明知線(あけちせん)は、岐阜県恵那市の恵那駅から明智駅に至る明知鉄道が運営する鉄道路線。旧日本国有鉄道(国鉄)の特定地方交通線を転換、引き継いだ路線である。わずか25kmあまりの区間で、2つの峠を越えるという急勾配と急曲線の連続する路線で、転換後に当時の運輸省(現・国土交通省)の特認を受けて新設された飯沼駅と野志駅は、日本で第1位と第2位の急勾配駅(鋼索式鉄道を除く)として知られる。基本は通学輸送を中心としたローカル輸送であるが、寒天列車、きのこ列車等のイベント列車も企画・運行されている。有人窓口のある恵那駅・岩村駅・明智駅では、硬券のきっぷが発売されている。また、岩村駅と明智駅では使用済乗車券(硬券)が1枚20円で販売されている。ワンマン運転の各駅停車が線内で折り返し運転されている。1 - 2時間に1本の運行で、土曜日と休日は夜の1往復は運行されない。2011年3月12日からは急行「大正ロマン号」が1日1往復運転されている(月曜運休。ただし祝日の場合は運転)。急行は途中阿木駅・極楽駅(下り列車のみ)・岩村駅・花白温泉駅・山岡駅のみに停車する。2012年3月17日改正から平日上りの最終列車が快速列車となり、野志駅・飯沼駅が通過となった。明知線の輸送実績を下表に記す。表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。明知線の収入実績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。改正鉄道敷設法別表第63号に掲げる予定線のうち「静岡県掛川ヨリ二俣、愛知県大野、静岡県浦川、愛知県武節ヲ経テ岐阜県大井ニ至ル鉄道…(以下略)」(遠美線)の一部である。大井(現・恵那) - 明知間は当時の岐阜県選出の衆議院議員古屋慶隆の活動などにより建設が決定し、1933年から翌1934年にかけて開業した。岩村 - 大井間には、1906年に岩村電気軌道が開業していたが、明知線開業後の1935年に廃止されている。なお岩村電気軌道は、岐阜県で最初に開業した私鉄である。明知線は岩村電気軌道の経由しなかった阿木村を経由したため、大井 - 飯羽間間においてルートが岩村電気軌道に比べ東側に大きく迂回し、急カーブ、急勾配、トンネルも生じることとなった。1957年、戦時中に休止されていた白棚線がバス専用道路に改築され、国鉄バス路線として開業したのを機に、国鉄は1958年に営業係数の悪い明知線を白棚線と同様の形でバス専用道路に改築してバス転換することを検討したが、この構想は勾配の問題などから中止された。1968年には国鉄諮問委員会より廃止が提言された(いわゆる「赤字83線」)が、赤字83線の廃止の取り組みが中止となり存続した。その後国鉄再建法が成立し、1981年に第1次廃止対象路線となり、1985年に第三セクターの明知鉄道に転換された。2004年3月、閉塞方式がスタフ閉塞式(恵那 - 岩村間)・タブレット閉塞式(岩村 - 明智間)から特殊自動閉塞式に変更され、中部地方に残った最後の腕木式信号機の使用が停止された。全駅岐阜県に所在。カッコ内は旧国鉄時代の駅名。*印は明知鉄道転換後の新設駅。▼印は下りのみ停車、▲印は上りのみ停車。快速は上りのみの運転。現在、明知鉄道沿線活性化協議会において、恵那 - 東野間に学頭駅(仮称)の設置が検討されている。
出典:wikipedia
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