『こみっくパーティー』 (COMIC PARTY) は、Leaf(株式会社アクアプラス)より発売された恋愛アドベンチャーゲーム+恋愛シミュレーションゲームであり、同ゲーム内における同人誌即売会のイベント名でもある。同人誌を書きながら女の子と仲良くなるというコンセプトの作品。公式の略称は「こみパ」。Leafにより、同名の同人誌即売会が開催されたこともある(後述)。本作は、Leaf東京開発室の旗揚げ作にして代表作であると共に、ドリームキャスト (DC) やPlayStation Portable (PSP) といったコンシューマーゲーム機への移植と、それらのWindows (PC) への逆移植やアニメ化という幅広い展開を見せたという点で、『To Heart』と双璧を成すLeafの看板作品でもある。かつてF&Cで腕を振るっていたみつみ美里や甘露樹らの手によるグラフィックは、それまでのLeaf作品の特徴であったクセが強いそれとは一線を画する。また、Leaf名義の作品では初めて声優による音声出力が実装されている。F&Cからの移籍組が中心の東京開発室による全く別次元の作風で描かれた本作は、新たなLeaf支持層を獲得することに成功した。DC版への移植の際には、新たなキャラクター・御影すばるが攻略可能ヒロインとして追加された。その他、セックスシーンの削除とそれに代わるイベントCGの追加、オープニングアニメーション(制作はAIC)の追加、チップアニメと1枚絵CGの差し替え、エピローグの差し替え、漫画原稿作成のコマンド入力化、音声のフルボイス化などが行われた。後にそれがPCに再移植され、アクアプラスから『こみっくパーティーDCE』として発売された。なお、DCE版では漫画原稿作成のみタイピングへ変更されている。PSP版はDC版やDCE版が元になっているが、オープニングアニメーションは『こみっくパーティーRevolution』(以後『Revolution』と表記。詳しくは後述)と同じく、カオスプロジェクト制作による新作へ差し替えると共に主題歌も新調され、漫画原稿作成はPC版同様のコマンド選択に戻された。また、クリア特典としてキャラクターデザイナー描き下ろしのPSP用壁紙やWindows用壁紙が追加されている。本作品では、「こみっくパーティー」と呼ばれる同人誌即売会(コミックマーケットやコミックレヴォリューションがモデル)を舞台に同人活動を行う主人公・千堂和樹と、高校時代からの同級生であるメインヒロイン・高瀬瑞希を初め、彼の周囲に位置する女性達との恋愛が描かれる。その女性達には、即売会で知り合った女性同人作家やコスプレイヤー、果てはアイドル声優といった、それぞれ個性的な設定が充てられている。なお、これらの女性キャラクター達はそれぞれ相互に排他的(同時に他の女性との関係を進めることが不可)なシナリオを有しているため、彼女らのシナリオに入った後は一本道の物語となる。これらの女性キャラクター達はそれぞれ悩みや問題を抱えており、そこから生じるトラブルと主人公の助力によるその解決が、物語を進める大きな要素となるという構成を取っているシナリオが多い。なお、これらの悩みなどは作品独自の色合いが加味されているものの、基本となる部分では普遍的なテーマと成り得るものである。ちなみに、Leafファンディスク『猪名川でいこう!!』に収録されているおまけシナリオには、温泉イベントや脱衣シーンなどが存在するものの、PC版本編とは違いセックスシーンはおろかモザイク処理が必要なシーンすらない。また、このおまけシナリオ自体が最初から全ヒロインが主人公への恋心を自覚し始めている状態で始まるなど、ハーレム色も強めであり、本編のパラレルワールドになっている。なお、操作面においては、プレイヤーの操作で毎月のこみパ開催に合わせて漫画原稿を仕上げつつ物語を進めていくようになっているが、その入力方法はプラットフォームによって異なる。PC版やPSP版はコマンド選択、DC版はコントローラによるコマンド入力(本文はアナログ方向キー、表紙はABXYボタン)操作、DCE版はキーボードタイピングで行う。声優名はPC18禁版以外のみ表記。PC18禁版はキャラクター別ではなく一覧でのみクレジットされているため、誰がどの役を演じたのかなどは不明。年齢設定はKSS版以外に存在する(アダルトゲームに18才未満の者を登場させるのは、性交の対象でなくても倫理上の問題があるため、PC18禁版に準拠する言及は避けている)。コンピュータソフトウェア倫理機構には「性行為を連想させるキャラクターの年令が18才未満であることを特定できる記述をしてはならない」という規程があり、PC18禁初版の発売後に改定された規程であるため、ヒロインに18歳未満の設定を持つ者が存在する。なお、Leaf作品では後の『Routes』で初めてこの規程に抵触した。それぞれに専用エンディングが存在する。PC18禁版では専用エンディングは存在しないが、DC版以降はシナリオが手直しされたため、ノーマルエンドとして存在する(なお、「チーム一喝」の3人に関しては個人別ではなく、全員まとめて1つのエンドとなる)。アニメ版『こみっくパーティー』は、2001年4月2日から同年6月25日まで全13話のUHFアニメとして、独立UHF局を中心に放送された。また、テレビ北海道、テレビ愛知、TVQ九州放送(TXN系)や青森放送、広島ホームテレビでも同時期に放送され、後にキッズステーションで放送された。アニメ化に際してはまず、千堂和樹、九品仏大志、高瀬瑞希、猪名川由宇の4人はゲームでの大学生から高校生かつ同級生で、塚本千紗もその高校に通っている下級生へ。立川郁美に至っては小学生であり、和樹へはメールではなく手紙を送る…など、原作設定からの大幅な変更が行われた。また、キャラクターデザインが原作のような繊細な絵柄ではなく、極めてアニメ作劇向けに簡素化された絵柄となった。