『ウルトラ兄弟物語』(ウルトラきょうだいものがたり)は、公式設定とはいささか外れる形となるが、ウルトラ兄弟がまだウルトラ兄弟と呼ばれていなかった頃の話やウルトラ族同士の戦いを描く、独自のシリーズ。『コロコロコミック』および同増刊号に不定期連載されたため、各ストーリーごとに設定や時系列の齟齬が多少存在する。基本的には内山まもるの『ザ・ウルトラマン』の設定を受け継いでおり、ウルトラセブンが宇宙最強とされている、ウルトラ族に対抗する宇宙人がいる、など共通点が多い。『コロコロコミック』特別増刊2号(1978年)に掲載。まだ、宇宙警備隊が結成されていなかった頃のM78星雲では暗黒勢力と呼ばれる戦乱を好む種族により各星は無法状態にあった。ウルトラの国も例外ではなく、暗黒勢力の襲撃により危機に瀕していた。ウルトラの国総司令官のウルトラの父はゾフィーに、ウルトラの国最強の4人の戦士、ウルトラマン、ウルトラセブン、新ウルトラマン(現:ジャック)、ウルトラマンAを呼び戻すように伝える。しかし、ようやく見つけた新マンは戦いの途中のミスで子どもを死なせたことを悔いて酒びたりになっており、セブンは自分の修行をしたいと、帰国を拒否する。ウルトラの国の運命は……。『コロコロコミック』特別増刊3号(1978年)に掲載。当時のタイトルは「ウルトラ兄弟対大怪獣」。ウルトラ暦28853年、ウルトラの星では宇宙警備隊大隊長の選考が行なわれていた。大隊長にはウルトラの父の兄であるウルトラマンジャックが推挙されるが、ウルトラマンキングにより反対されウルトラの父が指名される。その結果に不満をもったジャックとジャック一派は独自に新宇宙警備隊を組織し、悪星人狩りを始める。怪獣軍団とすら手を組み人質もろとも星を消し去るやり方に、宇宙警備隊も傍観できず、ついに宇宙警備隊と新宇宙警備隊による、同族同士の戦いが始まった。『コロコロコミック』1979年1月号から10月号に連載。当時のタイトルは「新・ウルトラ兄弟物語」。銀河を混乱に陥れていた極悪宇宙人勢力のリーダー格であったスペースサタンキングおよびサタン軍団が全宇宙平和会議を開催し、宇宙警備隊に停戦を申し入れてきた。ウルトラの父とタロウ、そしてウルトラマンキングはウルトラ戦闘艇、バトルシップに乗り全宇宙平和会議に出席する。ゾフィーはそれを罠であるとして出席を取りやめるよう求めたが、父は聞き入れず出席してしまう。しかして、会議はやはり罠で、戦艦で来るように指定されていたにもかかわらず、戦艦で来たことを理由にスペースサタンキングは全宇宙の星人たちを誘導し、ウルトラ族を危険で邪悪な種族として排除することを提案する。その頃ウルトラの国ではプラズマスパークの軌道修正ポイント改良工事が行なわれていた。この工事はウルトラの国の軌道を保つ重要な工事であり多数の人員とウルトラ兄弟が担当に割かれていた。サタン軍によって占拠された議場からなんとか脱出したタロウにより父とキングの危機が告げられたが、ゾフィーは工事の完成のために反撃を延期するように判断した。ゾフィーの決定により全面反撃に出られないウルトラ族は全宇宙連合軍の攻撃を受け疲弊し、ついにプラズマスパークの完成を待たずして、女性、子どもなどの避難事業を開始、ウルトラ族は宇宙に散り散りになる。どうにか工事は終了するが、それは連合軍の総攻撃直前だった。最後のプラズマスパークの照射を目くらましに、全ウルトラ戦士に脱出を指示するゾフィーだったが、スイッチを入れるのは自分だと、セブンが名乗り出てゾフィー以下、多数のウルトラ戦士は再会を期して脱出することになる。スペースサタンキングはウルトラの国陥落以降も追撃の手をゆるめず、全宇宙に星人番号制を導入する、サタン軍による犯罪をウルトラ族の仕業に見せかける、などじわじわと包囲網をせばめてウルトラ戦士の根絶やしを画策していた。そんななか、ついにウルトラの母までが連合軍に捕らえられてしまう。ゾフィー以下ウルトラ兄弟は母奪還のために連合軍に捨て身の攻撃をしかける。圧倒的不利な状況の中、母を人質に取られ絶体絶命に陥るがそこを救ったのはウルトラの国最終決戦で連合軍内に潜伏していたセブンだった。ようやくスペースサタンキングに一矢報いたウルトラ兄弟はサタン軍に対し反撃を開始する。本拠地である人工天体サタン星に乗り込むものの、そこはもぬけのからで、兄弟を閉じ込めたままサタン星は地球に向けて移動を開始する。兄弟はウルトラサインで地球人に危機を伝え、サタン星を外部と内部からの同時攻撃でどうにか破壊する。しかしエネルギーを使い切ったウルトラ兄弟は再び散り散りなり人間の姿で地球にたどり着く。体力を蓄えて反撃の機会をうかがおうとした矢先、今度はサタン軍、そしてバルタン星人がウルトラ戦士の死体を求めて地球を攻撃する。