10(十、じゅう、とお)は、自然数または整数において、9 の次で 11 の前の数である。日本語の訓読みでは、十倍を意味する語尾を「そ」と読む(例:三十を「みそ」と読む)。漢字の「十」は音読みを「ジッ」もしくは「ジュウ」と発音する(下記参照)。英語の序数詞では、10th、"tenth" となる。ラテン語では decem(デケム)。漢字「十」の音読みは、当用漢字音訓表には「ジュウ」と「ジッ」が掲載されている。「ジュウ」は通常の呉音だが、「ジッ」のような促音で終わる漢字音は本来ならありえず、これはイレギュラーに発生した慣用音である。なお漢音はあまり使われないが「シュウ」である。「ジッ」という漢字音は、「実行(ジッコウ)」のような字音での促音化ならありふれている。「ジッ」も本来は字音での促音化であった。その証拠に、「ジッ」で終わる語はない。「十」の本来の、歴史的仮名遣いでの呉音は「ジフ」だった。この音は「ジク」や「ジツ」のように、熟語音では頻繁に促音化し「ジッ」になった。「ジフ」の「フ」は入声を表したものであり、「十」という漢字が日本に導入された頃の中国語(中古音)では dzyip(ジプ)のような発音だった。その証拠に、日本語・北方語以外の漢字圏の多くの言語では入声音が存続している。例えば現代朝鮮語では십(sip、シップ)である。このため、/‐t/(‐ツ) や /‐k/(‐ク)で終わる他の入声音と同様に、促音化を起こしたのである。日本語には本来閉音節(子音で終わる音)がないため、語尾に母音の u を補うと「ジプ」となるが、拗音や濁音の表記法が未発達な時代には、仮名では「シフ」と宛てて表現するほかなかった。後ろにp音、k音、t音などの詰まる音が来る際には、本来の発音が想起され「十把(じっぱ)」「十個(じっこ)」「十頭(じっとう)」など、「ジッ」という発音となる。しかし、それ以外の音が来た場合、例えば「十枚」の読み表記は「しふまい」となり、音便化されて「ジューマイ」と発音される。「ジュウ」の読みはこれに由来する。中世に唇音退化によるハ行子音の消失と二重母音の長母音化が起こり、「ジフ」は「ジュウ」に変化した。「ジュウ」という漢字音は促音化を起こさないので、「ジッ」はどんな音が促音化したのか分かりにくくなり、音訓表では独立した漢字音として認められた。さらに江戸時代以降、拗音の表記法の未整備や、人的交流の活発化による他地方の方言の影響から、主に江戸や関東地方において「ジッ」の読みが「ジュッ」と発音されることも多くなった。現在では東京方言の影響の大きさもあって、後者の「ジュッ」の読みも多くの地方で使われており、NHK でも認められている。同様の現象は /‐p/(つまり歴史的仮名遣いで「‐フ」)入声で終わっていた漢字音では他でも起こりえた。「十」の大字として用いられる「拾」は音訓表には「ジュウ」(と「シュウ」)しかないが、歴史的仮名遣いでは「ジフ」で促音化を起こしえ、拾得(唐代の僧侶の名)は「ジットク」と読む。「合」は「ガフ」「カフ」の促音化が合併(ガッペイ)・合戦(カッセン)などに残っており、現在では「ガッ」「カッ」が慣用音として認められている。ただし他の類型もあり、「立」は「リフ」の促音化「リッ」から誤った原音「リツ」が逆成され、現在では「リツ」が慣用音として認められている(「リッ」は「リツ」の促音化とされ独立した慣用音としては認められていない)。これらの現象は「フツ相通」と呼ばれ、ほかに「雑」(雑巾・雑居)「納」(納入・納豆)「入」(入院・入唐)などにも見られる。
出典:wikipedia
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