タイムボカンシリーズは、1975年以降からタツノコプロが制作する、タイムトラベルを題材にしている、悪役である3人組などといった設定を共有する、一連のSFギャグアクションアニメシリーズの総称である。根本的設定としては、「不思議な力を持つ宝を求め、正義の味方である主人公たちと、悪役3人組が、動物を模したタイムマシンなどのスーパーテクノロジーを有するメカで古今東西に(タイム)トラベルし、その時代・地域の歴史的偉人などを巻き込んでお宝の争奪戦を繰り広げる」というもの。詳細はシリーズ特色の項目を参照。1975年10月よりフジテレビ系ネット各局にて放送された『タイムボカン』の好評を受け、シリーズ化。1970年代後半から1980年代初頭にかけて高い人気を誇る。シリーズ作品では『タイムボカン』が最高26.3%、『ヤッターマン』が最高26.5%という高視聴率を記録している。1990年代からはCS放送等で繰り返し再放送されている。フジテレビ時代の本放送時間は基本的に毎週土曜日夕方18時30分 - 19時00分の30分間。この時間帯で6作品が放送されたが、シリーズ第7作『イタダキマン』は放映枠が土曜夜19時30分 - 20時00分に移動。しかし結果は低視聴率という結果になった。またシリーズ構成の小山高生と音楽担当の山本正之がフジテレビのプロデューサーである岡正と軋轢を起こした末、小山はシリーズ構成、山本は主題歌を外された(この両名は同作をタイムボカンシリーズと認めていない。詳細は同作の記事を参照)。最終的に本シリーズは終了。8年の歴史に幕。また、続編として『タイムボカンエクスプレス』、『タイムボカンウォーズ サッパリマン』が計画されていたが、陽の目を見ることなく終わった。その後もラジオ番組『平成タイムボカン』の中での署名が行われるなど、草の根レベルでの人気は持続し続けた。1990年代には同シリーズを題材としたOVAや各種テレビゲームが製作、他にも派生作品が制作された。2000年、放送局をテレビ東京に移し『イタダキマン』終了から17年ぶりにシリーズ最新作『タイムボカン2000 怪盗きらめきマン』が放送されたが、往時の人気を復活するまでには至らなかった。2005年に誕生30周年を迎えた事を受け、記念作品の制作が計画されていたが、同年6月、タツノコプロがタカラ(現:タカラトミー)の子会社になった際の社内的混乱もあり、企画は凍結された。その後もシリーズ新作を望む声が多く、2007年10月に『ヤッターマン』がリメイクされ、2008年1月から2009年9月までよみうりテレビ(ytv)・日本テレビ系で放映された。2009年3月には日活(配給・松竹)による『ヤッターマン』の実写映画が公開された。監督は三池崇史。2015年1月から3月まで『夜ノヤッターマン』が放映された。元祖ヤッターマンと世界観を共有しているが、こちらはドロンボーの子孫が主人公でヤッターマンは敵である。2016年10月より、タツノコプロ55周年を兼ねたシリーズ最新作『タイムボカン24』が、リメイク版ヤッターマン同様ytvをキー局として日テレ系ネットで放送開始。『タイムボカン』のリメイク作品として位置づけられているが、ストーリーや世界観、登場キャラクター等はほぼ一新される。『イタダキマン』までのメインスポンサーはタカトクトイス。第1作のタイムボカンから制作に関与している。各種メカのおもちゃをはじめとした関連商品も多く発売されていたが、イタダキマン打ち切りの翌1984年に倒産し、文字通り命運を共にする格好となった。『きらめきマン』が放映された際にはおもちゃ等の関連商品を発売するスポンサーが確保できなかった。リメイク版ヤッターマンではタツノコプロの親会社となったタカラトミーがメインスポンサーとなり、同社からおもちゃ等の関連商品が発売された。タイムボカン24でもタカラトミーがメインスポンサーとなり、各種おもちゃが発売予定。雑誌掲載は小学館の学習雑誌や『てれびくん』がメイン。その後は掲載誌が変更され、『イタダキマン』の頃は秋田書店発行『TVアニメマガジン』、『きらめきマン』の頃は講談社発行『テレビマガジン』がメイン掲載誌となっていたが、リメイク版『ヤッターマン』では『てれびくん』と『テレビマガジン』の両誌に記事連載が開始された。