『ファイナルファンタジーVIII』(ファイナルファンタジーエイト、FINAL FANTASY VIII、略称:FFVIII、FF8)は、1999年2月11日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたRPG。ファイナルファンタジーシリーズのメインシリーズ8作目に当たる。日本での販売数は約369万本。PlayStationソフトとして販売本数第2位である。2009年9月24日よりゲームアーカイブス(PlayStation Store内)でも配信されている。タイトルロゴには本作品の主人公スコールとヒロインのリノアが描かれている(デザイン:天野喜孝)。『ファイナルファンタジーVII』が初のPS版作品として商業的成功をおさめたことを受け、本作品は予算が前作から倍以上になり、ハリウッドとの連携やスタッフ200人体制などが採られた。本作では、独特なキャラクターカスタマイズシステムやPS史に残る美麗なムービー、シリーズ初の生オーケストラ起用、そして同様にシリーズ初の主題歌『Eyes On Me』をかかげ発売された。主題歌は洋楽チャート2週連続首位を獲得するなど、ゲーム以外の分野でも「ファイナルファンタジー」の名を知らしめ、その後のシリーズに強く影響を与えた作品でもある。第4回日本ゲーム大賞 優秀賞を受賞。発売前や発売直後はTVでもよく取り挙げられ、社員がリポーターの前でプレイしてみせる等のかつてないプロモーション量で、TVやラジオ番組などで活躍する芸能人の間でもよく話題になっていた。また洋画『チャーリーズ・エンジェル』にも本作品が僅かに登場している。FF7でも一部場面で導入されていたが、プレイヤーキャラクターが本格的にムービーパートでも移動することが出来るようになり、ムービーパートとリアルタイムCGとの自然な繋がりを実現している。さらに、ムービー中の物体の裏側を歩くことが出来るようになり、場面の臨場感を飛躍的に高めている。本作では、メインシナリオの他にサブシナリオ・イベントが多数設定されており、これらを巡るザッピング要素も盛り込まれている。様々な背景を知るメタファーも多く、これらを読むとくのも本作の醍醐味となっている。前作と比べるとキャラクターがリアルタッチになっている。理由は野村いわく「FFVIIIはあまりゲームをしない人にも興味を持って欲しいと思ったんで、リアルな画風にしました。リアルであるほうがゲームをあまりしない人も手にしやすいと思ったんです」とのこと。また「リアルを追求していくと結局は実写風になってしまうんですが、そこはゲームなんで部分的にはデフォルメしています」とのこと。ゲーム機以外には1999年10月3日に、PS版に存在した幾つかのバグが修正されているWindows(95/98)版が、2014年5月8日にはコレをWindows Vista以降に対応させたバージョンが『ファイナルファンタジーVIII for PC』というタイトルでダウンロード専売される(詳細については本項移植版の節を参照のこと)。2014年9月18日よりクラウドゲームとしてひかりTVゲームから『ファイナルファンタジーVIII for ひかりTV』というタイトルが配信されている。キャラクターのステータスを上げたり、コマンドをカスタム(下記G.F.を参照)する「ジャンクション」というシステムが導入されている。これは、従来の武器や防具を装備する行為に代わって「召喚獣」や「魔法」を装備する、という独特な概念である。また、敵キャラクターのレベルが味方キャラクターのレベルに合わせて上昇するため、低いレベルでのゲームクリアが容易になっている。他にもストーリー全編に渡ってプレイできる独自のトレーディングカードゲームがある。コンフィング画面にあるチュートリアルで、用語・地名・人物説明の「ストーリー背景」や「基本操作」、説明書には載っていない「ちょっとしたコツ」をいつでも見られる。G.F.を「ドロー」で入手できるボスでは、ドローする前とドローした後で攻撃方法が変わったり、状態変化する場合がある。以下がその例である。FFシリーズでは初めて、単発ダメージで1万以上のダメージを与えることができる。