大志のメガネの弦の部分などがその影響を受けており、原作では独特のギザギザ形状だったものが、アニメ版では普通にまっすぐとなっている。内容面では、アダルトゲームやギャルゲーを原作とした作品としては珍しく、主人公である和樹の同人活動を通じた成長物語という起承転結を抑えた筋の一貫したものとなっている。物語に主軸を置いているためヒロインは瑞希に絞られており、狂言回し的な存在の由宇を除き、他ヒロインの登場頻度は比較的低い。また、TV放送のために女性キャラのお色気は無いに等しく、水着姿が出てくる程度に抑えられている。お遊びやパロディの部分としては、アニメ版『To Heart』のキャラクター達(あかり、志保、マルチ、雅史)が第1話のアバンで登場(原画は千羽由利子が担当、声優もオリジナルと同じ面々)する他、実は同一世界と設定されており、彼らが作中で話題にしていた人気バンド「Childish An Hour」(チャイルディッシュ・アン・アワー)なども和樹達の台詞に登場する。また、アニメーション制作がオー・エル・エム、製作がケイエスエスであることから、『鋼鉄天使くるみ』や『愛天使伝説ウェディングピーチ』などのネタも一部使われた。なお、本作は後述の『こみっくパーティーRevolution』との区別上、「KSS版」や「無印アニメ版」と称されることが多い。2007年6月22日には、廉価版DVD-BOXが発売された。2人とも和樹の級友かつ瑞希の親友。同人活動には全く関与しない一般人。※番外編はDVDの映像特典(第4巻 - 第7巻に収録されている)『こみっくパーティーRevolution』は、アクアプラス通販専売OVAとして2003年12月22日に第1巻が発売された。全4巻。なお、アクアプラス通販だけでなくコミケ企業ブースなどのアクアプラス出展イベントでも購入可能。略称は「Revolution」や「こみパR」。作画面では『アイドル防衛隊ハミングバード』や『マクロス7』などの一般アニメの他、『VIPER』や『超昂天使エスカレイヤー』などのアダルト作品でも広く名を知られている桂憲一郎をキャラクターデザインに起用したことで、どのキャラクターも原作の雰囲気にかなり忠実な容姿となった。なお、アニメーション制作を担当したカオスプロジェクトは本作以降、アクアプラス製品のアニメパートやアニメ化作品の制作によく関わるようになった。内容面は1話につき1人か2人のヒロインを重点的に描く一方で、ギャグやお色気(入浴シーン程度)も盛り込むというファンサービス色の濃いものであるが、物語性や巻毎の話の整合性などは一切考慮されていない一話完結型である。また、各キャラクターの基本設定が原作準拠に戻された。2005年4月から同年6月までは、『アニメ魂』枠において全13話のTVアニメとして放送された。第1話から第4話までは上記のOVA全4巻の再編集版(OVA版から5分弱短縮されたため、アバン部分やエンドクレジット後のオチ、第4話の牧村南のシャワーシーンなど本編の一部を削除。更にエンドクレジットの背景アニメーションが全く異なる)、第5話から第13話までがTV放送のために新規制作された分である。なお、全話を通してオープニングアニメーションはカオスプロジェクトによるOVA版の流用だったが、エンディングアニメーションはRADIXによる新規制作版(原画は中野典克が担当)が放送された。アニメ自体はゲーム本編で登場しなかった長瀬一族の登場、Leafの『雫』ネタなど、ファン心理をくすぐる遊び心な演出も各所に見られた。また、GyaOの開設初期に配信されていた作品の1つでもある。2000年4月23日、東京ビッグサイトにおいて同人誌即売会「こみっくパーティー」が開催された。ゲーム内の即売会を実際にやってみよう、という企画の下に開催され、カタログはLeaf東京開発室が執筆を担当していた。しかし、人気同人サークルが多数参加したにも関わらず会場を1ホール分しか使用しなかったことと、このゲームで初めて同人誌即売会の存在を知り、即売会のルールをまだ理解できないまま会場に来た多数の一般参加者も重なって会場は終日激しい混雑をみせ、「一般入場者が会場に入った時点で、頒布物がない」など、その混雑や運営に対する苦情が内部・外部から頻出した。また、苦情はLeaf公式サイトの掲示板にも書き込まれたが、管理者により全て削除され、掲示板の閉鎖へ繋がった。なお、奈良女子大学漫画研究会が1980年代から、「COMIC☆PARTY」という同人誌即売会を年に1回開催している。この他、似た名称のイベントにはCOMIC PARTY LTD.が兵庫県で主催していた、「COMIC PARTY」なども見受けられる。「月刊コミック電撃大王」にて、2001年1月号から2005年3月号まで連載された。作画は犬威赤彦が担当、単行本は全5巻で発売中。TOKYOPOP社を通じ、英語翻訳版がアメリカ合衆国内でも発売されている。なお、合衆国内における年齢制限レートはT(13歳以上推奨)。コミック版オリジナル要素として、「瑞希がツッコミの際に釘バットを振り回す」(通称:釘バット瑞希)がある。『To Heart』と共に各社からアンソロジーコミックが刊行され、ギャルゲーアンソロジー集の火付け役となった。特にスタジオDNA(現・一迅社)から刊行されているシリーズは30巻が刊行され、『To Heart』と並んでこのジャンルの最大数となっている。また、同シリーズはカバー・表紙イラスト及び裏表紙カラー4コママンガを、第1巻の裏表紙を除き全巻とも結城心一が手がけている点も特筆される。なお、『To Heart』のシリーズは(『ToHeart2』のアンソロジー刊行開始に伴い)30巻を以って終了することが公表されているので、本シリーズの続巻が刊行されれば単独記録となるが、こちらもその後の新刊は途絶えている。
出典:wikipedia
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