『ひとりでできるもん!』は、1991年4月1日から2006年3月31日までNHK教育テレビで放送された幼児から小学校中学年向けの料理をメインとした教育番組である。1990年11月4日にパイロット版を放送したあと、1991年4月1日からシリーズ化し、ドラマ仕立ての内容で約2年おきに主人公を変えながら放映していた。当初は小学生の視聴者向けに、実際に小学生が料理をすることで簡単な料理を教える番組だったが、その後、1998年度から2001年度の2シリーズは基本的な家事全般を教える番組になり、また料理専門番組に戻った。テレビ番組で小さな子供に包丁を使わせること自体がタブーであったこの時代にあって、小学生向けの料理番組という意表を突いた新しいジャンルを切り開いた番組である。単に調理方法を指導するだけではなく、ミュージカル仕立てで料理方法を紹介したり、当時としてはまだ珍しいCGを使ったRPG風のゲームコーナーで料理や食品に対する簡単なクイズを出してみたりなど、子供の興味を引くような工夫が随所にあったのが、注目度を向上させた理由である。なお、音楽は全シリーズにおいて殆ど池毅が制作しており、最終的に800曲以上を番組に提供した。2009年5月6日には『ETV50 もう一度みたい教育テレビ こどもスペシャル』で、1991年4月1日(初回)放送分が字幕放送を実施の上で再放送された。ゆうひが丘小学校2年生の水沢舞ちゃん(演:平田実音)が、親に買ってもらった携帯ゲーム機で公園で遊んでいた。するとゲームの中に「おじゃま、やじゃま(CG映像)」というキャラクターが現れ、「まいちゃん、もう降参なり〜」と話しかけられ、驚く舞ちゃん。舞ちゃんが自宅に帰ると、お母さんは編集の仕事で不在。おじゃまとやじゃまが「お腹空いた〜」と言うので、舞ちゃんがお料理を作ってあげることに。しかし、料理中の舞ちゃんをあの手この手で困らせるおじゃま、やじゃま。そこに料理のことなら何でも知っているクッキング(アニメ絵)が現れ、舞ちゃんに料理の仕方を教えてあげることになる。番組中では、おじゃま、やじゃまが食材をゲームの世界に持って行ってしまうので、クッキングから教えてもらった魔法の呪文「アイ マイ ミー マイ」を唱えゲーム内に入り、食材を取り返しに行く。ゲームはファミコンタッチで、アクションとクイズを合わせた内容となっている。このシリーズは好評をうけ唯一、3年間放送された。当初は舞ちゃん単独での出演だったが、1992年4月からは弟の文(通称「文ちゃん」)が登場。番組タイトルも『新・ひとりでできるもん!』(しん・ - )となりリニューアルするも、翌年にはまた『ひとりで-』にタイトルが戻った。視聴率が10%を超えるなど教育テレビとしては異例なまでの人気を集め、その後のシリーズ化に繋がった。このシリーズは各メディアでも取り上げられ、テキストやビデオ、CDが多く発売され、3年間務めた。『ひとりでできるもん!』のテキストはその後月刊化された。番組は月 - 木曜日放送分までが通常回で、金曜日放送分が前半に「舞ちゃん通信」、後半に「今週のおさらい」という編成であった。放送枠が土曜日まで拡大された1993年度は金曜日放送分が全編「今週のおさらい」となり、土曜日放送分は前半に「舞ちゃん通信」、後半は「舞・ヒットソング」となった。1993年12月25日には、同じ教育テレビで放送されている『天才てれびくん』とのコラボレーションが実現し、東京ディズニーランド開業10周年を記念して、特別番組『ミッキー&舞ちゃんの夢と魔法のクリスマス』が放送された(天才てれびくんの出演者は、須山彩、清野努、小林一裕)。また、同年に行われた第44回NHK紅白歌合戦の企画『1993ステージショー』にも、須山彩、山口美沙と共にゲスト出演した。最終回では、お父さんの転勤で舞ちゃん一家がアメリカに引っ越すこととなり、クッキング以外のサブキャラクターも舞ちゃんと一緒にアメリカへ行くというシーンで終了した。クッキング以外のレギュラーとサブキャラクターが一新。2回続けて男の子&女の子のコンビ主演となり、どちらも2年間続いた。このシリーズから2年間同じOP曲が使用されるようになった。主人公はまた一人に戻り、2代目まいちゃんを秋田きよ美が務め、その際料理を教える舞お姉ちゃん役には高校生になった初代舞ちゃんの平田実音がレギュラーで登場した。この年から基本的な家事全般を教える番組になった。