モスバーガー ("MOS BURGER")は、株式会社モスフードサービス(英文名称 "MOS FOOD SERVICES,INC.")が展開する日本発祥のハンバーガーチェーン、および同店で販売されているハンバーガーの名称である。日本人の好みにあったハンバーガーを提供することを掲げ、日本のハンバーガーフランチャイズ店でのシェアは、日本マクドナルドに次ぎ第2位。同社の公式サイトによると、2013年3月での店舗数は日本国内で1431店舗(直営店87、フランチャイズ加盟店1344)、国外で311店舗(後述)となっている。素材を厳選し、注文を受けてから作る「アフターオーダー方式」など、スローフードの要素を取り入れている(ファストカジュアル)のが特徴である。ファストフード店として分類はされているが、「ファストフード」(fast food)という語が表すように「すぐに食べる」ことは出来ず、ハンバーガーという商品をメインとして扱っていることからファストフードとされているだけだとも言え、ファストフードではなく「ハンバーガーレストラン」と分類される場合もある。その味の良さから人気があり、利用したいハンバーガー店ランキングでも上位にランキングされている。1990年代後半のマクドナルドに端を発するファストフードチェーンの値下げ戦争の中で、ハンバーガーを10円程度しか下げず、大幅な値下げを行うことはほとんどなかった。「当時一番売れているタバコの値段を元に“モスバーガー”の値段を考える」という、基本的なポリシーを遵守してのことである(櫻田の講演より)。モスバーガーのMOSは、MはMountain(山のように気高く堂々と)OはOcean(海のように深く広い心で)SはSun(太陽のように燃え尽きることのない情熱を持って)という意味とされている。初期にはMOST delicious hamburgerのポップを店頭に貼っていたため、これの略だとも思われたこともあったようだが、MOSの意味に変化はないという。大本の由来は、創業者・櫻田慧がモス・フード・サービスの前に起こした会社Merchandising Organizing Systemの頭文字である。略称・愛称は「モス」でそれを使った「今日モス気分」などのキャッチフレーズがある。日興証券(現・SMBC日興証券)を脱サラした櫻田慧(1937年1月19日 - 1997年5月24日、60歳没。岩手県大船渡市出身。東京都立大森高等学校、日本大学理工学部卒)、渡辺和男、吉野祥が、1972年3月12日東京都板橋区成増で1号店をオープンさせる。この際、アメリカのハンバーガーショップ「トミーズ()」を経営の参考とした。創業以前から低価格が売りであるマクドナルドとの差別化を考えていたモスバーガーは、高価格、高品質という高級路線を今日まで歩んできた。高いコストをかけてでも商品の味の向上を徹底させるという経営戦略は、「日本人は味覚にうるさいので、食べ物はうまくなければいけない」という創業者たちの理念に基づいている。創業当時は資金不足のために他のファストフード店より宣伝力が弱く、一等地への進出も難しかったため、顧客に口コミで評判を広めてもらうことでしか事業拡大が見込めなかったことも高級化を行った理由の一つである。商品開発の際、櫻田前社長は試作品の新開発メニューを必ず満腹の状態で試食するというポリシーがあった。「満腹の状態で食べても美味しいと感じられる商品こそが本当に美味しい食べ物である」というこだわりからであったという。鳥インフルエンザの発生や外国産野菜の残留農薬の問題等が頻発して「安いだけではダメ、安心して食べられる安全で安いものがいい」という消費者の意識が高まった2004年、モスでは1996年ごろから減農薬や有機栽培の野菜を使い始めていたが、そのことをより広く知らせアピールするために従来赤色であった看板を「安心、安全、環境」を象徴するとして緑色へ転換し始め、従来の店舗を看板の色より赤モス、新型の店舗を緑モスとした。同時に「ただのファストフード」からの脱却を目的に、ファストフードらしい内装からレストランに近いイメージの木目調を基調としたゆったりした内装への改装も進め、高級ハンバーガー「匠味」を始めとする緑モス限定の高級感のあるメニューの提供を始める。しかしこれにより「安ければそれだけでいい」と考える一部の消費者に対して「モスは高い」とのイメージを与えることになった。当初計画では2008年度中に緑モス化を完了する予定であったが、原料価格高騰もあり不可能となった、さらに、ファストフードの領域を逸脱したメニューの提供による店舗側の混乱や、一部店舗の禁煙化により客足が遠のいた店もあり、緑モスへの改装費用負担も相まって本社の方針に反発するフランチャイズオーナーもいた。業績が低下したこともあり、櫻田社長は「緑モスの路線は間違っていない」としながらも、今後は「ルールを見直しながら緑モスへの転換を進める」としている。この軌道修正を受け、赤モス・緑モスという呼称は公式には使用されなくなり、緑モス限定メニュー「モスのごはん」は「一部店舗限定」と公式サイトでは表記されるようになった。また、緑モスの代表格メニューであった匠味も、2008年に販売を終了した。現在では看板の色でのメニューの違いは無いが、新規出店や改装により順次緑モスの店舗に転換されている。一方でCMやCIマーク、海外出店では赤モスのロゴも使用されている。この他、従来の「モスバーガー」とは異なる業態の展開や海外事業も進めている。2015年現在、モスバーガーはアジアを中心に8カ国・地域に展開している。もっとも早い海外進出は1989年のハワイ店であったが、その後撤退、現在では台湾・タイ・香港・中国・シンガポール・オーストラリア・インドネシア・大韓民国に展開している。