通常、1万以上の値が出る場合は9999でカウンターストップするが、以下の攻撃方法に限りこの上限を超えられる。従来のシリーズの召喚獣に相当する。手に入れたG.F.は『FF6』と同様の形式でパーティキャラクターにジャンクション(接続という意味の英単語)させることができる。G.F.をジャンクションすると、「G.F.」コマンドで召喚魔法を発動することができるほか、パラメータを強化したりバトル中に使用できるコマンドを増やしたりすることができ、武器や防具の装備に代わる育成システムとしての側面も併せ持つ。G.F.は1キャラで複数装着することが可能。また、G.F.はキャラと同様にレベルを持ち、戦闘に応じて経験値とAPを入手して成長していく。G.F.の入手方法は大きく2つに分かれる。1つはバトル中にモンスターから「ドロー」する方法、もう1つは敵として登場するG.F.と勝負して倒す方法である。「ドロー」で入手するG.F.の場合、そのモンスターはボスであるため、ドローせずに倒してしまうと2度と入手する機会はなくなる。敵として登場するG.F.は基本的にいつでも戦うことが可能である。なお、これ以外にも特定のアイテムによって入手できるものなどもある。ゲーム中には、16体のG.F.がプレイヤーキャラがジャンクションできるものとして登場し、名前の変更も可能である。その他、ジャンクションできないものや、設定上はG.F.と呼ばれるが、扱いとしては敵ボスキャラクターとして登場するものも存在する。G.F.にはそれぞれ固有のアビリティを持っており、G.F.をジャンクションしているキャラクターはそのG.F.の持つアビリティを得ることができる。G.F.の持つアビリティには、「まほう」「ドロー」「G.F.」といった各種コマンド、能力値の強化やバトルに役立つ付加効果などはもちろん、戦闘でのG.F.を強化するものや、アイテムから魔法を精製したりショップを呼び出して取引ができたりするといった風変わりなものも存在している。中でも特筆すべきは所持している魔法をジャンクションするというアビリティで、これに関しては後述する。アビリティは戦闘後に手に入るAPを消費することで選択して習得することが出来るほか、特殊なアイテムによってある程度カスタマイズできる。何らかのアビリティを習得した後、ジャンクションアビリティの項目を見ると、習得していないG.F.強化系のアビリティの項目に自動でセットされるという仕様がある為、アビリティ習得後には次に欲しいアビリティをセットする必要がある。各能力値を個別に強化したり、バトルで使うコマンドを自由に変更できるカスタマイズ性の高さが本作の特徴である。一方で能力値の強化はジャンクションに頼る部分が大きいため、ジャンクションをせずにバトルをするとキャラクターが非常に弱く使い物にならない(アイテムすら使えない)事態となる。時には強制的にジャンクションが交換・外される不親切な場面もあり、ストーリーの後半では主人公がプレイヤーに「他のメンバーが戦闘するかもしれないのでジャンクションをセットしよう」「いまはセットしなくてもいい」等と注意が行われる。シリーズ中でも育成や攻略要素が特に高いシステムだが、理解できないと圧倒的に不利になったり新ルールを強制しておきながら外見が旧態依然で不親切であったりする箇所は、ゲームデザインを担当した伊藤裕之本人やFF10バトルディレクターの土田俊郎からも後に苦言がでた。過去のファイナルファンタジーシリーズと違い、本作ではMPを消費して魔法を使うのではなく、魔法をストックし消費する個数制を採用している。各キャラクターが持てる魔法は32種類、1種類につき最大100個である。魔法の入手法は、魔法は、魔法をジャンクションするアビリティ(ジャンクションアビリティ)を持ったG.F.をプレイヤーキャラにジャンクションさせることで、キャラが魔法をジャンクションできるようになる。ジャンクションアビリティはキャラのHP、力、体力、魔力、精神といった各能力値などに対応しており、魔法を各位置に原則一種類ずつジャンクションできる。習得している、または習得できるジャンクションアビリティは各G.F.