番組は海外(英語圏の国)で生まれ育ったまいちゃんが一人で日本で生活することになり(経緯は不明)、料理以外の家事等を亀のようなキャラクター、コロン(CG映像)に教えてもらう形式になった。料理コーナーはまいちゃんが身に付けている特殊なペンダントを光らせ、それを通じてキッチンを模した異空間(CG映像)へ呼び出し、初代舞ちゃんと共演した。この時、初代舞ちゃんは2代目まいちゃんを「チーまいちゃん」と呼んでいた。2年目の夏ロケは沖縄・竹富島で行われた。最終回では、まいちゃんの自立によりコロンが自らの役目を終えて、まいちゃんの家から出ていくシーンが映された。小学一年生の今田まい(3代目まいちゃん:伊倉愛美、以下、まいちゃん)が自宅に帰ると、お母さんはお仕事で不在中。まいちゃんが「また仕事かあ。一人でつまんないなあ」と冷蔵庫のホワイトボートに描かれていたプリンの絵に目、鼻、口、手などを描き足して(落書きして)いると、その落書きが表に飛び出してきた。その落書きは自分を「由緒正しい落書き“エノーラ ケンノビッチⅢせい(世)”」と言うが、まいちゃんは「じゃあ、“エノケン”ね」と簡略化してしまう。エノケンは「まいちゃん、一緒に遊ぼうよ」とタンタタタウンにまいちゃんを誘う。まいちゃんのタンタタタウンに行く時のかけ声は「タンタタタウンへチックタック」で、やるキッチンに行く時は「やる気まんまんやるキッチン!」と音楽に乗せて踊りながら叫ぶ。番組は、基本的に月曜日から金曜日までの5回の放送で同じ主題を扱う。また、2週連続で同じ内容が放送される。主に番組の流れは日常→エノケン登場→まいちゃんがタンタタタウンに向かい料理以外のことに挑戦。ほんきーハウスが腹が減るので、まいちゃんが“やるキッチン”に向かい料理を作る。なお、やるキッチンに向かうと自動的に衣装が変わる。やるキッチンにはカマドーラという見習いシェフがいて、毎回シェフを呼び、シェフとともにまいちゃんに料理の仕方を教える。シェフは、ラン・ハンジュク(笹本玲奈)、サンデー・パッフェー(安藤聖)、マダム・すととん(酒井ゆきえ)、フランソワーズ・あらドーモ(犬山イヌコ)、サラディーナ(池澤春菜)の5人が週替わりで出演する。また、「りょうりかいじん べんとうべん(IKKAN)」といった料理の悪役が出演したこともある。1年目の夏のロケはベトナム。チンちゃんという同世代の女の子に出会い生活をともにした。2年目の夏のロケは京都の太秦。時代劇に挑戦した。また、伊倉はまいちゃんとして同じ教育テレビの『みんなの広場だ!わんパーク』に2度出演した。1度目はその番組が開始する前の収録で、第1回(2000年4月8日放送)に多くのNHK教育ゲストとともに出演し「今田まいです。ひとりでできるもん! よろしくね!」とアピールした。ちなみに、その時の聞き役は、その番組の司会者の平田実音(番組では「ミーオ」として出演)であり初代と3代目の共演が見られた。その時、平田はティーノに「(まいちゃんはお料理大好きだけど)ミーオは料理得意なの〜?」と聞かれ、平田は「もちろんよ、私はだって〜 …ゴホン、何でもない(笑)」と誤魔化していた。2度目は1年目9月頃にラン・ハンジュク(笹本玲奈)とともに出演した。最終回、まいちゃんはお母さんの手伝いをいろいろとこなし、最後のセリフは「今田まい、今日もきっとパーでき!」だった。また、伊倉はその後の2004年から同じ教育テレビの『天才てれびくんMAX』でてれび戦士として2006年度まで3年間出演し、1年目には『ひとりでできるもん!』のネタが多く使われ、ドラマでは「パーでき」ポーズの披露もした。同番組で共演している一つ年上の篠原愛実は「私はまいちゃんのファンだった」と明かした。また、2007年2月15日の生放送では「君にたべさせ隊」隊長の細川藍とトマトを使った料理で対戦。その時に懐かしの「やるキッチン」の映像が流れた。2001年度においては朝の放送がなくなっていた。2002年度から番組タイトルが『ひとりでできるもん! どきドキキッチン』となった。初めて番組ロゴを一新した。また、それまでのシリーズでは年ごとにオープニング映像がリニューアルしていたが、このシリーズから2年間同じオープニング映像が使用された(次のシリーズも同様)。その代わり、このシリーズで加わったエンディング映像では年ごとにリニューアルしていた。再び男の子&女の子の兄妹コンビ主演になる。