『HUNTER×HUNTER』(ハンター×ハンター)は、冨樫義博による日本の少年漫画作品。通称『H×H』。主人公の少年ゴン=フリークスがまだ見ぬ父親ジンと会うため、父の職業であったハンター(詳細は下記)となり、仲間達との絆を深める様を描いた冒険活劇。収集癖のある冨樫が、収集の面白さを題材として「ハンター」を題名に含んだ作品を構想。どうせならば様々なハンターを描きたいと構想を広げたところで、ダウンタウンが「何で2回言うねん」とテレビ番組で発言していたことから着想を得て『HUNTER×HUNTER』と2回重ねたタイトルとした。『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において1998年(平成10年)14号から連載を開始し、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』・『ONE PIECE』に続く3番目の長期連載となっている。単行本はジャンプ・コミックス(JC)より33巻まで発刊。累計発行部数は6800万部を超える。2004年には公式ガイドブックとして同じくJCより『HUNTER×HUNTER ハンター協会公式発行 ハンターズ・ガイド』を発売。本作は少年漫画の中ではグロテスクな描写が非常に多く、残酷で容赦のない展開が描かれている。作者曰く「主人公を殺すつもりで描いている」とのこと。特にキメラアント編ではこれまで以上に過激な描写が描かれた。本作は長期連載作品ではあるが、休載している期間が非常に長く(多く)、1999年以降は毎年10回以上休載している。連載が再開されるときはニュースにさえなるほどである(後述)。また再開されても本誌掲載時にはネームに近いラフ画で、背景もほぼ描かれていない状態で掲載されることが頻繁に発生した。前々作の『幽☆遊☆白書』終盤からその傾向は見られていたが、本作でそれがさらに顕著化している。最長の休載は2012年16号から2014年26号までの2年2ヶ月(ただしクラピカ追憶編の読み切りが2012年12月3日に発売された週刊少年ジャンプ1号と12月10日発売の2号に掲載されている)。単行本の刊行では33巻は前巻から3年5か月の開きがある。2014年37、38号合併号の掲載を最後に、「腰痛」を理由に休載に入っていた。この休載は当初、2週間の予定であったが、回復の遅れが長期に及び未定になっていた。2016年3月、ジャンプの特設webサイトにて連載再開が告知され、4月18日発売の2016年20号より再開されるも、同年7月4日発売の31号でまたしても休載に突入した。再開は未定。くじら島に住む少年ゴン=フリークスは、幼少期に森で巨獣に襲われている所をハンターの青年・カイトに助けられた。ゴンはこの時、死んだと思われていた父親・ジンが生きており、優秀なハンターとして活躍していることを知る。ハンターという職業に憧れを抱くようになったゴンは、ハンター試験の受験を希望。ジンを快く思っていない里親・ミトの出した条件をクリアし、ハンター試験会場へと向かうべく故郷を旅立った。ゴンは道中、同じくハンターを志すクラピカ、レオリオと行動を共にし、試験開始直後に出会った同い年の少年キルアとも親しくなる。この4人はしだいに信頼関係を築き、協力しながら試験合格を目指す。最終的にゴン、クラピカ、レオリオの3人は試験に合格するが、キルアはとある事情から自ら不合格となる。また、ゴンは試験の最中に出会った殺人狂の奇術師・ヒソカとの因縁を残すこととなった。暗殺を家業とするゾルディック家の一員として、生まれた時から暗殺者として育てられ、今まで一人も友達がいなかったキルアは、ハンター試験中に出会ったゴンと友達になりたいと願うようになっていた。しかし、キルアを連れ戻そうとするゾルディック家の長男・イルミはその思いと願いを根本から否定し、ある無理難題を突きつける。