手の懐に踏み込む、または、後ろ回りさばきで相手の懐に入って、潜り込む様に体を沈め、(おんぶする様な形で)相手を背負い、自分の釣り手の肘を相手の脇の下に入れ、肩越しに(相手を担いで)引き手で引いて投げる技。柔道の技の中でも最も有名な技の一つである。一般に小さいものが大きい体の相手を投げるのに適した技であるとされる。釣り手の使い方に特色のある技であり、かつては一本背負投とともに背負投と呼ばれたが、1997年に一本背負投と分離された。特に一本背負投と区別する必要があるときは双手背負投(もろてぜおいなげ)または、双手背負(もろてぜおい)とも呼ばれる。手技と腰技の違いがあるものの、釣込腰とよく似ているが、背負投は引き手を利かせて前に投げるが、釣込腰は釣り手を利かせて横に投げるという違いがある。逆背負(い)、回転背負投、回転背負(い)、逆双手背負投、逆双手背負(い)、回転双手背負投、回転双手背負(い)ともいう。この技は2007年頃から国際大会などでよく見かけるようになった技で、主にケンカ四つの体勢で仕掛ける事が多い。左組みの場合、相手の右襟を左釣り手で掴んだ状態から、右引き手は相手の右襟(片襟)または、相手の釣り手側の奥袖を掴んで、自らの体を右足前回りさばきか左足後ろ回りさばきで右に一回転させながら(あるいは大きく反転しながら膝を付いて前かがみになった勢いで)、相手を釣り手側に投げ落とす技。片襟の場合は、通常の背負投と同様、背負投の変則組み手等のバリエーションとして見なされる事が多い。全柔連は当初、この技を背負落と分類していたこともあったが、その後、背負投の一種とみなすようになった。また、この技の正式名称を「逆背負投」と規定した。この技を誰が最初に使い出したかは定かでないが、2003年あたりに崔敏浩が使い出したとも言われている。2008年の北京オリンピック60kg級で優勝した前出の崔敏浩や、2009年の90kg級世界チャンピオンである李奎遠などが盛んに使っていたことから、この技が注目を集めるようになったと考えられている。崔や李など韓国の選手が使っていたことから俗称で「韓国背負い」とも呼ばれている。また、回転一本背負や回転背負落と違い、本来、背負投は引き手側に投げる場合がほとんどだが、賀持道明の投げ方に近いもので、釣り手に引き手をあてがって釣り手側に投げるものもある。2010年あたりからは軽量級や中量級の日本選手が頻繁に使い出すようになった。2012年あたりからはそれまで日本や韓国の選手によって使われてきたこの技が、フランスのロイク・ピエトリを始めとしたヨーロッパの選手の間でも使われるようになった。2015年に全柔連は、この技で投げられた選手が後頭部から畳に落下するなど柔道事故を誘発しかねないとして、中学生以下にはこの技の使用を禁止することにした。大会で使用した場合は反則負けとなる。この技で一本が決まった主な試合元柔道家でプロレスに転向した木村政彦や、東京オリンピックでの猪熊功及び、岡野功の華麗で豪快な背負投(一本背負投を含む)をテレビで見た人に、柔道の代表的な投技として背負投が浸透した。その後、日本では谷亮子、野村忠宏、古賀稔彦が背負投の名手として知られている。井上康生も重量級としては珍しい背負投の使い手であった。フィクションの世界では柔道漫画の『YAWARA!』『柔道部物語』『帯をギュッとね』などで主人公の必殺技として描かれている。『柔道部物語』が連載されていた時は古賀稔彦の全盛時代だったので特にこの背負投が登場人物たちの得意技として多く出てくる。投の形の手技の2本目にあるが、実際には一本背負投の技法である。これは投の形の制定された当時は技名の上では一本背負投と区別されていなかったためである。技法的な部分は一本背負投#投の形を参照のこと。
出典:wikipedia
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