番組は放送開始当初のほぼ料理のみの内容のスタイルに戻した、各地の幼稚園を回って行われるクッキングクイズコーナーや主人公がロケに出て料理に関する様々な事に挑戦するコーナー(2003年度のみ)が放送された。ちなみに、家事を教えるコーナーは本編とは独立したミニコーナーとして継続し、2002年度のみ放送された。その年をもって家事のコーナーは消滅し、2003年度からはほぼ料理100%の番組となった。このシリーズより耳が不自由な人向けの字幕放送を開始。兄妹の春野ゆう太(鈴木湧太)、春野ゆうか(小代優華)は公園で遊んだ最中に謎の商人に出会う。その商人は小さなキッチンセットを売っていたが、近くにいた犬にセットにいたカバの人形をうっかり奪われてしまう。2人は犬を捕まえ、カバの人形を取り返してくれたお礼にキッチンセットを無料でもらった。2人は家に帰りキッチンセットで遊ぼうとしたが、そのセットの中に謎の呪文と挿絵が書かれた紙切れを見つける。その紙に書かれた呪文を読んだ途端に2人は小さくなりキッチンセットの中に入ってしまう。2人はキッチンセットの世界にいたクック店長とナナに「ここのレストランを手伝ってほしい」と頼まれ、料理に挑戦することになった。レストランの客は多数存在し、その多くが専用ソングと共に登場する。1年目の夏ロケはイタリア・ピエモンテ州、2年目の夏ロケは北海道で行われた。これまで毎月発売されてきた番組テキストはこのシリーズをもってなくなることになり、次シリーズでは大幅な改変が行われる。2004年度から番組タイトルが『ひとりでできるもん! どこでもクッキング』となった。大幅に内容も変更。『からだであそぼ』のスタートに伴い放送時間を15分から10分に縮小した。このシリーズではそれまでいたようなレギュラー子役は登場しないスタイルとなり、大人レギュラー調理師の「アジー・クマ(森野熊八)」と「エダモン(枝元なほみ)」の二人が交代で全国各地を回り、その町でオーディションによって選ばれた子供たちと料理をする、という内容でオープニングにはCGも使われている。奇抜なデザインの着ぐるみ「みぃる」が登場し、タメ口を駆使しながら番組のマスコット存在となった。なお、この「みぃる」は声優の神崎ちろ本人が着ぐるみに入って出演していた。日本テレビ系列で放送されていた『モグモグGOMBO』と同じような形式で一般視聴者の子供に料理指導をする構成は、地域の名所・名物や郷土料理の紹介、実際に調理師と料理を作ることで調理体験から食育に繋がった。また、このシリーズのエンディングテーマ「SAYいっぱいを、ありがとう」(歌:Paix2)は、『NHK歌謡コンサート』でも歌われたことがあった。『どきドキキッチン』と同じく2年間放送されたが、視聴率の回復には向かわず、2006年3月をもって『ひとりでできるもん!』シリーズは15年の歴史に幕を下ろした。最初の3年を除き、2年交代となっている。(☆=CGキャラ、★=着ぐるみキャラ)OP = オープニング主題歌、ED = エンディング主題歌ちなみに「どきドキキッチン」のOPは、主題歌の歌詞を忠実に再現したものだった。2006年4月からは後継番組として『味楽る!ミミカ』が始まる。この番組は『ひとりでできるもん!』とほぼ同じスタッフによる子供向け食育番組であったものの、ほとんどが止め絵アニメで、大きく内容が異なった。番組は3年間放送され、1年目は子役がスタジオで料理する形式だったが、2・3年目は料理の作り方の紹介だけになり、視聴者によるクッキングのコーナーが追加された。2009年3月からは『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』が開始。この番組では主要スタッフが『味楽る!ミミカ』からほぼ入れ替わったが、内容はアニメパートと実写パートをつなぎ合わせた番組で、子役がスタジオで料理をする形式が復活し、かつての『ひとりでできるもん!』に近い形になった、この作品の主役は小5→中2であるが、『幼稚園』に掲載されたり、2011年度からは幼稚園児の子役をレギュラーに加えるなど年齢対象はほとんど変わっていなかった。2013年4月からは『すすめ!キッチン戦隊クックルン』がスタートした。
出典:wikipedia
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