キルアはそれに従わざるを得なくなり、自ら合格を辞退する形で、ククルーマウンテンのゾルディック邸へと戻った。ハンターとなったゴン、クラピカ、レオリオはキルアを連れ戻すためにククルーマウンテンに向かう。ゾルディック家の敷地に入るための試しの門(黄泉への扉)から屋敷までの幾つかの難関を辛うじて突破した3人は、遂にキルアと再会する。ヨークシンシティでの再会を約束し、クラピカ、レオリオと別れたゴンとキルアは修行と小遣い稼ぎを兼ねて格闘施設・天空闘技場に挑戦。そこで少年闘士・ズシと彼の師匠・ウイングに出会う。ズシと対戦したキルアは彼の異常なまでの打たれ強さに疑問を持ち、それが兄・イルミの強さと関係があるのではないかと考え、ゴンと共に闘技場の最上階を目指す。2人は順調に勝ち上がり200階に到達するが、再びゴンの前に現れたヒソカにより登録を阻まれる。ゴンの必死の懇願を受け、またこのまま200階クラスの闘士と戦えば命に関わると判断したウイングはついに2人に対し、これまで秘していた念能力の教えを授ける。新たな目標となったヒソカとの再戦に備え、闘士達からの「洗礼」を凌ぎながら念の修行に励むゴン達。一方で、それはハンター試験合格者に対し秘密裏に課された「裏ハンター試験」でもあった。ゴンはキルアと共に故郷くじら島に戻り、束の間の休息を過ごす。ゴンの成長を見てハンターとなった彼に一定の理解を示したミトは、ゴンにジンが残していった箱を託した。そしてゴンとキルアは、ジンを探す手がかりと思われるハンター専用のゲームソフト「グリードアイランド」(G.I)の存在を知る。「G.I」がオークションに出品されることを知り、ゴンとキルアはヨークシンへ向かう。レオリオと再会した2人は、破格の値段が予想されるG.Iを落札するため、様々な方法で資金稼ぎを試みる。一方クラピカは一族特有の「緋の眼」目当てに盗賊集団「幻影旅団」に虐殺されたクルタ族への復讐を遂げ、奪われた眼を回収するため特殊な念能力を身につける。そして、マフィア「ノストラードファミリー」の用心棒となり、オークションに参加するノストラードの娘ネオンを護衛してヨークシンを訪れる。彼女は絶対に当たる占い師であり、人体収集家でもあった。ヒソカは自らの目的達成のためクラピカに情報を流す。時を同じくして幻影旅団の団長・クロロは全旅団員を召集し、オークションの商品収奪を計画する。だが、ネオンの占いにより主催者側は商品の保管場所を変えていた。旅団はその罠に嵌まり、刺客を返り討ちにするもののクラピカの攻撃で団員の一人を失う。クロロは仲間への鎮魂と計画実行、そしてネオンの能力を奪うため自ら会場に潜入する。マフィアを背後で操る「十老頭」は旅団員に高額の懸賞金をかけ、キルアの父シルバと祖父ゼノを旅団抹殺のため雇い入れていた。二人はクロロと壮絶な死闘を繰り広げる。クロロは死亡し会場への襲撃を企てた旅団員も全滅した…という誤報に踊らされたマフィアが警戒を解く中、旅団は誰にも気付かれぬ内に商品を手に入れる。ゴン、キルア、レオリオは懸賞金目当てで旅団員の行方を追うがゴンとキルアが捕まってしまう。隙をついて逃亡したゴンとキルアは旅団が血眼になって探していることをクラピカに伝える。合流したゴンたち4人はクラピカの同僚センリツを仲間に加え、旅団のアジトを探る。一方、クロロはネオンから奪った能力で旅団に迫る不吉な運命を予知していた。そのことで旅団内部に内輪揉めが起きる。ヒソカは自らの予知に手を加え旅団を街に足止めする。だが、ゴンとキルアは仇を目の前にして冷静さを欠いたクラピカを庇い再び旅団に捕まる。残る3人は奇襲をかけ、クロロの捕縛に成功していた。クラピカは旅団に人質交換を要求する。クラピカ達の尽力によって無事解放されたゴンとキルアだったが、旅団にかけられた懸賞金を入手出来なくなった以上、G.Iの落札は最早不可能だった。2人は「G.Iを落札した人物に雇ってもらう」という考えに切り替え、オークションに出品された全てのG.Iを競り落とした大富豪・バッテラが開催したプレイヤー選考会に参加する。