国鉄タキ5450形貨車(こくてつタキ5450がたかしゃ)は、1964年(昭和39年)から1994年(平成6年)まで製造された、日本国有鉄道、後に日本貨物鉄道に車籍を有する、液化塩素専用の25t積タンク車(私有貨車)である。本形式の元となった車両であるタキ5400形、本形式を改造した液化塩化ビニル専用車であるタム9300形についても本項目で解説する。タンク体はマンホール弁式ドーム付き直円筒形。塗装は、高圧ガス保安法の区別規定により黄色(黄1号)塗装である。また輸送の際の保安上、中和剤の入った石灰箱が設置されている。鉄道連絡船による航送用の車両は、取卸口の密閉化・中和剤として液状カセイソーダ箱が追加設置されている。この対策がなされた車両には「航送用」の標記がなされる。液化塩素専用タンク車として初の25t積車として登場した。1957年(昭和32年)3月26日から1965年(昭和40年)4月30日にかけて三菱重工業・富士車輌・日本車輌製造で15両(タキ5400 - タキ5414)が製作された。記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。1979年(昭和54年)10月からは化成品分類番号「毒26」(毒性の物質、高圧ガス、高圧ガス、毒性のあるもの)が標記された。タンク材質はボイラー鋼板を用いる。台車は当初、平軸受・板バネ式のベッテンドルフ台車であるTR41Cであったが、後に一部の車両を除いて平軸受・コイルバネ式のTR41Dに改造されている。タンク体は三菱重工業製と富士車輌製は車体長をタム2300形に合わせたため、太めのものに対し、日本車輌製造製はタンク径をタム2300形に合わせたため、細長いものとなっている。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には6両の車籍がJR貨物に継承されたが、1991年(平成3年)12月に最後まで在籍した2両(タキ5406、タキ5407)が廃車となり同時に形式消滅となった。1964年(昭和39年)4月11日から1994年(平成6年)11月25日にかけて三菱重工業・富士車輌・日本車輌製造・富士重工業・川崎重工業・日立製作所で総数697両(タキ25454 - タキ25458を二重カウント)が製作された。番号は、次のとおり。タンク体は既に製造されていた同じ25t積液化塩素専用のタキ5400形で使用されたボイラー鋼板から高張力鋼に変更されたため、新形式となった。そのため、自重が減って荷重増も計画されたが、結局は25t積のままとなった。台車は当初TR41Cを採用したが、後にTR41Dに変更され、TR41Cの車両もTR41Dに改造されている。タキ95453 - タキ105471は走行性能改善のためコロ軸受・コイルバネ式のTR211B、タキ105472以降は改良型のTR216Bを採用するが、一部の車両は他車から流用したTR211Bを採用する車両もある。ブレーキ装置は円ハンドル式とサイド式の2種類がある。所有者は、次のとおり。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には485両の車籍がJR貨物に継承されJR化後も1994年(平成6年)まで製作されたが、老朽化や輸送体系の変化(タンクコンテナの普及)により廃車が進み2011年(平成23年)4月1日の時点では47両が在籍している。
出典:wikipedia
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