東日本旅客鉄道株式会社(ひがしにほんりょかくてつどう、)は、1987年4月1日に、日本国有鉄道(国鉄)から鉄道事業を引き継いだ旅客鉄道会社の一つ。東北地方全域(青森県の一部を除く)、関東地方全域(神奈川県の一部を除く)、新潟県の大部分、山梨県・長野県のそれぞれ約半分、静岡県の一部地域を営業区域とし、JRグループの中で最も企業規模が大きい。本社は東京都渋谷区。通称はJR東日本(ジェイアールひがしにほん)、英語略称はJR East。コーポレートカラーは緑色。東証一部上場企業。日経225(日経平均株価)およびTOPIX Core30の構成銘柄の一社。日本の人口の3割強が住む大都市圏東京圏に多くの路線を持ち、東京圏の通勤輸送を主力とする。1日の平均輸送人員は約1,659万人(2010年度実績)、年間の売り上げは2兆7000億円近く(連結)に上り、そのうち1兆1153億円が関東圏の通勤・通学路線の運輸収入、4909億円が新幹線の運輸収入である(2007年度)。2015年10月1日現在の路線の営業キロは計7458.2kmで、JRグループ各社の中で営業路線は最長であり、2015年4月1日現在の社員数は、58,550人でJRグループの中では最も多い。また、国鉄分割民営化の経緯から、発足当初から国鉄が所有していた優良資産や国鉄関連会社株を多く所有していたため、JRグループ各社の中ではいち早くから鉄道事業以外の事業への進出を積極的に行っている。2000年代後半における事業の柱は以下の3つである。クレジットカードについては、2010年1月31日まで自社で直接、「ビューカード」を発行していた。このため、JR東日本自体が貸金業登録をしている(関東財務局長(5)第00945号)。大船渡線・気仙沼線のBRT事業ではJR東日本が事業主体となり、運行に関する業務を地元のバス事業者に委託する形で運営している。JR東日本が乗合バスを運行する事業者となったのは1988年にジェイアールバス関東・ジェイアールバス東北にバス事業を分離して以来である。なお、ニューヨーク・パリ事務所は日本国有鉄道の日本国外事務所を承継したものである。国鉄時代、首都圏の路線へ電力供給をするため川崎市川崎区に建設した川崎火力発電所および新潟県小千谷市周辺にある信濃川発電所(信濃川中流に設置された宮中ダムから取水)を所有し利用しているため、他の鉄道事業者とは異なり、東京電力からの電力供給が停止したとしても運行停止などの影響をほとんど受けない。実際に、2006年8月14日に発生した首都圏大規模停電の際にも、京葉線の一部区間などを除いてほとんど影響はなかった。ただし、2004年10月23日に発生した新潟県中越地震では小千谷市の水力発電所が破損し、自社発電の供給能力では電力を賄いきれなくなった。そのため東京電力から電力を購入したり、他発電所の発電量を増やしたりして対応していたが、2006年春には復旧工事が終了し全面的に稼動を再開した。だが、水利権の乱用の不祥事により宮中ダムの使用停止処分となったため、電力不足対策として傘下の火力発電所の増強と東京電力の購入量の増加で補う方針となった。信濃川発電所の稼動は2010年6月10日より再開されている。2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で、東京電力の福島県にある福島第一原子力発電所・福島第二原子力発電所などが停止して電力不足になり輪番停電(計画停電)が実施された。その際、十日町市長の提案と国土交通省の指示により信濃川発電所の取水量を増して発電量を増やし、東京電力へ電力の融通を行った。また、JR東日本も節電のために駅での照明の減灯や電車の運行本数を減らすなどした。国土交通省の調査によると、在来線部分における平成20年度(2008年度)の走行距離百万kmあたりの運転事故、輸送障害の発生件数は、それぞれ0.60件、4.96件(うち部内原因によるもの1.40件)であった。 一方同年度のJR鉄道事業者の平均値はそれぞれ0.60件、4.92件(うち部内原因によるもの1.45件)であった。平成14 - 19年度についても同様の傾向が見られることから、JR東日本では運転事故の発生頻度は高くないものの、輸送障害の発生頻度がやや高いといえる。また首都圏での大規模な輸送障害に際しては、JR東日本は、国土交通省や同省鉄道局長などによる業務改善命令や警告を度々受けている。これに対し、平成18年度(2006年度)において設備・車両の改良や新車の導入などに総額3,000億円の投資を行い輸送障害の低減を目指すことを表明し、2009年度からの第5次安全5ヵ年計画「安全ビジョン2013」において、2009年度から2013年度の5年間で総額約7,500億円の安全投資を行うことを計画していたと表明していた。平成18年度(2006年度)においては、部内原因による輸送障害が2.41件から1.93件へ減少した。平成19年度(2007年度)においては1.70件、平成20年度(2008年度)においては1.40件と減少傾向にはある。また、最近は人身事故対策として、JR東日本では550億円をかけて山手線へのホームドア設置やホーム端に精神を落ち着かせる効果があると言われる青色照明の導入、「いのちの電話」などを紹介したパンフレットを制作し配布するなどの啓蒙活動を行っている。