ごとに異なり、G.F.「ケツァクウァトル」であれば魔力やHPなど、G.F「シヴァ」であれば精神や力などに対応したジャンクションアビリティを持つ。一連の操作は「キャラの能力値に魔法を装備する」という感覚に近く、装備した魔法に応じてその能力値は強化される。能力の強化される幅は個数に比例して大きくなり、同じ魔法でもジャンクションする位置によって上昇する数値は異なり、強力・貴重な魔法ほどジャンクションでの能力値上昇が大きくなる傾向がある。また、ジャンクションアビリティにはキャラの持つ「属性」や「ステータス異常」などに対応したものもあり、「属性攻撃」に魔法「ファイア」を装備すれば「たたかう」が炎属性となったり、「ST防御」に魔法「スリプル」を装備すれば「睡眠」を防御するようになる。これらはジャンクションアビリティの強化によって一箇所に2個以上装備することもできる。本作では、武器の概念こそ存在するものの防具にあたる装備品は存在せず、キャラクターの強化はこの魔法のジャンクションによって行うことになる。魔法のジャンクションによる能力の上昇幅は非常に大きく、「初期レベルクリア」といったプレイも可能となる一方、普通にレベルを上げてしまっても素の能力値の上昇幅は限定的で、しかも本作ではレベルアップと同時に敵も強くなってしまうため、このシステムによるパラメータの強化が実質的な戦闘力の強化となる。本作における魔法は「擬似魔法」という位置付けであるためか、従来のFF作品に比べ威力は控えめで、魔法は使うためというよりもステータス強化のためのジャンクション目的という要素の方が強い。またストック数によっても能力値の上昇幅に違いが生まれるため、ジャンクションした魔法を消費してしまうと能力値が下がることになり、それゆえ時には魔法を使うのがためらわれる場合もある。加えてジャンクション次第では物理攻撃が魔法での攻撃よりも強力になる場合があり、さらにG.F.のコマンドによる効果や「かいふく」「そせい」「ちりょう」といった回復魔法の代用になるコマンドまで用意されているため、本作ではバトルで魔法を使う必要に迫られる場面が旧作に比べ少ない。ただし、モンスターからドロー・はなつでストックを消費せずに使用できたり、ステータス変動で有用になる魔法も存在するといった利点も複数あるため、使い方を工夫する必要もある。キャラクターから魔法をドローする敵や魔法そのものを消してしまう敵も存在するが、これをされた時はジャンクションシステムによりキャラクターの能力が大幅低下するため、場合によっては通常攻撃より手痛い打撃を被ることもある。ジャンクションした召喚獣は、戦闘中に「G.F.」というコマンドを使用することで召喚できる。これは従来の「召喚」と同様に専用の全体魔法攻撃を行うというものだが、本作ではG.F.のレベルによって攻撃力が変化する(レベルが上がるとより強力になる)ほか、MPを消費せず(諸々の条件はあるが)、何度でも使用できる代わりに、「G.F.」のコマンドを選択して実際に攻撃が発動するまでには大きなタイムラグがあり、召喚までの待ち時間はG.F.が召喚者の攻撃を代わりに受け止める。このため各G.F.にはHPが設定され、専用のHP回復アイテムも存在する。なお、召喚デモは野村がアイデアを出すことが多く、しかもノリで決まってしまうことが結構多いとの事。各キャラクターには「相性」というパラメーターが設定されており、それによって召喚までの待ち時間が変化する。相性値が高いG.F.は素早く召喚できるが、逆に相性値の低いG.F.は召喚まで時間がかかる。「相性」はG.F.を召喚したり、特定のアイテム、魔法を使うことで増減する。召喚魔法のエフェクトの間、コントローラーの□ボタンを連打することでダメージがアップする、「おうえん」というジャンクションアビリティがある。これは長いエフェクトの間にユーザーは待たされるだけになるという意見を汲んだものである。しかし、画面上に"×"マークが表示されているときに□ボタンを押してしまうと75%まで落ちるため、闇雲に連打し続けると逆に弱くなる。また、ジャンクションできない「乱入型G.F.」と呼ばれるG.F.も存在しており、今作にはFFVのギルガメッシュが乱入型G.F.