富山 和子(とみやま かずこ、1933年 - )は、日本の環境問題評論家、立正大学名誉教授。群馬県出身。1957年、早稲田大学文学部仏文科卒業。立正大学短期大学部教授を経て、立正大学社会福祉学部教授。2004年に定年退任し、名誉教授。日本福祉大学教授。国土利用における農業や林業の重要性を主張している。富山は「水と緑と土は同義語」という標語に自身の思想を象徴させている。すなわち、森林が水を御し、植物すなわち食物を育む土壌をつくる。この三者は互いに密接に関係しあっており個々に取り出して議論することはできない。一体のシステムとして捕らえるべきである、という。ここから、国土利用に当たって取るべき原則は、「(1)地球の土壌形成の歴史に貫かれた法則、水と緑と土の物質循環の法則。人間もまた土壌の形成に、積極的に参加しなければならない。(2)ゴミ戦争をすればするほどゴミが出るという、熱力学の第二法則」であるとする。すなわち、自己完結型社会を目指すべきとしている。日本は水田稲作を基本とした社会を2千余年に亘ってつづけてきた。水を必要とする水田稲作を採用したことにより、水源としての森林・河川の制御が不可欠であり、その結果「水と緑と土」を一体として育てることが期せずしてできてきた。今、都市化の進展により、水田稲作が身近なものでなくなったため、日本の人々は水と緑と土は一体という文明存続の基本事項を見失っていると主張している。また、水田の保水機能に着目して「水田はダム」という表現を用いたり、詩と風景をあわせて綴る「日本の米カレンダー」を毎年発行して視覚による日本文化論を展開して、農林漁業を守る活動もつづけている。富山の一連の研究は富山理論(富山学)と呼ばれる。「九条科学者の会」呼びかけ人を務めている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。