最新1年度分については、「安全報告書2014」の中の、を参照されたい。また、過去2年間の業務改善命令・警告については国土交通省「国土交通省ネガティブ情報等検索システム<鉄道事業者>」を参照されたい。最新1年度分については、「2014年度版 安全報告書」中、を、過去の概略については、「社会環境報告書」を参照されたい。青森県(海峡線を除く)、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、千葉県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、神奈川県(御殿場線を除く)、新潟県(大糸線を除く)、山梨県(身延線を除く)、長野県(飯田線、中央本線塩尻駅以西と大糸線南小谷駅以北を除く)、静岡県(東海道本線熱海駅以東と伊東線のみ)の各都県の旧国鉄の在来線と、東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線の新幹線、および山形新幹線・秋田新幹線の通称を持つ新幹線直行特急が運営基盤である。JR東日本が運営している路線を以下に示す。JR6社の中では唯一、すべての他会社分界駅の在来線部分が自社管理となっている。すべて東海道新幹線との共同使用駅JR東日本管内全域に及ぶダイヤ改正については、JR発足後から1993年までは他のJR各社に合わせて毎年3月にダイヤ改正を行っていたが、1994年は全国的なダイヤ改正がこの年に限り12月に実施され、1993年と1995年から2005年、2010年は12月にダイヤ改正を独自に実施していた(1997年・2003年・2004年は10月に実施)。2006年以降は一部(特に北海道旅客鉄道〈JR北海道〉、四国旅客鉄道〈JR四国〉)を除くJR各社に合わせる形で毎年3月に実施している(2011年を除く)。JR東日本発足以降に同社の路線で運行されている、もしくはかつて運行されていた愛称付きの列車を挙げる。種別が変更された列車は変更後のもので記載し、他社の車両による運行のものはその会社名も記載する(廃止列車は廃止時点)。詳細は各列車の記事を参照。1994年10月から2014年3月31日までは自社で新津車両製作所という車両製作部門を保有していたほか、2012年4月2日には東京急行電鉄傘下の東急車輛製造から鉄道車両製造事業を組み入れ、総合車両製作所とするなど、車両製造には力を入れており、国鉄からの承継車両および、分割民営化直後に製造され経年の進んだ車両の大規模な置き換えが進められている。総合車両製作所発足後は、川崎重工業でのJR東日本の在来線車両の製造はTRAIN SUITE 四季島用車両7両を除いて全てなくなった。ただし、川崎重工業でのJR東日本の新幹線車両の製造は、日立製作所と共に現在も継続している。2014年4月1日には、新津車両製作所の車両製造事業等を会社分割により総合車両製作所に譲渡して総合車両製作所新津事業所とし、これ以降はJR東日本の在来線通勤・近郊形車両はすべて総合車両製作所で製造されている。なお、東京モノレールのモノレール車両はJR東日本傘下入り後も日立製作所のみで製造している。新型の車両群はコンピュータによる集中管理・制御装置 (TIMS) などを装備し、動作状況や運行管理の常時集中監視を可能としている。またこれらの車両群のうち、在来線用電車の主制御装置は一部を除き通勤型車両では三菱電機製、近郊形・特急形車両では日立製作所製を採用している。気動車用のエンジンでは、当初は新潟鐵工所 (DMF13HZ)、小松製作所 (DMF11HZ)、カミンズ (DMF14HZ)の3社が採用され、その後はカミンズ製のみとなっていたが、2007年のキハE130系以降の車両はすべて小松製作所製(ただし、DMF11HZではなく、DMF15HZが採用されている)を搭載している。また、1988年3月のサロンエクスプレスアルカディアの車両火災事故を受けて、当時所有していたキハ58系などDMH17系エンジンを搭載していた車両に対して新型エンジンへの換装も実施されている。なお、JR東日本は2014年時点でJR旅客6社では唯一転換クロスシートを有した車両を保有していない。過去には特急形車両である185系電車や急行形車両において転換クロスシート車を保有していたが座席交換や廃車などにより消滅した。なお、一般形(近郊形)車両においては転換クロスシート車を保有した実績がない。ただし、JR東日本の路線にはJR東海が保有し、転換クロスシートを装備する213系電車や313系電車が定期運用で乗り入れることがある。旧国鉄から大量に引き継いだ103系は2009年10月に最後まで残った仙石線を含めすべての運用を終了し、他の旧国鉄型車両を中心とする老朽車両も首都圏では順次E231系、E233系、E531系などを導入して淘汰を進めている一方で、程度の良い車両は他地域の経年車両の置き換えに充てている(209系、211系など)。これは、国鉄時代には車両置き換えに際して東京・大阪の大都市圏を優先し、経年車両の置き換えに際しては比較的程度がよい車両を地方に転用させていて、JR発足後もこの体制を維持しているためである。