本シリーズの劇場上映は数本あるが、その大半はテレビ版のブローアップであり、アニメ作品で完全な劇場用新作は東映まんがまつり用に制作された『ゼンダマン』(1980年)と『オタスケマン』(1981年)の2本のみ。前者は13分、後者は15分の短編である。長編となると、リメイク版『ヤッターマン』(2009年)が初めてである。東映・東宝の両社と繋がりの深いフジテレビと、東宝と繋がりのあったタツノコプロの制作であることから、TVブローアップ版は東宝の配給で、新作2本は東映の配給だった。当時まだ日本ではシネマコンプレックスは本格的な展開がなされておらず、ほとんどの封切館が大手映画会社の直系による経営かまたはそれと強い提携関係にあった中で、非常に珍しいケースだった。実写版『ヤッターマン』の配給は松竹である為、事実上3つの映画会社の配給を渡り歩いたことになる。「三悪(さんあく)」(または「悪玉トリオ」など)は『タイムボカンシリーズ』全作に登場する、主人公たちと敵対するトリオの総称。本シリーズの人気の根源を支える名キャラクターたちである。ヤットデタマンでは人形として商品化されている。小原乃梨子・喜多村英梨が演じる小悪魔的な性格の「お色気系」女性キャラクターをリーダーとし、彼女に忠誠を誓う、八奈見乗児・平田広明が演じる小ずるい知能に長けつつ肝心なところでウッカリミスする「頭脳派」男性キャラ、たてかべ和也・三宅健太が演じる頭よりも手が先に出る「怪力タイプ」男性キャラ、以上の3名で構成される。ナンセンスなギャグと同じストーリー展開を繰り返し継続しているため、ワンパターン(マンネリ)と言われかねないが、これがいわゆる “お約束” と化し、大人から子供までの人気を博した。また下記に記すような、当時のアニメーション作品としては斬新な演出も多く、それがさらなる人気を呼び込んだ。監督を務めた笹川ひろしによると、当初は「シリアス作なのかギャグ作なのか、どう捉えればいいか理解不能」という反応が多かったという。女性キャラクターの衣装が弾け飛ぶお色気シーンも人気があった(『きらめきマン』以降では時代の変遷による規制の強化もあり、この要素はかなりトーンダウンしており、リメイク版『ヤッターマン』では、これを逆手に取った演出もされている)。その一方でヤッターマン以降、若い女性層に人気を博し、徐々に女性スタッフや美形キャラやドラマ性などが追加されていく。『逆転イッパツマン』ではシリーズのテコ入れの一環としてサラリーマンの悲哀を描くペーソス感と、タツノコプロ作品のもう一つの芸風でもあるシリアスで渋いハードタッチのストーリーが渾然一体となって展開、異色のシリーズ作となっている。三悪以外は作品ごとにキャラクターを変えることがほとんどであるが、いくつかの作品でレギュラーの声を担当した登場した声優が数名いる。例としては多くの作品でナレーターとして出演した富山敬、敵のボスなどで、印象的なキャラクターを多く演じた滝口順平など。これら個性的な声優陣によって作品の雰囲気に統一感が与えられた。その他、ゲストキャラクターにも数々の大物声優を惜しみなく起用している。一部作品を除き、『きらめきマン』までのシリーズ作品については、主題歌、挿入歌の作詞・作曲・歌を山本正之が担当。リメイク版『ヤッターマン』では別の歌手によるリミックス→実写版・アニメ劇場版で山本自身によるセルフカバーが用いられた。山本作曲の主題歌は、所謂サビの繰り返しをしないことが特徴で、OP・EDに関しては山本の作詞に拠らない『イタダキマン』OP以外のすべてに共通する(挿入歌については例外あり)。低年齢層向けの『タイムボカン』から『オタスケマン』までは子供のコーラスが入ったり、擬音が歌詞の中に頻繁に出てきて、山本節の特徴とされたが、若干対象年齢が上げられた『ヤットデタマン』以降はこの傾向は(カバー曲であるヤッターマンを除き)見られなくなった。山本はアニメ制作スタッフとも親密な関係を築き、『ゼンダマン』以降『イッパツマン』までの作品でレギュラーキャラを、『きらめきマン』でもゲストキャラとして、役を演じるに至っている。本シリーズでは第1作から中村光毅が手がけ、『ヤッターマン』の途中から大河原邦男が基本的にメインメカのデザインを担当した。大河原がデザインしたメカたちは、シリーズ初期から中期においてはコミカルなメインメカとマスコット的なサブメカが中心で、キャラクターの延長上に位置するものであった。また、『逆転イッパツマン』では1作に2機の巨大ロボット(前期の主役メカ逆転王、後期の主役メカ三冠王)が登場。