として再登場を果たしている。属性は炎・冷気・雷・水・風・地・毒・聖の8つが存在する。また、炎と冷気、雷と水、風と地、毒と聖はそれぞれ対立関係となっており、ある属性の耐性が強いモンスターは対立関係にある属性の耐性が弱いことが多くなっている。なお、地属性の攻撃はレビテト状態にある場合や空を飛んでいるモンスターには無効。一部の魔法や一部の敵の攻撃に属性が設定されているほか、属性攻撃に魔法をジャンクションすることで通常攻撃にも属性を付けることが可能である。また、G.F.のうち、ジャンクション可能な16体のG.F.の中の8体には属性が設定されており、乱入型G.F.にも属性のついた攻撃をするものもいる。本作では「武器屋」といった従来の装備品販売店は存在せず、代わりに武器は「ジャンク屋」というショップで、所定のアイテムを使い改造してもらうことで強化する。改造すると攻撃力・命中率が上昇するほか、主人公スコールの場合は使える特殊技の種類が増える。なお、いったん武器を改造した後でも、材料さえそろえれば以前の武器に改造しなおすことが可能である。本作では従来の防具に当たるものは存在せず、防御力等の強化は全てジャンクションで行う。本作は従来のFFシリーズと比較してモンスターはアイテムを数多く落としやすく、「カード変化」のシステムもあるため、アイテムが非常に入手しやすくなっている。従来通りショップで売買も可能。アイテムは単純に使用するほかに、精製システムを通じて魔法や他のアイテムに変更したり、武器改造の素材に使ったりといった使い道がある。なお、本作では戦闘によって所持金を入手できないシステムになっており、アイテムの売買が後述の給料と併せて資金源となる。精製とは、カードからアイテムを作成したり、アイテムからより強力なアイテムや魔法を作成したり、下級・中級の魔法から上位の魔法を作成するシステムである。カードからアイテムを作成する事は「カード変化」とよばれ正確には精製ではないが、実際には「カード」→「アイテム」→「魔法」という流れで精製をすることが可能であるため、「カード変化」も一種の精製行為である。精製を上手に使うことにより、非常に手間のかかる「ドロー」の回数を減らし、手軽に魔法を補充することができる。また精製を駆使することで、序盤に一部最強クラスの武器や魔法を手に入れられるなど、精製をうまく活用できた場合は利点が多い。本作ではプレイヤーのレベルがあがるに従いモンスターのレベルもあがる仕様になっている(一部のダンジョンを除く)。これは初期の提案の名残である。モンスターのレベルが上がると各種パラメータが上昇するほか、より強力な攻撃をしてくるようになる。そのためレベルアップによるメリットは、出現箇所やモンスターによってレベルがある程度固定されている従来のRPGと比較して少ない。モンスターのレベルはプレイヤーと同じく1〜100の間で設定されるが、一部のボスモンスターはレベルが固定または一定の範囲でのみ変動するようになっている。また、FF8はキャラクターのレベルが従来のFFと比較して非常に上がりやすい(たとえば序盤に登場する「アルケオダイノス」を2匹倒せばほぼ確実にレベルが1あがる)。ただし、「カード」「食べる」でモンスターを倒すと経験値が入らないなど、G.FのAPを上げながらレベルは上げないように調節できるシステムも用意されている。入手している魔法を装備する形でステータスが強化可能なジャンクションシステムを導入している本作では、必ずしもレベルアップでの成長に頼る必要はなく、むしろ敵の強化を嫌ってあえて低レベルを維持したまま進行するプレイスタイルもひとつの手段となっている。また、モンスターのレベルアップによりレアアイテム・上位魔法が入手しやすくなるため、「レベルアップによって強力魔法を入手・ジャンクションができる」という応用力の高い成長が可能という副次効果がある。「レベルアップ」「レベルダウン」を使えば戦闘中のモンスターのレベルを上げたり下げたりすることができるため、低レベルを維持したままでも高レベルのモンスターと戦うことは可能である。