戦闘に巻き込まれ罪もない地球人が死んでいくのに耐えられず、母はその姿を現し、ゾフィー、マン、セブンも次々に変身するが、スペシウム光線も出ないほど消耗しており、全滅は時間の問題であった。そこにレオとアストラが飛来、バルタン軍、サタン軍を蹴散らし、ゾフィーらを救う。逃げるバルタン軍に一安心する地球人だったが、そこに新マン、エース、タロウが現れ、レオたちを攻撃、全員を連れ去ってしまう。実は新マン、エース、タロウはすでにバルタン軍の手におち、改造を施されキング・バルタンの精神支配下にあった。キング・バルタンはうらみ重なるウルトラ戦士を全員自分の手下にするべく改造処置を始めるが、死体を回収しないと処刑されてしまうサタン軍はそれに抵抗、その混乱の中レオ・アストラがまっさきに意識を取り戻し移動要塞から兄弟を連れて脱出する。しかし改造された3人により追跡され兄弟同士の戦いが始まった。果たして彼らの運命は……。『コロコロコミック』1980年2月号から4月号に連載。宇宙警備隊が結成され、宇宙は平和に保たれていた。そんなある日一隻の宇宙船がウルトラの国に墜落、その後プラズマ・スパークが次々と停止するという異常事態が発生する。ウルトラの父以下ウルトラ一千人軍団はネオバトルシップに乗り込み、唯一残されたフライトレコーダーの記録を頼りに異常現象の探索に出発する。そして長い旅路の末、宇宙正義軍を名乗る一団と接触する。当初友好的だった宇宙正義軍は突如態度を豹変させネオバトルシップに攻撃を開始する。からくも宇宙正義軍を倒したウルトラ戦士だったが、宇宙正義軍のしかけたプラズマエネルギーを吸収する装置に愕然とする。それはウルトラの国特有の技術であった。敵はウルトラ族かと動揺するウルトラ戦士の前にネオバトルシップそっくりの大戦艦が現れる。実は彼らはW87星というかつてM78星と双子星であった種族であり、ウルトラ族とそっくりに進化した種族であった。唯一違っていたのは、ウルトラ族が正義を愛するように彼らは戦乱を愛する好戦的な種族になったということだった。まったく同じ能力を持ち、そっくりの姿を有する彼らは過去のウルトラ族によって星ごと追放されていたのだ。遠い過去からの遺恨を抱いた兄弟種族の戦いが始まった。『コロコロコミック』1979年春の特別増刊号掲載。若きウルトラセブンはまだレッドマンと呼ばれ、格闘では無類の強さを誇るものの精神力の強さを必要とするアイスラッガーだけは習得できずにいた。しかし強さを己の価値と過信するレッドマンは力をただもとめようとする。そんなレッドマンを諌めようとセブン族の長老、大セブン(ビッグセブン)は、ダーク族の襲来に際し、S地区を守るように指示する。S地区は非戦闘員の避難所だった。強さを求めるレッドマンはS地区の守りを放棄し前線に飛び出す。レッドマンの活躍でダーク族は退却するものの、S地区が襲撃を受け多くの非戦闘員に死傷者がでてしまう。大セブンはレッドマンを追放するしかなかった。宇宙を放浪し強さの意味を求めるレッドマンだったが、ある日セブン系地区が再びダーク族に襲われているとの知らせを届けにきたレッド族(セブン族)の若者に請われ、故郷に戻る。その戦いの中でダーク族の頭目をアイスラッガーで倒したレッドマンの頭部に、初めてアイスラッガーが戻る。彼は彷徨の中で確かに成長していたのだ。それを見届けた大セブンはレッドマンにセブンの称号を与え、レッドマンはウルトラセブンとなった。『コロコロコミック』1979年11月号掲載。当時のタイトルは「秘録ウルトラセブンとタロウ」。まだ宇宙警備隊が結成されていなかった頃の宇宙では、ウルトラ戦士はウルトラ保安官として地域の治安維持に努めていた。ウルトラの父、母も息子タロウをつれてその務めを果たしていたが幼いタロウは増長し、自分の力を誇示するようになっていた。セブンに対しても腕比べを挑む血気盛んなタロウは、スペースバンディッツとの抗争にひとり抜け駆けをして捕らえられてしまう。人質にされたタロウを単身救いに行くセブン。スペースバンディッツの頭目はタロウに剣を突きつけセブンに降伏をせまるが、それを無視したセブンのアイスラッガーが頭目を切り裂いた。タロウに戦いの意味、強さの意味をさとし、セブンは去っていった。『コロコロコミック』1980年5月号から10月号、および、小学四年生1980年5月号から1981年1月号に連載。ウルトラマン80を主人公にした数話のシリーズ。TV版に準じたものとオリジナルシリーズが存在する。『コロコロコミック』1979年12月号から1980年1月号に連載の「ゾフィーの伝説」、および、1980年11月号から1981年3月号に連載「ゾフィーの戦い」。
出典:wikipedia
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