ヒューレット・パッカード (Hewlett-Packard Company) は、かつて存在した、主にコンピュータやプリンターなどコンピュータ関連製品の開発・製造・販売・サポートを行うアメリカ合衆国の企業である。2015年11月1日をもって、二つの独立した公開会社であるHP Inc.及びヒューレット・パッカード・エンタープライズに分割された。HP(エイチピー)の略称で呼ばれることが多い。本項でもHPと記す部分がある。スローガンは「invent」。本体の会社分割を受けて、従来の日本法人の日本ヒューレット・パッカード株式会社はヒューレット・パッカード・エンタープライズの日本法人となり、HP Inc.の日本法人として日本HPが分離・設立された。1939年に、ウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードによりアメリカ合衆国カリフォルニア州パロアルトで創業された。2015年に会社分割された時まで、同地域内に本社を置いていた(後継会社も同地域内に本社を置いている)。当初は計測器メーカーとして創業したが、計測器部門は1999年にアジレント・テクノロジーへ分割され別会社となった。社員の多様性を尊重した社風"HP WAY"でもよく知られる。2002年にコンピューター大手コンパックコンピュータ (COMPAQ) を買収し、大規模合併で話題を呼んだ。この合併後、PC事業についてはデルに次ぐ2番手の地位に甘んじていたが、2006年第3四半期におけるPCの販売台数が世界1位となった。以降、2013年第3四半期以降にLenovoに抜かれるまでPCの世界シェア第1位の企業であった。2014年、2015年は2位を維持した。2006年11月16日に発表した2006年会計年度(2006年10月まで)によると、HPの年間売上高は917億ドルに達し、IBMが発表した2006年度の決算(売上高914億ドル)を上回り、当時の売上高で世界第1位のIT企業になった。この後、2012年にアップルの売上高はHPを上回って売上高で世界第1位のIT企業になった。HPは、サーバやPCといったハードウエアの拡販が進み、コンシューマ市場でもPC、プリンタでの売上の強化を図っているための結果である。一方IBMは、企業向けのシステムインテグレーションやアウトソーシング事業に傾注し、売上高よりも利益重視の経営へと進んでいることによる。両社の事業ポートフォリオは分かれつつあるが、企業向けのシステムインテグレーションやサーバ製品では、これまで通りの競合状況にあり、今後も業界盟主の座をかけた競合状況は進むと予想された。2008年5月、ITサービスの分野で世界第2位のElectronic Data Systems (EDS) 買収し、この分野でもIBMへの追撃を図る。さらに同年10月には、無線LAN、無線ネットワークセキュリティを手がけるコルブリス・ネットワークス (Colubris Networks)も買収し、同社の製品を、有線・無線ネットワーク機器のブランドである「HP ProCurve」に統合した。2010年4月、スリーコム社を27億ドルで買収、同時にスリーコム社が中国の華為技術有限公司 (华为技术有限公司、Huawei Technologies Co. Ltd) と共同設立したH3Cテクノロジーズを100%子会社化しH3CブランドとProCurveブランドを統合、新たにHP Networkingブランドとしてネットワーク製品の提供を開始した。2011年8月18日、オートノミーを102億ドルで買収することと、WebOS搭載携帯機器(携帯電話機やタブレット機器)の開発の中止(WebOSのソフトウェアとしての開発は継続)、パソコン事業部門の15ヵ月以内を目途とした再構築を発表。特にパソコン部門の再構築についてはすなわちHPのパソコン分野からの撤退と直結的に受け止められ、翌日の株価は20%下落した。この時点において、パソコン市場では世界的にトップシェアであり、大半の報道では収益性の低さからパソコン分野から撤退するものと決定的に報じられているが、HPはパソコン分野からの撤退は決定事項ではなくあくまでも数ある選択肢のひとつであるとしている。2011年9月22日に、レオ・アポテカーからメグ・ホイットマンにCEOが交代になり、それをうけ方針転換し、10月27日にパソコン部門は継続されることが発表された。2011年時点では、売上高が世界最大のIT機器メーカーであり、パソコン、サーバ、プリンターのすべてで世界トップシェアを持っていた。2012年3月の時価総額は約470億US$(約3兆8,700億円)で世界時価総額ランキング132位(※同時期のアップルの時価総額は約5,600億US$(約46兆300億円)で1位、IBMの時価総額は約2,400億US$(約19兆7,200億円)で5位)。2013年9月20日に、ダウ平均株価採用銘柄から外れた。2014年10月6日、メグ・ホイットマンCEOよりPC・プリンタ部門と企業向け部門が分割されることが発表された。PC・プリンタ部門は"HP Inc."として、企業向け部門は"Hewlett Packard Enterprise"としてそれぞれが上場企業となる計画である。2014年当時のロゴはHP Inc.が継承する。2015年11月1日に会社分割が完了し、元のHewlett-Packard Companyは廃止された。2015年の売り上げは、パソコン世界2位、サーバ1位、プリンター1位であった。Hewlett Packard Enterpriseは新しいロゴに移行し、HP Inc.が継承した旧Hewlett-Packard Companyのブランドロゴも2016年に変更された。(企業向け OpenGL 対応グラフィクス機能を強化したPC)HP製のインクジェットプリンターは、一部の機種(シリーズ)を除き、"プリントヘッドとインクカートリッジが一体となっている" のが特徴であった(現在はインクカートリッジとヘッドが分離し、各色独立インクカートリッジを持つ機種が主力となり、ヘッド一体型インクカートリッジは廉価機種に限られる)。世界的にはトップシェアを誇っているが、日本においては、エプソン、キヤノン、ブラザーの次のグループに甘んじている。 小規模オフィス(SOHO)向けに強みがあり、USB、プリントサーバ(有線・無線LAN)などのインターフェース、 スキャナ・FAX等の機能を搭載した複合機を他社に先駆けて積極的に導入している。写真画質に対する取り組みに関しては元々は熱心ではなかったが、2002年にフォトインクの追加、6色カラー印刷への対応を行った。その後、ラインナップを印刷専用機から複合機へシフトさせた。2008年現在、コンシューマ向けのラインナップのほとんどが複合機となっている。HPの電卓は逆ポーランド記法を採用している。1972年に世界最初のポケットサイズの関数電卓であるHP-35を発売して以来、エンジニア向け、金融計算向けの関数電卓を発売している。HP-65は世界初のポケットサイズのプログラム可能電卓である。HP-41Cでは初めてアルファベットも表示可能になった。金融電卓のHP-12Cは、金融業界ではロングセラーとなっている。プログラマむけのHP-16Cは多彩なビット演算が可能、HP-48シリーズは高機能なグラフ電卓である。HPは一時電卓の新規開発を休止したが、2003年より再び電卓事業を再開した。2006年には、HP-12C Platinum 25th Anniversaryが、2007年にはHP-35の誕生35周年を記念したHP-35sが発売された。 再開後に発売された一部の機種には、逆ポーランド記法ではないものや、逆ポーランド記法をメインにしつつ、一般的な代数記法(AGL)方式をサポートしたものがある。
出典:wikipedia
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