本作では、戦闘で得られる経験値を戦闘終了時点での戦闘可能なキャラの人数分で分配せず、戦闘可能なキャラへ均等に獲得するようになっている。この基本値に、敵にトドメを刺して倒した数に応じて加算されるボーナス値の合計で算出される。また従来は逃げて戦闘を終了した場合は経験値などが全く手に入らなかったが、本作では逃げる前に敵にダメージを与えていれば、与ダメージ値にあわせて逃走後に経験値が加算されるようになっており、プレイヤーのレベルを上げやすくなっている(逆にいえば低レベル状態を維持するのが難しくなっている)。なお、敵にダメージを与えても、回復させてから逃げて戦闘を終了すれば加算されない。本作はバトルに勝利してもお金の入手ができず、お金の入手のほとんどは「給料」「物品売却」の2種類に頼ることになる。アイテムの物品売買は、「アイテム」の項目で説明したとおり入手がしやすい仕様である。給料はスコール達がSeeD試験に合格した後、一定歩数を満たすごとに所持金に加算される仕組みである。給料額はSeeDランクで変化し、最大額はA(エース)ランクの30,000ギル。SeeDレベルは、チュートリアルの筆記試験をクリアすれば上昇するほか、ストーリー上のミッションの成功・失敗や戦闘回数および内容などにより、給料振込み時に上下することがある。なお振り込み時にランクの変動がなくても表示されない小数点以下の部分で変動しており、イベント以外の要因でランクがいきなり大幅降格することはない。なお、筆記試験合格後やAランク昇進後には小数点以下の評価レベルが切り捨てられるため、これらの直後は評価が少しでも落ちると直ちにSeeDランクが下がってしまう。バトル中にHPが残り少なくなると、「たたかう」コマンドの横に|>マーク(右向き三角マーク)が出て各キャラ固有の特殊技が発動できる場合がある。基本的に残りHPが少なかったり仲間が戦闘不能だったり何らかの不利なステータス異常を起こしていたりするなど、味方が不利なほど特殊技の効果は上がる。また魔法「オーラ」が掛かることにより、HPが減っていなくても特殊技が発動しやすい状態になる。逆に特殊技を封じられるステータス異常「カーズ」も存在する。ジャンクションによって各キャラの個性は希薄化されるため、大胆に言えば特殊技はキャラが個性を発揮する唯一の要素である。その際男性キャラクターの特殊技は連続攻撃系(物理系)であり、女性キャラクターの特殊技は特殊な効果(魔法系)を持つ傾向がある。ただしゲストキャラたちはその限りではない。なお、アイテムによる知識の習得や武器の改造により、新しい特殊技が使えるようになることがある。Triple Triad(トリプルトライアード)とはゲーム内に登場するカードゲームで、プレイヤーとコンピュータが1対1で交互に縦3×横3のマス目にカードを配置していくゲームである。勝負に乱数要素が介入する『ファイナルファンタジーIX』のカードゲームとは異なり、純粋にカードの強さと戦略性が勝負を分ける。世界各地の街の人などに□ボタンで話しかける事でプレイできる(カードができない人物もいる)。カードは主にモンスターの絵が描かれ、カードゲームに勝った相手から奪う、または、バトルで「カード」コマンドを使ってモンスターを倒すことで入手できる(戦利品として入手できる場合もある)。反対にプレイヤーが負けると相手にカードを奪われ、相手がそのカードを使ってくるようになる。このシステムはスタッフが「何度も対戦して取り返す。」というようにしたかったからとのこと。1枚しか所持できない、G.F.やプレーヤーキャラが描かれた「レアカード」も存在する。カードには、4辺に1 - 10(Aと表示される)の10段階の数字が書かれていて、場にカードを置いた際、隣接する相手のカードと、接した辺同士で数字を比べあう。そして自分のカードの方が大きい数字だった場合に相手のカードを奪う事ができる。このルールは勿論、敵がカードを置いた場合にも適用される。この他、地域ごとに、以下の特殊ルールが様々な組み合わせで設定されており、それに応じた戦略が要求される。特殊ルールの組み合わせは、主人公達があちこちでカードゲームをやる事で少しずつ変わってゆくほか、カードクイーンに金を支払うことで新たなルールを追加してもらうことができる。