ウイングガンダム ("Wing Gundam") は、1995年放送のテレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ」(MS)の一つ。鳥のような航空機に変形する可変型ガンダムタイプMSで、主人公「ヒイロ・ユイ」が搭乗する番組前半の主役機。敵組織である「OZ(オズ)」からは「ガンダム01(ガンダムゼロワン)」のコードネームで呼ばれる。メカニックデザインは大河原邦男が担当。テレビ放送終了後に発表されたOVAおよび劇場用アニメ『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に合わせ、カトキハジメの手により新たにデザインが描き起された。以降、大河原デザインの機体は「テレビ版」、カトキデザインの機体は「アーリータイプ」「EW版」と呼ばれるようになる(詳細は後述)。ウイングガンダムゼロの開発スタッフの1人であるドクターJが、ゼロの設計データを元に故郷のL1コロニー群にて完成させた機体。地球圏統一連合に対する一大テロ作戦「オペレーション・メテオ」発動と同時に地球に降下した。パイロットはドクターJに見出され、幼少より特殊工作員としての英才教育を叩き込まれた少年ヒイロ・ユイが務める。 本機は原型機ウイングガンダムゼロ(ウイングゼロ)の設計思想を最も強く受け継いだ機体であり、その外見や高速飛行形態「バード形態」への変形機構を初め、ウイングゼロを模倣した機能と装備を持つ。ただし、兵器としては過剰な性能を持つ同機の反省から、バスターライフルの弾数制限やゼロシステムの撤去など、その機能には大きく制約が掛けられている。それでも、OZの機体を上回る水準は維持されており、地球に降下した5機のガンダムの中では最も汎用性に優れた機体となった。本機の機動性の大半は、バックパックに接続された一対のウイングユニットに集約されている。このユニットは単純に揚力を発生させるのみならず、翼の分割されたパーツを可動・変化させることで機体の空力特性を適宜変化させ、失速から極超音速飛行までに至るあらゆる速度域に対応することができる。宇宙空間においても、質量移動(AMBAC)や内蔵されたバーニアスラスターを併用した高い姿勢制御能力を発揮する。さらにバード形態に変形し、機動力と行動範囲を上昇させることで、ほかのガンダムよりも上の作戦行動が可能。コクピットは球体形状となっており、頭部のメインカメラと連動して回転し、機体が見たものをパイロットもそのまま見ることになる。なおバード形態では頭部が収納されるため、常時水平に固定される。(リーオーをオールレベル100として換算)劇場作品『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 特別篇』公開時に、OVAでカトキハジメによってリファインされたEW版ウイングゼロから逆算して、テレビ版ウイングガンダムをリファインした機体。大河原デザインのテレビ版に対し、初期はカトキ本人のイニシャルを取って「Ver.Ka.」、もしくは「アーリータイプ」とも呼ばれていたが、漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』で当デザインの機体が登場することなどをきっかけとして、EW版と呼称されるようになった。本体形状はEW版ウイングガンダムゼロとほぼ同一のもの。背部ウイングはより大型かつ複雑なパーツ構成を持ち、カラーリングは鮮やかな原色系のトリコロールになり、武装も大幅なデザイン変更がなされている。可変機構もテレビ版と一部異なる。リファインされた機体は上記の様に、プラモデルマスターグレードシリーズで「ウイングガンダム(Ver.Ka)」、また完成品フィギュアとしてガンダムフィックスフィギュレーションシリーズで「ウイングガンダム・アーリータイプ」という商品名で発売されている(一部媒体ではウイングガンダムカスタムという呼称も用いられた)。本来ウイングガンダムとウイングゼロは別の機体であるため、同商品以後はアーリータイプと呼称されたことはない。PS2用ゲーム「第2次スーパーロボット大戦α」では、一定の条件を満たすことで入手可能な隠しユニットとして登場する。高速移動用の巡航形態。基本的な変形パターンはウイングゼロに準じる。頭部・下半身を180度回転させ、両膝はクランク状に収縮。両腕は肩アーマーを畳み、手首収納と同時にランディングクローを展開、肘角度も直角に曲げられる。背部のウイングを展開し、シールド、バスターライフルを背部ジョイントにマウントして変形を完了する。バスターライフルなしでも行動可能。EW版では腰は旋回せず、膝の折り畳み方向もテレビ版と逆になっている。変形後は尖った機首、鉤爪状のランディングクローなど、まさに鳥を髣髴とさせるシルエットを形成する。この形態では単体での大気圏突入が可能となり、OZのMSはもちろん、他のガンダムも寄せ付けない行動領域を持つ。第一話で大気圏突入中の戦闘によりエアリーズ2機撃破するも、この機体の強さを認めたゼクス・マーキスの機転により海溝に沈められる。ヒイロはサルベージされてOZに利用されないための破壊を試みるも失敗、結局デュオ・マックスウェルやハワードらの助力によりヒイロの手に戻り、共に各地を転戦。シベリアでの戦闘で一度自爆するが、ヒイロとの決着を望んだゼクスの意向により、自爆したウイングガンダムに構造のよく似たトールギスの予備パーツを組み込み、技術者たちの努力の結果、ほぼ完璧な形で一度修復される(自爆時の損傷が酷くレストアに近い)。南極での戦闘にてトロワ・バートンが搭乗し、南極の基地に差し向けられるロームフェラ財団のMS部隊襲撃に備える。その後、ヒイロは宇宙に上がる際に目立ち過ぎるという理由から本機を海底に遺棄するが、サリィ・ポォによって回収され、地球帰還後のサンクキングダムにおける戦闘で再び搭乗する。直後のルクセンブルク戦で損傷放棄されるが後に回収され、MO-II決戦時にはそれまで意識不明だったレディ・アンがウイングガンダムに乗り宇宙へ飛び出す。リーブラの主砲の射線上に立ちはだかっていたトレーズのトールギスIIを庇い大破。本機はこの時点で完全に放棄される。劇中では一貫して「ガンダム01」と呼ばれており、「ウイングガンダム」と劇中で呼称されたのは前述したトールギスIIを庇う際にトレーズが一言発しただけで、パイロットであったヒイロでさえ呼称しない。また、ヒイロは機体を乗り捨てることが多いため、主人公機にもかかわらず、劇中でヒイロが搭乗した回数はそれほど多くはない。さらに後半ではヒイロがウイングゼロを乗機としたこともあり、初期のガンダム5機の中で唯一、改修が施されない。書籍『新機動戦記ガンダムW エンドレスワルツ 最強プレイングブック』の表紙および Chapter 2 に登場。Chapter 3 である『新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』には登場しない。デザインは石垣純哉。「Endless Waltz バージョン」という名前になっているのは当時ウイングガンダムのEndless Waltz版がデザインされていなかったため。AC195年、OZの地上基地を強襲した謎の機体とされている。本機の元デザインは、前作の『機動武闘伝Gガンダム』にて、大河原邦男が提出した複数の主役機のデザイン案の内、不採用となった没デザインの流用である。一瞬ではあるが『機動武闘伝Gガンダム』最終回の終盤、デビルガンダムの迎撃のため出撃した「ガンダム連合」の中に本機の姿が確認できる(ただしカラーリングが異なる)。
出典:wikipedia
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