シリアス気味なストーリー展開とも相まって、他のロボット作品を彷彿とさせる活躍を見せた。シリーズ最新作『タイムボカン24』では大河原は敵側メカデザインのみを担当。メインメカデザインについては原案をレベルファイブ、アニメ用デザインを川原智弘がそれぞれ担当する。各ストーリーの題材として、「想像上の動物・モンスター」「歴史上の人物」「その他の歴史上の逸話や世界・日本各地の珍しい習慣」「昔話・伝説」「童話・児童文学」など、児童でも周知のものが多く扱われる。本シリーズはギャグアニメというジャンルを考慮し、「想像上の動物・モンスター」については、恐ろしいものとはされず、むしろ愛らしい姿で善良な性格とされることが多い。また、「昔話・伝説」「童話・児童文学」についても、元の話と違い、死を迎える筈の(題材作における)主人公にも悲しい結末ではなく、ハッピーエンドが与えられる傾向が多かった。その中でも特に印象が残るとされることが多い題材が「昔話・伝説」である。また、本来の登場人物に代わって主人公が悪人退治をするなどのストーリーの改変もあった。これ以外の文学・文芸作品・演劇など、子供らにとってはやや難しい話も多く扱った。聖書も『エデンの園』『ノアの箱舟』など、布教にはならないエピソードは扱われた例がある。未来を取り上げた作品も数話ある。『タイムボカン』では人類の文明が崩壊した後の暗い未来が取り上げられたが、『ゼンダマン』と『タイムパトロール隊オタスケマン』では人類が宇宙を自由に航行する、比較的明るい未来が設定されている。なお、『イタダキマン』ではそれまでの作品と異なり原話から大きくアレンジされた物語になっている。また、『怪盗きらめきマン』では物語を基にしていないものが多い。各話ではメカ戦は岩山などの多い場所で行われることが多い。メカ戦の舞台は実際の物語の舞台には存在しない地形も多い。以上の作品は毎週土曜日18時30分 - 19時00分に放映された。この作品のみ毎週土曜日19時30分 - 20時00分に放映された。TV再編集版の他、ゼンダマンとオタスケマンはオリジナル作品が上映された。本作品を独立UHF局を除いて唯一系列外で放送した山形テレビ(現在はテレビ朝日系列)は、かつてフジテレビ系列(一時期フジ・テレ朝系クロスネットの時期あり)だった時代にも『タイムボカン』〜『イタダキマン』を放送しているので、リメイク版『ヤッターマン』の放送が開始されるまでは結果的に唯一シリーズ全作品を放送した局であった。2005年タカラトミーの子会社化に伴い、タツノコ作品のコンテンツ事業展開の一つとして進められた、1977年 - 1979年にかけて放映された第1作のリメイク。シナリオにはパロディを主軸にした時事ネタを取り入れられている。なお、この作品では「タイムボカンシリーズ」のシリーズタイトルが外されているが、他のタイムボカンシリーズの作品のネタも盛り込まれている。第25話で「タイムボカンシリーズ 天才ドロンボー」というパロディが行われ、本作品で唯一「タイムボカンシリーズ」の名が登場した。更にこの作品はシリーズ初で唯一の地上デジタル放送にしてハイビジョン制作そしてシリーズ最後の地上アナログ放送となる。日本テレビ系列で放送されている『ZIP!』内の「あさアニメ」として平日朝に1分間放送。2016年10月より、ytv / 日テレ系で放送開始。企画協力やキャラクター・メカ原案にはテレビゲームメーカーのレベルファイブが協力している。『タイムボカン』のリメイク的作品となるが、ストーリーや世界観、登場キャラクター等はほぼ新規のものに刷新される。TOKYO MX、読売テレビなどで放送。従来の「ヤッターマン」における世界観を一新。三悪が「ドロンボー一味たちの子孫」という設定になっており、キャラクターデザインが大幅に変更。また、三悪が善人、ヤッターマンが悪人として立場が逆転して描かれる。三悪側のキャストは全員新しい声優が配役された。公式サイトに表記されている制作は「夜ノヤッターマン製作委員会」。タイトル後の西暦は発売(放送)年。2008年の『ヤッターマン』第2作は、原作が「竜の子プロダクション」になっているが、製作者の表記がない。
出典:wikipedia
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