無事合格したゴンとキルアはプレイ資格を獲得し、G.I世界へ突入する。そこはカードを巡り駆け引きやバトルがくり返される過酷な世界だった。初心者丸出しの二人は魔法カードの罠にかかり、折角入手したカードも巻き上げられるなど散々な目に遭う。また、2人は知らぬうちにプロハンターのビスケット(ビスケ)に目をつけられていた。ビスケは個人的な興味から2人の仲をかき乱そうと企んでいたが、優れた素質を持ちながらそれを生かせていない2人を歯がゆく思い、無理やり2人を弟子にする。ビスケの過酷な訓練で以前とは比べ物にならない力を身に着けた2人。キルアは一時ゲームを離れハンター試験を圧倒的な実力でクリアし、晴れてライセンスを取得する。一方、旅団員たちもまたG.Iに潜入していた。彼らはゲーム内でクロロに掛けられたクラピカの念を取り除く「除念師」を探していた。キルアはG.I参加者の中にクロロの名を発見する。その正体は彼の名を騙って参加したヒソカだった。本格的に攻略を進めることになったゴンたちはG.Iがハンターの念能力訓練を目的として、ジンと仲間のハンターたちが作ったものだと知る。ゴンは様々な協力者を得ながら、ゲームマスターのレイザー、大量殺人鬼「爆弾魔」(ボマー)と戦いG.Iクリアへと突き進んでいく。見事にG.Iをクリアしたゴンとキルアはビスケと別れ、クリア賞品として得たゲーム内の呪文カードを使用してジンに会おうとするも、それを読んでいたジンの策によってジンの弟子・カイトのもとへ飛ばされてしまう。カイト達の仕事に協力する中で、2人は「キメラ=アント」という生物の存在を知る。その頃、異常成長を遂げた「キメラ=アントの女王」は兵隊蟻を使って人間を襲い、着実に勢力を拡大していた。カイト一行はキメラ=アントが爆発的な繁殖を始めた閉鎖国家「NGL」に向かう。女王が捕食した様々な生物たちの特性を得たキメラ=アントたちは巣を作り、食糧として「人間狩り」を行っていた。カイト、ゴン、キルアは蟻たちを順調に駆逐していく。だが、ゴンたちの使う「念能力」の存在を知った蟻たちは自らも念能力に目覚め始める。女王はいずれ生まれる王のため3人の親衛隊を産む。その一人ネフェルピトー(ピトー)と遭遇したゴン達はその実力に圧倒され、カイトは一瞬で片腕を切り落とされる。ゴンとキルアはカイトを見捨てる形での脱出を余儀なくされる。NGLに入国したハンターたちが次々に消息を絶ち、事態の深刻さを悟ったハンター協会のネテロ会長はノヴ、モラウを連れ自ら参戦。カイトの生存を信じて救出を焦るゴンとキルアは二人の弟子ナックル、シュートとの勝負に勝つことが出来たら同行を許されることに。だが、ナックルの実力は圧倒的だった。そんな二人の前に、ノヴを熱烈に慕うパームとGIで別れたビスケが現れる。ビスケのもとで過酷な修行をこなし実力をつける二人だが、修行を通じて「実力上位の相手から逃げる」よう操作されたキルアの秘密が明らかになる。キルアは「このままではいずれゴンを見殺しにすることになる」とビスケから忠告される。結局二人はナックルたちに勝てず、ゴンはナックルの念能力で念能力を一時的に喪失する。キルアは無防備になったゴンの護衛を終えたら姿を消すことを心に決めていた。ネテロたちの奮戦空しく、遂にキメラ=アントの王が誕生する。王は誕生するなり自らの母親である女王を不要な存在として瀕死の重傷を負わせ、ピトーら三人の直属護衛隊と一部の兵隊蟻を引き連れ、「良質な食糧」(=念能力保持者)を求めて独裁国家東ゴルトー共和国を乗っ取る。女王を慕うコルトら一部の幹部は女王延命のためネテロに庇護を求めて降伏する。ゴンは囚われの身となっていたカイトとの再会を果たすが、それはもはやカイトの形をした人形に過ぎなかった。ゴンの心に憤りとピトーへの憎しみが芽生える。王は東ゴルトー国民の中から「良質な食糧」を選び出す「選別」の作業を開始。