鹿児島市交通局(かごしましこうつうきょく)は、鹿児島県鹿児島市の交通部門。市電(路面電車)と路線バスを運営する。なお、鹿児島市営の交通事業として他に桜島フェリーが存在するが、これは鹿児島市船舶局が運営しており、交通局とは関係しない。日本最南端の路面電車事業であり、全国の同事業の中でも数少ない健全運営を誇る。年間延べ約1千万人の利用客があり、特に谷山 - 天文館通間、鹿児島中央駅前 - いづろ通間は利用率が高い。鹿児島市電の停留所は「電停」と呼ばれ、JRの駅と区別される。各電停にはバスロケーションシステムの表示端末が設置されており、後方3電停以内にいる電車の位置がわかるようになっている。鹿児島中央駅の地下通路においてはピクトグラムがJR線と紛らわしいが、JR線は列車の前面、市電は電車の側面である。その他、平日の臨時運行があり、鹿児島駅前 - 鹿児島中央駅前 - 郡元(南側) - 谷山の直通系統(こちらは土曜も一部運行)、鹿児島駅前発鹿児島中央駅前経由脇田行き、脇田始発の1系統がある。さらに、7月の「かごしま夏祭」、11月の「おはら祭」の時には、高見馬場 - 朝日通間が歩行者天国になる関係で、谷山→騎射場→鹿児島中央駅前→郡元→谷山およびその逆方向の「9」字状運行、朝日通 - 鹿児島駅前の区間系統が臨時運行される(「おはら祭」本祭の11月3日は「9」字状運行のみ)。鹿児島市は、谷山電停からJR谷山駅までの延伸計画について、2002年度からその可能性を調査していたが、2006年4月、県道の渋滞を招くなどの理由から断念することを表明した。しかし、鹿児島市・鹿児島市議会・地元谷山の住民や商店街・周辺の教育機関などから要望があり、JR谷山駅から慈眼寺駅周辺の線路高架計画に基づき再検討されている。なお、他方面(県庁・与次郎・ウォーターフロント地区方面等)への延伸も検討されており、2012年度の鹿児島市の当初予算案にウォーターフロント地区への観光向け路線の調査検討費用が計上され、桜島フェリー乗り場、種子屋久航路の高速船乗り場を通るルートなどが検討されており、鹿児島市により以下の5ルート案が2012年2月20日に示された。元々は自局発注(一部は自局製造)と大都市圏(主に東京と大阪)で廃車となった車両を譲り受けたものが半数ずつという状況であった。他社からの譲り受けは1970年代の700・800形を最後に行われていない。降灰のために夏季に窓を開放することができない鹿児島という都市の持つ特殊事情のため、災害対策の一環という位置付けで車両の冷房化を他の公共交通機関に先駆ける形で急ピッチで推進した。この結果、1986年には国鉄の鹿児島車両所(現・JR九州鹿児島車両センター)所属車両にも先駆けて、常用車両の完全冷房化を完了している(常用ではない700形は1991年に改造)。1989年以降は市電の復権とバブル景気の後押しもあり、相次いで新造車を登場させている(2100形 - 2140形)ほか、車体更新により延命が図られた車両も存在する(800形→9500形)。2002年に就役した1000形は日本初の純国産超低床電車である。2012年12月より、鹿児島市における路面電車の運行開始から100周年を迎えたことを記念して「観光レトロ電車」が導入された。形式番号は100周年を記念することから100形とされた。交通局本局の施設の老朽化対策や施設設備の機能見直しを図り、電車部門を2015年5月にJT鹿児島工場跡地(鹿児島市上荒田町)へ鹿児島市立病院と共に移転した。移転先は跡地のうち南側の約13,000m²で、局舎(事務室、乗車券販売所、運行管理室)、変電所、整備工場が新設された。なお、バス部門は2015年10月に新栄町と浜町に分散移転した。全区間170円均一(2014年4月1日改定)で、高見馬場(2系統から1系統のみ)および郡元(1系統と2系統相互)で30分以内1回に限り乗り換えができる。詳しくは各電停の記事を参照のこと。九州旅客鉄道(JR九州)が発行する旅名人の九州満喫きっぷでも全線利用できる。2004年11月1日の5町編入以前の鹿児島市内全域に路線を持つ。ただし歴史節で前述したように、桜島町のバス事業を引き継いだことから旧桜島町域にも路線を保有している。鹿児島市内の観光地を巡る路線バス「カゴシマシティビュー」や桜島の西側の観光地を巡る路線バス「サクラジマアイランドビュー」も運行している。それとは別に定期観光バスも運行している。貸切バス事業も行っている。鹿児島市営バスでは各運行系統を「1系統」「2系統」などではなく「1番」「2番」と称しており、旧桜島町営バス路線もこの呼び方に統一されている。