電車では、1990年代まで普通列車用車両の用途別の区分は通勤形と近郊形に二分されていたが、2000年に営業運用を始めたE231系で初めて通勤形と近郊形の形式上の区別を廃止し、「一般形」に統一している。詳細は「一般形車両_(鉄道)#一般形電車の登場とその後」を参照。同社の都市圏内輸送用の一般形車両は、従来の車両から設計や製作手法を大幅に見直し、製造コストの低減を図った経済車をベースにしたものである。これは時代の趨勢をサービス提供に即座に反映する目的から、車両置き換えサイクルを短く設定するための手法で、1992年(平成4年)の京浜東北線901系(後の209系)を嚆矢とする。この設計指向は同社のみならず一部の関東地区他社局車両にも取り入れられ、E231系やE233系の基本設計などは他社局の複数の車両に採用例があり、それら車両の製作コストの削減にも寄与している。通勤圏の拡大に伴い、近郊路線においても混雑緩和のためロングシート車を投入し、1列車あたりの収容力向上を図った。この方針は地方路線にも波及し、収容力向上とあわせ車両所要数の適正化を図っている。一方、非電化線区では輸送量が小さいこともあり、気動車ではキハ40系の一部がロングシート化された他は左沢線用のキハ101形と久留里線用のキハE130系100番台のみにとどまっている。ただ、地方路線にまで投入するという極端なロングシート化はさすがに行き過ぎであったこともあってか、2000年代後半以降、地方路線においてはセミクロスシート車主体に再び回帰しつつある(701系→E721系の流れがその一例。209系の房総地区転用に際しても一部の車両でセミクロスシートに改造している)。特急形車両は、使用路線ごとに仕様を特化した車両を導入する当初の方針から、設計を共通化し汎用的な使用を可能とする方針に転換しつつある。これは新幹線車両についても同様で、線区によって使用車両を統一するという方針のもと、1990年代後半以降はフル規格のE2系、ミニ新幹線のE3系を中心に導入している。また2011年現在、気動車特急の定期運用を設定していないため、JR旅客6社では唯一特急形気動車を保有していない。グリーン車については特急形車両においてはJR発足後の車両では2+1人掛けの3列配置とし、他のJR各社も追随したが、255系電車以降の車両では一部を除いて2+2人掛けの4列配置となっている。これは首都圏ではグリーン車の利用が多いことから定員確保を重視したものとされる。BRT区間用のバス車両については、首都圏事業者から購入した中古バスと日野自動車・いすゞ自動車から購入した新車が使われ、新車は全車ハイブリッドノンステップバスに統一している。社歌は「明け行く空に」。1988年制定。歌詞は社内公募で選ばれたものに伊藤アキラが補作詞し、作曲は森田公一による。サーカスの歌による非売品のカセットテープやCDが存在する。公式サイトより。一日平均。は、5年前の乗車人員と比較して増()、減()を表す。2000年度から2011年度までは、1位 - 8位の順位はほとんど変動がなかった(一部年度で新橋駅と大宮駅が入れ替わっている)。特に2011年度は前年度と比べて1位の新宿駅から27位の町田駅までまったく順位変動がなかった。しかし、2012年度は(公開されている)1999年度から一貫して5位となっていた東京駅が、再開発事業に伴い乗車人員が増加し、横浜駅を追い抜いた。2013年度に関しては、渋谷駅が東急東横線・東京メトロ副都心線の直通により前年度から30,000人以上減少し、19年間保持してきた3位の座から一気に2ランクも下げ5位まで転落し東京駅と横浜駅の後塵を拝することになった。また、2013年度は新たに北千住駅が高田馬場駅を追い抜き、初のベスト10入りを果たした。秋葉原駅は2000年度時点で第17位であったが、つくばエクスプレスの開業もあり、2006年度に上野駅を抜いてベスト10に入った。さらに2007年度に高田馬場駅を追い抜き、その後も順調に利用者数を増加させている。その一方、上野駅は2005年度まではベスト10にランクインしていたが、2006年度に高田馬場駅に追い抜かされた。2007年度から北千住駅・川崎駅についで第13位に甘んじている。一方で、東北地方の駅は東日本大震災の影響で仙台駅が乗車人員を1万人以上減少させるなどの大幅な減少を記録したほか、一部の駅がデータ無しとなった。しかし、2012年度に入りここ数年間の減少の反動からか大半の駅で増加を記録し、特に仙台駅は仙石線あおば通駅開業後では最も多い乗車人員となった。1日平均。数字は2012年度。グループ会社としては、清掃会社や整備会社といった鉄道に直接関連する部門だけではなく、以下のように多岐にわたる。有価証券報告書によれば、JR東日本には8つの労働組合がある。カッコ内は略称。組合員数が最大の労働組合は東日本旅客鉄道労働組合である。各労働組合のうち、東日本旅客鉄道労働組合、国鉄労働組合東日本本部、ジェイアール東日本労働組合、ジェイアール・イーストユニオンおよび全日本建設交運一般労働組合全国鉄道東日本本部は、会社との間で労働協約を締結している。以下の住宅地を開発している。宅建業の免許番号は国土交通大臣(5)第5287号。
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