それまでの退屈しのぎとして様々な分野に秀でた者たちを集めて勝負し、勝てたら殺すというゲームに興じていた。そんなとき、盤上競技「軍儀」の達人で盲目の少女コムギと出会う。王はコムギとの勝負に勝つことが出来ず、彼女との対局にそれまで感じたことのない興奮を覚える。それはやがて彼の運命を決定づけることになる。同じ頃、幻影旅団の故郷「流星街」は王や他の幹部と袂を分かったザザン率いる蟻たちの侵略を受けていた。団員たちは故郷の危機に腰を上げる。ヒソカの欠番として新たに団員となったキルアの弟カルトはフェイタンとザザンの戦いを目の当たりにして団員たちの実力に衝撃を受ける。「選別の日」に向け、モラウをリーダーとするハンター部隊は東ゴルトーに潜入。先行するパームは変装して王宮内に潜入していた。ネテロは「王の抹殺」のため手段を選ばないことを覚悟し、意外な人物を助っ人として雇い入れる。そうして、キメラ=アントとハンターたちの壮絶な戦いが始った。キメラ=アントとの戦いは王の死をもって終わりを告げた。生き残った蟻たちは人類との共存を模索するため散っていく。だが、戦いの代償は大きくネテロ会長は戦死し、ピトーとの戦いで限界を超えた力を引き出すため自らにかけた「制約」と「誓約」によりゴンは瀕死の状態に陥っていた。ネテロはあらかじめ、ハンター協会の次期会長を「選挙」で決めるようにとの遺言を残していた。投票方法の取り決めのため、会長直属ハンター「十二支ん」のメンバーが集められる。その中にはゴンの父ジン・フリークスも居た。虎視眈々と次期会長の座を狙うパリストン副会長とそれを阻止しようとするチードルたち。ネテロの遺言を聞いたジンはあらかじめ選挙の方法について策を練っていた。会長の椅子を巡る駆け引きが始まり、投票のためハンターたちが一堂に会する。ヒソカは新たな獲物を物色するため投票会場に現れるが、そこでイルミと再会する。選挙はなかなか決着がつかず、ハンターたちと十二支んの質疑応答の席で、息子であるゴンの見舞いにも行かないジンに対し、レオリオは激怒して念能力で一撃喰らわせる。その出来事が風来坊のジンに反感を抱くハンターたちの共感を得てしまい、レオリオ本人の意志をよそに一躍会長候補に祭り上げられる。一方、ゴンにかかった強い呪いは除念師の力など通常の方法では解除できないと確信したキルアはゾルディック家に里帰りする。キルアは事実上存在を抹消され、幽閉されている妹(弟)のアルカの持つ力だけがゴンを救えると考えた。他の兄弟と違い、暗殺者として訓練も受けていないただの子供に過ぎないアルカだが、過去に凶悪な「おねがい」の力で67人もの人間を殺していた。アルカにはナニカと呼ばれる正体不明の存在が憑いており、シルバは我が子でありながら異なる世界から来た「モノ」として扱っていた。父の許しを得てアルカと再会したキルアはアルカを連れてゾルディック家を出る。だが、キルアへの溺愛からアルカを危険視するイルミはヒソカと共にアルカ抹殺を目論む。ゴトーらゾルディック家の執事たちがキルアとアルカを監視と警護する中、イルミとヒソカによる襲撃が始まり、アルカを連れたキルアは決死行を余儀なくされる。キメラ=アントとの戦いの最中にキルアはイルミが埋め込んだ「針」を抜き取ることは出来たが、イルミの呪縛から完全に逃れることが出来たわけではなかった。キルアはアルカを守るため、イルミと対峙することになった。会長選挙は意外な幕切れとなる。ナニカの力で奇跡の復活を遂げたゴンは「赤毛の少女」として再誕したカイトの元に謝罪に向かう。その後、ジンと話す約束をしていたゴンは「世界樹」のてっぺんで待つジンと話すため、世界旅行に行くキルア、アルカと別れる。ようやく念願が叶いジンと会うことが出来たゴンは父からハンターになった経緯や目指すものを聞かされる。カキン帝国のホイコーロ国王が、不可侵条約で禁止されている世界の外側「暗黒大陸」への進出を突如宣言した。しかも探検隊の責任者は、故ネテロ会長の息子を名乗るビヨンド=ネテロであった。