中でも台湾での拡大はめざましく、2012年現在で首都である台北や、中国に近くマクドナルドさえ展開していない金門島を含め246店舗を展開、マクドナルド338店舗には劣るものの、ケンタッキー128店舗には大きく差をつけ健闘している。2004年12月18日から同20日の間に、「屋島西町店」(香川県高松市)でノロウイルスによる集団食中毒が発生、被害は148人に及んだ。同店は高松市保健所から12月21日より5日間の営業停止処分を受けるが、同25日、保健所による検査の結果、同店の従業員11名からも同ウイルスが検出された。同店は営業再開せず閉鎖。2014年11月11日、「飯田橋東店」(東京都千代田区)の店頭に、中国人の女性店員を差別やいじめの対象とした黒板が立てられていたのが、ツイッターに写真付きの投稿があり発覚した。黒板に書かれていた内容は、「遅刻を何度もする中国人の女の娘に『今度遅刻したらお前の背脂でラーメン作るぞ!!』遅刻しなくなりました」というもので、翌12日、モスバーガー公式サイトでは「内容は人や国を中傷する表現」と認め、同店店長が謝罪した。2014年9月13日、台湾のモスバーガーを運営する現地法人(東元電機グループ)は、台湾で廃油を原料とした食用油が流通していた問題で、同社でも主力のモスバーガーなど5つの商品に、食用に適さない油が使用されていたと発表した。問題となった油を製造したのは、日本の月島食品工業や三井物産グループなどが出資する、高雄市の強冠企業という食用加工油脂メーカーで、同社は台湾の零細業者から廃油を、香港の業者から飼料用油を仕入れていた。日本人の味覚に合わせたソースや合挽き肉を使用したパティ(一時期牛肉100%のパティを使用)は他の米国系フランチャイズ・チェーンとは一線を画した独特のものである。1973年には世界で初めてテリヤキバーガーを発表。このテリヤキバーガーを売るために、常連客の女子高校生からの提案で、彼女の高校の文化祭で50個のテリヤキバーガーを無料で配るなど認知度を上げる工夫を凝らした。1987年にはパンの代わりに米をベースにしたライスバーガーが発売され、現在のモスバーガー主力メニューのひとつになった。農林水産省から表彰される。さらに1990年代後半からは農業者団体との提携から原材料の国産化・産地/生産者の可視化を進め、店頭の掲示板に産地と生産者名を掲示するようになった。近年の「安心・安全」という消費マインドを先取りしたとも言えるだろう。現在では生野菜の全てが日本国内の提携農家が生産したものとなっており、これらの野菜の一部は、モスバーガー公式オンラインショップにて購入することが可能である。2003年から一部店舗において「日本のバーガー匠味」シリーズを発売。当初価格設定が580円(チーズ入り640円)というこれまでにない高価格設定で、高級志向を打ち出す。匠シリーズは2008年に販売終了したが、現在では味と価格のバランスを考慮し単品価格400円前後の商品として開発された「とびきりハンバーグサンド」シリーズがそのコンセプトを受け継いでおり、当商品はハンバーガーチェーンではめずらしく「国産牛肉」を売りにしている。内装や食器にディック・ブルーナのイラストを使用した店舗。関東に4店舗存在。ThinkParkの大崎カフェ店舗では立地条件からサラリーマンやOL層をねらった独自メニューとして、ケーキやビールジョッキをメニューに置いている。注文から受け取りまで時間がかかることもあり、モスバーガーでは電話による注文を受け付けている。多くは持ち帰りで利用されるが、店内での飲食の場合も利用可能である。また、オフィス街にある一部の店舗では、配達も行なっている(要追加料金)。電話で注文した利用客に対しては、受取り時に10円玉が入ったぽち袋を渡している。これは注文時の電話代であり、「利用客の電話代費用を負担する」という意味である。モスバーガーはオリジナルキャラクターとして「モッさん」がおり、グッズやイベント等で使用している。モッさんは2009年に37歳で“アラフォーの星”としてデビューし、2012年で40歳を迎えた立派な中年である。1972年に東京都板橋区で生まれ、趣味は旅行とコスプレ(この趣味が全国モッさん図鑑に反映されている)である。身体はバンズ、肉、トマト、ソースなどで構成されており、それぞれを組み替えることが可能。好物はモスバーガーの「モスバーガー」で、いわば同族であるハンバーガーをいくつも食べることができる。「モスワイワイこどもラボ」では、各所とコラボして 「モスワイワイセット」の子供向け玩具を開発している他、北関東限定オリジナルマグカップ(中国製)や、静岡県限定オリジナルマグカップ(美濃焼・日本製)など、地域に密着したグッズ開発も行われている。その他、バンダイガシャポン経由でのストラップや、モスワイワイ福袋なども企画している。一部の店舗にNTTコミュニケーションズの公衆無線LANサービス「ホットスポット」やNTTドコモの公衆無線LAN「docomo Wi-Fi」、NTT東日本・NTT西日本の公衆無線LAN「フレッツ・スポット」のアクセスポイントを設置している。また2012年にはモスカードというプリペイドカードを設定し、個人での利用やギフトカードとしての利用を推進している。モスバーガーの特徴として、他のファストフード店に比べると環境への配慮がなされているという点がある。具体的には店内の食事にはガラス製のグラス、陶製のマグカップ、金属製の食器を使用、持ち帰りには紙袋のみでビニール袋は出さないなど(一部店舗では、お店から本部等会社への要望もあり、雨の日用としてビニール袋を使用している店舗もある)。主にアジア地域に事業を展開。
出典:wikipedia
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