パタリロ・ド・マリネール8世は漫画『パタリロ!』に登場する架空の人物で同作品の主人公である。本作の主人公であり、物語の舞台であるマリネラ王国の若き国王。通常は単にパタリロ、もしくは殿下(国王なのに陛下でない理由は後述)と呼ばれる。天才的な頭脳、超人的な身体能力、破壊的な性格を併せ持つ暴君であり、作中ではトラブルメーカーとして活躍する。なお、長期連載なこともあり、パタリロという人物に関する設定には過去作と近作で矛盾している部分もあるが、本稿ではその矛盾も含んだ上で総括的に記述する。前世はギリシア神話に登場するパンドラ。マリネラ王国国王ヒギンズ3世と王妃エトランジュの間に生まれる。生後間もないうちから後の奇人ぶりを予見させる奇行が目立ったため、パタリロを真人間に養育すべく、王妃がじきじきに選んだ6人のエリート武官が教育係についた(これが後のタマネギ部隊の原型になる)。乳児の頃から天才ぶりを発揮し、人体の組成を羊羹に変える不気味な機械を発明したことがある。10歳に満たない時期に大学に入学し卒業を果たしている(国立マリネラ大学文学部家政学科卒業。専攻は応用物理学)。卒業論文は『ゴキブリホイホイにおける茶羽根ゴキブリの生存の可能性』(評価は三重丸)。10歳の時に父である先王ヒギンズ3世の死を受けてマリネラ王国国王に即位した(原作第2話)。国王に即位後は、「陛下」という敬称を嫌い(「陛下」→「へいか」→「へ、いか」→「屁、以下」と聞こえるため。また、それを理由に部下が呼ぶ時に「へ、いか」と区切って遊ぶため、陛下と聞くと廊下を連想するためとも)、部下には「殿下」(でんか→出んか!または「で、んか」 とも聞こえるので嫌がってはいるが)と呼ばせている(なお、外部の関係者も同様に「殿下」と呼ぶ(初対面の相手などはまれに「陛下」と呼ぶ事もある)が、国民は陰では「つぶれ餡饅」と呼んでいる)。国王の他に、造幣局長を兼任している。宮殿の地下室にて無数のゴキブリを飼育(本人は共存と主張)しており、人類初の名誉ゴキブリ市民。大量に蓄積された宿便を排泄して宮殿内に充満させた事件により、後世の伝記作家から黄金王と諡された。太陽の異常活動を解消し、誤発射された核ミサイルを無力化、ゴキブリ、幽霊、異星人や異世界、海中世界の魔王による侵略までも退け、ときには本人さえ顛末を知らないまま何度も地球を救っている。この活躍は現代だけでなくタイムワープで飛んだ未来世界にも及ぶ。髪は白髪で、ズングリムックリな体型が印象的。漫画第1話では普通の子供の体型だったが第2話以降急速にデフォルメされ、序盤のうちに「ズングリムックリ」が定着した(赤ん坊の顔と同じとも言える)。本人はこの変化を国王としての責任の重圧が原因だと主張している。また、デフォルメの結果、手の指が4本しかないように描かれるが、これを本人は見えないように隠していると主張している。その顔について、バンコランを始めとして様々な人物から散々な言われようをしている。主な言われ方としては「へちゃむくれ」「つぶれ甘食」「つぶれ肉まん」「顔面フマキラー」「さかさアルマジロ」「2週間前の肉まんを屋上から落として、ブルドーザーで轢いていったような顔」などがある。一方で、とろろあおいに似ていて端正で凛々しいという好意的な意見もある。バンコランからはふくよかな身体を「肥満ロース」と呼ばれ、「嫌デブ権」を主張されている。時に見せるヌードは太った中年を思わせる貫禄のある体格である。だが、酷似した容姿の7世は17歳の美しい容姿の肖像画が残されており、三河屋のエピソードで描かれた将来の8世の姿もまた美形であったため、7年後には絶世の美少年になるとされている。なお本人は、「人呼んでマリネラの麻実れい」と称する。顔立ちは同作者の『ルル亀!』の亀右ェ門と似ているが、亀右ェ門が四角い骨格であるのと異なり、パタリロ8世の方が肉付きが良い。ただし容貌を意識的に操作しているのか、時として親譲りの美貌に変わる時もある。もっとも『ガラスの仮面』の北島マヤそっくりの顔になることも努力により可能なので、それが素顔かどうかは論議の分かれるところである。常に着用している服は左胸に勲章(略綬ではなく正章)を2つ着けたベージュ色の軍服(一説にはマリネラ陸軍の軍服であるといわれている。但し元首であるにも拘らず階級章の類は見当たらない)であり、一流ブランドのオーダーメイド品から町の仕立て屋に仕立てさせたものまで数え切れないほどの数を所有している。また帯革を締め負革を掛けている。変装時と就寝時以外はこれが普段着である。近年の作品では履いている靴に携帯電話が内蔵されている。つま先の部分がスピーカー、かかとの部分がマイクとなっていて、つま先からアンテナを伸ばして通話する。基本的な性格は、我侭で、他人をおちょくるのを好む。ただし、本当に困っている相手には救いの手を差し伸べる優しさもある。偽善者ならぬ「偽悪者」と呼ばれたエピソードも。意外にタマネギを大切にしている。最初は黒目を自由に動かせる程度だったが、連載と共に身体能力は超人化していった。パタリロはとても広い交友関係があり、世界中にさまざまな人脈を持つ。その人脈の強さは彼の能力の一種ともいえるものになっている。変装はパタリロの数多い特技の中でも目立つものの一つである。パタリロの変装は見た目はほとんど変わらない(ずんぐりむっくりな体形に、つぶれアンマンのような顔つき)のだが、完璧なまでに他者を演じることができるため、正体がばれることは意外に少ない。パタリロは変装用の架空キャラクターをいくつか用意しており、気分や状況に応じてそれらのキャラクターになりきる。パタリロの変装は単なる扮装ではなく人格にも影響を与え、例えばシバイタロカ博士になると金銭欲がなくなるとされている。初期は博士の姿で宝石泥棒(未遂)をしようとしたこともあったが、最終的には、パタリロとシバイタロカ博士の人格は完全に分離し、パタリロは博士に変装している間の記憶がなくなり、博士も「あなたはパタリロの変装した姿である」と指摘しても冗談だと思うぐらい(一回物理的に分裂したこともあった)変装上手である。連載初期には隠密行動をとるために変装をしたこともあり、変装後の姿と容姿がよく似た少年が事件に巻き込まれたこともある。ほっぺたを隠した変装の時には見た目的にもかなりパタリロと判り辛くなる効果があるようで、マライヒにも絶賛された。パタリロが変装した主な人物は以下。以上のように不死身で弱点などなさそうであるが、苦手なものはある。名前の由来は「パタパタと走り回っているキャラクター」。この『パタ』に名前らしくするために『リロ』をつけ『パタリロ』とした。当初はパタリロ、ヨタリロ、マッタリロという三つ子が登場する話にする予定であったが、作者は「同じ顔を三人分描くのは手間がかかる」と考え三つ子の設定を没にした。ヨタリロとマッタリロは後に名前を流用した別デザインのキャラクターとしてそれぞれ一度登場した。BSマンガ夜話において、大槻ケンヂが本作品における『がきデカ』の影響を指摘したところ、夏目房之介は、「魔夜さんに聞いたら、嘘か本当か知らないけど、がきデカを知ったのはパタリロ!連載開始後だいぶ後」だったと言う。直接ではない(あるいは そう言い張る)がきデカの影響は極めて珍しい。
出典:wikipedia
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