また、ゲーム終了後に行われるカードのトレーディングにも方式がいくつかあり、地域ごとのトレーディングルールの伝搬なども細かく設定されている。カードは、他の部分と独立したミニゲームという訳ではなく、G.F.アビリティ「カード変化」を使う事で普通のアイテムに変化させられる。特にG.F.やプレーヤーキャラが描かれたレアカードは、入手困難なレアアイテムに変化させられる点が大きな魅力である。なお、カードは当初は単にカードを集めるだけだったがそれだとあまりにもゲームから離れすぎるため「カード変化」が導入された。また、バラムガーデンにはこのカードゲームの強豪プレイヤーによる組織「CC団」が存在しており、パーティーメンバーの内1人も加入している。本作のPlayStation版では、PocketStation用のミニゲーム「おでかけチョコボRPG」が存在する。おでかけチョコボRPGはゲーム内で特定のイベントをこなすことでプレイできるようになる。そこでは、ゲーム本編で入手困難、あるいは全く入手できない貴重なアイテムを入手できることがある。レアアイテムの入手しやすさはPocketStation本体の固有IDでランク分けされており、高ランクほど貴重なアイテムを入手しやすい。本編ゲーム中における効果が高いアイテムほど入手率の差が大きく(本編中で入手不可能なアイテムのひとつ「リボン」を例にすると50倍の差)、IDは通信対戦によって書き換えることができるものの、不公平感は否めない。後のWindows 95・98版でも同様に、Windows移植版「おでかけチョコボRPG」を公式サイトからダウンロードすることで遊ぶことが可能だった(『〜for PC』版については本項移植版の節を参照のこと)。こちらの「おでかけチョコボRPG」には前作『ファイナルファンタジーVII』の音楽が一部使われている。PocketStation版との互換性はないため、PS版へのデータ移行はできない。ゲームアーカイブス版ではPlayStation Vita用アプリ「PocketStation for PlayStation Vita」を用いることでプレイできる。本作の主人公となるのは兵士養成学校バラムガーデンに所属する青年スコール・レオンハート。スコールはサイファー・アルマシーとの戦闘訓練で顔に傷を負いキスティス・トゥリープがスコールの迎えに来た。その後、スコールは炎の洞窟での戦い・ドールの実地試験を通してゼル・ディン・セルフィ・ティルミットと共にガーデン所属特殊部隊SeeDの一員となる。その夜、行われた就任パーティーで、スコールは少女リノア・ハーティリーと出会う。自分の気持ちに正直に生きるリノアと行動を共にするうちに、他人と深く関わろうとすることを拒絶するスコールの心に変化が生じていく。そして運命はスコールを、奇妙な夢に現れる男ラグナ・レウァールの人生との交錯、新たな仲間アーヴァイン・キニアスとの出会い、かつて世界中を脅威にさらした魔女との未来を懸けた戦いに巻き込んでいく。傭兵の養成学校という舞台設定から、主要人物の多くは10代の少年少女が中心である。今回名前の変更が可能なメインキャラクターはスコールとリノアだけであるが、これはプレイヤーに対しての配慮とのこと。物語中で一時的に操作することになるキャラクターたち。ラグナ、キロス、ウォード、そしてエルオーネ(後述)の()内の年齢については、スコール達が見た過去の時点での年齢。ガーディアンフォース(G.F.)とは『ファイナルファンタジーシリーズ』の召喚獣の立場である生物達。ここではムンバ・乱入型G.F.について記述する。乱入型G.F.とはケツァクウァトルやシヴァなどのようにプレイヤーキャラクターにジャンクションする事ができないガーディアンフォース(G.F.)である。「乱入型G.F.」という言葉は『アルティマニア』で使われている。本作の世界は、大別して4つの国とそれ以外の地域に分けることができる。マップ上の陸地は佐賀県・長崎県・熊本県・鹿児島県の4県を組み替えたような形をしている。本作の世界はFFVIIが薄暗い世界を舞台としていたので「明るい感じにしよう」というコンセプトの元で作られている。