外の世界の進出は人類最大のタブーであるため、近代5大陸の代表V5はハンター協会へビヨンドをハントせよと特命を下す。本編の前日譚。親友パイロの不自由な目を治す医者を探すため、外の世界へ行きたいと願うクラピカに、クルタ族の長老から出された条件は3つの試験に合格することだった。怪物・財宝・賞金首・美食・遺跡・幻獣など、稀少な事物を追求することに生涯をかける人々の総称。プロのハンターの資格を得るには、数百万分の一の難関と言われるハンター試験を突破しなければならない。しかし、この試験に合格してもさらに念能力を試す裏試験があり、これも突破しなければ一人前のハンターとはされない。ハンター試験に合格したプロハンターは全員がハンター協会の会員となる。現在の会員数は600名ほど。一口にハンターと言っても、世界の財宝発掘を専門とする財宝ハンターやブラックリストに載っている犯罪者を捕らえることを専門とする賞金首ハンターといったように専門分野の違いによって様々に分かれている。ただし、これはハンターになった後本人がどういう仕事を重点的に行うかによる俗称であり、ハンター資格に種類があるわけではない。この世界においてハンター協会は国家を大きく上回る規模と信頼性を持ち、そこに属するプロハンターはライセンスの持つ絶対的特権もあって莫大な富と名声を得られる。この世界での長者番付上位10名のうち6名がプロハンターであるなど「世界一儲かる」「世界一気高い」仕事であるとされる。ハンター協会により「ハンター十ヶ条」が定められており、プロハンターの選出方法、プロとなったものの行動指針、ハンター協会の会長や参謀の選出方法など協会の運営方法などが規定されている。作中に登場する特殊能力。自らの肉体の精孔(しょうこう)という部分からあふれ出る、オーラとよばれる生命エネルギーを、自在に操る能力のこと。念を使う者を「念能力者」と呼ぶが、一般人の間では念能力の存在自体が知られていないことも多く、霊能力者・超能力者と呼ばれていることも少なくないという。作中では戦闘に使用する能力が代表的だが、必ずしも戦いのための能力に限らず、例えば芸術の分野などで特に優れた能力を持つ者などは念能力に目覚めている場合がある(本人がそれに気づいているかは別)。ハンターは仕事柄、未知の領域に踏み込むことが多く、念が使えないと(念を扱うほどの実力がないと)一人前のハンターとして認めてもらえないばかりか、命を危険に晒しかねない。念の基本となる修行のこと。念を教えてはならない相手に話す場合には、念を心を燃やす意志の強さである「燃」に置きかえ、「点」で精神を集中して目標を定め、「舌」でその目標を口頭または頭の中で言葉にし、「錬」でその意志を高め、「発」で実際の行動に移すと説明される。ただしこの方便は本来の念を用いるために必要な心構えをも表しているため完全な嘘というわけではなく、ゴンは療養中に「燃」の修行を行うことで、本物の念能力の精度を上げることに成功している。応用技は四大行と比べ疲労が激しい。念能力は、オーラの使われ方によって6つの系統に分類される。念能力者は例外なくこれらのいずれかの系統に属した性質を持っており、それがその者の「才能」でありその系統の能力を最も高いレベルまで身に着けることができる。これらは6角形の図で表されるような相関関係を持っており、それぞれ相性の良い系統・悪い系統が存在する。自身が属する系統と相性の良い系統は(天性の系統には及ばないまでも)高いレベルで身に着けることが可能であり扱う際の威力・精度共に高いが、そうでない系統は本来の系統から遠い能力ほど習得できる念のレベルと共に念の扱いが不得手となるために威力や精度が落ちる。ただし特質系は例外であり、属していなければ全く使うことができない。念能力の中には複数の系統の能力を必要とする能力が存在するが、相性の悪い系統を組み合わせた能力は習得が困難で高いレベルまで完成させられないなどのデメリットが存在する。