ドラミは、藤子・F・不二雄の漫画作品『ドラえもん』に登場するロボットで、主人公ドラえもんの妹である。ドラミちゃんという愛称で呼ばれることが多い。ドラえもんに代わって主人公あるいは副主人公級の活躍をすることもあり、映画ドラえもんの同時上映作として、映画も何作か作られている。『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』などで使用された「ハロー! ドラミちゃん」を始めとして、テーマソングも数曲存在する。ドラえもんと同じ缶のオイル(ロボット専用オイル)から作られたため兄妹の関係にあるが、使用されたオイルが分離しており、下半分に沈殿していた良質なオイルを使用して作られたドラミの方がドラえもんより優秀である。なお、道具自体もドラミの方が圧倒的に高性能(以上は方倉陽二によるオリジナル設定。テレビアニメ第2作第2期で正式設定とされた)。唯一兄より劣る点として、体が錆びやすく、海中では長時間の活動ができないと公言していたが、実はのび太の独立心を養うための嘘であり、錆びやすいということはない。性格は真面目でしっかり者。ただし生真面目すぎて融通がきかないところがある。ひみつ道具に頼らず、まずはのび太に実力で物事を解決させようとする傾向がドラえもんよりも強い(それが災いし、大きな事件になった事もある)。道具の性能が優れているだけではなく道具の使いこなし方も兄より上手で、上記のようにのび太の世話をするときには単に力を貸すだけではなく、のび太が自発的に物事を解決する方向へ誘導しようとする。掃除や洗濯などの家事も好きで、野比家ではのび太のみならずママの手伝いもすすんで行う。しかし優秀である反面、非常事態の収拾を不得手としているため、結果的には兄のドラえもんを頼ることになる展開も少なくない。また初登場時は旅行に行きたいというのび太たちに対して間違えた道具を出したりと兄同様ドジな面が見受けられた。普段はセワシのもとに住んでいて、彼の世話をしている。一日の大半を「宇宙大学」で過ごす。天才ロボットグループのリーダーシップを取り、大学院にて文学、哲学、科学などを研究している。定期検査などのドラえもんの休養中に、一時的な代理として現代にやって来て、のび太の世話をするほか、「タイムテレビ」などで兄のピンチを知ると駆けつける。その優秀さからセワシはのび太の世話役を正式にドラミに交替させようとしたこともあるが、のび太はドラえもんに対する友情から断っている。女性ネコ型ロボットだけあって、ドラミの道具には花柄をあしらったりデザインや色遣いなど女性的なものが多い。「もしもボックス」や「ドリームガン」も花柄模様であり、『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』で登場する「ジェットフラワー」「みまわりテレビ」もヒマワリを模している。また、彼女専用のタイムマシンである「時空間チューリップ号」もチューリップを模している。ザ・ドラえもんズのドラ・ザ・キッドとは友達以上恋人未満のような微妙な関係である。『ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?』(1996年)の一件でキッドがドラミを守り抜いたことから惹かれ合い、互いに「ガサツくん」「へちゃむくれ」と呼んでからかい合っている。また、優秀さは「ロボット学校一の秀才」と呼ばれた王ドラをも上回り、現在その称号は彼女のものである。嫌いな物はゴキブリであるが驚いて「キャ、ゴキブリ」と叫ぶ程度で、ドラえもんの大パニックになるほどの極度のネズミ嫌いほどではない。好物のメロンパンは、初めて野比家へやってきたときに初めて食べ、以来大好物になった。テレビアニメ第1作には登場しない。テレビアニメ第2作第1期では1980年4月8日から登場し、よこざわけい子が声優をつとめた。テレビアニメ第2作第2期では2006年9月より登場し、『ドラえもん』ファンの千秋がドラミ役を引き継いだ。映画では、同時上映作品で主役を務めることが多い反面、本編映画においては第2作第1期での登場はわずか2作品であり、さらにいずれも終盤でようやく登場する。しかし、第2作第2期では『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』(2007年)で登場して以降、『ドラえもん 新・のび太の大魔境 〜ペコと5人の探検隊〜』(2014年)、『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』(2015年)を除き毎年何かしらの形で登場している。ドラえもんに似た体形だが、体は誕生初期のドラえもん同様黄色。ポケットはタータンチェック柄、しっぽは花柄模様になっている。また「どこでもドア」に模様があるなど細かい違いもある。