本作における魔法は、「魔女」と呼ばれる特別な力を持った女性だけが持つ能力である。他の人間や魔物もそれに似たものを使えるが、それは威力の小さい擬似的なものであり「疑似魔法」と呼んで区別される。バラムガーデンではG.F.との相乗効果による疑似魔法の強化法が研究され、ある程度の威力を持った疑似魔法の使用が可能となっているが、「真の魔法」は、物語中では敵の魔女と「ヴァリー」状態のリノアが使うものが確認されるに過ぎない。疑似魔法の能力自体は、モンスターや各地に存在するドローポイントからその魔力を取り出す(ドロー)ことで獲得でき、訓練さえつめば誰でも使用自体は可能。獲得した魔法を魔法として使う他にも、G.F.を介して装備することにより自己の強化が可能。しかしG.F.を装備することが使用者の記憶の欠落を誘発している(G.F.が装備者の精神に自身が駐留するためのスペースを確保してしまうためで、要するに副作用である)という批判もあがっており、特にガルバディアガーデンはG.F.の利用に対し否定的な立場を取っている。このため、ガルバディアガーデン出身のアーヴァインだけは、スコール達が忘れてしまったある重大な事実を覚えている。なお、セルフィの「スロット」やガルバティア兵の疑似魔法使用など、G.F.を使用せずに疑似魔法を使用する方法も存在する。ただし、G.F.を介さないで疑似魔法を使用する場合、放つ魔法の種類を制御できなかったり威力が弱まったりするため、G.F.を介した場合と比較して実用性は劣る。魔女は、自らが持つ魔力を使い一般の者を恐怖に陥れたと伝えられている。が、魔女の全てがそうだったのではない。自らの力を忌み嫌い、終生隠遁生活を送っていた者もいると言われる。また魔女の中には信頼の置ける男性を「魔女の騎士」として側に置き、魔女であることの不安に共に立ち向かった者もいると伝えられている。なお、魔女の力はその血筋には全く関係なく、その資質を魔女に認められて力を継承されることによって代替わりしており、また魔女はその力を持ったまま死ぬことはできない。また、一人の魔女が複数の魔女の力を継承することも可能。なお、作中において「世界を創造したハインが自らの半身を人間に与えた時、その半身は力を持たない抜け殻であった」という伝承が登場するが、ここで言及されている「力を持った方の半身」が魔女の起源かどうかについては示されていない。魔女イデアの「悪しき魔女を倒すための戦士(SeeD)を育てる」と唱えた理念のもとに創設された、私立の兵士養成学校。12年前に、イデアの夫であるシド・クレイマーが学園長を務める「バラムガーデン」が開校され、それに続いて「ガルバディアガーデン」と「トラビアガーデン」が開校された。各校は、経営面管理者のマスターと教育面管理者の学園長が統括している。高い戦闘能力を備えた人材の育成を行なっており、卒業生の多くは各国の軍など戦闘関連の業務で活躍している。3校の中で中心的な立場であるバラムガーデンを例にとると、入学資格は5〜15歳までの男女で、自分の能力を伸ばそうという意識を持っていることが必須条件。十分な能力を身につけた者は、学園長の承認を受けた上で15〜19歳の間に卒業できる。20歳までに卒業資格を得られない場合は放校処分になるが、SeeDは任期満了となる20歳まで在校が可能になっている。バラムガーデンが保有する私設傭兵集団。バラムガーデンにて15歳になると、筆記・実地の二項目で構成されるSeeD試験への参加が認められるが、合格者は3割程度に留まる。20歳になると除隊となるため、在任期間は最長5年である。SeeDになると専用の制服と個室が与えられ、給料が払われるようになる。G.F.を使用し、隠密行動や護衛任務を得意とする。また、バラムガーデンのSeeDとは別に、イデアが創設した「白い服のSeeD」も存在する。彼らは自分たちの船で世界を放浪する生活を送っており、世間にその存在を知る者はほとんどいない。発案者はシド・クレイマーの妻イデアであり、元々は「魔女を倒すための」兵士として組織された。しかし、バラムガーデン設立資金を援助したノーグの思惑により、当初の目的は次第に覆い隠され、各国に優秀な戦力として派遣される傭兵としての認識が強まっていく。