これに倣い、他社の運行系統も、「1番」「2番」と称している。また、南国交通と相互運転している市営バスの「4番」「26番」の南国交通の運行系統は、それぞれ「市4番」「市26番」と市営バス系統と判るようになっている。かつては急行バスが一部路線(15番、24番、26番)で設定されていたが、この当時の急行バスは全て廃止されている。なお、2015年5月現在、20番、24番の2路線で急行バスが復活しており、それぞれ平日朝に2本運行されている(20番:鹿児島中央駅始発→鴨池港行き、24番:緑ヶ丘団地始発→市役所前行き)。【7】原良線は【26】に吸収され、【26-2】明和線(原良経由)として運行している。欠番になった【7】を南国交通との相互乗り入れの明和・中央駅西口線として運行開始した。【4】坂元・西紫原線は、乗客減少と南国交通との相互乗り入れ実施により廃止され、代わりに、元々は【11-2】鴨池・冷水線であった路線を一部変更し、また、終起点も変更して【4】城山・玉里線とし、南国交通との相互乗り入れを始めた。南国交通の路線上にはない『紫原3丁目』方面は【3】玉里団地線に編入する形で、【3】玉里・西紫原線となった。【35】中央駅西口・玉江循環線は鹿児島県立明桜館高等学校統合による鹿児島県立鹿児島西高等学校廃校により廃止されたが、停留所名はそのまま『西高校前』となっていたが、数年後に『旧西高校』と改名した。2013年4月1日付けで、【15-2】東紫原線(中央駅経由)及び【18】大学病院線の一部走行区間が変更になり、【6】吉野線の停留所の一部が変更になった。また2015年9月にバス施設移転に伴い【3】坂元、玉里団地紫原線やその他何路線かの走行区間を延長するなどの変更を行った。路線バスカゴシマシティビュー サクラジマアイランドビュー 定期観光バス 1985年10月1日、市電上町線・伊敷線の廃止に伴う市バス路線の大幅な経路変更とダイヤ改正が実施された。以降、市営バスでは旅客の流動状況に応じてダイヤ改正時に経路改定を行い現在に至る。以下は交通局発行の路線図(不定期)を基に路線・系統の変遷を記している。なお、路線図にはダイヤ改正日の記載はなく、“この路線図は平成…年…月…日現在のものです”とおそらく発行日を記載しているため、路線一覧の日付もこの日付とする。国産4メーカーの車両が在籍している。かつては西日本車体工業の採用が多かったが、近年は純正車体が中心である。一般路線車は1989年以前は旧標準塗装(肌色と灰色のツートンカラーに白帯、一部茶色)、1990年以降は新標準塗装(空色の濃淡、白色、クリーム色の4色)。一部旧標準塗装から新標準塗装に塗り替えた車両もある。ノンステップバスおよび小型バスは山吹色に青色の斜め帯の塗装。桜島町営バスの引き継ぎ車は引き継ぎ前からの白色と紺色のツートンカラーのままである。1980年代後半に導入されたスケルトン車体の車両のうち、大型車はメーカーにかかわらず前面窓が1枚窓でワイパーがオーバーラップワイパーとなっている独自仕様であったが、ノンステップバスは前面2枚窓でワイパーも標準的なものとなっている。カゴシマシティビューは中型バスをベースにした特殊構造の専用車を使用する。城山・磯コース用の車両は路面電車風のデザインで、ウォーターフロントコース用の車両は海とイルカをイメージしたデザインである。サクラジマアイランドビューには専用の小型車(日野・ポンチョ)が使用される。貸切車は鹿児島市交通局の自局発注車がベージュ色地にオレンジ・茶色・黒の三色の帯、桜島町営バスの引き継ぎ車が引き継ぎ前からの白地に青の桜島の模様を入れた塗装である。貸切バスのほか、定期観光バスにも使用される。鹿児島市内と桜島営業所管内で異なった体系をとっている。鹿児島市内では初乗りが190円で、以後1区間ごとに30円ずつ加算する区間制運賃である。ただし、一部区間では190円ないし140円(17番線のみ)の均一運賃、または初乗り140円、基準賃率は19円90銭の対キロ区間制運賃である。なお、19円90銭という賃率は日本一安い賃率である。一方、桜島営業所管内では、初乗り120円、基準賃率23円20銭の対キロ区間制運賃である。カゴシマシティビューは1回の乗車につき190円均一、定期観光バスは2,200円となっている。2002年から交通局施設を一般に開放する「市電・市バスゆ〜ゆ〜フェスタ」を開催している。ただし、2005年のみ行われなかった。ペインティングバスの製作やトロッコ車の体験乗車、鉄道模型の展示会なども行われる。
出典:wikipedia
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