ドラミが使うタケコプターは、テレビアニメではピンク色にカラーリングされる傾向がある。後頭部には、耳のように見える形でリボンがつけられている。このリボンは「リボン型集音装置」と呼ばれて耳の役割を果たす。これに使われている高感度集音装置は「日本とフランスの合作品」という設定。ドラミが造られたのは、耳を失ったドラえもんの悲しみを癒すためだったが、「耳のあるヤツに僕の悲しさが分かるか!」とドラえもんがスネないようリボン型の耳に交換されたのだという。またドラえもんの顔にはレーダーひげがあるが、ドラミにはひげはなく、代りにリボンがレーダー機能を兼ねている。ちなみにリボンの柄は基本的に赤の単色であるが、『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』(2007年)のみ赤に白のチェック柄である。目からは魅力光線が放出されている。この目でウィンクをすると、男性を骨抜きにする愛の「必殺ウインク光線」を発射することができる。頭脳はLSIおよびウルトラスーパーデラックスコンピューターを使用する。頭の良さはドラえもんの3倍であるとされる。首輪に付けている鈴は「子守り歌鈴」と呼ばれる。この鈴を鳴らすと、人を眠らせることのできる音波が放出される。左胸の内部には、人の愛を感じてエネルギーに変換する「ハート」と呼ばれる部品がある。当初は『ドラえもん百科』においても体重は設定されておらず、1980年4月放送のアニメにて、初めて35キログラムと設定された。その後、『スーパー・メカノ=サイエンス ドラえもん道具カタログ 2112年版』(1986年1月発行)にて91キログラムとされる。ドラえもんが身長129.3センチメートルで体重129.3キログラムであることから、35キログラムより91キログラムとした方が適切だと判断された可能性がある。一方『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』(1989年3月公開)の設定を記したムック(1989年4月発行)では「91kg(?)」と書かれ設定が大きく変わったことに動揺する態度、また、ロボットだからちょっと重いなどとってつけたかのように書かれるなど、あるいは女性への質問でタブーとされる体重について言及している事への配慮が見られる。そして、『ドラミちゃん アララ♥少年山賊団!』(1991年3月公開)の設定を記したムック(1991年4月発行)では100キログラムとされた。身長が100センチメートルであり、ドラえもんの身長と体重の比が1対1であることから、体重を100キログラムとする方がより適切だと判断された可能性がある。しかし『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』(1993年3月公開)の設定を記したムック(1993年4月発行)では再び91キログラムに戻っている。ムックは基本的に増刷されないため、(当時としては)比較的入手容易な書籍『スーパー・メカノ=サイエンス ドラえもん道具カタログ 2112年版』が参考にされたのか、これ以降はどの出版物においても91キログラムと記されている。ドラえもんズのドラメッド三世が食べすぎで太ったといってることから、ロボットでも体重が変化する可能性もある。本キャラクターのそもそものアイディアは、原作者である藤子・F・不二雄が考えたものではなく読者投稿に基づいている。小学館の学習雑誌『小学四年生』の読者だった奈良県在住の少女(当時小学4年生)がドラミのアイディアを小学館に送り、それが採用されたもの。『小学四年生』1973年3月号で、「小学五年生4月号にドラミちゃんが登場します」と予告される。このときはまだ妹であるとは設定されていなかったようで、告知のカットではドラえもんがドラミに照れている素振りを見せており、当初はガールフレンドという設定だったことが伺える。デザインも曖昧にしか決定しておらず、顔が今とは若干違ってヒゲも生えていた。リボンはついていたが、体の色はドラえもんと同じで縦線の上にスクリーントーンが張られていた(この予告カットはモノクロイラストである)。同年3月発売の『小学五年生』4月号掲載「ハイキングに出かけよう」(藤子・F・不二雄大全集第2巻に収録)で、ドラミは正式にデビューする。この時のデザインは現在とほぼ同じものになっている。最初期には「ドラ美」という表記も見られた。最初期のドラミは頭脳の回転が少々鈍く機械音痴な反面、「1万馬力の腕力で暴れ回る」というややじゃじゃ馬的なキャラクターであり、かつてのガチャ子ほどではないが同系統のキャラクターであった。以降もたびたびおてんばぶりをみせるものの、後期はしっかり者のお世話ロボットしてのキャラクターが定着する。