現在ではSeeDは軍事バランスをも左右する存在となり、バラムガーデンの重要な資金源ともなっている。また、上記のG.Fの副作用が囁かれ始めた後もノーグは派閥を利用しこれを抑えつけている。SeeDとは種を意味する英単語であり、庭(ガーデン)で育つ種(シード)という意味を持つ。『ファイナルファンタジーVIII』に登場する都市や国家の内、エスタを除く各地の間は多かれ少なかれ交流が存在するが、エスタだけは他の国と接触を持たず沈黙を保っている。これは17年前にエスタで大規模なクーデターが発生して以降、エスタが諸国との接触を断っているためである。このエスタの断交は「エスタの沈黙」と呼ばれている。そのため、エスタが平和主義国家になったことは他国には知られておらず、未だに警戒心を持たれている。17年前、エスタは強大な力を持った魔女「アデル」に支配されていた。アデルは、自らの力を継承する器となる女性を捜すため、世界各地に兵を送り暴虐の限りを尽くしていたが、とある事件を機に宇宙に追放、封印された。その後、クーデターのリーダーを大統領に戴いたエスタは外部からのアデルへの意識の接触を防ぐために、強力な電波を発生する装置を使用しているため、これ以降長距離通信(電波放送など)は行えなくなり、テレビの放映等は地下に張り巡らされたHD(ハイパー・データ)ケーブル通信を用いている。一つの魔法を何カ所でもジャンクションできるという裏技(マルチジャンクション)があり、たとえばアルテマをすべての能力に反映することもできる。これを用いると非常に簡単にキャラクターが強くなる。このバグ技はWindows版では修正されている。発売後、一定条件下でエスタに入った時にゲームの進行が停止するという問題が発覚し、新聞などで大きく取り上げられた。この問題は以下の条件を全て満たしたときに発生する。なお、このハングアップ問題はWindows版では発生しない。またアルティメットヒッツ版では修正されていないため、このバグについて注意事項の用紙が入れられているほか、アルティマニアにも掲載されている。また2009年9月24日に配信されたゲームアーカイブス版もPS版の完全移殖のため、このバグは修正されていない。通常版ではバグ発覚後に生産・出荷されたソフトに注意書きが封入されている。本作ではファイナルファンタジーシリーズとしては初めての主題歌が起用された。フェイ・ウォンが起用された理由はシナリオライターの野島一成がフェイ・ウォンのファンであり、歌い手を誰にするか悩んでいた時に集められたCDの中に野島がフェイ・ウォンの曲をいれていたことで、フェイ・ウォンに決まったという。ゲームの挿入歌でありながら『Eyes On Me』は記録的なヒットとなり、1999年の日本ゴールドディスク大賞を含む数々の賞を受賞している。なお、ゲーム中では様々なアレンジが流される。概要に記載したとおり、WIN95・98対応版が1999年に(スクウェア・エニックスでは「2000年3月23日発売」としている)、2014年5月にはWIN VISTA以降対応版が『ファイナルファンタジーVIII for PC』と題し、ダウンロード専売商品として発売された。レイティングはオリジナル版同様CERO:B。Windows版ではBGMをDierct Musicにより再生しており音色データにYAMAHAのXG Liteを用いているため、オリジナル版とは異なるサウンドとなっている。どちらの版もストーリー自体はオリジナルと変わらないが、『For PC』版はWIN95・98版に無い各種オプションが実装されている。なお『〜for PC』版の『おでかけチョコボ RPG』はゲーム内に別アプリとして最初から同梱されており、オリジナル版同様に本編用のアイテムを得る事が出来る。※ ソース(発言者)を明確にするため、通常記事と、開発者発言(インタビュー)については別記載。※ インタビュー回答者が五人以上いる場合は代表として発言者の名前のみ記載。
出典:wikipedia
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