そのため能力を身に着けるならば自身の系統にマッチしたものが良いとされるが、実際に身につける能力がどんなものになるかは本人の性格や嗜好にも強く左右される。心源流では、グラスに水を入れてその上に葉っぱを浮かべ、両手をグラスの脇にかざし「発(練)」を行いグラス内で起きた変化によって念能力者自身の系統を判断する「水見式」(みずみしき)と呼ばれる方法が伝わっている。ヒソカによる各系統別の性格診断では、「強化系=単純・一途」「放出系=短気で大雑把」「変化系=気まぐれ・嘘つき」「操作系=理屈屋」「具現化系=神経質」「特質系=個人主義」と単行本上でまとめられているが、あくまで彼の独断と偏見によるものとされている。念能力を使用する際に、あらかじめ制約(ルール)を決めて、それを遵守すると心に誓う。その制約が厳しいほど、使う技は爆発的な威力を発揮する。厳しい制約はイコール破ったときのリスクの厳しさであり、誓約を破ればその反動で能力やその者の命すら失う危険性がある。顕著な例として、クラピカの「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」という能力がある。また、厳しい制約に加え、自身にリスクが伴う事を覚悟し実行する事が念能力の向上に繋がることがあり、フランクリンの「俺の両手は機関銃(ダブルマシンガン)」のように、指先からオーラの塊(念弾)を連射する能力を、自分の指の先端を切断するという覚悟を持ち実行したことで、さらに飛躍的に威力を上昇させた。ゴンは「(念能力を含む)全てを失ってもいい」と覚悟し、自身の命を圧縮することにより、のちに来るであろう全盛期の肉体まで成長させ、念能力を爆発的に上昇させたなどの例もある。強力な能力ほど発動条件や踏まなければならない手順が複雑になる傾向がある。このパターンの場合は破ったときのリスクが付くことは少ないが、その分条件が格段に厳しい場合が多い。例として、ゲンスルーは条件無しで掴めば何でも爆破できる「一握りの火薬(リトルフラワー)」に対し、「相手に触れて『ボマー』と言う」「対象の前で能力の説明をする」「6000カウント経過するor仲間と指を合わせて『リリース』と言う」の3つのステップに加え、「能力者の体に触れ、『ボマーつかまえた』と言えば解除される」というリスクがある「命の音(カウントダウン)」の威力はおよそ10倍にも跳ね上がる。キメラ=アント編では、使い勝手を悪くすることで能力を強化する制約が多くなる。ナックルの「天上不知唯我独損(ハコワレ)」は「相手の反撃をかわしつつ敢えてオーラを与える」という条件で30日間強制的に相手を絶の状態にするという能力を実現している。能力使用者の個性が色濃く反映される特殊能力。例えば「物を具現化する」という意識が強いとその能力が目覚める。これは自分の系統と異なる場合でも目覚めることがあり、自分の系統と一致すればより強い能力となる。これは気持ちで能力の強弱が決まるため、好戦的である方が強い(=戦闘向きな)能力に目覚めることが多い。取得後も念の強弱は才能という点が上達の速さや個人の限界に大きく関係する。例を挙げればゴンとキルアの念能力の才能はウイングからすると「1000万人に1人の才能」だがゴン達より長く修行したはずのズシは「10万人に1人の才能」らしい。原則、念能力はかけた本人、もしくは解除条件を満たすことでしか解除することは出来ないが、「除念」と呼ばれる能力によりそれを強制的に解除することが可能である。ただし他者の念を代わりに「背負う」事になるため、除念の際は対価となるリスクが伴う(念獣に付き纏われる、体の一部が肥大化する等)。除念が可能なものは「除念師」と呼ばれ、念能力者の中でも極めて稀。なお、既に死んだ者の念は極めて強力になり、これを除念出来る除念師は世界全体でも10人に満たないとされる。『劇場版 HUNTER×HUNTER -The LAST MISSION-』に登場したアニメオリジナル能力。