また、初期は家庭科専門ロボットという設定もあり、ポケットから出す道具も料理や掃除といった家事に関する物ばかりだったが、後にはドラえもん同様の様々な道具を出すようになっている。デビュー間もなく『ドラえもん』とは別の外伝作品『ドラミちゃん』として、小学館BOOK→小学生ブック誌上にて独立連載が始まる。のび太の遠い親戚であるのび太郎の家に居候し彼の面倒を見るという物語だった。第1話「じゅん番入れかわりき」は、ドラミがドラえもんの手伝いに現代の野比家へやって来たものの、偶然にも町中でのび太郎に出会い、彼の世話をすることになるという物語で、作中ではのび太とのび太郎が共演している。また、これ以降は1万馬力の設定は影を潜めていたが、テレビアニメ第2作第2期「大長編 命をかけた宝探し 地底の国探検(前編)」(2007年2月16日放送)で再現された。『ドラミちゃん』のエピソードは、全8話のうち第1話「じゅん番入れかわりき」を除いた7話が『ドラえもん』の単行本に収録されているが、その際『ドラえもん』本編のストーリーとして改訂され、登場人物のほとんどが『ドラえもん』のものに差し替えられた。のび太郎は元々双方の母親が見間違うほどのび太に似ていたため、名前の表記を「のび太」に変えるだけで済んだが、その他の人物は主に顔が描き換えられ、のび太郎の母親であるのぶ子はのび太の母親である玉子に、ガールフレンドであるみよちゃんはしずかに、いじめっ子のカバ田(ゴリブリ)はジャイアンになった。ただし、ズル木だけはスネ夫と体型が大きく違うためか、修正されずそのまま残されている(なおアニメ版は役割そのものがスネ夫に差し替えられている)。のび太郎の父親の顔ものび助に書き直されていないが経緯は不明である。また、そういった経緯から現在の版においても、本来なら小売店であるはずのジャイアンの家が一般的な住宅になっていたり、のび太の部屋にベッドがあったり、野比家の門構えが豪華だったりといった差異が残っている。他にも、台詞をそのまま残した結果、ややニュアンスが変わってしまった場面もあり、例えば第9巻「ウラシマキャンデー」ではジャイアンとのび太が「これからみよちゃんの家へよってあそんでかえるんだ」、「みよちゃんの家なら、よろこんで!」と言い合う場面がある。連載時ではみよちゃんの前で言っていたセリフだが、みよちゃんはしずかに描き換えられており、結果としてこの場面は作中には登場しない「みよちゃん」という友達の家に行く、と読み取れるものになっている。初期の版では修正忘れも多く、しずかの髪に斜線の入ったポニーテールの部分があったり(これはみよちゃんの髪型であり、他はすべて削除され2つの結び目が描き換えられている)、のび太がジャイアンの家の前で「まちがえた。これはカバ田の家だっけ」と言う場面もあった(いずれも現在の版では修正されている)。改訂後は前述のように、ドラえもん休息時の一時的な代理としてドラミがのび太の世話をする、ということになっている。ドラミはのび太のことを「のびちゃん」と呼びかけていたが、単行本収録後はのび太に対して他人行儀に「のび太さん」と呼ぶように変更された。以降は、てんとう虫コミックス以外の単行本にも長らく改訂後の版が収録されており、ドラミが登場するエピソードを抜粋して収録した、コロコロ文庫版『ドラえもん ドラミ編』や、ぴっかぴかコミックス版『ドラミちゃん』も同様だったが、藤子・F・不二雄大全集『ドラえもん』第20巻では単行本版とあわせて初めて雑誌掲載版も収録され(第1話「じゅん番入れかわりき」は初収録となった)、統合の経緯についても触れられた。いそほゆうすけにより、雑誌『ぴょんぴょん』1990年7月号~1991年6月号にて、上記とは別の『ドラミちゃん』が連載されていた。のび太の未来が変わったために、将来不幸になってしまうジャイ子の部屋にドラミが居候しに来るというストーリー。全12話。第8話(1990年2月号)のみ、サブタイトル「バレンタインは、キューピッド・リボンで大成功…!?の巻」がついている。他は無題。2014年現在まで単行本化されていない。いそほのインタビューによると、設定は編集側の要望が強かったと証言している。ジャイ子は「ひかるくん」という男の子に恋していた。名前の由来は当時人気だった光GENJIによる。他にも優等生のアザミ、腰巾着のケラ子という登場人物がいた。またタイムマシンの入口はトイレの中だった。ドラミは優等生的でお茶目、未来の国と現代の常識が食い違う帰国子女的な設定になった。ドラミはジャイ子の望みをかなえる道具として『ドラえもん』本編で登場したことのある道具を取り出すが、必ず一筋縄ではうまくいかず何かポカをやる、というのが毎回の大筋だった。第1期シリーズ、よこざわけい子担当分第2期シリーズ、千秋担当分
出典:wikipedia
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