多くの念系統を十二分に発揮できるが、念以上の誓約や制約、そして覚悟が必要とされる。民間航空機が気球や飛行船、海上交通手段が帆船であるなど、一部のオートマライゼーションはやや遅れているが、都市機能や各種自家用車、国民の情報管理が徹底しているなど、電子機器やネットワークなどは高度に発展している世界である。核ミサイル、戦車、戦闘機、対戦車無反動砲なども存在し、携帯電話やタブレットPCなど掲載時期の最新機器も積極的に取り入れられている。人間以外の知的生命体も存在しており、それらは魔獣と呼ばれ、人間との言葉も解している。キメラ=アントたちの生き残りが政府により新種の魔獣として公表された後、大きな混乱が起きなかったように、人間以外の知的生命体の存在もこの世界では知られている上、一部の魔獣は人間と共に生活をしている。作中では日本をモデルとしたジャポンという国家が存在しており、その国出身の(もしくはルーツを持つと思われる)キャラクターも何人か登場している。作中ではジャポンの文化は世界にあまり浸透していないらしく、ハンター試験で課題として出された寿司をまともに知っていたのはジャポン出身のハンゾーだけであった(クラピカは大まかな知識はあったが寿司の具体的な外観は認識しておらず、作ったのは寿司とは言い難いものであった)。この世界で人間が暮らしているのは、ほんの一部のエリアであり、人間が暮らしているエリアの外側に暗黒大陸と呼ばれる広大なエリアが存在している。これまでに大きくわけて3種類のアニメが製作されている。『ジャンプ』作品の小説化を中心とした集英社のJUMP j-BOOKSより、1999年から2001年にかけて3冊の小説が発行されている。いずれも著者は岸間信明。また劇場アニメ2作のノベライズ版がJUMP j-BOOKSより1作につき1冊、計2冊発行されている。いずれも著者は田中創。ワンダースワン (WS) 専用ソフトはバンダイ、ゲームボーイカラー (GBC)・PlayStation (PS)・PlayStation 2 (PS2)・ゲームボーイアドバンス (GBA) 専用ソフトはコナミ(後のコナミデジタルエンタテインメント)、PlayStation Portable (PSP) 専用ソフトはバンダイナムコゲームス(後のバンダイナムコエンターテインメント)から発売、ならびにAndroid端末/iOS端末専用のゲームアプリケーションソフトウェアを配布。Mobage・GREE・dゲーム・Yahoo! MobageはForGroove・日本テレビ・クルーズが配信。『ジャンプ』作品のコラボレーションによるトレーディングカードゲームであるミラクルバトルカードダスに本作も使われている。モバイル端末ではウェブアプリやネイティブアプリのゲーム、きせかえテーマやウィジェット、またLineスタンプといったアプリが配信されている。この他、スマートフォン(ただしauスマートパスとAndroid端末)用の2013年1月11日より配信開始された多機能アプリが存在する。劇場版1作目『劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影』公開に合わせたもので、診断やアラームといった機能がどのキャリアでも利用できる他、作中のキーワードとなる「制約と誓約」に関する機能が、覗き見防止フィルターの機能がそれぞれ利用できる。劇場版2作目『劇場版 HUNTER×HUNTER-The LAST MISSION―』公開に合わせデザインが差し替えられた。いずれも集英社からの発行。公表されている一部担当編集者のみ。以下の出典は『集英社BOOK NAVI』(集英社)内のページ。書誌情報の発売日の出典としている。
出典:wikipedia
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